こんにちは、出版プロデューサーの白木賀南子です。
あなたは、伝説の会社員ブロガー、フミコフミオさんをご存知でしょうか?
ごくごく普通の45歳、サラリーマン。
しかし一たびブログを書けば、普通の人が普通に出くわす「世の中の不条理や生きづらさ」を華麗なる表現と深い洞察力で考察し、私たちに腹の底から爆笑と深イイ納得感を与えてくれる、超人気ブロガーさんです!
今回は、すべての会社員の気持ちを代弁したと言っても過言ではない『ぼくは会社員という生き方に絶望はしていない。ただ、今の職場にずっと……と考えると胃に穴があきそうになる。』出版記念として、フミコフミオさんの初インタビューをお届けいたします。
制作過程のウラ話や、フミコフミオさんの魅力を、KADOKAWAの編集者「伊藤直樹さん」と出版TIMESの西浦孝次と一緒に伺いました!
なお、フミコフミオさんは顔出しNGのため、KADOKAWAの全テクノロジーを結集した技術で秘匿しております。ご容赦を。
目次
伊藤さんが編集担当じゃなかったらやってなかった
—フミコフミオさん、お会いできて光栄です。伊藤さんも本日はお時間ありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。
フミコ:こちらこそよろしくお願いします。
伊藤:よろしくお願いいたします。
西浦:初対面の感想としては「とても優しそうな感じの方で良かった」って思いました(笑)
伊藤:わかります(笑)僕もお会いした時、衝撃だったんですよ!もっとやばい人なのかなって。
あの文章書いてる人って、ストロングゼロ持ちながら会社入ってきそうな…。常軌を逸しているというか、いつも怒ってる人じゃないかって思ってました。
フミコ:意外と普通って言われます。
—確かに文体からは想像できない優しそうな印象ですね。
ところで、まずはAmazonの胃・腸の医学ほしいものランキング2位おめでとうございます!
フミコ:ありがとうございます。最初、伊藤さんから聞かされた時「胃腸!?」ってなりました。
伊藤:これは絶対に1位になりたいですね~皆さん応援よろしくお願いいたします!
※続報:2019年9月24日現在、ランキング1位になりました!おめでとうございます!
—伊藤さんが、フミコフミオさんに書籍の企画を打診されたきっかけをぜひ教えてください。
伊藤:ブログを読んだ瞬間にすぐにアプローチさせて頂きました。「この人ヤバイ!」って思って。今でも覚えてますが、最初に読んだ記事は「密室にとじこめられてます」でした。
フミコ:もう10年も前の記事なんですけどね。2年くらい前にものすごく熱いメールを頂いたんですよ。
西浦:2年前に企画は実現しなかったんですか?
伊藤:うやむやになったんです(笑)最初は乗り気でご返答頂いたのに、だんだん返事が返ってこなくなって・・・
フミコ:転職で一番きつい時期で。海の家でやきそば焼いたり、リストラ担当だったり。本当に忙しくてフェードアウトしてしまいました。
西浦:本を書きたいという気持ちはなかったんですか?
フミコ:自分が本を出せるって想像できなかったですね。くだらないブログだし、ブログと書籍って違うと思ってました。今回は新しい職場で、ある程度安定して執筆できるタイミングだったので運も良かったです。
伊藤:今年に入って、はてなブログさん側からトップブロガーの方々に打診していただける信頼度の高いプロジェクトがスタートすることになったんです。なんと、1回目がフミコさんと聞き「前から好きなので絶対やらせてください!」って言ってやらせて頂くことになりました。
フミコ:出版するかどうか迷っていたんですが、KADOKAWAさんとの打ち合わせで、編集者があの伊藤さんだと知り、断れないな~って思いましたね。
西浦:それは、ドラマチックですね!!運命を感じます。
フミコ:伊藤さんじゃなかったらやってないと思います。「その文才に感動しました!絶対出版したいです!」っていう熱く、長いメールは当時ものすごくインパクトがあって。他社からも何回か出版のお話しは頂いたけど、伊藤さん以外は忘れてました。
西浦:どんなメールだったんですか?
