学生出版プロデューサー始動!!西浦さんを逆取材。出版プロデューサーの魅力とこれから。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
  • Pocket

学生出版プロデューサーの取材シリーズ、3回目となる今回は「出版プロデューサー」という職業について迫っていきます。

さらに、好きなことを仕事にしている西浦さんの「働くこと」に対する考えもお聞きしました。

学生では知ることのできない「働くこと」についての貴重なお話です。


西浦さんが考える出版プロデューサーのこれから

森江:学生時代に行っていた分析が役立っている、西浦さんの「出版プロデューサー」というお仕事について詳しく聞きたいんですけど・・・

西浦さん:急にマジメな質問になってきたね。

皆:あはは(笑)

西浦さん:出版プロデューサーの仕事は、本を書きたいという人をスカウトすることから始まります。その人が本を書けるように色々アドバイスをしたり、どんな本を作ってどうやって広めていこうかっていう「設計図」を考えます。それを実現するのに、ベストな編集者さん(と出版社)と一緒に実現していくっていう仕事なんだよ。

でも実際に本を作るっていうことは僕にはできなくて、それは編集さんにお願いします。それこそ、芸人さんのように笑いは取れない代わりに、「こういう笑いでいきたいから、この芸人さんがいい」っていう”絵図”を描く。番組プロデュースするみたいに、「この人にやっていただきたい」って持ってく感じ。ハマれば最高に気持ちいいし、幸せだよ。

森江:技術を提供するんですか?

西浦さん:技術・・・。技術の一種ではあるけど、実際に作るっていう技術じゃないというか。「設計図」と「座組」って呼んでるけど、誰に何をやってもらうと上手くいくかってことなんだけど。競馬に例えると、武豊選手という騎手は、すごい優秀な方なんだけど、すべての馬に武豊選手が乗ったらいいかっていうと、そうじゃないんだって。相性とか、得意な競馬場、不得意な競馬場があるし、武豊が乗って勝てなかったけど、違う人が乗ったら勝つ馬もやっぱりいるんだよ。じゃあそれを、やっぱり武豊に乗ってもらいたいのか、他の騎手の方が相性いいかもとか、そもそもこの馬の特性を考えたときに、例えばぬかるみとかコンディションの悪い馬場に弱い馬とかなら、雨の日とか雨の多い地域のレースには出さないとか考えるんだって。他の馬もいてるなかで、勝たせにいく訳で、そういう見極めをギリギリまで調教師の人たちがやってるらしい。それに合わせて、練習も組んでるんだよね、逆算で。つまり競馬の調教師になったんです、僕たち。

嵯峨:やっていること、内情にかなり詳しくないと出来ないですよね。

西浦さん:もともと出版社にいたんで売り方は多少わかってるのが有利になったと思う。「販売部はこういう理屈で考えてる」ってロジックがわかるじゃない。そしたら、この著者は何のジャンルでやったほうがいいとかアドバイスして。だからすごく売れた人もいるし、そこそこのヒットでもそのジャンルではすごい売れてたりするから、結構注目されたりとか。僕、呼吸法の本で3万5千部売れたんだけど、それ僕の中の平均値より低いの。僕の平均値4万7千部だから。でも、呼吸法で3万部売れたのはあんまりないから、他の出版社の人にすごいねって言ってもらえた。

皆:へぇー!

西浦さん:裏でものすごい細かく設計をしてったんですよ。もう、本を作る前、企画書を作る前から、どの売り場で売るべきか考えて「健康書でもビジネス書でもいまいち売れてる呼吸本はないし、マインドフルネスも本の売場としてはいまいち勢いがないらしい。じゃあどこで?」っていうふうに売れてる本とジャンル(棚)著者としてのポジショニングとか考えて、出版社とか、編集者さんとか、タイトルとか考えて設計図書いたり・・・っていう仕事なんだけど。

