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朝のスッキリ!!でやってる誕生月占いに一喜一憂する出版プロデューサーの西浦です。ちなみに今日(9/20)の8月は超スッキりす(1位)で、テンション上がっております!やった!!

 

先週、著者とコンサルの後で飲んでいて「知り合いの本がAmazonランキング〇位に入ったんだけど、売れてるのかな?」って聞かれました。こういう会話ってけっこうありますよね。Amazonランキングに入っている=ベストセラーのような意識があって、著者もSNSなどで「Amazonランキング〇位になりました!」と宣伝したりする。一種のPRのように使われています。

 

「Amazonで〇位に入っただけでは売れてるとは言えないんじゃないかな?本当に売れてるなら『5万部突破!』とか部数でPRすると思いますよ」と伝えると「なるほど!」と納得してくれてました。

もちろんAmazonランキング1位の本が売れていないということじゃありません。Amazonランキングの情報だけだと、どっちとも言えないということです。

 

その著者から「そういう情報の受け取り方とかわかんないし、Amazonランキングとの付き合い方みたいな記事書いてよ!」と言われましたので、Amazonランキング&商品レビュー(☆5つのやつ)との付き合い方をご紹介します。本選びの参考になれば!

 

Amazonランキングについて

そもそもAmazonランキングって何なのか?これについては僕が解説するより、Amazonの解説ページを紹介したいと思います。

Amazonランキングとは?

リンク先を読んでもらうとわかりますが、2015年以降「Amazonランキング大賞20〇〇」という形で、通年と上半期・下半期で、通算売り上げをランキング形式にて紹介しています。手前味噌ながら、プロデュース作の「血流がすべて解決する」がランキング大賞2016暮らし・健康・子育て部門11位にランクインしました。

(対象:家庭医学・健康、美容・ダイエットほか、暮らし・健康・子育て本 。集計期間: 2015年11月16日~2016年11月13日)

この時17~8万部くらいでしたので、順位と売れ行きについてひとつの参考になれば。

 

ここで紹介した「Amazonランキング大賞」は通年(あるいは半期)の実績ですので、Amazonで売れていることは間違いありません。また計測期間が長い分、後述のAmazonキャンペーンなどでの影響も薄く、実際に世の中でもベストセラーになっているものがランクインしていると思います。

 

でもAmazonランキング大賞は年に1度か、半期に1度の発表のはずなのに、わりとしょっちゅう「Amazonランクキング〇位!」という宣伝を目にしますね。

これは実は「ランキング大賞」ではなく「Amazon売れ筋ランキング」のことなのです。Amazonランキングには「ランキング大賞」と「売れ筋ランキング」2つがあるのですね。

ここでもう一度さきほどの「Amazonランキングとは?」から、「Amazon売れ筋ランキング」についてを引用すると・・・

「Amazon売れ筋ランキング」は、商品の販売データなどを反映して、1時間ごとに更新される、人気商品のランキングです。

とあります。1時間ごとに更新されるランキングだから、すごく鮮度の良い情報で、まさに「今、売れている」かどうかを判断するのに便利です。しかし逆に言うと「1時間の売り上げしか反映されない」ので、ランクインしたからと言って、即ベストセラーとは言い切れないのです。その1時間や、前後の数時間だけすごく売れたのかもしれないからです。例えばテレビで紹介された本なども瞬間的にたくさん売れますが、24時間もしないうちに平常モードに切り替わってしまいます。

 

つまり売れてるかどうか、ベストセラーかどうかを判断したいなら「Amazonランキング大賞」で見るのがより正確だと言えます。「売れ筋ランキング」の場合は、せめて1週間くらいずっと追いかけて、1位でなくてもよいのでずっと上位のものであれば売れていると判断できるでしょう。大事なのは継続性ですね。

 

Amazonキャンペーンとは?

Amazon売れ筋ランキングが「1時間ごとに更新される」という特性を利用して、戦略的に「ランキング上位を狙う」ことも可能です。いわゆるランキング操作で「Amazonキャンペーン」などと呼ばれている手法ですね。

具体的には、著者が「指定した日の特定の1時間」で多数の人に購入をお願いします。そして瞬間的にランキング上位、可能なら1位を目指すのです。そこで1位を取れればその後の宣伝文句として「Amazon1位!」とPRしていきます。

これは違法行為ではないのかもしれませんが、amazon側も「やめてほしい」と思っているようで、以前出版社あてに「一時的なランキングの結果を、宣伝に使わないでほしい」旨、書面で通達がありました。正確な日数は覚えてませんが「使用する場合は何日以上ランクインしたものだけでお願いします」とのことでした。

