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この記事はアイキャッチ画像見ていただいたらそれで全部分かるという盛大な出オチなのですが、続けます。

とても仲良くして頂いている編集者の岸田健児さんから新刊「悪魔とのおしゃべり」をご恵贈頂きました。

(岸田さんに『悪魔とのおしゃべり』の前作『神さまとのおしゃべり』ヒットの理由についてお聴きした音源はこちら↓)

【webラジオ】「スピリチュアル系編集者 岸田さんの出版ウラ話」コウジニシウラのおしゃべり出版ウラ表紙vol.13

 

「新刊をご恵贈」って「献本してもらった」という意味なのですが、「献本」って敬語で、自分に使う言葉としては変なので、謙譲語としては「恵贈」が良い表現だそうです。

でも恵贈って日常的に使わないし、かえって分かりづらいので、この記事では「献本していただいた」と書きます。難しいですね、日本語って。

 

さて、こうして「悪魔とのおしゃべり」の献本を受け取って「すごく相手のことを考えて工夫されてる素晴らしい献本だなぁ」と感じたので、すごい編集者がやってる献本の方法についてご紹介します。

 

献本は透明なビニール袋に入れる

良く見ると名前の字が違っているのだが、そもそも事前にお伝えした住所が間違ってたという大ボケかましてたので全く気にする資格すらない。何より郵便局の方申し訳ありません、でも間違った住所でもちゃんと届けていただいて感謝しております。

献本を普通の封筒で送ると、他の荷物に紛れてなかなか開けてもらえなかったりすることがあります。

amazonなどで本をたくさん注文される方は分かると思うのですが、どんどん自宅に届くので、それに慣れちゃって段ボールや袋に入ったままで部屋に積んでたりしませんか?あれと同じような感覚です。

そこで、サンマーク出版さんでは献本用に透明のビニール袋を用意されています。受け取る側からは「あ、献本いただいたんだ」とすぐ分かるし、中身丸見えなのでとりあえず、すぐ開けようと思えます。

今回も玄関で受け取って、書斎までに開封してますから開封率の高さは抜群ですね。

 

本を受け取った瞬間、相手が楽しめる工夫をする

このカバーの「赤」は「通常の黒いカバーは、店頭ではかっこ良いのだけど、インスタ映えしない」という事情から映える色合いにしたそうです。さすが。

今までたくさん献本頂いてきたのですが「献本専用カバー」ははじめて見ました。

これだけで「ああ、ひと手間かけてくれてるんだな」と嬉しくなりましたし、そのカバーそのものが「取扱注意!!」というメッセージと「取扱注意」ケアマーク付きで遊び心が楽しい気分にしてくれますよね。

「この赤いカバーすごいですね!」と献本の御礼とメッセージを送ったら「喜んでもらえるように手作りしました」とのことでした。

 

こういう「受け取った側が好意を感じる工夫」ってちょっとした気くばりなんですが、すごく嬉しいし大事だと思います。

今回のようなデザイン作って、印刷して、折ってカバーにして、1冊1冊つけるっていう大掛かりな準備は大変だけど、逆に「それくらいこの本にかけてるんだな」と思えるから応援にも熱が入ります。

もちろん、一筆メッセージが入ってるだけで嬉しいので、心遣いの問題だと思います。

 

「SNSでシェアしてほしい」とはっきり書く

「分かりやすっ!」て、つい笑ってしまった(笑)

今回一番笑ったのはこの「SNSでのシェアもちろん大歓迎です!!」の一文ですね。

SNSでシェアしてくれってことをはっきり言ってくれてるので、こっちも迷いなくどうすればいいか分かりますから。気持ちがいいです。

意外と『○○してくれ』って書いてある献本少ないなと思うので、書いた方が良いと思います。

 

もっと言うと『僕のfacebookの記事タグ付けしてシェアしてくれたら、チャーハンおごるよ!』くらい書いてあったら、もうそれがネタになるし、タグ付けして良いよという意味になりますよね。

なんか変にタグ付けするとアピールしてるように取られるかなと思ったり、いろいろ遠慮もあるので著者さんや、編集さんはタグ付けどんどん推進されると良いのではないでしょうか。

まあ、書き方は気を付けていただいた方が「なんで上から目線なんだ?」と思われたら逆効果ですので(笑)やっぱり日本語って難しいですね。

 

それに献本頂くと「ちゃんと読んで、感想シェアしないと」と思って、かえって紹介できなくなる人も多いと思うんです。そういう相手のことも考えて「読まなくてもすぐ投稿できるネタ」を用意してくださるのは嬉しいなぁと感じます。

ただ、このパターンだと新刊が出るたびに何回も中華料理屋にいくことになるのでお気を付けください(笑)

 

そんな工夫がいっぱいの『悪魔とのおしゃべり』大好評発売中!!

ベストセラー確実「悪魔とのおしゃべり」に学ぶ、シェアされやすい献本の方法

この記事はアイキャッチ画像見ていただいたらそれで全部分かるという盛大な出オチなのですが、続けます。 とても仲良...

ダイエットのコンセプトは「ムリなく痩せる」の出版プロデューサー西浦です。いや、それはムリなのでは…という賢者の盲点を突いてやります。

本の出版を目指してまずやることとはなんでしょうか?

著者の体験談を探す?ネットで質問してみる?出版セミナーに通う?

いろいろありますし、どれもある程度有効です。

そのうえでちゃんとスタートラインに立つにはやはり「出版企画書」を書きましょう。

出版の企画書で、一番最初に考えるべきこと

ネットで検索すれば、これまた企画書の書き方やら、構成についていろいろ書かれているでしょう。でも実は一番最初にやるべきなのが「コンセプト」を立てることです。

ネットなどで掲載されている企画書の項目に「コンセプト」がないケースもあるでしょうが、このコンセプトをしっかり作れたかそうでないかで、出版後の売れ行きが大きく変わります。

コンセプトは企画の軸であり「結局どういう本なんだっけ?」というすべての原点で、編集者が本のタイトルをつけるときに出発点となる「この本の一番面白い所ってなんだっけ?」の答えなのです。

 

僕が運営している会員制出版塾ベストセラーキャンプでも最初に取り組むのはコンセプト作りです。もっと言うと、著者との面談の時に僕の中でだいたいのコンセプトが見えるかどいうかがカギです。

 

このコンセプト作りは本当に口を酸っぱくして、何回も言いますし、実際に何度も練り直しますので、ベストセラ―キャンプの参加者アンケートでも「コンセプトができてよかった!」「コンセプトを固めなければ・・・」と著者もコンセプトに関してすごく力を入れてくれているのがわかります。

 

中には本のコンセプト固めを進めるうちに「自分のビジネスの本当の強みがわかった」「BSCに参加する前に考えていたことを、違う角度から引き出してもらえました」とおっしゃる方も多く、本業へのフィードバックも多いようです。

むしろ、それくらい深く考えないとコンセプト作りとしては不十分です。

 

コンセプトが面白くない本は、絶対面白くありません。

コンセプトにわくわくしない企画は、誰もわくわくしません。

 

それくらい大事です。

まずは、あなたの企画の「何が面白いのか?」をしっかり言葉にしましょう

コンセプトとは「一日一個のリンゴが医者を遠ざける」ようなもの

先週、健康書企画のコンサル中に、コンセプトについてアドバイスをしました。

「『一日一個のリンゴが医者を遠ざける』っていうじゃないですか。ああいうのがコンセプトです。」とクライアントに説明したところ、彼以上に僕が「すごくうまい例えだな!」と感心してしまう事態になりました(笑)

我褒めはそこそこにして、もう少し補足しますね。

 

リンゴに含まれる食物繊維、クエン酸、リンゴ酸、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質が

便秘改善、腸内環境改善、血糖値の上昇をゆるやかにする、疲労回復歯を白くする効果、免疫力アップ、美肌効果、血圧を下げる、活性酸素除去、動脈硬化予防などに効果がある。

 

・・・らしいです。

 

つまり、リンゴを毎日1個食べるだけで、以上のような効果を見込めることから、健康書の企画を作ったとします。

 

これを本当に本のコンセプトにする場合は

「一日一個リンゴを食べるだけで、美容と健康に絶大な効果があり、医者いらず!」

~便秘改善、腸内環境改善、血糖値の上昇をゆるやかにする、疲労回復、歯を白くする、免疫力アップ、美肌効果、血圧を下げる、活性酸素除去、動脈硬化予防など~

 

といったところでしょうか。~で続けた部分はその企画で得られる「読者のメリット」の列挙です。

特に健康書ではたくさん効果を書ける方がいいですね。「これさえやっておけば、オールOK!」というくらいの万能感が欲しいです。

 

この企画コンセプトのポイントは「一日一個」という誰でもできる、ハードルの低い提言であること、「リンゴ」は日本中どこのスーパーでも簡単に、しかも安価に手に入るという「誰でも再現可能」であること、美容と健康への効果が多岐に渡り、50代以上の女性を中心に(この層はクチコミ効果も大きい)、オーガニック志向の若い女性や、男性でも高齢な方など広く読者を設定できることです。

 

リンゴはたくさん種類もありますから、どのリンゴが特に何に効果があるのかとか、実際にスーパーでリンゴを選ぶ際に気を付けたほうが良いこと、あとは毎日リンゴを食べるために、スムージーにするとかジャムにしてみるとか、いろんな実践方法とそれぞれの効果、朝昼晩どのタイミングでリンゴを食べるといいのかなど解説してあげれば本として十分に成立します。

 

一つだけ欠点があるとしたら「一日一個のリンゴが医者を遠ざける」ということわざが、すでに日本中で知られており「まあ、そうだろうね」くらいのリアクションしかとれず、インパクトが皆無という点です(笑)

 

こう考えるとコンセプトに一番大切なのは「インパクト」ですね。

もし日本に、このことわざが入ってきてなかったら、かなり売れる可能性のある企画だと思います。

 

コンセプトは36文字で作る

コンセプトの作り方ですが、「こうやればいいコンセプトが浮かぶよ!」というフレームワークなどはありません。あえて言えば何度も何度も練り直して、もっと良い表現があるのでは?もっと違う視点で見たほうが面白いのでは?と繰り返し時間をかけるしかありません。

 

僕がプロデュースしているメンバーに対しても、このコンセプトは最初にある程度固めつつ、プロフィールを作ったり、構成案を考えたりして情報が増えるたびに微調整します。

この要素足せるじゃないですか!とか、こっち方面は(この著者だと)言えなそう、など具体化するごとに微修正が加わるものでもあるし、ある日稲妻に打たれたように「これだ!」ということが思いつくこともあります。僕の場合、だいたい朝のシャワータイムに思いつくことが多いので、降りてきたら最後、風呂場から出るまで呪文のように繰り返すことになります(笑)

 

実は売れる企画書は、このコンセプトを固めるのにすごく時間をかけるのです。すぐ企画書にしてしまうと著者のノウハウをすべて引き出せてなかったり、自分の中にある「型」に当てはめてしまってていて、新しさが無かったりするからです。