僕が目指してるのは、ユーザーとのコミュニケーションまでプロデュースできる人です。

今までの出版プロデューサーとかは、著者を探してきて、その人と一緒に企画書を作って、編集者に紹介して、本にするところまでは、たぶん基本的に皆やってるんです。

でも、出版プロデューサーって今後、(出版に限らずプロデューサーという仕事の人は)ユーザーとのコミュニケーョンをプロデュースしていく人になっていくと思うから。作品のプロデュースだけではなくて、作品でどうコミュニケーションをとるかっていうプロデュースもやっていきたいと思っていて。本を作ったら、「次は本と読者のコミュニケーションを生み出す」ってことだと思ったの。そこまで出来るのであれば、僕と組む意味合いがさらに増えると思う。だから出版プロデューサーは今までのそういう仕事以上に、ユーザーとのコミュニケーションをとるという要素が必要になってくると思う。

善波:なるほど。

西浦さん:その目的で『出版TIMES』始めたりだとか。WEB上で(コミュニケーション)とれないかなとか。『ニシュランガイド』も僕が読者とコミュニケーションをとるための場所として、って感じかな。

出版プロデューサーをやっていて嬉しかったこと

森江:仕事していく上でこんなことが嬉しかったとか、やりがいを感じたときはどんなときですか?

西浦さんそりゃあ、売れたときが一番嬉しい!

皆:わかりやすい(笑)

西浦さん:当然、印税などの売り上げも大きいんだけど、なにより皆が喜ぶんだ。著者は絶対に嬉しいし、担当した編集者さんも嬉しいし、デザイナーさんも。出版社としても書店さんや取次にも売り上げが入ってくるから、嬉しくない人はあんまりいない。口コミとかも面白いって思って口コミしてくれてるんで、読者にとっても嬉しい。

皆:あー。

西浦さん:全員が嬉しいはず。やっぱり、こう、ホッとします。そういう売れる本になるとファンレターが出版社に届くんよ。「この本のおかげで、悩みが解決した」とか、「救われたような気持がしました」とか、そういうのがあったりするんやけど、それを編集者さんが著者に送ってくれたりとかするのね。それ見ると「この人の人生を僕は助けられないけど、本を通して助けられてるやんか、ええことしたな」みたいな(笑)感動するよね。

皆:それは、感動します。

西浦さん:売れた喜びってチームメンバーで共有する喜びなんだけど、そういう「思いが広がってった」っていうのは、なんか誰かと共有するっていうよりは、もう自分の心の中でジ ーンとくるよね。

皆:うんうん。

西浦さん:Amazonとかでも酷評されることって結構多いじゃない本って。

皆:多いですねー。

西浦さん:ほんまに満足してできたやつって、そこまで酷評されないんだよね。「星 1ついてる!」って思っても、「本が折れてました」とか。

千幸:もはや、中身の事じゃない(笑)

西浦さん:むしろ、「よしよし、それくらいしか悪いとこないか?」みたいな(笑)

皆:(笑)

西浦さん:コメントがたくさんあるのに、星 1とか 2 が10パーセントくらいしかないとか。3が少ないのは書く必要がないからだし、5とか 4が多いのは感動してくれたからだと思うんだけど。1、2が少ないのはやっぱり嬉しいね~。

善波:嬉しいですね~。

飲み会も企画のひとつ。

嵯峨:話を聞いてると、すごくいろんなところに気を使って、気を張ってみたいなことをやってるイメージです。

西浦さん:頭の中で考えることも、直感も込みでいろいろ考えてます。いろんな人いてるから、理屈でも考えてるし、もう理屈で表現出来ひんところを、センスとか感覚でとらえてるところもあるはあるかも。だから僕、スケジュール忘れること多いもん。

皆:(笑)

西浦さん:意識して企画の事で頭の中いっぱいにしようと思ってます。奥さんに昔、言われたのは 「いつも本を読んでいるか、考え事をしているか、しゃべってる」って。インプットしてるか、思考してるか、アウトプットしてるか・・・。

善波:ぼーっとしてる時間がない、ずっと頭を回してる。

西浦さん:だから、脳を休めるのにゲームをしてると思う(笑)

