出版とは誰の仕事なのか【本は『誰かの未来を創るための準備』】

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たけのこの里が好きで「まずチョコレート部分を歯で削ってから、タルトの部分を食べる」などいろんな食べ方を試してきたのですが、普通に食べるのが一番ウマいと最近結論づけた出版プロデューサーの西浦です。

先日、印鑑証明書が必要だったので、ちょっと法務局へ行って来ました。

法人の印鑑証明書は原則として代表者しか取得できないものです。もちろん実際は代理人でも取得できるんですが「代理」人ということは、つまり本来は代表者の仕事ということでしょうか。

 

代表者≒社長の仕事ってたくさんありますよね。会社の経営が社長の仕事ですが、実際は経理も営業も企画も全部社長がやってたりします。

でも、できる社長になりたければ、どんなに忙しい状況でも、一人で経営について考える時間を作るのが秘訣だと昔教わりました。

 


目次

『未来を創るための準備』をする

例えば、カフェで一人会議をすると、それがたとえ週に2時間でも、仕事の進まない時間を余分に作ることになります。これはコストです。

しかし、追われる日常から離れて、立ち止まって未来を考えることが、会社の進路を見直すために大切なことだったりします。

 

あるいは、人を雇うと、あらゆるお金がかかります。給料はもちろん、社会保険料も支払わないといけないし、必要な備品やそもそも採用活動自体にコストが発生しています。

そこからさらに人材育成にかかる時間や手間を考えれば「雇わない方が全然ラクじゃい!」って感じでしょうが、雇った人が自分以上に活躍する日が来れば、自分だけでは到達できない領域に進めます。

そう考えると、カフェで一人会議をして思考を整理するのも、人を雇って育てるのも『未来を創るための準備』で、まさに社長の仕事だと思います。

 

僕が思うに、この『未来を創るための準備』こそが社長の仕事で、実際に未来を作っていくのは、社長も含め多くの人と手を取り合って進めていくものなのでしょう。

本を書くのは誰の仕事なのか

であれば、本を書くのは社長=代表者の仕事なのでしょうか、それとも誰かに任せるべき仕事なのでしょうか?

それはその本が『未来を創るための本』なのかそうでないのかで変わると思います。

 

PRやブランディング、集客目的の本であれば、スタッフに任せるべきでしょう。それぞれの目的に合わせて、本で書くべきことは変わるし、それぞれの分野ごとに専門のスタッフに任せて、あなたは経営に集中する方が良いです。

でもあなたの本が誰かの『未来を創るための本』であれば、それはあなた(代表者)自身が書くべきです。

なぜなら社長=代表者の仕事は『未来を創るための準備』だからです。

 

この世にはいろんな本がありますが、読者のために書かれた本は、読者の未来を創るきっかけになれます。読者の未来をつくるのはもちろん読者自身ですが、その準備の一つになるのです。

特に『悩みとその解決法』を書くような、一般書や実用書ならなおさらですね。

 

しつこいですが、あなたの仕事は『未来を創るための準備』です。

それはあなたや、あなたの会社の未来だけでなく、業界の未来や、日本や世界といった『見知らぬ誰かの未来』も含めたものではないでしょうか。

『ここにいない誰か』のことを考えたい

売上のことを考えたら本なんて書かない方が良い

あなたが、本を書くことで誰かの未来に役立てられるような『すごい人』ならば、逆説的ですが本なんて書かないで、仕事に集中した方が儲かります。絶対に。

本は売上とかブランディングを目的とするには効率が悪いのです。

僕が思うに、本を書くということは、世の中をより良くするための事業です。感覚的には社会起業家に近いと思います。

『利益の追求』を目的として選ぶには、出版は効率のよくない事業だと思います。出版不況ですしね。

 

だから『本は書きたいけど忙しいから取材でパパっと作ってよ』といった考え方なら、出版という選択肢はいったん捨てて、本業に集中なさった方がいいと思います。

でないと中途半端に新規事業に手を出して撤退するように、ハンパな結果に終わります。本腰入れてやらないとケガします。

 

僕が今までプロデュースしてきた人は個人事業主から、上場企業の創業者まで、会社の規模としてはかなり広がりがありますが、みんなそれぞれ「超多忙」の中でちゃんと、本と読者と向き合ってくれました。

例えば、ある上場企業の社長は、すでに入っている会議をズラしてまで、出版のための時間を取ってくれました。

そのときに「きっとこの人の会議を一つずらしたら、多くの方のスケジュールに影響が出るのだろうなぁ」とは気づいたのですが、当然のようにスケジュールを開けてくれる著者に「そこまでしなくても・・・」と言ってしまったら、逆にこっちが失礼になると思うのです。

全部分かったうえで読者のために時間を割いてくれているわけですから、こっちもしっかり仕事して応えなくてはと思いました。

 

本を書くときは遠くを見る

ちなみに僕は著者への要求もけっこう厳しいのです。(しかも真顔か笑顔で言う・笑)

しかし、うちのクライアントたちは、はたから見ると『ドMなんじゃないか』というくらい喜んで(?)応えてくれます。

十二分に優秀な方々が、かなり多忙な状況で全力で自分の仕事に取り組んでいるうえに、さらに追加で出版のために時間を作ってくれているわけです。

 

たまに冷静になると『みんな立派な人だな・・・』と思います。本なんて書かないでも十分、売り上げも、業界内でのポジションも確立しているのに、さらに時間とエネルギーを割いて、本を書いているのです。

僕なら絶対イヤです(笑)

 

実はこの大変さを乗り切るコツのようなものが一つあります。それは、自分の周りだけでなく、『見知らぬ誰か』、『自分が死んだ後の世代』のことまで考えて出版に取り組むということです。

そうすることで、本というプロジェクトにかけるエネルギーが湧いてきます。本を書くときは遠くを見ましょう。『未来を創るための準備』と考えて出版に取り組んでくれると嬉しいです。

 

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