売れる編集者も企画書にするまでの期間が長い方が非常に多いです。雑談を通していろんな質問を投げては、著者のコンテンツと市場を繋ぐ強力なコンセプトが降りてくるまで時間をかけるのです。

 

ここまで「確実に良いコンセプトを立てる方法はない」と言って来ましたが、何も解説しないとあなたの参考にならないのでいくつか僕のマイルールをご紹介します。

コンセプトを立てるときのマイルール

  1. 「誰による」、「誰が」、「何をしたら」、「どうなる」本なのかの、4要素からつくる
  2. そのうえで「誰による」を取っても大丈夫なくらい、「何をしたらどうなる」を磨く
  3. 「誰が」も、説明不要なくらい残りの部分を磨く、理想は「本を読める人全員」対象くらい
  4. 最終的に36文字以内にする

 

まず結論の36文字ですが、これは目安程度ではあるものの、かなり重要な数字です。

なぜかと言うと、長すぎるコンセプトは練り切れていないからです。

 

あるマンガ編集部では、新連載を立てるときに30文字前後で面白さが言えなかったら没だと聞きました。なんとなく描いているうちに面白くなってくるかも??と期待するものだけど、ほぼありえないそうです。

僕が36文字としたのはこのコミック連載の話と、18字×2行くらいまでなら人は「読む」のではなく「見る」タイプの認識ができる、とコピーライターに聞いたからです。

 

どちらにせよ、短い言葉には人に深く浸透する、一瞬で理解できる「明快さ」があります。

ですので、36文字を最大として考えます。

 

そうなると、無駄な部分を削っていく必要が出てきます。

その場合、「誰による」という著者情報と、「誰が」という読者情報を削るのがもっとうまくいきます。

 

「誰による」の部分が削れないくらい大きいと、著者の知名度や実績に頼った企画となり本として売れるかもしれませんが、企画としては弱いわけです。

例えば「増刷率90%の出版プロデューサーによる」本だとしても「何を」したら「ベストセラーになる」のかが曖昧だったら、企画としては練りきれていないと言わざるを得ません。

 

次は「誰が」という読者情報ですが、これも出版というビジネスであれば、最終的に「みんな」をターゲットにできるくあらいの広がりがないと10万部、20万部にしていくのは難しいので、「誰が」を限定しないでも成立するくらいのコンセプトにしていきたいです。

 

TV番組の『奇跡体験アンビリバボー』って「たけしの」って頭につかなくても強いですし、視聴者をわざわざ限定しなくても「奇跡的なストーリーに興味のある人=ほぼ全員」と成立しています。

長寿番組はやっぱりコンセプトがしっかりしているなと思うものが多いです。

 

そのうえで強い著者の冠がつけばより売れますし、明確な読者像は共感を産んでよりシェアされる企画となるでしょう。

 

企画書を書くにはまず、コンセプトを明確にして「何をすれば」「どうなる」企画なのかを36文字で表現できるくらい磨き続けましょう。

 

出版セミナーのご案内

出版企画書のコンセプトは36文字で作る

ダイエットのコンセプトは「ムリなく痩せる」の出版プロデューサー西浦です。いや、それはムリなのでは…という賢者の...

キングコング西野さんの「革命のファンファーレ 現代のお金と広告発売6日で10万部と好調らしい。

先に申し上げますと、僕は西野さんの信者でもないし、逆にアンチでもないです。

ただ、10年以上、出版業界でマーケティングについて、いろいろ悩んできた人間として先日西野さんが投稿された、あるブログ記事を読んで「そうだよなぁ」としみじみ思いました。

なのでアンチでも信者でもない、本のプロデューサーが「実際に著者が取り入れるなら?」について書きたいと思います。

いきなり1000万円のプロモーションを仕掛ける

まずこの記事を読んで頂きたい。
全国の図書館職員の皆様へ

一言でいうと「5500冊の本を、図書館に寄贈する」というものです。

5500冊寄贈って。。。いったい、いくらかかるの?と疑問に思ったので、まずはコストを計算してみましょう。

この本「革命のファンファーレ 現代のお金と広告」は税込1620円の本なので、5,500冊を定価で買っていれば891万円。出版社から8割の価格で購入してても712万円強の自己負担です。

さらに発送費もかかるわけで、クロネコメール便とかで送っても、1冊150円強なのでたぶん1000万円弱かかってる計算になります。

発売直後に1000万のマーケティング投資!!!!!!

すごい・・・10万部いった本はやっぱりやることの規模が違うな。

ところで「革命のファンファーレ」は初刷7万部なので、その印税は

  • 1,620円×印税10%×7万部=1,134万円

となります。

初刷で1,000万円強の印税なので、初刷の印税全額を本のマーケティングに使うよ!ということですね。もちろん西野さんなので他にもたくさんマーケティングの仕込みをされてるでしょうから、実際はもっと大きな額を用意されたと思います。

この「初刷の印税分を販促活動に使う」というのはよくやる手です。

ただ決定的に違うのが、普通の著者だと初刷5,000部~7,000部くらいだということ。西野さんの10%かそれ以下のスタートですね。印税も80万円~113万円くらいです。

過去に10万部出したような著者の第二弾でも、初刷2万部ってところだと思うので、印税は324万円です。

「西野さんのやり方は、西野さんだからできるんだ」「彼は例外と思ってた方が良い」と出版業界内でもよく言われるのですが、それも一理あるという数字ですね。

さらには印税や部数に関する数字だけではなく、彼の元々の知名度や、タレントしての蓄積がしっかりあったこと、何よりご本人がTVに出られるというPRの強さでも「西野さんは西野さんだから」と言われて「そうだね」と首を縦に振り続けるしかできなくなりそうです。

ハデさだけじゃなくて、覚悟のある販促活動

やり方をそっくりそのままマネするのは難しい。

けれど考え方のベースは見習うべきだし、知名度は別にしても、かける時間や手間、お金は同じかそれ以上やれる人もいると思います。

僕が今回「著者はみんな見習うべき」と思った考え方(というより覚悟)が「買う人を増やしたいなら、選択を迫られる人の分母を増やせばいい」というシンプルな法則です。

 

これは以下に引用する『えんとつ町のプペル』無料化に関する部分に書かれています。

【買う人】の数を増やすのは簡単で、「買うor買わない」の選択に迫られる人を増やせば…つまり、分母を増やせばいいだけです。
買わない人に費やしたエネルギーは、まったく無駄になるのかというと、そうではなくて、「今、『えんとつ町のプペル』を無料公開してるよー」と口コミをしてくれて、また「買うor買わない」の選択に迫られる人を増やしてくれます。

 

この『えんとつ町のプペル』については「無料化」という部分にとらわれ過ぎると「無料か有料か」の議論になってしまうので、そこは引用せず、あえて結論の部分だけを抜き出してあります。

ここだけ読むと「本を買ってくれる人」を増やすのは簡単で、分母を増やせばいい

特に「買うか買わないかの選択を迫られる」人の分母を増やせばいいだけというシンプルなことに気づけます。

 

しかも買うか買わないかで「買わない」を選択した人も、こちらからのアプローチが面白ければ、クチコミしてくれる人が出てくるから無駄じゃないよねということです。

めちゃくちゃ前向きだし、無駄が多かったって、それを気にせず分母増やして本売るぞ!っていう覚悟の話だと思うのです。

 

分母を増やす、泥臭くいく

この記事を読んで、僕が思ったのは「100人にリーチして、1人しか買わない本なら、じゃあ100万人にリーチすれば1万人買うってことだね」ってことです。

僕は「著者が自力で売り伸ばした冊数の10倍売れる」という法則を体感しているので、100万人にリーチして、1万冊売れたら、10万部になるということです。

 

もちろん「じゃあ図書館にはすでに無料で貸し出されてる本なんてたくさんあるのに、なんでそれらはベストセラーにならないの?」という疑問が生まれるのはごもっともですが「100人にリーチして0.1人しか買わない本」だからかもしれませんね。

つまりがんばって100人中10人が買うような、コンバージョン率の高い内容にするとか、そもそもコンバージョン率の高い層に狙って届けるとか、アプローチの方法を話題性のあるものや、思わず吹き出すような方法にして拡散率を上げるとか、こっちの工夫次第だと言えるのです。そもそも図書館で無料で借りられるのは当たり前で、話題性なんてないのです。

 

そう考えればやれることはたくさんありますね。facebookで100万人にリーチできるよう、facebookページを運用して、記事をシェアしてもらう。広告も打つ

SNSでつながってる人全員、今まで名刺交換した人全員など、あらゆる自分が過去に縁のあった一人一人に「買ってください」というお願いを、恥ずかしさや心苦しさに耐えてする。

それにかかった時間やお金に比べて「効率の良い売れ行き」を示すとは限りません。むしろキツイでしょう。
それでも自分で「買うか、買わないか」の選択を相手にお願いしたわけだし、結果例え100冊でも売れればありがたいし、1000冊売れることもありえます。

分母を増やしさえすれば、買う人は増える。

買わなかった人への投資も、無駄ではない。

 

そう思って、泥臭いプロモーションをやってみましょう。

僕が今までプロデュースした本やマーケティングを担当した本で、特に売れた本は「もともとすごく大きい分母を持ってる人」か「超・地味な営業メッセージを送る」「とにかく足で稼ぐ」ということをやってきた人たちです。

どちらかというか、どっちもの人がほとんどですね。

浮動票は出版社、固定票は著者の仕事

この記事を読んで「あ、それでいいのか」となんだか前向きな気持ちになりました。

なぜかというと、かつて出版社でマーケティングをしていたとき、100人にリーチして1人しか買わない場合「99人には無駄だった、効率が悪い」と判断してきたからです。それは仕方なくて、限られた資源で自社の売り上げや利益を最大化しなくてはいけないので、「効率悪くても覚悟とポジティブさで全力投球」というのは、マーケティング担当として選択できない手法でした。

だから当時「いかに本屋さんで良い場所にたくさん積んでもらうか」という施策、つまり「仕掛け販売」に活路を見出し、書店さんと一緒にベストセラーを作っていました。自分たちの創意工夫と書店さんとの信頼関係さえあれば、最も効率と費用対効果の良い手法だったからです。

当時の判断は、今でもマーケティング担当の考えとして間違ってないとは思います。

(今の時代ならもっとネット絡めるかもしれないけど、当時はまだmixiが浸透し始めたかな程度だったので)

でも今は昔以上に返品率をとにかく下げたい時代なので、店頭での仕掛け販売はやりづらい。店頭に来てくれている、いわば浮動票の読者狙いだけでなく、固定票をもっとゲットせねばならないのです。

この固定票をゲットするのは著者の仕事であり、ひいては僕ら出版プロデューサーが著者から「どうすればいいの?」と聴かれる領域ですね。

これについて今まで効率の良いものばかり絞って提案してきましたが「西野さんだってやってるんだから、僕らも分母を増やす方向で努力する」っていう選択肢でいいのだと思ったのです。

 分母を増やすために、覚悟を持って進みましょう。

西野さんのプロモーションから何を取り入れるか

キングコング西野さんの「革命のファンファーレ 現代のお金と広告」が発売6日で10万部と好調らしい。 先に申し上...