伊藤:見ます?2017年だから2年前ですね。恥ずかしい~
フミコフミオさま
突然のメール失礼いたします。
はじめまして。出版社の株式会社KADOKAWAで、編集を担当しております伊藤直樹と申します。ブログ:Everything you’ve ever Dreamedを拝読し、大変感銘を受け、是非ともフミコフミオさまの出版企画案を会社に提案したく、不躾承知ではございますが、おもいきってご連絡さし上げた次第です。
フミコフミオさまのブログで書かれている、嘘、偽りのない世界といいますか、普通の人たちが目をつむって自分たちが都合のいいように見ないようにしている社会の真実。それを自らの経験と体験を通して、えぐり出しながら言葉を紡ぐそのスタンス、生き様に大変共感し、共鳴致しました。また、その真実を時に残酷に、時に叙情的、ユーモラスに、時に哲学的に伝える文才の虜になりました。
会社員時代は、社畜としての自分、一人の人間としてどうあるべきのかの葛藤、また20年にわたる会社員生活を辞めるときのロックな理由、そこからの転職活動ののリアル、以前より繰り広げられている奥様との切実かつユーモラスを交えたやりとりなど、その現代の様々な問題に直面しながら、もがき続け、迷いながら自分なりの答えをその都度見いだしていくリアルな生き様は、多くの人たちの共感を得られると個人的には考えております。
自分も含めた世の中に存在する多くの社会に対して違和感を感じているが、実際に何をすればいいのかわからず悩んでいる人たちに向けて、フミコフミオさまのその希有な体験を通じて得た真実とメッセージは、そっと背中を押してあげるような、一瞬でもつらいことを忘れさせてくれるような1冊になり得ると考えております。
お忙しいとは思いますが、一度ご執筆に際して、ご相談させていただければ幸いです。
もし可能であれば、フミコフミオさまに、一度お目にかかってお話させていただければ幸いです。ご多忙の折恐縮ですがどうぞよろしくお願いいたします。
西浦:めちゃくちゃエモいっすね。さすがエモい編集者!
伊藤:落とす気で書きましたからね~。
フミコ・フミオさんの書き手としての魅力
センスあふれる表現力の原点
—編集者である伊藤さんから見たフミコフミオさんの魅力を教えて頂けますか?
伊藤:目の前で起きていることとシンクロして書いてくれている感じで、バカな文章を書いたあと、僕の心を揺さぶってくるんですよ。
プっと笑えると思ったら、急に自分事になって、また僕から離れていくみたいな。
西浦:わかります。「感動×笑える」とか「笑える×泣ける」などの感情の組み合わせは、振れ幅が大きくて難しいっていいますよね。
両方できているフミコさんはすごい!笑って終わりじゃなくて、深くて納得感もある。
この時代に時間割いて読んで損しない文章ですよね。
伊藤:色々な原稿を見てきた出版のプロ、西浦さんにそう言わしめる文章なわけですね!
西浦:恐縮です。物事を見る視点も面白いですよね。
読みやすい文章は技術があれば書けると思うけど、面白い文章はなかなか書けない。
どうしたらこんなに面白い文章が書けるのでしょうか?
フミコ:悪文だと思いますよ。国語とか苦手で文章書き始めたのも社会人になってブログ書いてからです。
伊藤:大学の時のサークルがきっかけじゃないですか?
フミコ:あー!某大学の児童文化研究会に所属していたんです。
子供向けの絵本とか作っていたんですが、その頃本をけっこう読みましたね。
ブコウスキーや村上龍など、大学の図書館でずっと読んでました。
でも、体系立てて文章の書き方を学んだことはないんです。
西浦:「正義がいかに危険か」を語っていた人が別の章で「コロンブスの卵がたまごっちになるような衝撃であった。」とか急に言い出すので「本当に同じ人間の言葉か?」ってくらい驚きます(笑)
フミコ:たまごっちは児童文学かもしれませんね(笑)
飽きさせないコツは、児童文化研究会で学んだことかもしれません。
童話を作るにあたって、子どもを飽きさせないようにするにはどうしたら良いかを考えてました。
起承転結だと飽きるから、序・破・急。
それよりも序・破!くらいにしないといけなくて、それはすごく勉強になりました。
伊藤:フミコさんの文章って中毒性があるって僕は表現しています。
僕の周りみんな信者化してて、ブログを一気読み。
中毒性のある文章が書ける方は、なかなかいない。
稀有な存在だなと感じたので、僕はずっと小説を書いて頂きたいとオファーしてたんです(笑)
西浦:えー、小説ですか!?