 

※ここから、著者向けの話↓

このAmazonキャンペーンはありなのでしょうか?ナシなのでしょうか?僕としてはきわどいところですがナシかなと思っています。やりたい著者をわざわざ止めませんが「意味ないですよ」とはっきり言っています。

ここでは違法かどうかとか、道徳的な話ではなく、マーケティングの面で効果が薄いから反対しています。

Amazonは大きな本屋さんですが、あくまでネット上にある巨大な1店舗という感じです(つまりチェーン店ではなく、巨大な売り上げの単店)。例えばTSUTAYAや文教堂などのチェーンで売れた場合、本部がチェーン全体の注文を出して、全店で平積みするよう指示してくれることがあります。このようにして、ある店で売れたことが波及して「全国展開」された場合は、実際に各地に本を在庫してもらうことによる告知効果が得られるのです。逆にweb上に1ページしか商品ページのないネット書店だと、Amazonで売れたから、Amazonでの掲載ページが増える…といった露出の拡大はあまりないのです。

1店としての売り上げで言えば、amazonが1番売ってくれる本屋さんかもしれませんが、チェーンの合計販売冊数で言えばAmazonよりも売ってくれる本屋さんはあります。

Amazonでどれだけ売れてもAmazonの在庫数が増えるだけですが、リアル書店で売れれば法人全体から注文が来たり、他のライバル書店も注文してきてくれたりと「拡がり」があります。ですので、アマゾンキャンペーンを応援してくれる友人がいるなら、リアルな店舗で買ってもらったがよっぽど、マーケティング的においしいと思うのですが、いかがでしょう?

Amazonランキング&商品レビュー(5つ☆評価)との付き合い方

Amazon売れ筋ランキングについては、著者が仕掛けたAmazonキャンペーンによって上下した可能性があるので、あまり信用しないほうがよろしいでしょう。数日間続けて上位にランクインしているなら別ですが、ランキングをみるなら「Amazonランキング大賞」で見ると失敗が無いように思います。

 

また、Amazonには商品レビューがあります。5つの☆で点数をつけ、ユーザーが感想を書きこむものです。

これはそもそも一人のユーザーの個人的な感想なので、あまり反応しすぎるのもよくありませんね。例えば☆5ばかりだったり☆1ばかりだと偏りすぎで「ファンか業者が☆5にしてるだけ」か「アンチが☆1にしてるだけ」っていう可能性があります

では、Amazonレビューは完全に無視した方が良いのでしょうか?

僕は次の2つの基準を満たしたものは参考にして良いと考えています。

  • 評価のバランスが「く」の字型になってるもの
  • レビューの数が多いもの

です。

 

評価のバランスが「く」の字型というのは、☆5と1が一番多く、次いで2,4となり、3が一番少ないもののことです。

なぜかというとそれが最も自然な評価のバランスだからです。☆3つまり「普通」と思った人はわざわざ書き込んだりしません、めんどくさいからです。ですから☆1や5のような良くも悪くも心動いた人が書き込むことが多いはずで、☆5から順に右に長く(評価者が多く)、☆3が一番短い、そして☆1も長いという、ひらがなの「く」の字型になるのが最も自然なバランスなのです。

業者やアンチが入るとやっぱり評価も偏って、「く」の字型になりません。ちゃんと「く」の字型で、そのうえ☆5,4がやや優勢のものを「自然なレビューだな」と判断しています。

 

またレビュー数が多いというのも、自然なレビューの割合が増えるから参考になります。特に基準はないですが、レビュー40以上なら信頼度が高いと判断しています。(業者や知人に頼むとして、せいぜい20~30くらいじゃないかなと思うからです)

レビュー数40以上あるのに星の数が5や1に偏っていたら本当に素晴らしい本だったり、つまらない本なんだろうなと個人的には思っています。

まあ、しかしランキングもレビューも、他人の評価の合計でしかありません。その本が面白いかどうかはランキングやレビューに関係なくあなたが決めて良いのです。むしろ、みんなが激賞している本でも「俺は面白くない!なぜなら~」と理由を言える人がいい読者だと思うし、周りの反応を気にせずに本を買って「ああ、やっぱり面白くなかった、だまされた」という経験をしてきた人だけが本当に(自分にとって)良いものを見分ける目を持てるのだと思いますよ。

amazonランキングの本は、本当に売れているのか?

朝のスッキリ!!でやってる誕生月占いに一喜一憂する出版プロデューサーの西浦です。ちなみに今日(9/20)の8月...