「著者と編集者、そして出版プロデューサーというビジネスライクな関係を超え、『血流がすべて解決する』はとても大事な作品になりました。」

「編集者としてはすごく心強い “元出版社の営業”という、めずらしい経歴のプロデューサー」

「発売当日に1万部増刷!合計7万部突破!西浦さんのマーケティングに感謝」

 

など、編集者さんや著者さんから、実績やスタンスに対して多大な信頼をお寄せ頂いている、出版プロデューサー西浦孝次の初・オープンセミナーを開催します!

どなたでも参加可能な基本的な内容で、かつ限定8名の少人数制ですので、ワークでのフィードバックなど、得るものの大きいセミナーにしたいと思います。

まずはこのセミナーにご参加いただき、ベストセラー出版への第一歩を踏み出してみてください。

 

こんな方におすすめです

  • 人から「出版した方が良い!」と勧められるが、本を書くべきかどうか悩んでいる
  • 出版について初歩的なことから学びたい
  • 処女作からベストセラーになった事例を知りたい
  • 他の出版セミナーや本で学んだ内容を整理したい
  • 本を書いて、今以上のお客様に貢献したいと思っているが、具体的に何を準備したらいいか悩んでいる
  • 企画書を書いたりするものの、これでいいのか自信が持てない

セミナー概要

★出版セミナー「あなたが書くべきテーマの見つけ方」
(自分の強み整理、売れるテーマ売れないテーマ、自分が考える実績と出版に通用する実績の違い、切り口セッション…and more!)
■開催日時
2017年12月8日(金) 14:30〜16:30@SHIP第一会議室

  • 参加費15,000円 特価10,000円 

詳細・申込ページへ

 

私たちの7つの特長

出版社のマーケティング部時代に培った増刷ロジックと、

出版プロデューサーとして平均部数47,000部、増刷率90%を実現したノウハウを提供

  1. 出版社のマーケティング部時代に培った「販売部のノウハウ」で、より多くの読者に受け入れられる企画を立てる
  2. 書店の棚、どの本の横に置かれるかまで想定した、マーケティング戦略
  3. まず1年、それ以降も平積みをし続けてもらう前提の企画づくりと販売計画
  4. あなたと読者の目的から逆算して、そのうえで読者が最大化するように出版とオウンドメディアを設計
  5. どういった文章に読者が反応し、クチコミが生まれるか、原稿へのフィードバック
  6. ただ「売れる」だけではない、何枚もの読者はがきを1年以上経っても送っていただけるような、本物志向のモノづくり
  7. 今まで平均47000部、増刷率90%を達成してきた、優秀な編集者、営業担当との厚い信頼関係

 

編集者の皆様からのご推薦

著者と編集者、そして出版プロデューサーという

ビジネスライクな関係を超える

サンマーク出版 黒川 可奈子さん

サンマーク出版 第一編集部 デスク 

黒川 可奈子様

西浦さんとは20万部を超えるベストセラーとなった『血流がすべて解決する』(堀江昭佳著)という本でご一緒させていただきました。

それまでは飲んだりライブに行ったりすることはあっても仕事をする機会はなかったのですが(笑)、はじめてご一緒した企画でベストセラーを出すことができ、本当に感謝しております。 企画がスタートした頃、堀江さんの筆が一度止まってしまったことがあります。その間も西浦さんは丁寧に著者にアドバイスを続けていらっしゃり、結果的にすばらしい原稿をいただくことができました

逆に、原稿があがってからは、私の編集方針を信頼してくださっているのか、ゲラの内容やカバー、帯ネームについて、感想をおっしゃることはあっても、絶対にこうしてほしいと言われることはありませんでした。自分で一度決めたことを曲げたくないという編集者の気質を理解してくださっていたようです(笑)。

ご紹介いただいた堀江さんも、常に読者のためを思ってくださる大変人柄の良い方で、版を重ねていくことを3人で心から喜びあうことができました単に著者と編集者、そして出版プロデューサーというビジネスライクな関係を超え『血流がすべて解決する』はとても大事な作品になりました

結果的に弊社での出版にいたらなかった方でも、西浦さんのセミナーでお会いした方は、みなさんその道のプロで、著者になるに値するすばらしい方々でした。 セミナーに参加するか、プロデュースを受けるか迷っている方も「ビジネスライクな関係を超え、心から大事に思える作品を読者に届けたい」と思われるなら、一度セミナーに参加されるのをお薦めします!


編集者としてはすごく心強い “元出版社の営業”という、

めずらしい経歴のプロデューサー

『スッピーズのキッシー』の中の人

サンマーク出版 第三編集部 

岸田 健児

“著者寄り”でもなければ、“編集者寄り”でもない。西浦さんは、「おもしろい本ができればそれでいい!」と本気で思っている出版プロデューサーです。つまり、「本」が王様なのです。

「媚びを売る」という意味では、著者の心も編集者の心をつかむことにも興味がない。だから、読者の心をつかむ企画がたくさん生まれているのだろうなぁと勝手に思っています。著者に媚び売ったほうが作家が集まってきて儲かるはずなのに(笑)。

また西浦さんは、“元出版社の営業”という出版Pの中では、めずらしい経歴の持ち主。だから、書店でどんなふうに並べられるかといった、棚感覚が分かっていらっしゃるのも、編集者としてはすごく心強いです。

あと、チャーハンも、すごく くわしい。


圧倒的なクオリティを誇るのが、西浦さんの主宰されている会

フォレスト出版 森上編集長 写真NGということでイラストにて

フォレスト出版 編集長 

森上 功太様

出版業界内には、大小問わず多くのコミュニティがあり、私も業界の端くれとしていくつかの会合に参加させていただいています。ただ、その中でも圧倒的なクオリティを誇るのが、西浦さんの主宰されている会であると思います。

それは、主宰者の西浦さんが個人レベル、身内レベルに留まらず、出版業界全体を盛り上げたいという、私欲を超えた視点で取り組まれているからだと思っています。それは、ボランティアで出版業界を目指す若者の育成に取り組まれていたことや、今も大学で未来の出版人の教育に取り組まれていることが、何よりもの証拠です。

「出版とは何か?社会が出版に何を求めているのか?」その命題に真摯に向き合っている西浦さんに出会えたことが、20年近くこの業界に身を置く端くれとして、個人的にも最高の財産です。


出版された方からのご推薦

発売当日に1万部増刷!合計7万部突破!西浦さんのマーケティングに感謝

山本正明さん

『奇跡の営業』著者 山本正明 様

私が出版を目指した動機は、自分の考えや経験を多くの人に伝えることで世の中の役に立てたいということです。

出版塾を通じて、自分のやってきたことを振り返ることができ、自分のオリジナリティを見つめ直すことができました。

そして出版後。
発売当日に増刷かかったのは今思えば、とっても大切なことでした。

本屋さんで本がちゃんと積んでもらえているから売れたのです。
西浦さんのマーケティングに感謝です。

新聞広告していただく度に、知り合いから「すごいね、おめでとう」という電話、メールを頂戴し、感動しました。
さらに、「JRの吊広告を見たよ!」という写メールの嵐で感動しました、多くの方が「『奇跡の営業』と奇跡の出会い」をしてくれたのです。

私は関西におりますので、東京はイイナーと思いつつ、関西でも!とがんばる励みになりました。

出版後の大きなできごとは、講演依頼3社、保険会社からの著者確認2社、
さらに、まったく知らない方からの感動メールや、電話と自己肯定感がさらに高まる毎日です。

本を出して本当によかったです。
自己満足ではなく、読者の役に立っている。
日本の社会に役立っている。
みなさんに勇気とやる気を生み出せていると思うと、しあわせーーーーーで一杯です。
感謝です。


書店に対する気遣いや著者に対しての想いがすばらしい

『仕事は「捨てメモ」でうまくいく』相葉 光輝 様

西浦さんほど本に対して誠実で熱い方はいないと思います。

著者にとって出版することは出来ても、一人の力でベストセラーにすることは出来ません。
そこで悩んでいたときに西浦さんに出会いました。

若くして数々のベストセラー作品を生み出しているだけに、緻密な戦略やアイデアが豊富なのはもちろんですが、それ以上に、書店に対する気遣いや著者に対しての想いがすばらしいのです。

その上、実績と信頼があるから、編集長にも的確に意見を言える、すばらしく頼れる存在です。

ベストセラーはチームで生み出す現象とおっしゃるだけあって、まさにベストセラーと言う言葉は、西浦さんのためにある言葉のように思います!

 

 

★出版セミナー「あなたが書くべきテーマの見つけ方」
(自分の強み整理、売れるテーマ売れないテーマ、自分が考える実績と出版に通用する実績の違い、切り口セッション…and more!)
■開催日時
2017年12月8日(金) 14:30〜16:30@SHIP第一会議室

  • 参加費15,000円 特価10,000円 

詳細・申込ページへ

『出版TIMES 1周年』記念、出版セミナー開催!

「著者と編集者、そして出版プロデューサーというビジネスライクな関係を超え、『血流がすべて解決する』はとても大事...

「ベストセラー」という響きは、敬意と嫉妬と侮りと羨望が入り混じる複雑な言葉だなと思う出版プロデューサーの西浦です。

今回はベストセラーについて、基礎知識や調べ方などをご紹介します。

ベストセラー(best seller)とは?

よく売れた商品のこと。特に本について言うことが多いらしく、他にはCDなどメディアコンテンツを指すことが多い。そう考えると、ある意味出版用語なのかもしれない。

何部からベストセラー?

著者のセミナーに参加するとやたらと耳にする「ベストセラー」という言葉。
実際に何部からベストセラーと呼べるのでしょうか?

