どの本を選ぶかが、あなたを定義する。本屋さんは量子力学的な場

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本屋さんは量子力学な場である

とある「できる書店員」さんとのやりとりで気づいたことがあります。

それは「本屋さんは、量子力学的な場である」ということ。

 

…あ、すいません。

賢いと思われたくて難しそうな言葉使いました、出版プロデューサーの西浦です。

 

量子力学なんて難しすぎて、正確には理解していないんですが、ざっくりいうと

「ものごとは、見ることで確定する」って理論で、

この、見る=観測されることで存在しているってはなしです。

有名なネコの話

量子力学で有名な「シュレディンガーのネコ」の話をします。

ある箱の中にネコがいて、その中に「致死性の毒ガス入り」のビンがあったとき、

ネコがビンを開けてガスが出たか、開けずにガスが出てないかはハコをあけるまでわからない。

ハコを開けたときにネコが死んでたらビンを開けたことが確定するし

ネコが生きていたら、ビンを開けてないことが確定する。

ではハコを開ける前のネコはどういう状態なの?というと

「半分生きていて半分死んでいる状態である」って話があります。

 

なんだかネコがかわいそうで、この例えはあんまり好きじゃないんですけどね。

 

量子力学が面白いのは、「観測」によって、過去が確定するということ。

シュレディンガーのネコの場合は、観測によって「ビンを開けたか開けなかったか」という過去が確定します。

自分と出会いに本屋さんにいく

で、本屋さんがなぜ「量子力学的な場」かというと、膨大な量の本は、あなたが観測するまで「半分存在しないようなもの」だからです。

あなたが訪れた本屋さんに何冊の本があるか、正確なところはわかりませんが、ほとんどの本はあなたに気にも留めてもらえず、あってないような、生きてて死んでるような状態です。

そしてあなたが「なんだこれ?」と気づいて、観測した瞬間。

その本はそこに存在していることが確定します。

あなたが無数の本の中からその本を「気にした」ということは、タイトルなりデザインなり、置き方なり、「何かが自分の中の何かに引っかかった」ということです。

悩みかもしれませんし、憧れかもしれません、無くしかけている大事なことかもしれません。

 

つまりその本を選ぶことで、「自分がどんな人間か」もさかのぼって確定しているといえるのです。

あなたが今まで読んできた本は、あなたを作ってきたと言えるし、あなたがあなたとしてふさわしいからこそ、それらの本を読んできたとも言えます。

なんせ新刊だけでも7万冊出るんですから、1年間で。

だからよく本屋さんに行く人というのは、自分に会いに行っているとも言えます。

できる人はなぜ本屋さんにいくのか

臼井由妃さんという作家さんがいます。

数年前に彼女の本をプロデュースさせていただいたのですが、その本のタイトルが

『できる人はなぜ、本屋で待ち合わせをするのか? この「ひと工夫」が一流の人生を作る。』です。

 

できる人と普通の人の差は、大きなものではなく、「小さな工夫」の積み重ねである。

そんなコンセプトを立て「できる人」が心掛けているひと工夫を伺っていたとき、「本屋さんで待ち合わせ」というキーワードがでてきました。

「できる人は本屋さんで待ち合わせをする」これは相手への気遣い、自分の学びなどたくさんの効用がある非常に有益なひと工夫なのですが、元々は著者の臼井先生が「忙しくてなかなか時間とれないけど、とにかく本屋さんにいきたい!」という切実な思いがあって編み出したノひと工夫です。

「本屋さんに行けば何かある。とにかく行きたい。」

「あ!待ち合わせ場所にしてしまえば、ちょくちょくいけるじゃない!」と。

観測した瞬間「文庫化」が確定した(笑)

それで『できる人はなぜ、本屋で待ち合わせをするのか? この「ひと工夫」が一流の人生を作る。』という本をつくることになりました。

この本は当時ちょっと話題にもなり、新文化さんにも取材していただいたり、地域の本屋さんが連合で帯を作ってくださったりと盛り上がり、数万部のヒットになりました。

 

そして約5年後。

今年(2019年)の1月に別件で三笠書房さんに伺ったとき

編集 大渕さん「ところで西浦さんが今までプロデュースされた本をぜひ弊社で文庫化しませんか?」

西浦「ありがとうございます!三笠さんの文庫で出させてもらえるのはすごく嬉しいですね!」

編集 大渕さん「実は『できる人はなぜ、本屋で待ち合わせするのか?』という本ですが…」

西浦「ああ、いいですね!あの本は…」

編集 大渕さん「今年の3月に文庫化しようという話で動いてまして(笑)」

西浦「え、もう!?確定!?(驚)」

 

ということがあり、なんと観測した瞬間に文庫化が確定するという経験を僕もしました(笑)

「シュレディンガーのプロデューサー」現象と名付けます(笑)

 

実はこれも作家の臼井先生流の「ひと工夫」の一つで、良いニュースこそ確定するまではあえて伝えない方針だそうで。

「そっちの方が驚くでしょう?」って。

ええ、そりゃもう今までのプロデューサー人生でも、ある意味一番驚きましたよ(笑)

 

というわけで、過去にプロデュースした本作ですが、加筆修正を加え、

『できる人はなぜ、本屋さんで待ち合わせをするのか?』

とタイトルも少し変更して「知的生きかた文庫」として発売されます。

(本屋「さん」とさらに愛嬌が増しました)

今回はプロデュースというよりマーケティングで関わっております!

八重洲BC本店さんで臼井先生と対談イベント開催

さらに発売記念イベントとして、臼井先生と西浦とで対談をさせていただきます。

 

先述の「良いニュースこそあえて言わない」というひと工夫をはじめ、書籍には掲載しきれない工夫の数々をお話しします。

僕もベストセラー作家のひと工夫とか、できる編集者のひと工夫とか、業界ならではのお話をさせていただく予定です。

本を購入してくだされば参加費無料ですので、ぜひ遊びにいらしてくださいね!

本屋さんという量子力学な場に、きっとあなた自身の答えがあるはずです。

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増刷率90%。平均部数49,000部。

奈良県出身 同志社大学卒業後、学習研究社(現・学研ホールディングス)入社。
書店促進部を経て、一般書販売課へ配属。2つの編集部を担当し、年間最大400冊のマーケティングを担当。
膨大な点数を扱いつつ、新人著者の売り伸ばしや仕掛け販売に注力。
上原愛加のプリンセスレッスン(シリーズ100万部突破)などの売り伸ばしに成功する。その後、出版プロデューサーとして2010年に独立。

『血流がすべて解決する』(23万部)『奇跡の営業』(6.3万部)など主にデビュー作をプロデュースし、ベストセラーへと導く。

業界では数少ない、出版社マーケティング部出身の出版プロデューサー。

業界の活性化を目的として、版元・書店との人脈を活かした合同勉強会や、新卒向けにメディア就活ボランティアも行なう。

「営業だったからこそ、著者・出版社・書店に提供できるモノがある」と増刷ロジックや書店巻き込みマーケティングを駆使したプロデュースを行う。

本は読者のためにある。という考え方から「ブランディングの為に本を出したい」とおっしゃる方には、笑顔でドロップキックをプレゼント(笑)


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