伊藤:最初から小説を書くと物議をかもすかもしれないので、『夢をかなえるゾウ』みたいに主人公が成長していく内容にして、その次は本格的な小説をと計画しています。
フミコ:さすがに最初はお断りしたんですが、今回の本を書いているうち書くのが楽しくなってきまして。
伊藤:編集者として文章いっぱい見てきましたけど、フミコさんの原稿はいじるところないんです。
フミコ:伊藤さんから初稿出したあとに感想リスト送られてきたんですけど「感動しました!」とか短くてほとんど直しなかったですよね。
西浦:編集者としてはラクでしたか?
伊藤:ラクっすね(笑)編集者って何が仕事かって、こういう天才の人を世に出すことだと思うんです。
そもそもいじちゃいけないので。これからも、ラクしていいもの出したいっす(笑)
西浦:ははは、素直(笑)
伊藤:もう一つ、フミコさんのすごいところが、文章の面白さが生活の高低とリンクしているんです。
いきなり退職、職場が大変な時はブログのアクセスが伸び、生活に余裕がある時は文章に勢いがなくなるからかアクセスも落ちる。
フミコ:無職の時に駐車場で切符切りのバイトしてたんですが、あれは厳しかった~でも一番はてなブログのエントリーは多かった(笑)
伊藤:生活が荒れればあれるほどブログのアクセスが伸びていくという(笑)
フミコ:消費税増税に伴ってこづかいが15%カットされることが決まっていて、10月からまたすさむんです(笑)
伊藤:ブログがまた爆発しますね(笑)
—新刊には特徴的な方が多く登場しますが、実在する方々なのでしょうか?
伊藤:フミコフミオさんが実名じゃないので、実話に基づいてるとは書いてませんが…実話ですよね。
フミコ:人間って普通に見てると平均化されて面白くないんです。
表現や話し方のエッセンスを強調し、特徴を切り出すと面白くなっていく。
僕の文章には極端な人間像がよく出てきますが、ある1点にフォーカスして執拗に追うと、どんなつまらない人でも面白くなるんです。
西浦:キャラクター作りみたいなものですかね。
フミコ:かもしれません。目の前の人間のどこを抜くか、カメラの切り取り方を考えてます。
それを悪意ととるか、変質者ととるかはわかりませんが(笑)「周り変な人ばっかりですね」って言われるけど、他の人が見たら普通の人も多いと思います。
西浦:でも、嫌いな人のことをそのまま書いたら、悪口になってしまいますよね。
どうやったら面白く書けるようになりますか?
フミコ:基本、本当に嫌いな人のことは書かないです。
いじり芸みたいに、愛情は感じてますよ。
「くっそー!」っていう「初期衝動(最初の火種)」は大切にしていて、それをそのまま書くのではなく、怒り(感情)のメカニズムを分析し、自分の言葉で言語化するようにしています。
隠さずにかっこつけずに。
かっこつけると純度が下がっちゃう気がしてるので。
西浦:フミコさんの文章にはちょっと理屈っぽいところがあるじゃないですか。そこにすごく共感しています。
腹立つことを上手に言語化してくださっている。
フミコ:ありがとうございます。
人の感情そのままだとカルピスの原液みたいなものなんです。
それを美味しく飲めるようにちょうど良く薄めるのが僕の文章術かもしれません。
あと、思い出しましたが、ガラケーで書いてるのも特徴の一つかも。
西浦:えーーー!?なぜガラケーで?