結論からいうと明確な基準はありません。
ただ業界内の暗黙の了解として、10万部でベストセラーとされることが多いです。

ところが著者のセミナーなどでは、2万部くらいでも「ベストセラー」と呼んでいることがありますね。専門書・全集などのジャンルなら、それもわかるのですが、ビジネス書や健康書などの一般書では2万部をベストセラーと呼ぶのは無理があります。

あるいは今まで書いた本の合計数で「ベストセラー」と呼んでいる方もいますが、10冊出せば各1万部でも10万部なわけで、合計じゃなくて平均で出さないとフェアじゃないなとは思います。

 

しかし昨今の出版不況下では5万部でもベストセラーと呼ばれることがあるようです。
ちなみに10万部の時の印税は1000万円以上です。(本体価格×10%×100,000)

そういう意味でも、ベストセラーは10万部からというのがふさわしいのかもしれません。

世界一のベストセラーとは

人類史上最も読まれた、世界で一番売れた本は何か?あまりに有名な話ですが、答えは『聖書』です。

グーテンベルクが活版印刷の実用化に成功し、はじめて印刷したのがこの『聖書』と言われています。つまり最古の印刷物であり、最大のベストセラーなんですね。

手元にある資料『ベストセラーの世界史』によると、その部数は40億部から60億部の間とされています。これはキリスト教徒が20億人いることにもちろん対応しています。

またwikiでは1815年 – 1998年に推定で約3880億冊とも言われており(販売と配布との混合数)、正確な部数を知ることは不可能です。

「書物としての聖書」を研究してみたい方には、『聖書の歴史図鑑―書物としての聖書の歴史』などおすすめです。

キリスト教に関する予備知識は必須ですが・・・。

日本のベストセラートップ10

次に日本の歴代のベストセラーをご紹介します。ハリー・ポッターシリーズが3つも入って、さすがだなという感じですが、それを除けば純粋なフィクションがないのは意外ですね。エッセイや自己啓発、健康書などノンフィクション系は好き嫌いが分かれにくいのが利点かもしれません。ただノンフィクションも読みやすい本であることは間違いありませんね。

1位 『窓際のトットちゃん』 580.95万部 黒柳徹子 講談社 1981年

2位 『道をひらく』 511万部 松下幸之助 PHP研究所 1968年


3位 『ハリー・ポッターと賢者の石』 509万部 J.K.ローリング 静山社 1999年

4位 『五体不満足』 480.8万部 乙武洋匡 講談社 1998年

5位 『バカの壁』 437.8万部 養老孟子 新潮社 2003年

6位 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』 433万部 J.K.ローリング 静山社 2000年

7位 『脳内革命』 410万部 春山茂雄 サンマーク出版 1995年

8位 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』 383万部 J.K.ローリング 静山社 2001年

9位 『チーズはどこへ消えた?』 373.7万部 スペンサー・ジョンソン 扶桑社 2000年

10位 日米会話手帳 360万部 小川菊松 誠文堂新光社 1945年

■戦後のベストセラー 最新ランキング(出版指標年報 2015年版)より

 

現代のベストセラーを知る方法

ざっくりとベストセラーを知りたいなという場合は、やはりwikiが簡単でおすすめです。

もっと詳しく知りたい方には少し値が張りますが「公益社団法人全国出版協会」が発行している『出版指標 年報』をおすすめします。

年度版で14,400円(税込)ですが、出版業界のいろんなデータが満載です。

特に2014年度版には■戦後のベストセラー 最新ランキング(p.136-137)が掲載されており、累計発行部数や映像化がされたかなど一覧できるので非常に役立ちます。(その後もランキングは売れ行きに応じて変わっているので、正確なものは現状の最新版をお求めください)

 

他に毎年更新される各種ベストセラーランキングをご紹介します。

これを見てもらえばわかるのですが、ベストセラーは取次(卸業者さん)毎や書店毎に計測されており、全国における正確な数字がわかりません。たとえば二大取次のトーハン、日販でもランキングの順位が一致しないことが多いです。

とはいえ基本的にはトーハンと日販のランキングを一番参考にしている業界人が多く、このどちらかにランクインするのがみんなの目標の一つだったりします。

≪取次や書店のベストセラー情報≫

■取次ベストセラー情報

■書店ベストセラー情報

Amazonランキング大賞とAmazonランキングの違いについてはこちら

amazonランキングの本は、本当に売れているのか?

あのベストセラーの初版部数は

ベストセラーの初版部数について調べているサイトがあったのでご紹介します。

私がウラとってるわけではないのであくまでご参考までに。でも面白いですよ。

あのベストセラーの初版部数

 

 

本のベストセラーに関する知識と情報、調べ方【日本のベスト10も紹介】

「ベストセラー」という響きは、敬意と嫉妬と侮りと羨望が入り混じる複雑な言葉だなと思う出版プロデューサーの西浦で...

出版プロデューサーの西浦です。2010年から今(2017年9月)までプロデュースしてきた本の平均部数約47,000部、増刷率は約90%と、非常に安定的にヒット作を世に出し続けることができました。また、今までも5万部越えは何冊かありましたが、2016年に出た『血流がすべて解決する』が20万部を突破し、各種ランキングトップ10に入るなど、ベストセラーと呼べるものも手掛けることができました。(すべて素晴らしい著者や出版業界関係者の皆様のお力のおかげです)

特に僕がプロデュースした本の9割以上が「処女作」だったこともあり、初めて本を書く人の素朴な疑問とか、抱く不安をたくさん聞いてきました。

この記事では、今まで「はじめて本を書く人たち」をプロデュースしてきた経験を活かして、「本を書く方法」について「はじめての出版」用になるべく専門用語など使わずにまとめました。

特に一作目からちゃんとベストセラーを狙うための方法という視点で書いています。

 

本を書くとは

「出版社から紙の本を出版する」ことを指します(特に、この記事では)。また、電子書籍を出したい人もいるようですが、紙の本を出版できれば、今はほぼ間違いなく電子書籍にもなります。

本を書くというと「自分のPR」「自分のすごさを伝えること」のように思う人もいますが、それは自費出版の話です。※自費出版、商業出版などの用語については下記リンクが参考になります。

商業出版・企業出版・自費出版の違いとは

この記事では「商業出版=本を書くこと」として解説します。

よって、本を書くとは「読者の悩みや、疑問、好奇心を満たすために、自分の知識や経験、恥を公開すること」です。つまりボランティア活動に近いものと捉えてください。代わりに多くの読者から指示された本には印税が支払われます。

「読者のために本を書く」という意識をもって、本を書きましょう。

 

<書いた本が、発売されて売れるまで>

著者であるあなたは「原稿」を書いて出版社に提出することが仕事です。その原稿を「本」にして販売するための「編集」「デザイン」「印刷・加工」「流通」「在庫管理」「売り上げ回収」などをすべて出版社が行ってくれます。その本を販売するため出版社が広告費を出したり、本屋さんで使うPOPなどを製作してくれます。(著者には原稿以外に、自著の宣伝という重要な仕事が存在しますが、後述します)

 

出版社から本を出すと、新刊配本といって、発売直後に全国の本屋さんへ本が送られ、返品されるまで店頭で並べてもらうことができます。

配本された本が売れれば本屋さんから追加注文が入り、出版社の在庫から出荷されていきます。順調に出版社の在庫が出荷されて、本屋さんで売れていくと「増刷(ぞうさつ)」「重版(じゅうはん)」がかかります(どちらも同じ意味です)。「刷を増やす、版を重ねる」というのはつまり、「売れ行き好調につき、再生産」ということで、著者には増刷分の印税が支払われます。

 

本を書く手順

本は

  1. 企画書を書く
  2. 企画書を編集者に見せて「担当」になってもらう
  3. 編集者が企画会議等で、出版の合否を決定
  4. 原稿を執筆
  5. 編集者からのフィードバックに合わせて修正(しばらく、4→5をくり返す)
  6. 脱稿(全部書いて、編集者に渡す)
  7. ゲラチェック
  8. 出版

という手順で書いていき、出版されます。

「企画書を書く」から「原稿を執筆」まではこの記事をご覧ください。

本を出版しようと思ったら、何をどういった手順ですれば良いのか【無料で超シンプルな4ステップ】

 

7の「ゲラ」というのは「原稿が、本番のデザインなどを反映された状態で印刷された紙」のことです。原稿をワードで横書きで書いていても、ゲラでは縦書きになっています。ここで「固有名詞が変わってないか」とか「事実関係が間違ってないか」などのチェックを行います。赤ペンで修正指示をすることが多く「赤入れ」などとも言います。

ちなみにゲラの段階で大きく内容を変更したり、表現方法を変更するのは嫌がられることもあります。「だったら原稿の段階で直しとけ」という話です。たしかに。

ゲラの赤入れ前後で、印刷業者さんとのやりとりや、カバーのデザイン決め等ありますが、編集者の仕事なので割愛します。

本を書く期間

本を書くのにかかる期間は、短い人で半年、普通は1年~1年半、あるいは2年以上ということもよくあります。

具体的な流れを説明します。

編集者さんに企画書を提出して、修正に対応して、企画会議通過の連絡をもらうまでにおよそ1ヶ月。

企画通過後、週に3日間、1日につき3000字ずつ原稿を書き進めたとして1週間で9000字です。10万字の本だとすると約12週、つまり3ヶ月かかります。

当然ダメ出しなどのフィードバック対応や「今週はどうしても書けない」という時もありますので、1ヶ月はバッファが欲しいですね。

そうして原稿をすべて書き終えてから、本が印刷されて世に出るまで1ヶ月くらいだと思ってください。

これを足し算すると

  • 企画会議1か月+原稿3か月+バッファー1か月+印刷加工1か月=6か月

になります。それも、かなり順調なペースの場合です。

 

実際は編集者が忙しすぎてパンクして、まる1か月放置されることもありますし、原稿に思ったより時間がかかったり、調べ物も必要だったり、発売後のイベント準備もしなきゃだしで、1年くらいかかってもおかしくありません。それに、そもそも編集者に提出できる企画書を作るのに、半年か、たいてい1年くらいはかかります。

ですので企画書が出来てからだと半年~1年企画書を作るところからなら、1年半~2年くらいが本を書く期間になります。

<発売日について>

「誕生日に本を出したい」「会社の設立記念日に合わせて出版したい」といった希望を出される方もいますが、基本的に発売日を著者側がコントロールすることはできません。

ダイエット本のように、季節性のあるものはその時期に合わせて発売日を設定しますし、3月末などどうしても各社新刊が多い時期は(返品されやすいので)避けたい、など販促に関するいろいろな思惑によって決まります。

ただし、視聴率のよいTV番組での特集などが決まっていたら、他の書籍を後回しにしてでもあなたの本の発売を早めてくれることもあります。すべては「いつ発売すると売れるか」という販売計画によって決まります。

本を書くのに必要な資格

特に著者になるのに資格はいりません。しかし誰でも出せるわけではないので、その意味でやはり資格は必要です。

つまり「あなたがその本を書いても良い、納得感のある理由」が必要だということです。どういうことかと言うと「太ってる人のダイエット本は説得力がないよね?」ということです。

その本のジャンル・テーマに精通していること、実際に成果を出していることを証明しましょう。こういった実績や成果は企画書のプロフィール欄に盛り込みます。

 

原稿を書くときの注意

原稿を書くときの注意ですが、下記リンク先の記事が非常に参考になります。

初めて本を書く人にお願いしている事

●自分の事は書かない 

●時事ネタを書かない 

●企画は他言してはならない

など、まさに初心者がやってしまいそうな実例てんこ盛りです。特にこの3つはリンク先でも最初に書かれているくらい、よくあるうえに、すべてのジャンルの本で共通する重要なルールです。

ただ、この記事を書かれたハマザキカクさんは25万字以上するような、大全系の書籍を多く手がけてらっしゃるようで、そういった編集スタイル用のお願いだなと思われる事も書かれています。ですので、そのまま踏襲すると一般的でないかも?と思う部分もあるのでそれについては下記に補足します。

【補足】

●メールの返事はお互い急がない 

●打ち合わせはしない

10万字前後の一般的な本を書く場合、やはりレスは早い方が良いです。

でも編集さんがすぐに返事できないことが多いのは事実なので「自分はすぐレスする、編集者からの返事はちょっと余裕を持つ」くらいのスタンスでいましょう。

打ち合わせも頻繁ではないにせよ「初回の顔合わせの後、次に会うのは完成祝い」というのは稀なケースです。忙しい編集者と毎月打ち合わせする必要はありませんが、それでも顔合わせから発売まで4回くらいは会うことが多いです。(販促の相談とかしなくてはいけませんし)

