「自分の書いた文章で、他人を思い通りに動かす」
もしもそんなことが出来たなら、きっと人生が大きく変わるに違いありません。
- ブログで商品説明をして商品を買ってもらい、アフィリエイト収入を得る
- 文章を読んだ人からの信頼を得る
- 気になる異性の気持ちを掴む
ちょっと考えただけでも、様々な可能性が思い浮かびます。
今回は、そんな「文章術」を題材とした、「人を操る禁断の文章術」を紹介します。
大きな話題となった「メンタリズム」を取り入れた文章の魅力、味わってみてはいかがでしょうか。
目次
どんな本なのか
本書の著者は、科学とロジックで超常現象を再現するという「メンタリズム」で話題となった、メンタリストのDaiGo氏です。
幼少期に8年間にわたるいじめを受けていた著者は、たったひとつの行動で周囲を一変させ、それがきっかけで、「自分の行動一つで世界は簡単に変えられる」と考えるようになった、としています。
そんな著者が「文章で人を操る」方法を書いたのが、この「人を操る禁断の文章術(メンタリズム)です。
相手に読まれる文章や、相手の心を動かす言葉選びなどが丁寧に説明されているのが特徴で、ビジネスにもプライベートにも応用のきく、すべての人におすすめの本となっています。
人を操る文章の3つの原則
まずは本書に登場する、最も簡単ですぐに実践できそうな「人を操る文章の3つの原則」を紹介します。
それは、
- 原則1 あれこれ書かない
- 原則2 きれいに書かない
- 原則3 自分で書かない
というもの。
なぜ「書かない」ことで人を操ることができるのかを、著者は次のように説明しています。
人は、受け取った情報が足りないときは想像や予測で判断する習性があります。
では、この想像や予測が、何に基づいているのかというと、その人の知識と体験、つまり記憶です。
記憶に残りやすいものは、強い感情を伴う記憶、例えば自分にとって好ましいことや望んでいること。
つまり、文章を書くときに、あえて情報量を少なくすることで、読み手の想像力を利用することができるのです。
これがメンタリズム文章術の一番の特徴です。
(56ページ「第2章「書かない」3原則で人を操る」より引用)
文章を書くときは、誰でも、どうしても正しい情報をたくさん詰め込みたくなるものです。
しかし、本書によると、それが必ずしも良い方向に作用するとは限らないようです。
「文章を書いても、相手を思うように動かせない」そんなふうに感じるときは、ぜひ実践してみたい文章術です。
もしかしたら、相手の想像力を利用して、思うように行動させることができるかもしれません。
デメリットを利用して、信頼を勝ち取る
大抵の物事には、メリットとデメリットがあり、何かをアピールする場合、一般的にはメリットだけを並べたくなるものです。
しかし本書では効果的な手法として、「メリットとデメリットを両方とも伝える」両面提示というものが紹介されています。
両面提示を行う上で重要なのは、ネガティブな情報を先に提示したあとで、ポジティブな情報を伝えるという順序です。
最後にネガティブな話を持ってくると、どうしても相手の心に後ろ向きな印象が強く残ってしまいます。
それではいくらメリットを盛り込んでも、心は動きません。
(134ページ「第3章「人を動かす7つの引き金で、何を書けばいいかもう迷わない」より引用)
デメリットを正直に伝えることで相手の信頼を得て、ポジティブな印象を残す。こちらも、「書かない」3原則同様、使えそうな手法です。
ピンチを、文章でチャンスに変える
さらにもうひとつ、本書には、すぐに実践できそうな文章術があります。
それは、文章にメリハリをつける「上げて、下げて、また上げる」というものです。
こちらも手順は簡単です。
- ポジティブに書きだす(上げる)
- ネガティブな情報を入れて文章を一転させ、文章に谷間を作る(下げる)
- ネガティブな情報をひっくり返す内容を書き、ポジティブに締めくくる(上げる)
いかがでしょうか。この文章術、難易度としては、それほど高くないものの、ネガティブな情報を相手に伝えたいときなどに効果を発揮してくれそうです。
著者は、「相手の立場に合わせてストーリーを描き、文章にメリハリをつけることで、ピンチをチャンスに変えることができる」としています。
不利な状況を変えたいとき、きっと、この文章術は使えるに違いありません。
終わりに
文章を書くとき、私たちは、様々な情報をいかに綺麗にまとめるか、に終始してしまうことがありますが、それでは読み手側の想像力をかきたてることは難しいようです。
本書に掲載された文章術を参考に、「書くべきこと」「相手の想像を利用すべきこと」についてしっかり考えれば、人を惹きつける魅力ある文章を書くことが出来そうです。
人を操り、思うままに行動させてしまうこの驚異の文章術、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
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