森江:だからアクションとかが多いんですかね。

西浦さん:そんな気がする、ほんまに。脳みその状態をそういう風にキープするために。もう、休みの日はずっとゲームしてるからね()

皆:()

西浦さん:著者と四人でご飯食べてて、全員経営者なんですけど。「もう、ちょっとでも時間ができたら仕事をしちゃう。仕事が好きで自分の会社やってるから。」って言うのね。

千幸:好きなことをやって生きているってことですね。

西浦さん:そうそうそう。そういう話をしていて、自分だけ「嘘やーん」っつって()

皆:()

西浦さん:「僕、ちょっとでも時間できたら、すぐゲームしますよ?」みたいに話してて(笑)でも彼らの話をよく聞いて、なるほどねと思ったんですけど。例えばある人は詳しく聞くと、仕事が好きなんじゃなくて「教えることが好き」で、書道教室をやってるそうです。

西浦さん:皆それぞれ、なにかが「好きで突き抜けてる」から、やっぱり、そりゃあ隙があったら仕事する。「何かを生み出すのが好きだから」、夜遅くまでセミナー資料を作ってたりとか。皆何かが好きなんだなって。自分もいつも「考えて企画するのが好き」やから、これ(学生出版プロデューサー)もそうだし。あの、例えば飲み会でもいいんですよ。飲み会をやるにはどうしたら面白くなるんだろうとか考えるんです。みんな自由な時間は限られてるじゃない。例えば僕は週に最低3日は、家族と一緒に過ごすって決めてるから、週に4日の飲み会で最大限満足するためにはどうしたらいいのかなって考えるんですね。そこで一対一で飲むのは効率が悪いけど、逆に参加者が増えすぎると満足度は下がるわけで、結局のところ「 6人で飲むのが一番いい飲み会」なんじゃないかと思うわけです。自分が6人テーブルの真ん中に座れば、誰も間に挟むことなく、直接喋れるっていうのは理由なんだけど。もし8人にしたら、4対4で分かれて2グループになってしまうから、これだと4人で飲んでるみたいなっちゃうから意味ないかな、とか。いちいちそういうのを考えてやるから、結局飲み会も僕にとっては企画なんですよね。

皆:なるほどー。

西浦さん:「皆が飲み会で満足する人数は 6人」じゃないかっていう仮説ができたら、今度は場所とか、メンバーとか、ペースとかもいろいろ気になります。そういうことをあーだこーだ考えてるのが好きだから、きっとそれは休みの日でもやるんですよ、つまり企画。そういう風に思ったら、あぁ僕も好きで仕事ばっかやってしまうわーっていうのはわかる。ここまで聞いてようやく納得しましたもんね。最初は嘘やーん!とか言ってたけど(笑)

皆:(笑)

西浦さん:…でも、仮に好きなことでも、オフの時間に仕事するなら僕は「いや、もっと遊びたいよ?」って思います(笑)

千幸:遊ぶのも大事だよって思っちゃいますよね。

西浦さん好きなことって言ったら仕事も好きなことだし、遊びも好きでやってるから、そこに境界線はなくてもいいのかなって。だから、仕事以上にやっぱり遊びたいですし、遊びをバカにしなくていいんだなって思います。

この続きはまた次回。

次の記事で最後となります。最後の記事は学生出版プロデューサーを募集した詳しい理由、これから学生出版プロデューサーとして活動する5人の意気込みを聞いてみました!

次の記事も是非読んでください。

インタビュアー  森江美月
写真・編集    石川知佳

神奈川出身。相模女子大学人間社会学部人間心理学科3年生。

コメダ珈琲と地元の個人経営のカフェでアルバイト、趣味はカフェ巡りの大のカフェ好き。2016年に念願のミラーレス一眼を購入し、最近は下手ながらも写真を撮ることにハマっている。

大学で行われたセミナーで西浦さんと出会い、そこからインターンシップ生として活動することに。


新着記事

セミナーバナー