 

●毎月送る

こちらは下記の意図があってのことです。

その人が1ヶ月で無理なく書ける文字数が大体算出できます。そのスピードを計測した後、毎月、構成案に沿って各章なり各節を必ず定期的に送って貰う事にしています。毎月、締め切りがあるお陰でペースが遅れる事もなく、常に進捗状況を把握できます。

まったくもってその通りですが、これが10万字くらいの本ですと1ヶ月本気で書いたら、人によっては原稿の半分以上を書きあげてしまう人もいるでしょう。そうなると

また執筆作業は孤独な戦いですが、毎月、私が第一の読者となって感想を寄せることによって著者にとっては励みにもなり、大幅に脱線する事も避けられます。またその間、私の方で読んだ関連書を指摘したり、何か新たな提案をする事によって刺激を与え、モーティべーションを維持する事が可能になります。

が実行できません。ですので、一般書の場合、毎週かもしくは隔週で原稿を送り「大幅な脱線」をしないよう、「新たな提案」でモチベーションを維持できるようにしましょう。実際、僕がプロデュースした中でも特に売れたものは、原稿執筆時のやりとりが多かった企画ばかりです。

「原稿を見てもらって、フィードバックを活かす」というのは、特に処女作でベストセラーを生み出すための重要ファクターなのです。

本を書くメリット・デメリット

<ブランディング・告知効果>

人によっては「本を書くことは、個人にとってのIPOと同じ」などと、ブランディング効果があるような言い方をします。でもそれは「売れた場合に、結果論としてブランディング・告知効果がある」という認識が正確で、売れなければなんのブランディングにもなりません。

なぜかというと、本は年間に70,000冊以上が刊行されており、「本を書いただけ」「出版しただけ」では、7万分の1でしかないからです。ちなみにこの7万という数字は全国にあるコンビニエンスストアの合計数55,090店舗よりも多い数です。

(参考:【2017冬】コンビニ店舗数を調べてみた! セブン・ローソン・ファミマなど都道府県別の勢力図は?

どこかのコンビニチェーン店に加盟して、1店舗出店しただけで、その他のコンビニに比べてブランディングになるでしょうか?

しかもコンビニより多い7万点というのは毎年新規で発行される本の数です。つまり、新刊以外の「過去のヒット作」とも比較され、勝負していかなくてはならないのです。

その状況では、むしろ本を書いているのに自分の本が売れなかったら「この人本当に大丈夫?」と思われる危険があると思いますがいかがでしょうか?

<誰に読んでもらえるのか>

紙の本は「読んでもらえる人」がwebや他のメディアと違うというのが、メリットだと言えます。

webは検索ワードで上位化することで、検索してきてもらったり、バズらせることで爆発的に世に広める可能性があります。しかし、検索はその「キーワード」を認識している人に限られます。例えば「糖質制限」を検索する人は「糖質制限」のことを知っている人だけですね。しかし本屋さんでは「美容・ダイエット」の棚に来てる人に告知することになるので「糖質制限」という言葉を知らない「ダイエット超初心者」にも届けることができます。

またバズるワードというのはどうしても若い世代向けになりがちです。しかし、今の本は(ジャンルごとに偏りがあるとはいえ)年齢層が高く、特に医療健康ジャンルやお金(蓄財系)などは、webで情報を集めるより、TVや新聞広告に反応する世代にリーチできます。

 

もちろんそもそもの話として、地域に根差したビジネスやサービスを提供されている著者の場合、全国主要都市に自分の本を並べてもらえることは、遠方の読者に知ってもらうことができるという意味でメリットがあります。

 

本を書くための準備

本を書く準備としてやっておいた方が良いことをまとめます。

<企画書を書く>

本を書く手順でも紹介しましたが、本のすべては企画書から始まります。ですので企画書を書きましょう。

企画書の要素ですが、特に「すべての出版社に共通のフォーマット」というものはありません。

なので、僕がいつも使っている企画書の要素をご紹介します。

【企画書の7要素】

  • タイトル案(あればサブタイトルや帯の案も)
  • 著者プロフィール
  • 体裁(本体価格と本の形状)
  • コンセプト(16文字×2行まで)
  • コンセプトの解説
  • 企画概要と企画意図
  • 構成案

タイトル案(とサブタイトル、帯案)とプロフィールでA4用紙1枚使い切るくらいの分量を使います。

体裁はとりあえず「文庫」か「新書」か「四六判」(普通のサイズの本のこと)かから選びます。四六判の場合、ソフトカバーかハードカバーかも書いておくと良いでしょう。どういうサイズの本かで、企画書の意図が変わってきますので地味に重要です。本体価格は文庫は500円強、新書は1000円前後で、ソフトカバーは1200円前後で、ハードカバーは1800~2400円くらいいまででしょうか?ただ価格を決めるのは出版社ですし、何なら書かなくても大丈夫かもしれません。僕は昔からの癖で書いてますが。

コンセプトはその企画の何が面白いかを伝えます。タイトル案がけっこう攻めてて「インパクトあるけど、ちょっと説明がいる」っていう時などに特に重宝します。コンセプトは「ヒトコトで言うと、こういう本だよ」という話なので、それを解説します。

そして実際の企画概要と、その意図を書き、最後に具体的な構成案になります。つまりよりインパクト重視・コンセプト的な部分から、徐々に具体的な企画の中身に移っていくのです。

ちなみに構成案は5章構成で、各章の見出しが8つずつくらいでしょうか。多くても問題はないですが、これより少ないとあんまりネタがないとか掘り下げが足りないという印象を与えます。また、例えば見出し100個のようにあんまり多すぎると絞り切れてない、散漫な印象も与えます。

 

具体的に企画書を書き始める方法は、この記事が参考になるかもしれません。

売れる本を書きたいと思ったら3つの視点を持つ【出版社に採用される企画】

<長文の文章力を身につける>

本の原稿はだいたい8万字~12万字と言われています。これはかなりの分量で、日々SNSなどで文章を書きなれている人でも、書けないことがあります。

書けない原因の一つはネタ不足です。原則として同じ本の中で同じ内容は書かないので、基本的に見出しの数だけネタが必要です。日々SNSなどに投稿している文章だとネタが被ってても気にしませんし「表現は違うけど、結局は同じことを言っているだけ」という状況でも、あんまりツッコミが入ったりはしません。

この対策としてはネタ帳を作る、もしくはブログ等をはじめて50回以上、違う内容で連載することです。

5章編成で各章8つの見出しの本なら、5×8で40個のネタが必要になります。最低40以上の「書けるネタ」のあるテーマなら、ネタ不足で書けなくなることはありません。

 

また、ネタとは別に長い文章そのものが書けない人もいます。短い文章と違い、長い文章は「構成」を意識しないといけません。例えば全体を5分割して「導入」「問題提起」「背景説明」「解決策提示」「具体案」のように構成を組み、自分が今、どこを書いているのか?どこを削って、どこを厚くすべきかなど書きながら鳥の目で見なくてはいけません。つまり短い文章を書いている人がよくやる「勢いのまま書く」というやり方だけではダメなのです。

ではどうやって解決すればよいでしょうか?一番有効なのは、やはりブログやオウンドメディアで2000字以上の記事を作成することですね。

特に記事として書く場合「何を伝えたいか」から逆算して<見出し>を作ることになります。この見出しを作成して、見出しに合わせた内容を書くというのは非常に良い訓練になります。

「書けない」のは地味に効いてきます、企画書を書く前に準備しておきましょう。

<見出し・構成案を作る>

企画書の要素としてすでに紹介しましたが、見出し・構成案づくりには準備が必要になります。見出しというのはネタそのものであり「PCの前で、今すぐ思いつくもの」だけだとありきたりになってしまうことも多いので、思いついたときにストックしておくのが重要です。

なので、見出しについては、仮に5章×8つずつ=40個で足りるとしても「これはまとめて一つにした方が伝わる」とか「もっと良いエピソードがあったな!」など日々の仕事などで思いつくたびにブラッシュアップしていきましょう。

時間をかければかけるほど面白い見出しになります。(時間をただ過ごすだけではだめですよ、ちゃんとネタ探しをして「時間をかけて」ください)

<編集者の知り合いを作る>

企画書ができて文章の練習をしても、編集者にその企画書を見てもらえなければ、その後の「企画会議」で検討してもらえません。

なんの人脈もなければ、出版社に直接持ち込みとなるのでしょうが、郵送しても見てもらえるか分かりませんし、見てもらえても企画が採用される確率はとても低いようです。某出版社は「すべての持ち込み企画に目を通す」そうですが、企画書1000通のうち、2~3冊が本になるイメージだと言っていました。

この現実を考えると、持ち込みはハードルが高いので編集者と知り合って、関係性を作る努力をする。もしくは、出版セミナーに参加して、紹介してもらうかしましょう。

自分で知り合いを作る場合は、編集者が集まってる飲み会に呼んでもらうのが一番早いです。ただ、売り込み目的の人が飲み会に呼ばれるかというと、やっぱり呼ばれにくいので、気に入った本の出版記念パーティなどに参加してみましょう。その本の担当編集さんが来ている確率は高いです。

プロが教える「本を出版するためにやっておくべき具体的な行動15」

<情報・知識のウラ取り>

けっこう時間もかかるし、大変なので事前にやっておくと良いのが「情報のウラ取り」です。自分が体験したことを書くだけなら、そんなに大変ではないですが、一般論について言及したり、他者の話を書く場合は必須となります。

例えばこの記事では『某出版社は「すべての持ち込み企画に目を通す」そうですが、企画書1000通のうち、2~3冊が本になる』と書いきました。これはもちろん、ちゃんとウラを取った情報です。ある出版社の編集さんに「御社で持ち込み企画が実際に本になることってあるんですか?」と聞いて、ちゃんと教えてもらいました。

また、一般論について、例えば「納豆は健康に良い」ということを言う場合も「根拠はあるのか?」とちゃんと調べましょう。特に「医療健康」ジャンルと「節税」などお金に関するジャンルは「エビデンス」が非常に重要です。

参考文献を調べに図書館に行ったり、ネットで確認できる記事でもちゃんとURLを記録してキャプチャも取っておくなど、時間のあるうちに準備をしておきましょう。

 

<オウンドメディアを持つ>

オウンドメディアとは、自分で管理運営するメディアのことです。これは本を書く「だけ」であれば必須ではありません。しかし、その本をちゃんと世に広めること、その後のことも考えるなら必須と言えるでしょう。

 

オウンドメディアのあり方は、画像・動画コンテンツ配信、ECサイトなどいろいろありますが、本の出版を考えている人であれば、文章を中心としたコンテンツになるでしょう。これは原稿をを書く練習になるし、シェアされる記事が書けるようになると、本になったとき線を引いてもらえるような文章が書けるようになります

また、編集者がネットで調べて、本の出版依頼が来るというのは良くある話です。「笑える スピリチュアル」で検索して、さとうみつろうさんのブログを発見し、後に「神様とのおしゃべり」が出版されたという話を、担当編集者の岸田さんがwebラジオで話してくださってましたね(リンク先の音声ファイル18:30ごろから)。

 

オウンドメディアで読者を増やしておくと、出版後にまずその読者に告知することができます。最初に買ってくれるのは「自分のことを知っている人」がほとんどなので、発売前からお客さんを作っておくと有効です。「出版は発売までに積み上げた結果がすべて」というのは西浦の持論ですがまず間違いありません。

 

また本が売れた後のことを考えてもオウンドメディアを作っておくべきです。本が売れればファンができます。そのファンの受け皿として講演会やサロン、セミナーの案内をしたり、物販することも可能です。読者を迷子にしてはいけません

 

本の出版後、ネット連載など依頼されることもあります。外部サイトでの連載は読者の目に留まったり、シェアされることも多いのですが、永遠に連載が続くわけではありません。どれだけあなたの記事に人気があっても、編集長が交代すると一新されたりとか。外部連載であなたのことを知った人を、連載が続いている内にオウンドメディアに誘導しておきましょう。

 

本の出版をお考えの方へ

本を書く方法【はじめての出版用】

出版プロデューサーの西浦です。2010年から今(2017年9月)までプロデュースしてきた本の平均部数約47,0...

