こんにちは!息子の歯が生えてきたぞ!とワクワクしている出版プロデューサー白木です。
この記事は、著者から「ずっと笑ってるラジオ」と称された(笑)本でベストセラーを目指す人のための番組『コウジニシウラのおしゃべり出版ウラ表紙vol.32 』の概要です。
出版プロデューサーの西浦とフリー作曲家のあるうらさんによるラジオ形式の番組ですので、移動中など気軽に聞いてみてください。
今週は、フォレスト出版編集長森上さんをゲストにお迎えした最終回ですので、編集者とは!?などまた突っ込んだお話しを聞いております。
当サイトとfacebookページの双方で配信していきます。(内容は同じものです)
ご視聴は ↓ からどうぞ!
西浦「どーもー、“わかり味がすごい”、出版プロデューサー西浦です。」
あるうら「どーもー、コーヒー好きのフリー作曲家のあるうらです。」
森上「どーもー、好きなバンドライブには、“ぼっち参戦する”、フォレスト出版編集長森上です。」
西浦「よろしくお願いしまーす。」
西浦「あるうらさん、コーヒー好きって前にも言わなかった?」
あるうら「本当に言いたかったのはこの寒い時期でもアイスコーヒー飲んでるよってことなんです。なんでかっていうと、3000円くらいでアイスコーヒー缶を60本くらい買えたので、安いやん!と思って買ったんですが、秋口くらいに買ったのであと2ヵ月くらいしかなくて、寒くなってきてるけど今のうちに飲まないと捨てることになるから最近強制的にアイスコーヒー飲んでるっていう話しですね(笑)」
西浦&森上「ははははは。」
西浦「森上さんは好きなバンドのライブにぼっち参戦するって。」
あるうら「ぼっち?」
西浦「ぼっち知りません?一人ぼっち。」
あるうら「へー」
森上「ぼっち参戦しますね。ロックとか。Suchmos(サチモス)って知ってますか?茅ヶ崎の。」
西浦「あ、じゃあ日本のバンドですね?」
森上「日本のです。ポルカドットスティングレイとか。」
西浦「全然知らない、最近の?古い?」
森上「最近。ポルカなんてこの前デビューしたばっかりです。」
西浦「若者に人気ありそうですね。一人で行く方がいいんですか?」
森上「一人で行くほうがチケットが取れるんです。」
森上さんアクティブ!そして、気になる西浦さんの「わかり味がすごい」って何なんですかね?答えはぜひラジオをお聞きください~!
目次
本づくりは美味しいカレーづくりと似ている
西浦「編集者としてどういう本作りの進め方をされるのかを伺いたいと思います。」
森上「企画を立ち上げる時って、人から良いものを引き出すのか、テーマから人を探すのか両方あると思うんですけど、僕は人から良いものを引き出そうというタイプなんですよね。その時に、よくお伝えする言葉に、『美味しいカレー作りの考え方』があって。著者の方には、ニンジンやジャガイモとか肉だったり一流の食材を提供して頂くことをお仕事としてやっていただき、スパイスを経験値で入れたり、調理するのが編集者っていうイメージがあって。できるだけ事前に材料を出してもらいます。それを元に構成していくやり方が多いです。原稿も1.5倍書いてもらって足し算、引き算、掛け算、割り算していくのが多いですね。」
あるうら「1冊作るのに会議から初稿を出してもらうまでは、どれくらいの時間かけてるんですか?」
森上「著者に対しては、半年くらいはお時間をお渡しします。スピードを求められてるテーマによっては突貫で行きますけど、理想は半年、執筆と取材の時間を提供して、最高の材料をそろえて頂く。」
西浦「インドカレーを作ろうと思って調理はじめたら、イギリス風の方が良いかなと思った時とかどうするんです?ルーのバランスとかスパイスも変わってくるじゃないですか。メインの豚肉が全然美味しくなかったってなったりとか」
森上「豚肉がだめなら…牛を提案する場合もあります。」
西浦「なるほど。」
森上「玉ねぎを持ってない人とか、持っているくせに持っていない出し惜しみしてるとか。」
西浦「持っていない人?」
森上「意外と玉ねぎ持っていることに気づいていない方いらっしゃるので、『玉ねぎというすごい物をお持ちだ』と指摘してご提供いただく場合もありますよね。著者さんにとっては当たり前すぎだけど、外から見ると新鮮なんです。」
あるうら「豚肉、牛肉は本のメインどころ、一番大事なところですか?」
西浦「そうですね、カレーのパーツとして。料理して引き出すのは編集者ということですね。」
あるうら「半年かけて初稿を出して、そこから肉まずいな~ってなって直しが始まるんですか?」
森上「加筆修正や改稿していただく場合もありますね。」
西浦「そもそも、企画として『これは、いけるな』の判断はどこでするんですか?」
