BBQ好きですか?
臭いがけっこう気になるので
「別に居酒屋で良くない?」とか言いつつ、
当日は心から楽しむタイプの出版プロデューサー西浦です。
(ファブリーズ持参派)
先日、友人が仕事(バナナ会議)で東京に来るというので、飲んできました。
なにその会議?と思いましたが、そこはわりと早々にスルーして、
「オレ、市議会議員に立候補するわ」というホットな議題を提供してくれたので
バナナ会議出席者はやっぱ違うな、といろいろインタビューしてきました。
その結果
「著者になるのと、市議会議員に
立候補するのって同じ構造かも?」
と思ったので、そんな話を。
目次
選挙も出版も浮動票集めがカギ
出版とは関係なさそうな部分は
大胆に割愛して
(市議会のしくみとか、現状の議会への賛否など)
立候補→選挙→当選(落選)
という流れの部分です。
これって
出版→本屋で並ぶ→売れて増刷(売れずに返品)
の流れと似てますよね。
特に選挙が一人一票なところと、
本が基本的に一人一冊しか買わないところが
構造的に似てくる原因なんだろうなと思います。(同じ本を2冊も3冊も買う人は、あんまりいない)
どうやったら選挙で勝てるか?
つまり票の集め方ですが、
浮動票集めとそのための応援演説がカギだそうです。
浮動票を集めたいならBBQに勝てる人間になれ!
ほとんどの場合、自分の支持基盤を持っていないでしょうから、
どうやって浮動票を集めるか考えます。
著者も状況は同じで、
過去にヒット作を持つ人は
支持基盤=固定客がある程度見込めますが、
新人は当然固定客0なので、
読者を自分で集めなければなりません。
「どうやって浮動票を集めるの?」
と聞いたのですが、やっぱり難しいと。
彼の議員としてのベクトルを考えても、若い有権者の浮動票を取りたいのですが、
「だって
投票日にBBQあったらそっち行くやろ?
俺でも行くわ!」と豪語してました(笑)
彼はイベントなどで人を集めるのが得意なタイプなのでこの言葉は意外でした。
・・・やっぱり難しいんですね。
というか、むしろ集客の大変さを理解してるからこその発言ですね。
(選挙に「まず参加してもらう」ことがすでに難しいの意)
ちょっと嫌味な言い方になりますが、
本の出版にせよ立候補にせよ
けっこう軽いノリで「応援するよ」と
言う人は多いです。
でも、実際のところ、
その大事な選挙の日や本の発売日に、
「BBQの誘いを断ってまで、選挙会場や書店に足を運んでくれる人」
は案外少ないです。
Web(予約)投票などができれば
「手間」はけっこう減るので
多少は投票してくれる人も増えるでしょうから
制度的な問題もあるのでしょうけど。
この予想以上に難しい「浮動票集め」=発売前のファンづくりですが、
どうすればよいのでしょうか。
簡単に言うと
「BBQより大事な人になればいい」
のです。
売れる著者を見てきて思うのが、
彼らはとにかく「感謝されている人」
だということです。
本業でたくさんの人のお役に立っていたり、長くその仕事をされてきて
「感謝と信頼の蓄積」がすごいです。
お客様からすると「あの人の本が売れるのは嬉しい」「自分のように困っている人に届いて欲しい」と
応援してくれます。
だから1冊買ってくれるし、
さらにもう1冊買って友人に薦めてくれたりします。(特に女性!)
つまりは「先に人の役に立って、後から自分に返ってくる」という
「先に与える人」になりなさい、ということかと。
前述の友人はちゃんと広く世の中の人に役立っている人なので、そこは問題ないと思います。
応援演説は影響力さえあれば良いか?
「浮動票集め」のために、やりたいのが「応援演説」です。
たとえば市議選と市長選はたいてい同時期に開催されるので
市長に投票するけど、市議選は特に決めていない「市長派浮動票」を狙う場合、
「市長から応援演説をしてもらう」ことで、
「ああこの候補者は、市長と主義が近いのか」
「市長と仲良いのなら応援しよう」と思ってもらって、浮動票の獲得を狙います。
本で言うと著名な方の帯推薦ですね。
自分が好きな著者が絶賛している本なら、たくさん並んでいる中から
「この本を選ぶ理由」になります。
帯に限らず、メルマガで紹介してもらったり、
合同セミナーなどを開いてもらうのも、ある種の応援演説かと思います。
もちろんその「応援演説」してくれる市長や著者の「アンチ」もいるでしょうから、逆効果になることもあります。
自身の本の内容、想定読者と親和性の高い方に応援をお願いしましょう。
影響力があれば良いというものでもないのです。
大切なのは人としての在りよう
本を書く!著者になる!と意気込む前に、
「BBQより大事に思ってくれる人が何人いるか?」について振り返ってみることが大事です。
それを思うと「先に与える人」として、たくさんの方に「何か」を与えられる人にならないといけません。
ただ与えると言ってもお金とか、仕事の成果だけが影響するというよりは
「人としての在りよう」「考え方への共感」などいろんな要素が絡んでくるから
単純に手助けしまくれ!ってことでもないですね。
難しく考えなくとも、大事な友人の結婚式なら、どんなに楽しそうなBBQに誘われても式の方に参加しますよね。
大事な人の晴れ舞台になら、3万円なり5万円なり包んでも、おしゃれして、喜んで足を運ぶ人が多いのではないでしょうか。
それくらい重要な日なんだな、大切な本の発売日なんだなと、思ってもらえるかどうかが大切ですね。