読書をするとき、私が最も気にするのは『時間』です。
何故なら、どんな本であっても最初に読むときは中断せずに読みきりたいからです。
もし、1冊にかかる時間を短縮することが出来れば、今よりも時間を効率よく使えることでしょう。
今回は、そんな読書に関する書籍、【1冊20分、読まずに「わかる!」すごい読書術】を紹介します。
読書にかかる時間の短縮だけでなく、効率よく内容を記憶し、活用する秘訣を知ることが出来る本となっています。

どんな本なのか

本書は、レゾナンスリーディング開発者である、渡邊康弘氏によるものです。
渡邊康弘氏は、現在は、企業のコンサルティングや、地域活性に関わる取り組みを行っています。
元々は読書嫌いだったという著者は、現在、年間500冊以上のビジネス洋書を読破しているとのこと。
本書で紹介されているレゾナンスリーディングでは、特に変わった訓練をする必要がありません。
簡単な手順で実践出来るレゾナンスリーディングについて、分かりやすく説明されています。
そのため、効率よく読書をしたいと考えている人に役立つ本となっています。

レゾナンスリーディングとは

「レゾナンス」とは、「共鳴」「共振」を意味する言葉です。
本書には、この「レゾナンスリーディング」について、以下のような説明があります。

—–
レゾナンスリーディングは、(次のページにあるような)マップを描きながら、本とレゾナンス(共鳴)し、著者との対話をしながら、短時間で自分の欲しい情報を得られる読書方法です。
しかも、どんなジャンルの本でもOKです。ビジネス書、小説、専門書、海外の書物、電子書籍、レポート。文書であれば、何にでも活用することができます。
(36ページ 1章 なぜ、最初から最後まで読まなくても「わかる!」のか? より引用)
—–

レゾナンスリーディングをするためには、レゾナンスマップを作成します。(95ページ図参照)

※特別に著者と出版社から許可を得て、スキャン画像を使用させていただいております。

最初に準備として、レゾナンスマップに、

  • 目的
  • ページ数
  • 著者の名前、似顔絵
  • 著者が自分にメッセージを送るとしたら、どんな内容
  • 著者が本を書いた理由

を記入します。

そのあとに行う手順を、以下に抜粋します。

  1. 本をぱらぱらめくり、情報を脳にダウンロードする
  2. 本のエネルギーを感じ取り、3分割したマップに曲線を描く
  3. 曲線の気になる箇所に↑を6~8箇所つける
  4. ↑をつけた場所のページ数を予測して記入する
  5. ↑をつけた場所の優先順位を記入する
  6. 優先順位順に、見開きでページを眺める
  7. 読まずに眺めたページから、目に飛び込んできた言葉を3~4語抜き出してマップにメモする
  8. マップを眺めて、気付いたり、気になったりした部分を見つける
  9. 気になった部分を読む
  10. 本から得たアイデアを使用して実際にしてみたい行動を書きだす
  11. 行動計画にタイトルをつける

全ての記載が終われば、レゾナンスマップの完成です。(108ページ図参照)

※特別に著者と出版社から許可を得て、スキャン画像を使用させていただいております。

紙1枚を使用するだけで、読書にかかる時間を20分に短縮することが出来るのが、レゾナンスリーディングの大きな魅力です。

アウトプットして記憶に残す

さらに本書では、読書した内容を記憶に残すために、効果的な方法が記載されています。
それが『アウトプット』です。
アウトプットは、以下のようにして行います。

  1. 余裕や、抜けの間隔を持つ
    「覚えなくてはならない」「忘れたくない」というようなプレッシャーやストレスがあると、心の余裕がなくなります。
    それによって、逆に学習能力が低下するおそれがあるため、本書ではアウトプットの際の力の抜き具合が重要だとしています。
  2. 少しでもアウトプットをする
    具体的なアウトプットについては、レゾナンスリーディングを受講した方が実践している方法を、本書から引用します。

—–

・誰かに本の内容を話してみる
・写メで表紙とマップを撮って、SNSで一言コメントする
・本に挟まっていた愛読者ハガキに感想をかいて送る
・ブログで簡単に紹介する
・描いたレゾナンスマップをただ見返してみる
・気になった部分を書き写してみる
・本に書いてあったことをさっそく実践してみる
・パラパラしていつもより早く寝る

(130ページ 3章 どこでもサクッと読めて、内容も忘れないから読書習慣が身につく より引用)

—–

また、内容を印象に残すためには、アウトプットに他者からのフィードバックがあるものが効果的だとしています。
確かに、自分が発信した内容に誰かが反応してくれた場合、記憶に残りやすいものです。
読んだ本の内容を忘れたくない場合、確かに、アウトプットは有効な方法の1つであると言えそうです。

成功前夜の人がするワーク

そして5章では、「読書で成果を出す人、読んだだけで終わる人」として、読書から成果を上げる方法が記されています。
その中でも最も興味深いのが「成功前夜の人が必ずするワーク」です。
これは、現在の年齢に「3」や「10」を足した未来を妄想して書きだす、というものです。
誰と一緒にいて、どこで、いつ、何を、なぜ、どのようにしているか、を明確に書き出します。
自分が将来どうなりたいかをはっきりさせることにより、何をすべきかを計画し、実行するわけです。
漠然と未来を考えるよりも、実に現実的なワークとなっています。

終わりに

本書の冒頭には、レゾナンスリーディングを実践している人々の声が掲載されています。
その中でも印象的な感想が「著者と対等に、本に引きずり込まれずに読書が出来るようになった」という内容です。
著者の意見に流されずに本を読んだ上で内容を記憶に残して活用することが出来れば、本を読むのがさらに楽しくなりそうです。
多くの人に活用されているレゾナンスリーディング、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

(文:朔)
1冊20分、読まずに「わかる! 」すごい読書術

【書評】1冊20分、読まずに「わかる!」すごい読書術【読書で成果を出す、レゾナンスリーディング】

読書をするとき、私が最も気にするのは『時間』です。 何故なら、どんな本であっても最初に読むときは中断せずに読み...

朝から完全にアムロス状態の出版プロデューサー西浦です。昨夜(2017年9月20日)に安室奈美恵さんの引退ニュースを知りまして、その時は実感が湧かなかったのですが、今朝のニュース番組で木下優樹菜さんが涙の動画を紹介され、近藤春菜さんが涙をこらえて引退への思いを語り、各局安室奈美恵ヒット曲を流しまくりのこの状況では、もはや実感せざるを得ませんでしたね。今日は元気でないわ・・・。

安室奈美恵というと、僕ら30代は青春のど真ん中ですが、おそらく多くの方にとっては「CAN YOU CELEBRATE?」をピークに記憶が途切れているのではないでしょうか。

昔、すっごい人気があった歌姫。結婚式で歌われる曲1位の、ザ・懐メロ。のような。

僕自身も、ある時までそうでした。奥さんと付き合いだしたころ、Liveに連れてってもらうまでは。

男も女も、古参も新規も魅了する安室奈美恵の圧倒的パフォーマンス

僕がはじめて安室奈美恵さんのLIVEに行ったのは、「namie amuro PAST < FUTURE tour 2010」

か「namie amuro LIVE STYLE 2011」のどちらかだと思います。まあ2010年~11年ごろってことですね。

ライブ会場に足を運んでまず驚いたのは、ファンの年齢層の厚さです。30代の女性を中心に、いわゆる「アムラー」スタイルの人も健在でなんだか懐かしく感じました。他にも40代~くらいの女性と、その娘と思しき10代の女性もいれば、「あなた世代じゃないでしょう?」という20代くらいの女の子も。そして全体的にすごくカッコいいというかセンスの良い女性が多かった。なんかの追っかけとかオタクって感じじゃないんですね。

その後「安室奈美恵のファン」という女性に何名か会いましたが、全員オシャレでセンスのいい人たちです。個人的には「安室好き=センスあり」みたいなイメージになりました(笑)

 

それに、ライブ会場には女性だけでなく、男性も2割くらいは来てました。「女性中心に男性ファンもいるし、年齢層も広いし、安室奈美恵ってすごいな。最近TVとかで観なかったけど、なにがそんなにすごいのだろう?」などと思っていました。ライブが始まるまでは。

スクリーンに映像が映し出され、曲と共に安室ちゃんと「ジョジョの奇妙な冒険」に出てきそうなダンサーたちが登場し、パフォーマンスがはじまると「あっ」という間もなく飲み込まれます。

「うおおおお!なんてカッコいいんだ!!」というのが最初の印象でした。

 

また、MCがほぼ無いというのが、ファンには広く知れた彼女のライブの特徴です。代わりに映像とパフォーマンスで魅せていきます。そんだけ踊って動いて、その声で歌えるの!?という感動すらあります。

パーフェクトなパフォーマンスを観た。そう思いました。

アイドルグループの中でも安室ちゃんを憧れだという人がいますが、ダンスしながら歌うことのハードルの高さを彼女たちは日々感じているでしょうから、それもよくわかるなと思います。

今の時代に自信をもって押し出せる「女性の理想像」安室奈美恵

ダンスや歌ももちろんですが、歌詞もすごくファンを惹きつけている部分です。

例えば『LOVE STORY』という曲の一節に

欲しいものは手にしたけど かわりに
I know
あなたがくれる永遠も笑顔も手に出来ない

とあります。本人の作詞ではないのですが「こんな歌、安室ちゃんしか歌えねぇ!!」と思うわけです。

安室奈美恵さんは、10代、20代、30代すべてでミリオンセラーを達成した、唯一のソロアーティストらしいのですが、やっぱりそれくらいでないと「欲しいものは手にしたけど」とは簡単に歌えないと思うんですよね。