フミコ:PCで打つより、ガラケーで打った方が、他をシャットアウトして自分に集中できるので。
PCで書いた原稿はことごとくつまらないみたいで、伊藤さんに「イマイチですね~」って言われたのはほぼPCで書いたやつでした(笑)
伊藤:2年前にメールしたとき、「私はガラケーで書いてますが出版できますか?」って言われて「そんなの絶対嘘だ!からかわれてる・・・」って思ったら、ガチでした。疑ってすみませんでした。
フミコ:だいたい信じていただけないんですよね(笑)
西浦:他人の目線をシャットアウトするのにガラケーがいいのか・・・これはすごく大事なハックかもしれない(笑)
たしかに自分の感情を書くのがエッセイなのに、他人の目線を意識しているちょっと嫌なにおいのする文章ってたまにありますね。
フミコ:ブログでも本でも気取らずに、普段自分が使っている言葉を使うようにしています。
じゃないと伝わらないし、純粋さがそがれてしまう。
自分のことを「ヤベーオッサン」って書くのも自虐とは違って、変な小説の主人公にしてる感じです。
ネタは探さないから面白い
—会社の就業時間中もネタを探していらっしゃいますか?
フミコ:面白い文章を書こうとすると失敗しちゃうので、ネタ探しはしないほうがいいと思っています。
伊藤:常にみんなネタ探してますからね(笑)
フミコ:「ネタフィルター」を通すとネタにならないと思った時点で落ちちゃうので、全てをフラットに見て、後から考えたほうがいいんです。
ネタフィルターで落ちちゃったところが大事。ネタフィルターの上に来ることは、他の人もネタだと思うことなので差別化できない。これはどの仕事も一緒じゃないかな。
西浦:そもそもネタフィルターにすらかからない場合、どうキッカケを見つければいいのでしょうか?
フミコ:例えば、夫婦間の話ってつまらないですよね。
後から「うちの奥さんが言ったことになぜムカついたんだろう?」と分析をしていくんです。
すると、「自分のことを汚物扱いしてるからじゃないか?」ってなる。
「じゃあ、なんで汚物扱いされるんだ?」を突き詰める。
それが、だんだん面白くなり、普通の会話からネタが見つかるようになります。ネタは探求ですよ。
西浦:「ちょっとムカつく」や「ちょっと幸せ」を「なぜだろう?」で解明していくということですね。
フミコ:そうですね。氷山の上の一角は誰でもネタだと思うので誰が書いても同じですが、氷山の下に隠れているところの掘り方は人によって違うから差別化できる感じです。技巧より見方だと思います。
西浦:確かに!退職エントリとかみんな似たようなものになりがちですね。
伊藤:テクニックよりも感性ですね。
フミコ:そう。パンクバンドが全然テクニックなくても「表現したいことがデカい方がカッコいい!」「テクニックついちゃうとつまらなくなる」のと同じですね。
手慣れないほうがいいんです。
コンセプトは時代と共に変化する「生きづらさ」
—本書のコンセプトを教えて頂けますか?
フミコ:技術が発達して便利になって、人とも会いやすくなってるはずなのに、どうして人とのコミュニケーションはうまくいかないのか。
「生きづらさ」「人生の不条理」「日々感じている怒り」があまり変わらないのがすごく不思議でした。
今の世の中は、どんどん便利でクリーンになってるけど、追いやられてしまって、心がついていけてない人がいるのかもしれません。
生きづらさ自体も時代と共に変わってきている。
フミコ:もう1つ、2019年にしか書けないことを書きたいと思って意識的に書籍に入れています。
去年だったら同じ内容になっていない。2019年に生きている45歳の男が書いている内容です。
西浦:2019年を特に意識している部分はどこですか?
フミコ:ヤクルトスワローズが弱いとか(笑)
伊藤:お酒の量がそれで変わりますからね(笑)
西浦:ははは(笑)
ちなみに、本を編集する際に、家族系のネタをカットしてビジネス書に寄せることもできたと思うのですが、そうしなかった意図はありますか?
