【最高の相棒】失ったら後悔する 編集者の見極め方

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どうも出版プロデューサーの西浦孝次です。

 

今回のテーマは
「一生モノの相棒になってほしい編集者の見極め方」です!

 

著者として、ライターとして──「書く仕事」をする上で、編集者の存在がいかに大切なのかは言うまでもありません。

大手出版社かどうかなんてことより、最高の編集さんと相棒になれるかどうか。

書き手としての人生を左右する最大の項目です。

今回は僕が「かっこいいな~」「好きなんだよな~」と思っている人たち。
勝手に「一生モノの相棒」でいて欲しい編集者さんたちが「言ってること」を5つご紹介します。

ああ、こういう話をする編集者は信頼していいんだな。
こういう事を言う編集さんを見つけたら逃しちゃダメなんだな。

そんな風に参考にしてもらえると思います。

▼動画でご覧になりたい方は下記をクリックしてください。

目次

5位:めんどくさいんだけど

「めんどくさい」で終わってたり、「めんどくさいので」って言ってやらない理由に使ってるともちろんダメです。 

そうじゃない場合、この「めんどくさいんだけど」ってすごい大事です。

だって後に「やらなきゃ」が続くから。

「めんどくさんだけど、やらなきゃ」です。

この編集者はいいですよ~。

自分の本づくりに妥協がない。

編集者も人の子ですから、経験を積んでくると「手間の割に効果が大きくないこと」を学習して、やらなくなっていくんですよ。

適度に効率の良い仕事の仕方を覚えてしまう。

でもその「めんどくさい」の先にはそれ相応の効果があることも知ってます。

その「コスパは悪いかもしれないけど、やったら売れる」「良い本になる」ってことに「しゃあない、やるか」ってできる人は本当に貴重です。

例えばある編集さんは東日本大震災の時に、日本中からX(当時はTwitter)に発せられた応援メッセージを集めた書籍を作りたいって思ったんですね。

ただこの言葉全部に掲載許可を取らなきゃいけないわけじゃないですか。

しかもDMで一件一件問い合わせて。

その上、印税や謝礼を全員には払えないので、「お金は出せないんですけど」って言わなきゃいけない。

これは正直大変ですよ。

でも「この本を作りたい」っていう思いのためにこの確認作業をひたすら続けたそうです。

それはやっぱり自分もこの応援メッセージに感動したからですよ。

また、ある後輩が雑誌の編集をしてるんですが、正直某人気アイドルグループが表紙に出れば売上が上がることは分かってるんです。

でも普段その事務所と付き合いがないから、一からいろいろ確認して…ってやらなきゃいけない。
正直めんどくさいわけです。

いつも通りの表紙にしておけば、いつも通り売れますから。

でもがんばって交渉してキャスティングして、そしたらやっぱり売れたんですって。

「西浦さん。仕事って、効果があるって分かってるけど、めんどくさくてやってなかったことをちゃんとやるってことなんですね」ってしみじみ話してくれました。

後輩ながら「良い仕事してるよね」って思って、今後ともよろしくねって話しておきました。

4位:うちの営業は 強いですよ

編集者が自社の営業をほめた時。

僕は「はい、この人仕事できる!」ってエース認定しています。勝手に(笑)

なんでかと言うと、基本的に編集者で「売れてない」人は営業のことを悪く言うんですよ。

「うちの営業は弱いから、売り方が分かってないから。。。」

こんな風に人のせいにしている編集者って、やっぱり売れなそうじゃないですか。

逆に売れてる人って、実際に営業が動いて売り伸ばしてくれてるのを実感してるから、ちゃんと「強い」とか「優秀です」のように良い所を認める発言があるんです。

出版社の営業って、どうしても売れる本にリソースを集中する「選択と集中」戦略を取らざるを得ないので、選ばれた本の担当者だけが実感として営業をほめるんですよね。

営業を認める発言ができるのは選ばれしエースだけというか。

中には「俺は売れてるけど営業がこいつらじゃ無ければもっと売れるのに」って言う人もいます。

そういうケースもゼロではないしょうけど、たぶんその編集者はあなたと作った本が売れなかった時も、営業のせいにするか、下手したら「著者が悪かった。俺の企画はよかったのに」って言いますよ。

売れる編集だとして、他人のせいにする人と、人を認める人と──どっちが一生モノの相棒になってほしいかというと、僕はやっぱり人を認められる人ですね。

出版界では実は営業が育てたといえる作品はたくさんあるんですが、例えばコミックの『七つの大罪』シリーズも営業さんがすごくプッシュして売れ出したって講談社の編集者から聞きました。