他にもいい歌詞はたくさんあるので、ぜひ聴いていただきたいのですが、安室奈美恵さんの歌には「強い女性」像「かっこいい」女性像がたくさん描かれています。この25年あまり、女性が「強く」あることを求められる時代を生き抜いてきた本人の姿には、同じ時代を生きている僕らが、自分を投影できるだけのシンボルがあります。

 

歌にダンスに完璧超人の安室奈美恵がそこにいるのですが、すごいだけじゃなくて、もはや「ズルい」部分があって、それはそれはすごく「かわいい」ってことです。

キレッキレのダンスの中で魅せる「笑顔」や「はにかんだ表情」にハート射抜かれます。この「かわいい」は男性を意識した、ある種の計算された媚のある「かわいい」ではなく、ずっとカッコいい路線で来て、実際に歌もダンスもカッコいい彼女だからにじみ出る「ギャップ」とでも呼ぶべきもので、男性以上に女性が「かわいい~!!!」と目がハートになっています。「これを『かわいい』と言っても、女性に気持ち悪がられない、むしろ『本当のかわいいを分かってるな』と思われそうなかわいさ」です、伝わりますかね(笑)

また、MCがない理由も「恥ずかしいから」だそうです。その理由が本当かどうかわかりませんが、例えばアンコール前に舞台袖が映しだされ、「今日もMCなくてごめんね」って書かれたプラカードを持った安室ちゃんが登場したりと、MCがないという弱点もコミュニケーションとして成立しています。これが僕には女性らしい弱さの肯定と感じられたのです。

 

結婚して、子供を産んで、離婚して、それでもこうして最前線で歌とダンスを中心としたパフォーマンスを示し続ける彼女を見て、女性の理想像の一つだなと思いました。

の時代、女性は男性以上に選択肢が多すぎて「これが正解」というものを決めづらいだろうなと思っています。結婚するのかしないのか、子供作るのか作らないのか、仕事続けるのか辞めるのか。あっち立てればこっち立たずで悩ましいので、とりあえずキラキラしたい女子が増えるのもわかるというものです。

そんな「これが正解」を示しにくい世の中で、「結婚して、子供産んで、離婚して、仕事して、最前線で活躍し続ける」っていう、ちゃんとこれが正解の一つです!と自信をもって言えて、女からも男からも支持される女性のスタイルは「安室奈美恵」なんじゃないかと思います。あとは小泉今日子とか?

 

女性向けの本をプロデュースするとき、実はこういった女性のスタイルや世界観をベースに置いて、そこから外れないように意識しています。女性からも男性からも支持されるスタイルと呼べるかな?というのが僕にとって女性に何かを届けるときの大事な空気感なのです。

TVに出なくても、支持され続ける人たち

そんな彼女もずっと順調だったわけではなく、かつて「安室奈美恵は終わった」と言われた時期があったそうです。本人のインタビューで読んだのですが、褒められても「本当はどうせダメだと思ってるんだ…」と思うような、ある種ネガティブな方らしく、そうやって「オワコン」扱いを受けたほうがやる気が出たと。

セルフプロデュースをはじめて、TVに出なくなってどんどん「世間」からは遠ざかったのかもしれませんが、彼女は「ファン」とすごくちゃんと向き合ってきたアーティストなんだと思います。ライブをとにかく大事にしているというのもその姿勢の表れでしょう。

 

一度、ライブで明らかに「声が出ていない」時がありました。「なんか今日は高音出てないなー」と思っていたら、途中で安室ちゃんと責任者らしき人が出てきて「本当に申し訳ないのですが、今日のノドの状態では皆さんに最高のパフォーマンスを届けられないので、本日の公演は中止とし、改めて皆様には別日程のご案内をさせてほしい」というようなお話がありました。後日ニュースで「急性声帯炎」だったことを知りました。

その時に急性声帯炎ということはわからないですし「えー。僕は東京だからいいけど、遠方のファンは残念なんじゃ。代理ライブの日程合わないかもしれないし・・・」とちょっと否定的な印象を持ってしまったんですね。

ところがライブ会場では一切のブーイングもなく、整然とみんな帰宅準備を始めているじゃないですか!

中には「心配だねー」「でも、何曲か聴けたし、また行けるから、1回得したと思えばいいよね!」と言っている人たちもいました。すごいポジティブ…というか信頼感だなと。これこそがファンとアーティストの信頼関係だとしたら、著者と読者でも同じくらいの関係性を築くにはどうすればいいんだろう?と当時帰りながら考えたのを覚えています。

 

「かっこよくて、かわいい」「完璧で、でもちゃんと(?)抜けてる」それが僕にとっての安室奈美恵像です。そして「安室奈美恵」というのは、今を生きる女性の一つの「理想形」だと思っています。

彼女の引退というのも、理想像の「理想の終わり方」は何かを示した気もしますね。

 

女性向けの本を書く著者には、そういった「女性の理想像」になれるか?の女性の理想像と呼べるイメージを本の中で示せるか?を問うようにしています。

安室奈美恵の引退によって、また新たなシンボルが必要とされるでしょうから。

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先週、著者とコンサルの後で飲んでいて「知り合いの本がAmazonランキング〇位に入ったんだけど、売れてるのかな?」って聞かれました。こういう会話ってけっこうありますよね。Amazonランキングに入っている=ベストセラーのような意識があって、著者もSNSなどで「Amazonランキング〇位になりました!」と宣伝したりする。一種のPRのように使われています。

 

「Amazonで〇位に入っただけでは売れてるとは言えないんじゃないかな?本当に売れてるなら『5万部突破!』とか部数でPRすると思いますよ」と伝えると「なるほど!」と納得してくれてました。

もちろんAmazonランキング1位の本が売れていないということじゃありません。Amazonランキングの情報だけだと、どっちとも言えないということです。

 

その著者から「そういう情報の受け取り方とかわかんないし、Amazonランキングとの付き合い方みたいな記事書いてよ!」と言われましたので、Amazonランキング&商品レビュー(☆5つのやつ)との付き合い方をご紹介します。本選びの参考になれば!

 

Amazonランキングについて

そもそもAmazonランキングって何なのか?これについては僕が解説するより、Amazonの解説ページを紹介したいと思います。

Amazonランキングとは?

リンク先を読んでもらうとわかりますが、2015年以降「Amazonランキング大賞20〇〇」という形で、通年と上半期・下半期で、通算売り上げをランキング形式にて紹介しています。手前味噌ながら、プロデュース作の「血流がすべて解決する」がランキング大賞2016暮らし・健康・子育て部門11位にランクインしました。

(対象:家庭医学・健康、美容・ダイエットほか、暮らし・健康・子育て本 。集計期間: 2015年11月16日~2016年11月13日)

この時17~8万部くらいでしたので、順位と売れ行きについてひとつの参考になれば。

 

ここで紹介した「Amazonランキング大賞」は通年(あるいは半期)の実績ですので、Amazonで売れていることは間違いありません。また計測期間が長い分、後述のAmazonキャンペーンなどでの影響も薄く、実際に世の中でもベストセラーになっているものがランクインしていると思います。

 

でもAmazonランキング大賞は年に1度か、半期に1度の発表のはずなのに、わりとしょっちゅう「Amazonランクキング〇位!」という宣伝を目にしますね。

これは実は「ランキング大賞」ではなく「Amazon売れ筋ランキング」のことなのです。Amazonランキングには「ランキング大賞」と「売れ筋ランキング」2つがあるのですね。

ここでもう一度さきほどの「Amazonランキングとは?」から、「Amazon売れ筋ランキング」についてを引用すると・・・

「Amazon売れ筋ランキング」は、商品の販売データなどを反映して、1時間ごとに更新される、人気商品のランキングです。

とあります。1時間ごとに更新されるランキングだから、すごく鮮度の良い情報で、まさに「今、売れている」かどうかを判断するのに便利です。しかし逆に言うと「1時間の売り上げしか反映されない」ので、ランクインしたからと言って、即ベストセラーとは言い切れないのです。その1時間や、前後の数時間だけすごく売れたのかもしれないからです。例えばテレビで紹介された本なども瞬間的にたくさん売れますが、24時間もしないうちに平常モードに切り替わってしまいます。

 

つまり売れてるかどうか、ベストセラーかどうかを判断したいなら「Amazonランキング大賞」で見るのがより正確だと言えます。「売れ筋ランキング」の場合は、せめて1週間くらいずっと追いかけて、1位でなくてもよいのでずっと上位のものであれば売れていると判断できるでしょう。大事なのは継続性ですね。

 

Amazonキャンペーンとは?

Amazon売れ筋ランキングが「1時間ごとに更新される」という特性を利用して、戦略的に「ランキング上位を狙う」ことも可能です。いわゆるランキング操作で「Amazonキャンペーン」などと呼ばれている手法ですね。

具体的には、著者が「指定した日の特定の1時間」で多数の人に購入をお願いします。そして瞬間的にランキング上位、可能なら1位を目指すのです。そこで1位を取れればその後の宣伝文句として「Amazon1位!」とPRしていきます。

これは違法行為ではないのかもしれませんが、amazon側も「やめてほしい」と思っているようで、以前出版社あてに「一時的なランキングの結果を、宣伝に使わないでほしい」旨、書面で通達がありました。正確な日数は覚えてませんが「使用する場合は何日以上ランクインしたものだけでお願いします」とのことでした。

 

※ここから、著者向けの話↓

このAmazonキャンペーンはありなのでしょうか?ナシなのでしょうか?僕としてはきわどいところですがナシかなと思っています。やりたい著者をわざわざ止めませんが「意味ないですよ」とはっきり言っています。

ここでは違法かどうかとか、道徳的な話ではなく、マーケティングの面で効果が薄いから反対しています。

Amazonは大きな本屋さんですが、あくまでネット上にある巨大な1店舗という感じです(つまりチェーン店ではなく、巨大な売り上げの単店)。例えばTSUTAYAや文教堂などのチェーンで売れた場合、本部がチェーン全体の注文を出して、全店で平積みするよう指示してくれることがあります。このようにして、ある店で売れたことが波及して「全国展開」された場合は、実際に各地に本を在庫してもらうことによる告知効果が得られるのです。逆にweb上に1ページしか商品ページのないネット書店だと、Amazonで売れたから、Amazonでの掲載ページが増える…といった露出の拡大はあまりないのです。

1店としての売り上げで言えば、amazonが1番売ってくれる本屋さんかもしれませんが、チェーンの合計販売冊数で言えばAmazonよりも売ってくれる本屋さんはあります。

Amazonでどれだけ売れてもAmazonの在庫数が増えるだけですが、リアル書店で売れれば法人全体から注文が来たり、他のライバル書店も注文してきてくれたりと「拡がり」があります。ですので、アマゾンキャンペーンを応援してくれる友人がいるなら、リアルな店舗で買ってもらったがよっぽど、マーケティング的においしいと思うのですが、いかがでしょう?