森上「ミーティングで素材出てくるのでそこで判断しちゃうことが多いかもしれないですね。どこかで見たことある素材でも、オリジナリティがあればいけるし。例えば西浦さんとご一緒させて頂いた『呼吸で心を整える』の倉橋さんは、基本的に呼吸というテーマは今までもあって、健康のためというのがメインだったのですが、それを“心を整えるための呼吸法”を実践されているってことがわかったので、だったらいけるんじゃないかって感じで企画が立ち上がりましたね。」
西浦「『健康』っていうテーマの方向でいくと『呼吸法』は売れないというデータがあったので、違う打ち出し方できないかなって思って。」
あるうら「本作りが始まるのは、例えば西浦さんに話を持っていくと、どこかの編集者さんに持っていって、そこで初めて本作ろうかってなるんですか?」
西浦「もっと前ですね。まずカレーにするかどうかを考えているかな。ルーなかったら作れないし、ルーなければ肉じゃがにしたほうがいいので、肉じゃが作りがうまい人(編集者)に持っていくし。」
編集者としてダイヤの原石を見つけたい
西浦「今後、編集者としてどういう本を作っていきたいとかありますか?」
森上「今後に限らずこれまでもその意識はあったんですけど、著名な方と新人な方だとやっぱりワクワクするのは新人の方なんですよ。新人の方のほうが伸びしろが多いし、変な話、著名な方って他の出版社でも出せちゃうんですよね~。」
西浦「出せちゃうんですよね~(笑)」
森上「前の出版社の時にあったのが、某大物政治家から話しが来て、“本出したいんだけど、2000万くらいでいいか?”みたいな。いやいや(笑)結局それはやらなかったですけど、お金があればできちゃうじゃないですか。新人の方って光がまだ当たっていないのでダイヤの原石を見つけるのも作る側の楽しみで、一から一緒に作りあげていく。今後も新人の方と一緒に頑張っていきましょうっていうほうが面白いんですよね。西浦さんはそういう方と一緒にやられてますよね?」
西浦「90%以上が新人ですね。」
森上「例えば、いいもの持ってるのに、2-3冊出してまだ本が売れてない人とか。」
西浦「料理人が良くなかったっていうね。」
森上「今後もそれは続けていきたいなと思っています。」
あるうら「素材に求めるものは条件は?」
森上「オリジナルのメソッドがあるか、再現性があるか。『その人だからできる』は読者には関係ないんですよね。」
西浦「天才にセンスだって言われちゃうとね。」
森上「長嶋さんのことを他の選手はわからないので。オリジナリティがあるかっていうのと、自分のちゃんとしたメソッドがあるかと、ご自身の経験ですね。キャリアがあるかは財産なので。」
これからの編集者の新しい役割
西浦「時代の変化は出版業界にも来ていると思うんですけど、“本って簡単に出せるようになった”という人がいる反面、出版部数は減っています。ずっと売り上げが落ちている中で編集者ってどういう役割って何だと思いますか?」
森上「20年やってきて思うのは、編集っていう仕事はずっとなくならないと思っていて。『企画を立ち上げます、素晴らしい著者さんがいます、本を作ります、印刷所に入稿します』っていうところまでの過程は変わらなくて、出口が紙の本である限り市場は低下してくけど、コンテンツを入稿する前までのことはずっと求められている。出口をどうするかのパイプも編集者が作っていかなければならないし、それに対する考え方やスキルを磨いていけば未来は明るいと思っています。」
西浦「つまり、パッケージとして紙の本じゃないものに編集者として携わっていくんじゃないかってことですか?」
森上「そうですね。そういう仕事も増えてくると思います。」
西浦「WEBメディアやセミナーですかね。」
森上「チャネルの話ですよね。未来はあると思っています。」
西浦「そうなると編集者もフリーランス化していくんですかね?」
森上「そうなんでしょうね…。あとは、会社としてのブランドもあるので、個人ではできないことを活かしていくこともできるし。タイプは色々あると思います。」
森上「2017年の10月にフランクフルトのブックウェアに行ったんですけど、海外の編集者ってこんなにいるんだ!って思いました。東京のビッグサイトの5倍くらいの会場にわーって世界中の出版社が集まっていて。欧米の方は、誇りをもって編集者としてやっている方が多くて、日本のブースは元気がなかったですが、まだ未来はあるなと思いましたよ。サンマークさんとかうまく海外展開やってますけど、海外読者もいるし、変に日本の中だけで考えるのは勿体ないなと思いましたね。」
西浦「編集者の可能性や出版業界の未来も聴けてよかったなと思います。」
4週に渡って、森上さんありがとうございました!
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