自費出版で本を出そうと思うのですが、全国の本屋さんで並べてもらうことはできますか?」という質問をよく聞きます。

その質問にお答えすると、残念ながら「諦めてください…」と言うしかないでしょう。

全国の本屋さんで、自分の本を並べてほしい場合、商業出版で本を出すことを前提としてください。

自費出版でも本屋さんに並べてもらうことはできますが、通常は「棚買い」と呼ばれる、お金でスペースを買っていることが多く、対象となるお店は限られます。もちろん棚買いであっても本当に一般客に売れれば、そこから全国展開されることもあり得ますが、すごく稀です。

少なくとも発売当初から商業出版のように、4,000~5,000冊の本が全国に配本されるようなことはありません。そもそも自費出版の本は、初刷が1,000冊~2,000冊程度と少なく、全国の本屋さんに行きわたるほどの在庫がないのでムリなのです。

どの本屋さんに本が届けられるかは、取次が決める

これから「全国の本屋さんで自分の本を置いてもらう方法」について説明するために、ざっくりと「出版の流通」について説明しておきます。なるべく端的に解説しますので、説明不足のところもありますが、本筋の補足が目的ですのでご容赦下ください。

 

<出版社が作った本は、取次を通して全国の本屋さんに「配本」される>

出版業界の流通は「取次(とりつぎ)」という卸業者(販売会社)さんが担っています。トーハン、日販という大手2社のトラックを、街中で見たことのある人もいるかもしれませんね。Amazonのようなネット書店の在庫も、この取次さん経由で配本されているんですよ。

 

<配本先は、取次が決める>

どの店に、どの本を、何冊送るか。これを決めるのは取次さんです。書店さん側で「うちに何冊配本してくださいね」という指定をすることもできますが、その本屋さんの実績次第では減数されたり配本がない(1冊も入荷しない)こともあります

これは配本が「委託」であって、「注文ではない」からです。細かい説明は省きますが「注文」と違い、「配本」された本は書店さん側で「返品」できるのです。そして送ったけれど返品されてきた本は、輸送費の分、取次が赤字になります。

だからどの店に、何冊送るかという配本は、取次が決めているのです。

 

<配本数の交渉は出版社の営業がする>

具体的な配本のリストを作るのは、取次の仕入部です。出版社の営業担当が、この「取次の仕入れ窓口」に並んで配本数の交渉をしています。配本数は出版社からすると仕入れてもらう数、つまり売上に直結します。

だから1冊でも多く、適正に配本してもらえるよう「この本は〇〇系の配本で」とか「うちの〇〇という本の実績店に厚めに配本してほしい」など交渉するのです。

ただたくさん配本するだけでは返品の山になるので、効果的な配本を狙います。が、取次さんはその構造上、返品を抑制して利益を保つので、黙っているとどんどん減数されていきます。

 

全国の本屋さんに並べてもらうには、販売部が重要

 

このように書店さんに本を届けるには取次に配本してもらう必要があります。そしてどの店に何冊送られるかというのは、取次と出版社の販売部が相談して決めます。

本のジャンル毎に、あるいは出版社毎に基本の配本パターンがあり、そこに「(シリーズ過去作など)モデルになる本の実績を参照して配本してもらう」というような調整が加わります。

仮に、「著者の商圏が東北」だから東北エリア厚めに、とか「テーマが関西の方が売れそう」など、地域毎に在庫数の強弱をつけたい本の場合、販売部が配本を調整交渉します。

しかし、交渉だけだと「口で言ってるだけ」で説得材料として弱いので、書店営業部が、書店法人本部や、一つ一つの本屋さんと交渉して、注文を取ってきます。注文は実際の数字で、書店さんの意志なので、言葉よりも交渉材料として強いです。ちなみにできる営業は注文数だけでなく、どこに何冊置いてもらうかまできっちり相談してきます。(つまり受注が目的でなく、販売に照準を合わせている)

書店売場には売場の計画があり、他の出版社との兼ね合いもあるので、お願いしたから置いてもらえるというほど簡単なものではありません。でも取次の仕入部のみより書店の本部、本部より店舗ごとに相談した方が注文数も、配本後の展開も大きくなる傾向にあります。

逆に書店がたくさん置きたいと思ってくれても、そのジャンルの本をあまり売った実績がなかったり、返品率が高いなど店によっては、取次や出版社側で減数したりします。

つまり、全国の本屋さん(ちゃんと自分の本が売れる店)で、たくさん置いてもらいたい場合、優秀な販売部や、営業部の人間がいる出版社で本を出すべきなのです。

どの出版社の販売部が強いのか?

