重い言葉は日本刀のように扱う

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この1週間、一度もアラームで起きれていない出版プロデューサー西浦です。子どものように寝過ごしている・・・ダメ人間(笑)

さて毎日更新66日目。

昨日は学生出版プロデューサーの企画会議でした。みんなの企画書をみながらフィードバックしていくのですが、そこである企画についてこんなやりとりがありました。

 

西浦「もりえってぃ(森江美月)の企画は、重い言葉が入ってて…『らしく』ていいね」

森江「ありがとうございます。あまり言葉の重さを褒められることがないので、嬉しいです」

西浦「ん?どういうこと?」

森江「きついとか厳しいとか言われてきて、あんまり重い言葉は使ってはいけないのかと思ってました」

ひょっとしたら、言葉の使い方で人とトラブルがあったのかもしれません。

人とモメること自体はダメだとは思わないけど、自分の言葉を持て余しているなら使い方のガイドがあった方が良いかなと思って、重い言葉は「日本刀」のように使うといいよと、そんな話をしました。

言葉の軽重

言葉には重い、軽いという印象がありますよね。個人的な感覚なので人それぞれですが、例えば「覚悟」とか「信念」とかは、どちらかというと重い言葉だと感じます。なんとなく画数の多い漢字2文字って重いですよね(笑)

憂鬱も重い言葉ですが、「なんだかユーウツ」と書くと一気に軽くなるから書き方、言い方でだいぶ印象は変わるとも思います。

 

さて「重い」印象の言葉は日常で使うにはあまり適していないかもしれません。

 

先輩「ランチにいく覚悟はできたか?」

後輩「どれだけ忙しくても昼飯を食うのが私の信念です」

 

うん、もはや仲の良い先輩後輩の小ボケですね。楽しそうです、僕も仲間にいれてほしい。

これがなんだかおかしく読めるのは覚悟や信念といった言葉が、日常で使う言葉ではないからです。日常とのギャップが生じているから笑えてくるわけですね。

重い言葉を自分のために使うと軽く見られる

次に「自分を肯定するために使う」のにもあまり適しません。

  • 何があっても最後までやり切るのが私の信念なんだよね。
  • この仕事で人生全うする覚悟があるから。

こういった言葉はかっこいいんですけど「ハイハイ、そういう自分に酔っちゃってるんだね」って思われそうです。こんなことを真顔で言えるのは自己陶酔型でしょうね。

せめて「なんでそこまでできるんですか?」「どうしてその仕事にそこまでかけられるんですか?」というようなキラーパスを貰ったときに照れながら決めましょう。

「いやー、まあ偉そうなこと言って恐縮だけど、信念みたいなものかなぁ」くらいの軽さで使えばちょっとかっこいいかもしれません。

 

じゃあ、逆に積極的に相手を褒めるために使えばいいのか?

言われた方はたしかに喜んでくれる可能性も高いですが、周りからは「こいつヨイショしてる」と、たいこ持ちのように思われるかもしれません。

褒められた方も案外「褒められ慣れ」していて「なんか浅い使い方するなぁ」と実は下に見ていたりすることもあります。

 

この2つの共通点は「自分が他人にどう見られるか」を意識した使い方だということです。

重い言葉は自分のために使うと、妙に軽く見せます。

気を付けましょう。

日本刀のように扱う言葉

でも一番「痛い」のは、相手を責めるために使った場合です。

「本当にプロとしての覚悟はあるの?」

「あなたって信念のない人だね」

これはもう、ほぼ100%ケンカになるでしょう。重い言葉なので使いどころとしてはむしろふさわしいのでしょうが、その分相手をかなり深く傷つけます。

実際に運用するのはかなり難しい。

 

じゃあ、こういった重い言葉はどう扱えばいいのでしょうか?使いどころ無いじゃない!と思いますよね。

 

たぶんそれが正解で「使えるけど使わない」っていう「日本刀」のようなものだと思って大事に腰に差しておくのが良いでしょう。

抜き身で日本刀を振り回されたら、周りは危なくて近寄れません。

抜かないまでも「どう?この名刀、オレかっこよくない?」って顔で自分にうっとりしてたら滑稽です。

自分の腰に差した刀の切れ味をちゃんと理解して、丁寧に相手も自分も傷つけないように大事に扱う。

周りからも「抜いたらすごい切れ味なんだろうな」と思われてるけどもこの人は簡単に抜いたりしないって信頼されている。

 

こんな日本刀のイメージが、重い言葉の扱いにはふさわしいのではないでしょうか?

剃刀の切れ味にナタの破壊力と呼ばれる日本刀は、軽い人間には似合いません。

同じように「重い言葉」が似あう人は年齢も性別も関係なく、まじめに、一つ一つのことに真剣に向き合っている人です。

こういう方は適当にごまかしたり、相手が腹を立てた時にちゃかして場をやり過ごそうとはしないので、相手と真剣に向き合って重い言葉を発してしまいがちです。

その言葉が日本刀を振るうのにふさわしい場なら使いましょう。血しぶきもしっかりかぶりましょう。

逆に相手の血で自分の刀を汚してはいけないと思えたら使わずにしっかり押さえておきましょう。

重い言葉を言わずに、腹の底でしっかり抑えている人の迫力はけっこう伝わるものです。

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増刷率90%。平均部数49,000部。

奈良県出身 同志社大学卒業後、学習研究社(現・学研ホールディングス)入社。
書店促進部を経て、一般書販売課へ配属。2つの編集部を担当し、年間最大400冊のマーケティングを担当。
膨大な点数を扱いつつ、新人著者の売り伸ばしや仕掛け販売に注力。
上原愛加のプリンセスレッスン(シリーズ100万部突破)などの売り伸ばしに成功する。その後、出版プロデューサーとして2010年に独立。

『血流がすべて解決する』(23万部)『奇跡の営業』(6.3万部)など主にデビュー作をプロデュースし、ベストセラーへと導く。

業界では数少ない、出版社マーケティング部出身の出版プロデューサー。

業界の活性化を目的として、版元・書店との人脈を活かした合同勉強会や、新卒向けにメディア就活ボランティアも行なう。

「営業だったからこそ、著者・出版社・書店に提供できるモノがある」と増刷ロジックや書店巻き込みマーケティングを駆使したプロデュースを行う。

本は読者のためにある。という考え方から「ブランディングの為に本を出したい」とおっしゃる方には、笑顔でドロップキックをプレゼント(笑)


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