ある時営業の偉い人が、担当編集者を呼び出して「これどうやって売ってくとか考えてる?」って聞いたそうです。

まだ曖昧な感じだったので「こんな面白いの売れなきゃダメなんですよ」って言って営業さんがめっちゃプッシュし始めてくれて潮目が変わったって。

こういう「影の功労者」的、営業さんは実はたくさんいます。

3位:とはいえ、わかんないんで

著者への取材とか、原稿へのフィードバックに「わかんないので、もっと解説お願いします」を言ってくれる人。

すっごく貴重です。

正直ね、編集者も本当はわかってるんですよ。

でも、前提知識ゼロの読者目線になったとき

「これは分からないだろうな」

「読者が置いて行かれた気になりそう」

と気づいてくれるんです。

例えば「ハンチングを被ってオシャレ感をプラスしましょう」と著者が言ったとして

「被るって深くですか?浅く?あるいは斜めとか。正面から野球帽みたいな感じでもいいの?」

みたいな「いや、それじゃわかんねーよこっちは!」と言ってくれる。

読者の代弁者です。

こんな風に常に「読者目線」が自分の中にある編集者はすごいです。

はっきり言って才能かもしれません。

中には毎回「え、そうなんですか!?」って初めて聞いたような顔ができる編集さんもいます。

「この人前もめっちゃオートファジーの本作ったのに、初めて聞いた顔してるじゃん」

みたいに思うんですけどね。多分あれは本当にきれいに一回忘れてる気もします。

本ごとに世界を作り直しているような。

だって読者は、以前作った本なんて1冊も読んでない前提で作らないといけないですからね。

他にも「自分はファンにはならないんで」のように、とにかく著者やライターに迎合したり寄せることなくあくまで「読者側」に立つ人です。

 

2位:届かないと意味ないですよね

これはね、考えれば考えるほど重い言葉なんですけど。

読者のことを思って、誰かを救いたいって思いを持ってる編集者であればあるほど、ちゃんと「届ける」ことにこだわります。

だからあなたに対して宣伝しっかり頼むとか、販促協力のお願いも結構強めに言うかもしれません。

「作って終わりじゃない」って肝に銘じているんですね。

特に以前、あるLGBTQのタレントさんが自殺されたときに、むちゃくちゃ凹んでた編集さんがいて。

別に友達とかそういうことじゃないんですけど。

その人は性的マイノリティの方がそうやって追い込まれて、自ら命を絶つようなことのない社会にしたい。

そういう人たちの助けになる本を作りたいってことで、本を作られていたんですよ。

その人から出た「届かないと意味ないですよね」を聞いて、

僕は「ああああああああああああ~!!!」

って言葉にならない感情がグルグルしました。

この言葉はね本当に重い。そして大事です。

「書く仕事」をする人全員が向き合って行かなきゃいけない言葉です。

1位:これ、最高に面白くないですか

この言葉を言える人は、すごく少ないです。

僕の場合、発売前に言えたことはたぶん1回しかないです。

普通は、モノづくりをしている時ってみんな不安なんです。

本を作っている時なんてけっこう時間かかるので、最初の頃は「よっしゃー!これは面白い!」って思っていても徐々に

「面白い、、、はず」

「面白いよね?」

「あれ?わかんなくなってきた。ひょっとして面白くないかも」

って思い始めるんですよ。

みんな似たような感じですが、なんとなく出版業界でもコミック系の人は「面白いから!」「かっこいいから!」って自分の担当作品を言い切れる人が多いような気がします。

これはなんでなのかな?

ちょっと分からないんですけど。ひょっとしたら比較的短いサイクルで、読者からの評価をフィードバックされるからですかね。

やっぱりみんなが内心不安になってる中で「これ最高ですね!」「面白い!」って言いきってくれる存在って貴重ですし付いていきたくなりますよね。

その自信を生むだけでの何かがあるってことですから。

ちなみに僕はある本の原稿を読んでいて「最高に面白い」「これが売れなかったら、たぶん自分の『面白い』の感覚がズレているってことだから、引退も考えよう」って思った先品があります。

それはやっぱりむちゃくちゃ売れたんですよね。

「最高に面白い」って言える人を相棒にしたいし、そんな人に相棒として認められるくらい「最高に面白い」著者・ライター・プロデューサーになりましょう!

参考リンク
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