商業出版の場合、大手出版社のほうが売れそうな印象がありますが、実はそうでもありません

流通はトーハン・日販を中心とした取次が担っていますが、大手出版社と中小出版社で取次が違うわけではないからです。

出版社は規模の大小と、取引できる書店・取次さんにほとんど差がないところが面白いですね。ですので大手か中小かといった単純な比較は意味がなくて(そもそも出版社なんて、有名どころでも規模としてはほぼ中小企業です)、ジャンルごとに強弱があるものと思ってください。

では強い販売部がある出版社を、どうやって見分ければよいのでしょうか?

いくつか判断基準はありますが、<編集部が強いところは営業弱い法則><実用書系の出版社は営業強い法則>をご紹介します。

 

<編集部が強いところは営業弱い法則>

「ある部門が強いと、そこが花形部門になり、資金も人も集中して、ほかの部門が弱体化する傾向」はどの業界にもあると思いますが、出版も同じです。編集部が強い会社は営業が弱いことが多いです。商品力が強いから、販売部の力を伸ばさなくても、そこそこ売れてしまうのです。そしてそうなると、(そもそも編集が強い業界のうえにさらに)「編集の意見がすごく重視される出版社」になり、営業の冒険的な試みや、意見はどんどん出にくくなります。逆に、商品力が弱いと、販売ががんばるしかないですから、自然と強くなります。これは「ジャンル」に関しても言えまして、不思議と「コミックが強い出版社は、雑誌、書籍が弱く」「書籍が強い出版社はコミックと雑誌が弱く」「雑誌で食っている出版社は、書籍とコミックが弱い」ようです。

 

<実用書系の出版社は営業強い法則>

ここでいう実用書系というのはビジネス書とか、整理収納術とかの本ではなく、「料理本」などの【婦人実用】とか「スノーボードの本」など【趣味実用】や、【各種手帳】などの『都会、田舎関係なく売れるが、ブームなどが起きにくく、商品ごとの差別化が難しいジャンル』のことです。

こういったジャンルの本は、昔から仕掛けなどでの売り伸ばしが難しいものの、店やエリアを選ばず毎年売れるので、場所さえ取れれば安定して売り上げが見込めます。なので全国の書店さんに対して、良い場所での平積みを確保し、絶対に本を品切れさせないような補充体制をしいています。つまり各地域に担当の営業さんを配属していて、人員の厚みからして違うのです。

 

正直、こういう出版社の営業は、普通の出版社の営業とは種族が違っていて、「あのジャンルは専門出版社があるから参入できない」「〇〇社の通った後は草も生えない」などと言われるほどです。

 

<自分の本を全国の本屋さんで置いてもらうために>

こういった、一見地味な(失礼!)出版社のほうが、強い営業がいたりしますので、出版を目指すなら、出版社の知名度や編集者の力だけで判断しない方が良いでしょう。こういったパワーバランスは常に変化しているので「今」、「この出版社の編集と営業がバランス良い」と思える出版社から出せるようにアンテナを張り巡らせておきたいですね。そうすれば「全国の本屋さんで置いてもらえる」可能性が高くなります。

 

もちろん、究極的には、置けば置くほど売れる本なら、たくさん並べてもらえるし、お店を選ばずどこでも売れるような本なら、全国どこの本屋さんでも置いてもらえます。
そういう本は一番いい場所で置いてもらえますしね、店の入り口すぐや、ランキングコーナーの隣など。

作家としては「どこでも売れる本をつくる」ことを目指しつつ、「優秀な販売部員のいる出版社」から出すのが重要になります。

優秀な販売部についての記事はこちら↓

ベストセラーの仕掛け人「営業エース」を探せ 1/2

ベストセラーの仕掛け人「営業エース」を探せ 2/2

本の出版をお考えの方へ

全国の本屋さんに自分の本を置いてもらうには【自費出版が本屋さんに並ばない理由】

「自費出版で本を出そうと思うのですが、全国の本屋さんで並べてもらうことはできますか?」という質問をよく聞きます...

「本を出版したい」と思ったら、どういった手順で何をすればよいのでしょうか?

