伝わる・揺さぶる!文章を書く【書評】読み手の心を動かす文章を書きたい人へ!

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作文、読書感想文、謝罪文など、文章には様々なものがあります。
そんな文章が、せっかく書いたのに、うまく相手に伝わらなかった、という経験はありませんか。
どんなに長くても、どんなに感情を込めても、きちんと相手に伝わらなければ、その文章は役割を果たせないことになってしまいます。
しかし、何が原因なのかは、自分では気が付きづらいものですよね。

「相手にきちんと伝えたい。文章によって、相手の心を動かしたい」
そんなときは、山田ズーニー氏による【伝わる・揺さぶる! 文章を書く (PHP新書)】を読んでみてはいかがでしょうか。
本書には、どんな用途の文章にも応用させることのできる「文章を機能させるための要件」が収められています。



どんな本なのか

伝わる・揺さぶる! 文章を書く (PHP新書)」は、『機能する文章』を書きたいと考える人におすすめの本です。
筆者は1984年にベネッセコーポレーションに入社し、小論文通信教育の企画・編集・プロデュースに携わった山田ズーニー氏です。
本書では、説得文・依頼文・議事録・自薦状・謝罪文・メールなど実用性のある様々な文章について、実際の例を挙げて説明しています。
また、それだけではなく、指示の出し方や、会話などについても言及されています。
仕事や学校などで文章を書く機会が多い人だけではなく、全ての人におすすめできる、日常に応用のきく内容となっています。

考える方法がわかれば文章は書ける

「伝わる・揺さぶる!文章を書く」のプロローグには、実に興味深い例が載せられています。
それは17歳の女の子が書いた小論文なのですが、「とりあえず」という言葉が多用されており、とても小論文とは思えない仕上がりです。
著者は彼女の文章を変えるべく、2時間の指導を行います。
たった2時間で文章を変えることは出来るのか、という問いに文章指導のスペシャリストは「無理」と答えますが、著者は少女の文章を変えることに成功しました。
著者は、彼女に自分の立場を発見させ、止まっていた思考を動かし、自分自身で考えさせたのです。
どのように考えさせ、どんな風に変わったかは実際に本書で確認してみてください。
きっとその変化に驚かされることでしょう。
考える方法がわかれば文章は書ける、という著者の言葉にも頷けます。

読み手の心を動かしたいときに気を付けるべきこと

読み手の心を動かす文章を書きたいと思うとき、私たちは何を書くべきなのでしょうか。
そのヒントが、本書の第2章「7つの要件の思考法」第6節『根本思想』という部分に記されています。

根本思想に着目すれば、膨大な文章でも、ごく短く言える。
なぜなら、膨大な文章も、すべて、書き手の根本にある想いから湧き出たものであるからだ。
根本思想は、いわば、文章の製造の源。
製造元を押さえるというのは、結局とても効率がよいやり方だ。
この方法なら、便箋10枚もの長いラブレターも、「すき」の2文字に集約できてしまう。
ながい文章を極力短く要約しようとすれば、根本思想に向かわざるをえなくなる。
だから、文章を要約すれば、自他の根本思想がわかるのだ。
(108ページ 第2章「7つの要件の思考法」より引用)

著者は、この『根本思想』を把握することにより、
・根底にある想い
・大事なことの順番
が分かると述べています。
その上で、文章で大切なのは、「自分の気持ちや生き方にうそをつかないこと」だとしています。

文章ならば「多少の嘘は分からない」と思うこともあるかもしれません。
しかし著者によると、
・自信を持って言い切れないから歯切れが悪くなる
・経験や知識を積み重ねた人の、本物の言葉に勝てない
という理由から、自分を偽らない文章こそが説得力を持つのだそうです。

そして根本思想と、偽りのない文章が一致したとき、人の心を動かすのだと。
読み手に確実に思いを伝えたいときは、この章が大きな助けとなりそうです。

議事録のとりかた

社会人になると、会議の議事録をとるよう指示されることがありますが、慣れないうちは難儀するものです。
そこで、本書で取り上げられている議事録の書き方を紹介してみます。

本書では、議事録の書き方として、
「議題を問いの形にして頭に大きくはっきり書く」
ことが一番のポイントであり、腕のみせどころだとしています。
そのためには、会議の論点を明確にする必要があります。

そして、
1.会議の前後の流れを明示する
2.問いに対して、どのような会議なのか位置づけを書く
3.今後の議題を課題文で書く
としています。実に明瞭で分かりやすい方法です。
作成だけで終わり議事録が読み返されない場合などに、ぜひ試してみてください。

終わりに

日常的に文章を書いていても、思考が滞り、うまく書き進められないことがあります。
そんなときは、この本を読むことで、解決につなげることが出来るかも知れません。
もしも思いを正確に伝えられたら、きっと今まで以上に文章を書くのが楽しくなることでしょう。
文章を書く機会があるなら、この「伝わる・揺さぶる!文章を書く」を一度読んでみてはいかがでしょうか。

(文:朔)

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出版TIMES編集部。記事の企画・編集等は出版プロデューサーの西浦が担当、執筆はライターさんにご担当頂いています。


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