伊藤:奥さんとのやりとりが面白いからですね。
奥さんとフミコさんとのやりとりが世代間ギャップのメタファーで、世代間ギャップを埋める問題解決(解決すらせず、うやむやにする技術)になるのではないか?と思ったというのがカッコいい答えかなと思います。多くのブログ読者は、自分の生活に重ねて、メタファーとしてブログを読んでると思うんですよ。
フミコ:どこかしらに共感して自分の生活に投影しているかもしれませんね。
しかし、奥さんとの話は争い系が多いな~ひどいなうちの奥さん。
アホと付き合わねばならない僕らは、せめてエンタメ化するしかない
—第2章は特に印象に残る方のエピソードが多かったのですが、そこで提示されていた「アホと付き合わなければならない場合はエンタメ化すればいい」という考え方について詳しく教えてください。
フミコ:昔はヤベーオッサンから反面教師として何か学び取ろうとしていました。
でも、今はマニュアルやセミナーなどの教材があるから、そんなこと必要ないんです。
だから、アホと付き合う時は面白がるしかない。
彼らの唯一の活かし方なんです(笑)
西浦:アホと戦うな、バカと付き合うなっていうけど、一般人の僕らからしたら「無理じゃん!」ってなりますよね。
だから、「エンタメ化」っていう第三の道の提案は読んでいてすごく嬉しかったです!
フミコ:何かを見て面白いって共感することもエンタメだけど、僕は、小説を読んでその登場人物とどれだけ共感できるかがエンタメだと思ってるんです。
折り合いをつけて、自分を守りつつアホと付き合う45歳の男に少しでも共感してもらえたらと思って書いてます。
戦い方は自分で身に着けてほしい
—最後にフミコフミオさんがブログを始めたきっかけを教えて頂けますか?
フミコ:ストレス発散と友達が少しでもできたらいいな~という理由からでした。
最初に入った運送系の会社が厳しくて、どうしても楽しめなかったので、6~7年くらい芸にならないどうでもいいことをネットの片隅で書いてました。
「ムカつく!」とか「(実名で)死ね!」とか(笑)でも、全くスッキリしなくて。消化も昇華もできず、エンタメ化もできていませんでした。
今のブログは、「会社に感じている葛藤を面白く書こう」と思ってスタートしました。そうしたら、周りがどうこうよりも、自分が楽になったんです。
厳しい人生でも光りの照らし方によっては捨てたもんじゃない、自分のどうでもいい人生に価値があるように見えてきたんです。
西浦:ブログを書き始めたことで、エンタメ化でき、ご自身にも救われた部分があったのかなって読みながら思いました。
そして、消化できる戦い方(書き方)を身に着けていったのかなと。
フミコ:僕が一番書いたことで救われてますね。
文字数を使って書くようになってから、思考や生活の見直しや整理をして、だんだん洗練された戦い方を身に着けてきた感じです。
僕の本は、即効性あるメソッドはないので、何かをつかんでもらえれば。
僕が書いていることで救われた人もいるのかもしれません。読者が増えた理由もそこかなと思います。
西浦:確かに、こうやればいいんだっていう問題解決の本ではないですよね。
フミコ:自分で考えてほしいです。じゃないと解決にならないと思って書いてます。
西浦:著者として読者には、やはりブログなど「書いてみてほしい」と思いますか?
フミコ:それはあります。
書くことで整理されるし、違う自分が見えると思います。
自分はこう思うを言葉にしてみないと、実際にどう思ってるか確認ができない。
「こう思うのはなぜだろう?」を書くことでどんどん深くなって、自分を知ることになる。
一回、何でもいいので書いてみてほしいです。
ネタとして掘っていく感じなので、それぞれの面白さが自分の個性として出てくると思います。
書くことは自分を知ることなんです。
フミコフミオさんは本当に優しく謙虚な、普通の会社員のおじさん(失礼!)でした(笑)
でもひとたび筆(もといガラケー)を取れば、人間観察力そして感情の分析力、言葉選びのセンス、とにかく私たちを虜にするすごい文才の持ち主でした。
『ぼくは会社員という生き方に絶望はしていない。ただ、今の職場にずっと……と考えると胃に穴があきそうになる。』ぜひ読んでください。
きっと皆さんもフミコ中毒になってしまいますよ。
フミコフミオさん、そして編集者の伊藤さん、本当に貴重なお話しありがとうございました!
最後まで読んで頂きありがとうございました。