すでに作家として活動していて、いくつかの出版社にルートがある方は別ですが、初めての著作、つまり著者デビューの場合は右も左も分からないですよね。

いろんな出版セミナーがあったり、エージェントさんがいらっしゃって、結局何をすべきかわかりにくいかもしれません。

でも本当に必要なことはシンプルです。

 

本を出版するための、無料で超シンプルな4ステップ

  1. 企画書をつくる
  2. 企画書を編集者に預ける(企画会議に出してもらう)
  3. 企画会議でOKをもらう
  4. 原稿を書く


たったのこれだけです。この後、原稿を書き、(編集者からの修正依頼を元に)加筆修正、ゲラチェック(事実関係など中心に、表現など確認)を経て無事、出版です。

特にお金はかかりません、原稿用にPCを買ったり、取材や調査のために参考資料を買ったりすれば、諸経費は必要になりますが。

いわゆる出版セミナーや出版プロデュースというサービスは、これらの「シンプルな手順」を代行してもらったり、アドバイスしてもらうために発生するコストです。

自分の首を絞めるようですが、これらのステップを自力でクリアできる人には、出版プロデューサーも出版セミナーも不要です(笑)

1.企画書をつくる

本を書くには企画書が必要です。
出版社は企画書で全て決定させていますので、この「企画書を書く」作業がとても重要です。

あなたに「企画力」があり、それを紙で伝える「企画書の書き方」さえ知っていれば、別に企画系の出版セミナーは必要ありません。

「企画書なんて書いたことないよ!」という方も、ネットで「出版企画書の書き方」など検索すればいろいろ出てきますから、無料でお金をかけずに企画書を作れるようになるでしょう。

編集者に見てもらえるレベルの企画書を書けるように、「企画力」と「企画書の書き方」を身につけましょう!

 

※しかしこれだけ無料の情報が溢れているのにもかかわらず、「企画書」をちゃんと書ける方は非常に少ないようです。

そもそも企画書を最後まで書き上げられる方が少ないですし、がんばって書きあげた方も「何を伝えたいのかわからない」企画書になっていることが多いのです。「企画を立てる」ということを、頭では理解できても、実際に書けるとは限らないのでしょう。

 

2.企画書を編集者に預ける

企画書ができたら、企画会議に出しましょう。

出版社の企画会議に企画を提出できるのは、編集者だけですので、編集者に企画書を預かってもらいます。

出版社によって、あるいは編集者によっても、得意とするテーマ・ジャンルは違いますから、ベストな編集さんに預かってもらいましょう。

このあたりは恋愛と同じですね。

 

編集者の知り合いが何人かいれば「どうですかね?」と企画書を相談がてら見てもらえますが、そういう人脈がない場合はどうすればよいでしょうか?

編集者の知り合いがいない場合は「持ちこみ」か「プレゼン大会」が多いですね。
「持ちこみ」とは、編集部に電話したり、企画書を郵送で送って連絡をもらえるのを待つことです。
「プレゼン大会」は、各出版セミナーが最終日に開催している「出版社編集者を招いてのプレゼン」のことです。
他に、出版社が主催している「コンクール」も「プレゼン大会」といえますね。

 

3.編集会議でOKをもらう

ここはもう、神に祈るしかないです。編集会議に著者は出席できないので、本当に結果待ちですね。

一発OKで会議を通過できればベストですが、他の編集者や営業部からフィードバック(ダメ出し)をもらうことが多いです。(ダメ出しに対して凹む必要はありません!ダメ出しすらもらえず闇に葬られる企画がたくさんあります)

その場合、次回の会議までに企画書を修正しましょう。だいたい月に1度か2度のペースで企画会議を行ってる所が多いのでリミットは1週間~2週間くらいですね。

経験的にはこの段階でうまく企画書をブラッシュアップできず「時期じゃなかったね」など、うやむやになる企画も多いです。そのためにもしっかり企画力を身に着けて、企画会議に挑みましょう!

 

4.原稿を書く

いよいよ、企画も正式に通過し、あとは原稿執筆です。だいたい3か月くらいで1冊書きあげることが多いですね。1冊10万字と仮定すると、週に8,000字くらいのペースです。この記事が2,500字弱なので、3倍強です。

そう考えるとけっこうハードなペースですよね?ただ書くだけでも難しいですが、ちゃんと「面白い」「わかりやすい」原稿にしなくてはなりません。その上、初の出版だと自分の文体の良さなども確立されてなかったりするので「この内容でいいのか?」「この方向で書いててよいのか?」といった不安に襲われる人が多いです。

こういう時に担当編集者以外で、原稿についてアドバイスしてくれる人がいると心強いですね。他社の出版関係者や著者には見せちゃいけないので、家族など近しい身内にコメントを求めるのも良いでしょう。

 