Amazonランキング&商品レビュー(5つ☆評価)との付き合い方

Amazon売れ筋ランキングについては、著者が仕掛けたAmazonキャンペーンによって上下した可能性があるので、あまり信用しないほうがよろしいでしょう。数日間続けて上位にランクインしているなら別ですが、ランキングをみるなら「Amazonランキング大賞」で見ると失敗が無いように思います。

 

また、Amazonには商品レビューがあります。5つの☆で点数をつけ、ユーザーが感想を書きこむものです。

これはそもそも一人のユーザーの個人的な感想なので、あまり反応しすぎるのもよくありませんね。例えば☆5ばかりだったり☆1ばかりだと偏りすぎで「ファンか業者が☆5にしてるだけ」か「アンチが☆1にしてるだけ」っていう可能性があります

では、Amazonレビューは完全に無視した方が良いのでしょうか?

僕は次の2つの基準を満たしたものは参考にして良いと考えています。

  • 評価のバランスが「く」の字型になってるもの
  • レビューの数が多いもの

です。

 

評価のバランスが「く」の字型というのは、☆5と1が一番多く、次いで2,4となり、3が一番少ないもののことです。

なぜかというとそれが最も自然な評価のバランスだからです。☆3つまり「普通」と思った人はわざわざ書き込んだりしません、めんどくさいからです。ですから☆1や5のような良くも悪くも心動いた人が書き込むことが多いはずで、☆5から順に右に長く(評価者が多く)、☆3が一番短い、そして☆1も長いという、ひらがなの「く」の字型になるのが最も自然なバランスなのです。

業者やアンチが入るとやっぱり評価も偏って、「く」の字型になりません。ちゃんと「く」の字型で、そのうえ☆5,4がやや優勢のものを「自然なレビューだな」と判断しています。

 

またレビュー数が多いというのも、自然なレビューの割合が増えるから参考になります。特に基準はないですが、レビュー40以上なら信頼度が高いと判断しています。(業者や知人に頼むとして、せいぜい20~30くらいじゃないかなと思うからです)

レビュー数40以上あるのに星の数が5や1に偏っていたら本当に素晴らしい本だったり、つまらない本なんだろうなと個人的には思っています。

まあ、しかしランキングもレビューも、他人の評価の合計でしかありません。その本が面白いかどうかはランキングやレビューに関係なくあなたが決めて良いのです。むしろ、みんなが激賞している本でも「俺は面白くない!なぜなら~」と理由を言える人がいい読者だと思うし、周りの反応を気にせずに本を買って「ああ、やっぱり面白くなかった、だまされた」という経験をしてきた人だけが本当に(自分にとって)良いものを見分ける目を持てるのだと思いますよ。

amazonランキングの本は、本当に売れているのか?

朝のスッキリ!!でやってる誕生月占いに一喜一憂する出版プロデューサーの西浦です。ちなみに今日(9/20)の8月...

自費出版で本を出そうと思うのですが、全国の本屋さんで並べてもらうことはできますか?」という質問をよく聞きます。

その質問にお答えすると、残念ながら「諦めてください…」と言うしかないでしょう。

全国の本屋さんで、自分の本を並べてほしい場合、商業出版で本を出すことを前提としてください。

自費出版でも本屋さんに並べてもらうことはできますが、通常は「棚買い」と呼ばれる、お金でスペースを買っていることが多く、対象となるお店は限られます。もちろん棚買いであっても本当に一般客に売れれば、そこから全国展開されることもあり得ますが、すごく稀です。

少なくとも発売当初から商業出版のように、4,000~5,000冊の本が全国に配本されるようなことはありません。そもそも自費出版の本は、初刷が1,000冊~2,000冊程度と少なく、全国の本屋さんに行きわたるほどの在庫がないのでムリなのです。

どの本屋さんに本が届けられるかは、取次が決める

これから「全国の本屋さんで自分の本を置いてもらう方法」について説明するために、ざっくりと「出版の流通」について説明しておきます。なるべく端的に解説しますので、説明不足のところもありますが、本筋の補足が目的ですのでご容赦下ください。

 

<出版社が作った本は、取次を通して全国の本屋さんに「配本」される>

出版業界の流通は「取次(とりつぎ)」という卸業者(販売会社)さんが担っています。トーハン、日販という大手2社のトラックを、街中で見たことのある人もいるかもしれませんね。Amazonのようなネット書店の在庫も、この取次さん経由で配本されているんですよ。

 

<配本先は、取次が決める>

どの店に、どの本を、何冊送るか。これを決めるのは取次さんです。書店さん側で「うちに何冊配本してくださいね」という指定をすることもできますが、その本屋さんの実績次第では減数されたり配本がない(1冊も入荷しない)こともあります

これは配本が「委託」であって、「注文ではない」からです。細かい説明は省きますが「注文」と違い、「配本」された本は書店さん側で「返品」できるのです。そして送ったけれど返品されてきた本は、輸送費の分、取次が赤字になります。

だからどの店に、何冊送るかという配本は、取次が決めているのです。

 

<配本数の交渉は出版社の営業がする>

具体的な配本のリストを作るのは、取次の仕入部です。出版社の営業担当が、この「取次の仕入れ窓口」に並んで配本数の交渉をしています。配本数は出版社からすると仕入れてもらう数、つまり売上に直結します。

だから1冊でも多く、適正に配本してもらえるよう「この本は〇〇系の配本で」とか「うちの〇〇という本の実績店に厚めに配本してほしい」など交渉するのです。

ただたくさん配本するだけでは返品の山になるので、効果的な配本を狙います。が、取次さんはその構造上、返品を抑制して利益を保つので、黙っているとどんどん減数されていきます。

 

全国の本屋さんに並べてもらうには、販売部が重要

 

このように書店さんに本を届けるには取次に配本してもらう必要があります。そしてどの店に何冊送られるかというのは、取次と出版社の販売部が相談して決めます。

本のジャンル毎に、あるいは出版社毎に基本の配本パターンがあり、そこに「(シリーズ過去作など)モデルになる本の実績を参照して配本してもらう」というような調整が加わります。

仮に、「著者の商圏が東北」だから東北エリア厚めに、とか「テーマが関西の方が売れそう」など、地域毎に在庫数の強弱をつけたい本の場合、販売部が配本を調整交渉します。

しかし、交渉だけだと「口で言ってるだけ」で説得材料として弱いので、書店営業部が、書店法人本部や、一つ一つの本屋さんと交渉して、注文を取ってきます。注文は実際の数字で、書店さんの意志なので、言葉よりも交渉材料として強いです。ちなみにできる営業は注文数だけでなく、どこに何冊置いてもらうかまできっちり相談してきます。(つまり受注が目的でなく、販売に照準を合わせている)

書店売場には売場の計画があり、他の出版社との兼ね合いもあるので、お願いしたから置いてもらえるというほど簡単なものではありません。でも取次の仕入部のみより書店の本部、本部より店舗ごとに相談した方が注文数も、配本後の展開も大きくなる傾向にあります。

逆に書店がたくさん置きたいと思ってくれても、そのジャンルの本をあまり売った実績がなかったり、返品率が高いなど店によっては、取次や出版社側で減数したりします。

つまり、全国の本屋さん(ちゃんと自分の本が売れる店)で、たくさん置いてもらいたい場合、優秀な販売部や、営業部の人間がいる出版社で本を出すべきなのです。

どの出版社の販売部が強いのか?

商業出版の場合、大手出版社のほうが売れそうな印象がありますが、実はそうでもありません

流通はトーハン・日販を中心とした取次が担っていますが、大手出版社と中小出版社で取次が違うわけではないからです。

出版社は規模の大小と、取引できる書店・取次さんにほとんど差がないところが面白いですね。ですので大手か中小かといった単純な比較は意味がなくて(そもそも出版社なんて、有名どころでも規模としてはほぼ中小企業です)、ジャンルごとに強弱があるものと思ってください。

では強い販売部がある出版社を、どうやって見分ければよいのでしょうか?

いくつか判断基準はありますが、<編集部が強いところは営業弱い法則><実用書系の出版社は営業強い法則>をご紹介します。

 

<編集部が強いところは営業弱い法則>

「ある部門が強いと、そこが花形部門になり、資金も人も集中して、ほかの部門が弱体化する傾向」はどの業界にもあると思いますが、出版も同じです。編集部が強い会社は営業が弱いことが多いです。商品力が強いから、販売部の力を伸ばさなくても、そこそこ売れてしまうのです。そしてそうなると、(そもそも編集が強い業界のうえにさらに)「編集の意見がすごく重視される出版社」になり、営業の冒険的な試みや、意見はどんどん出にくくなります。逆に、商品力が弱いと、販売ががんばるしかないですから、自然と強くなります。これは「ジャンル」に関しても言えまして、不思議と「コミックが強い出版社は、雑誌、書籍が弱く」「書籍が強い出版社はコミックと雑誌が弱く」「雑誌で食っている出版社は、書籍とコミックが弱い」ようです。

 

<実用書系の出版社は営業強い法則>

ここでいう実用書系というのはビジネス書とか、整理収納術とかの本ではなく、「料理本」などの【婦人実用】とか「スノーボードの本」など【趣味実用】や、【各種手帳】などの『都会、田舎関係なく売れるが、ブームなどが起きにくく、商品ごとの差別化が難しいジャンル』のことです。

こういったジャンルの本は、昔から仕掛けなどでの売り伸ばしが難しいものの、店やエリアを選ばず毎年売れるので、場所さえ取れれば安定して売り上げが見込めます。なので全国の書店さんに対して、良い場所での平積みを確保し、絶対に本を品切れさせないような補充体制をしいています。つまり各地域に担当の営業さんを配属していて、人員の厚みからして違うのです。

 

正直、こういう出版社の営業は、普通の出版社の営業とは種族が違っていて、「あのジャンルは専門出版社があるから参入できない」「〇〇社の通った後は草も生えない」などと言われるほどです。

 

<自分の本を全国の本屋さんで置いてもらうために>

こういった、一見地味な(失礼!)出版社のほうが、強い営業がいたりしますので、出版を目指すなら、出版社の知名度や編集者の力だけで判断しない方が良いでしょう。こういったパワーバランスは常に変化しているので「今」、「この出版社の編集と営業がバランス良い」と思える出版社から出せるようにアンテナを張り巡らせておきたいですね。そうすれば「全国の本屋さんで置いてもらえる」可能性が高くなります。

 

もちろん、究極的には、置けば置くほど売れる本なら、たくさん並べてもらえるし、お店を選ばずどこでも売れるような本なら、全国どこの本屋さんでも置いてもらえます。
そういう本は一番いい場所で置いてもらえますしね、店の入り口すぐや、ランキングコーナーの隣など。

作家としては「どこでも売れる本をつくる」ことを目指しつつ、「優秀な販売部員のいる出版社」から出すのが重要になります。

優秀な販売部についての記事はこちら↓

ベストセラーの仕掛け人「営業エース」を探せ 1/2

ベストセラーの仕掛け人「営業エース」を探せ 2/2

本の出版をお考えの方へ

全国の本屋さんに自分の本を置いてもらうには【自費出版が本屋さんに並ばない理由】

「自費出版で本を出そうと思うのですが、全国の本屋さんで並べてもらうことはできますか?」という質問をよく聞きます...