なお8割以上書き上げてから、担当編集者やプロデューサーに提示する人もいますが、毎週共有するなど、なるべくこまめにフィードバックをもらう方が良いと思います。

かなりの分量を書いた後だと、締め切りも迫っているので「今から全部書き直し」というわけにはいかないからです。原稿を見て、明らかに編集者が企画の方向転換を余儀なくされているケースもあります(それも悪い方向に
最初の8,000字程度でしたら「こういうことじゃない」といったアドバイスもしやすいですし、早めに分かったほうが書き手も安心です。

 

こうして原稿を提出したら、加筆修正を行い、ゲラチェックをして校了です。その後、出版されます。

このように著者になるのに必要なことは、非常にシンプルです。
企画書をつくる能力」「編集者との人脈」「原稿を書く力」があれば準備は万全です。

 

これらの能力を補強したい場合には「出版プロデューサー」の力を借りるのも良いかもしれません。

本の出版をお考えの方へ

本を出版しようと思ったら、何をどういった手順ですれば良いのか【無料で超シンプルな4ステップ】

「本を出版したい」と思ったら、どういった手順で何をすればよいのでしょうか? すでに作家として活動していて、いく...

出版TIMESの西浦です。

出版TIMES 2017年8月の人気記事ベスト5をご紹介します。上位記事は安定してきた印象ですが、8月に公開した記事が2位にランクインしました!やっぱり皆さん「費用面」が気になるようで、出版の費用について書いた記事の反響が良かったです。それでは、人気記事ベスト5の紹介です!

お忙しいあなたに、これらの記事だけでも読んでいただけたら嬉しいです!

 

2017年8月人気記事 ベスト5

  1. 【書評】「スタンフォード式 最高の睡眠」で 黄金の90分を手に入れよう(→先月同1位)
  2. 出版にはいくらかかるの?費用は?【出版とお金の話】vol.1(初出 8月29日公開記事)
  3. 【書評】成功している人は、なぜ神社に行くのか?【神さまは「他の参拝者を味方につけた人」の味方をする】(↑先月4位)
  4. ボクはゲイなんですと言われて、僕は泣いた。【20万部の本が生まれる2年前の話】(↓先月3位)
  5. 【出版プロデューサーが教える】商業出版・企業出版・自費出版の違いとは(⇒先月5位)

 

2位に出版にはいくらかかるの?費用は?【出版とお金の話】vol.1がランクイン!SNSでシェアしていただいた皆さまありがとうございます!

基本的に長く役に立つ記事を書こうと意識しているので、昔の記事をずっと読んでいただけるのが嬉しいですが、こうやって新規の記事が読んでいただけるのもやはり嬉しいものですね。

そして1位以下「スタンフォード式 最高の睡眠」「成功している人は、なぜ神社に行くのか?」の書評記事、出版プロデューサーとして著者とどう向き合っているかを書いた「ボクはゲイなんですと言われて、僕は泣いた。【20万部の本が生まれる2年前の話】」、出版の違いを解説した「【出版プロデューサーが教える】商業出版・企業出版・自費出版の違いとは」の記事は相変わらず検索上位に入っており、多くの読者様のお役に立てているようで嬉しいです。

今後もベストセラーを目指す人のための記事をどんどん生み出していきます。

そういえば、7月から公開している「【webラジオ】おしゃべり出版ウラ表紙」はfacebookページで視聴してくださっている方が圧倒的に多いです。動画だとスマホやPCの前で見なくてはなりませんが、ラジオなので聴きながらで作業していただくのにちょうど良いですよ!

こちらもぜひご視聴ください!
webラジオ一覧

以上、8月の人気記事のご紹介でした!
9月も頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします!

人気記事アーカイブス 2017年8月ベスト5

出版TIMESの西浦です。 出版TIMES 2017年8月の人気記事ベスト5をご紹介します。上位記事は安定して...

本を書くことで著者は儲かるのか?

「出版 儲かる」「本 利益」などでちょっと検索すればわかりますが「儲からない!」「大赤字だ!」と阿鼻叫喚の地獄絵図です。

中には「現状の印税制度では、著者はビジネスとして成立しない。このままでは衰退するぞ!」というようなご意見もあり、それを真正面から否定できないのがさらにつらいところです。

西浦としては「本を書く目的=印税を得るため」という考え方にはあまり馴染みません。「本は読者のために書くもの」という考えが根底にあるからです。

それで今までは「印税で儲けようなんて思う方が間違っている」「出版は社会貢献、ボランティアだ!」という意見に賛同してきましたが、著者自身にも経済的報酬がないと「制度として」存続できなくなるのはその通りだ、と思い直すようになりました。

「人はパンのみにて生きるにあらず」ですが、パンがなかったらお腹が空きます。

僕は「出版は人と人とが助け合う仕組み」だと思っていますが、助ける側の負担ばかりが増えすぎると、仕組み自体が破たんしてしまいます。

「仕組みとしての出版」を維持していくために、著者が出版を通じて利益を得る方法を僕なりにお伝えします。

 

赤字だ!と騒ぐのは仕組みを用意していない人

さきほども紹介しましたが「出版 儲かる」「本 利益」などで検索してヒットする「儲からない!」「大赤字だ!」という方の主張を読むと、皆さん「印税だけ」で利益を得ようとされています。それでは確かに儲からないだろうと思います。まるで、キャッシュポイントを用意しないで、SNSでブランディングしまくるようなものだからです。

ビジネスは準備したことの結果が現実に表れます。それは出版も同じことです。印税については「かかった費用を回収するためのもの」程度に考えた方が良いです。(印税で投資額を回収する方法についてはこちら

 

印税だけで儲ける」という考えを捨てましょう。出版から利益を生み出す「仕組みを構築する」のです。

 

出版は「あなたの考えに共感する仲間を募ること」

「仕組みづくり」と言うと、なんだか冷たい、血の通わない印象を持たれるかもしれませんが、そんなことはありません。

SEOと真剣に取り組めば取り組むほど、結果的にユーザーとよりいっそう真剣に向き合っていくのと同じように、出版も仕組みを考えることは、より自分の読者と真剣に向き合っていくことになります。
ここで言う仕組みとは、読者の求めるものを提供する仕組みを指すからです。

僕が著者として成功されているなと感じる方々は、仕組みづくりもしっかりしていますが、皆さん真剣に読者と向き合い、大事にされています。

だからこそ、仕組みを通して読者に貢献し、お金が入ってくるのではないでしょうか。

そんな彼らに共通している考え方は、出版を「印税を得るためのもの、ブランディングするためのもの」ではなく、「ある価値観に共感する仲間を募ること」だと考えていることです。

 

一度、読者の身になって考えてみましょう。ある読者が、あなたの書いた本を読んで感動し、何かが救われたと感じています。あるいはあなたのようになりたいと憧れを抱きました。もっとあなたの考え方に触れたい、もっと知りたいことがある、読むだけじゃなくて実践したいと感じれば、あなたの講演会やイベントはないかとネットで検索してみます。まずはGoogleやSNSであなたの名前を検索するでしょう。

 

実は、最後まで本を読み、著者のメルマガやブログなどを検索する読者は、全体のおよそ10%と言われています。

さらに、その10%が実際にアクションを起こし、何かに参加したり、ネットで商品を買うと言われています。(つまり読者全体の1%)

実際にアクションする人のパーセンテージは訪問したサイトのコンバージョン率などによって左右されるものですが、通常の訪問者よりはかなり高確率でアクションする傾向にあります。
なぜなら彼らは「本を読み、考え方に共感して訪問している」読者だからです。

つまり10万部のベストセラーであれば、1万人が名前を調べ、1000人が講演会に参加したり商品を買ったりするのです。

10万人のうちの1000人というと少なく感じるかもしれません。しかしこの1000人は「共感し、さらに行動した」1000人です。この1000人は普通のユーザーとは質が違います。

彼らが1万円のイベントに参加してくれたらそれだけで1000万円の売り上げです。さらにそこからカウンセリングやコンサルなど、より高額なサービスを求める読者もいますから、売り上げは伸びて行きます。そして10万人の読者の中から、1万人の共感者、1000人の実践者、100人の仲間と増えていくのです。

あくまで「どうやって情報商材を売りつけてやろうか」と考えていたら「以前の講演内容をDVDにして売ろう」といった、楽して稼ぐ思考になってしまいます。

しかし彼らを「一緒に理想に向かう仲間」だと考えれば提供するモノも、反響も違ってくるのは当然です。

成功している著者が行っているしくみづくり

このように読者の求める声に応じる仕組みが用意されていなくては、読者が迷子になってしまいます。迷子の受け皿になる仕組みを作ってあげなければなりません。つまりは読者に貢献する「コミュニティ」づくりと運営が重要になります。

コミュニティの形はコミュニティデザイナーであるあなた次第ですが、ここでは具体的に著者として成功されている方々が、取り入れられている仕組みについてご紹介します。

  • 毎年本を書き続け、累計100冊。年50万部伸び続ける状況

この数字を出すと対象者は限られてきますが、デビューから今日まで本を出し続け、新刊既刊合わせて50万部/年 売れる環境を作っている著者さんがいます。50万部ですから、毎年5000人の共感者がコミュニティに加わっている計算になります(重複がいるでしょうけど)。また、50万部を維持できるよう、既存のコミュニティメンバーが本を買ってくれます。これはもうコミュニティと本の共生関係が完全に成立している状態です。コミュニティを成長させるにはある程度の新陳代謝が不可欠です。新たに人が流れてくる仕組みをつくりましょう。この域に達するためにはベストセラーが当然必要です。自分の名前の棚もできるでしょう。

  • 読者のために作ったオリジナル商品を毎月お届け

ネットで何十万円もする情報商材のDVDを販売して、それがまた飛ぶように売れた時期もありました。今は1万円が限界と聞きます。それと比べると低額ですが、2千円、3千円の商品を毎月継続販売している著者さんがいらっしゃいます。直接のコンサル、カウンセリングをするにはマンパワー的な限界がある場合などに用意されます。クラウドファウンディングなどでもそうですが、今はいいモノなら強い共感を理由に継続購入するユーザーが増えています。割安感はあるか?(直接行くより安い、コンサルよりお得など)継続する理由はあるか?など諸条件をクリアできれば喜ばれるでしょう。「正直、印税いらない」くらいの収入になることも多いようです。

  • 関連したコミュニティとコラボして拡大

積極的に「コミュニティのコラボ」を行い、交流と拡大を図っていきます。ジャンルやアプローチ法は違っても考え方に共感できる人とコラボしてイベントを仕掛けます。そうすることでまだ見ぬ共感者を増やしていくこともできます。例えば「血流がすべて解決する」の堀江さんは、自身で集客する講演会だけでなく「ヨガ×血流」のコラボコミュニティも運営しています。ご自身もヨガをされていて、「血流の話を、ヨガをしてから聴くと体感できるから理解しやすい」という実体験をもとに広がっているコミュニティです。ただ本を売りたいだけのコミュニティではなく、ちゃんと読者に貢献できる仕組みになっていますし、ヨガは好きだけど本を読んだことがない方との出会いもあり、良い循環が生まれています。
全国のヨガインストラクターさんから「一緒にやりたいです!」というお声がけがあるのですが、ちゃんと共感できる方々とやるのがコツだとおっしゃっていました。

他にも「作家として生き残るためにすべき6つのこと」読者の役に立つコミュニティや仕組みをつくるでコミュニティについて紹介しているので合わせてご覧ください。

 

これらのことを意識すれば、著者が出版を通じて利益を得られるようになり、少なくとも「印税だけ」で利益を得ようとするよりは、「仕組みとしての出版」を維持していけるのではないでしょうか。

それでも「利益のための出版」は相変わらず反対です。「公益」として出版し、「利益」【も】生み出す視点を持っていきたいと思います。

 

もっと突っ込んだ話を聞きたい方はぜひイベントや、懇親会で・・・

本の出版をお考えの方へ

 

著者は出版でちゃんと利益を出せるのか【出版とお金の話】vol.3

本を書くことで著者は儲かるのか? 「出版 儲かる」「本 利益」などでちょっと検索すればわかりますが「儲からない...

前回、出版にいくらかかるの?というテーマで「出版セミナー」と、「出版プロデュース」の費用面から解説しました。

今回は、本の印税の話です。「いくら印税もらえるの?」など、印税について、全部書きました。

たとえば10万部売れたら1400万円強の印税が支払われます。でも、すべて印税契約の内容次第です。

出版でちゃんと利益を出すには、何に注意すればよいのでしょうか?

印税はいくらもらえるのか

もらえる人は結構な額をもらえます。でもほとんどの人はリアルな額になります。

「夢の印税生活」などと言いますが、そんな幻想は捨てて下さい。たまに本を書いて、あとは晴耕雨読の日々を過ごせるなんていうのは完全なるファンタジーです。

よほどの天才作家さん以外、印税は「本業で頑張ったほうがよっぽどまし」「儲かりもしないし、大変だけど、読者のためにボランティアのつもりで書いてたら、思ったよりもらえた」くらいの金額です。
イメージしやすいよう、具体的に印税の計算方法を紹介します。

 

印税の計算式

 

印税額=本体価格×部数×印税率×消費税

 

これが、印税の計算式です。

本体価格とは本の価格、部数は発行した本の冊数のことです。
※部数は、契約によって「発行部数」もしくは「実売部数」と2パターンあるのですが、まるっきり条件が違ってくるので、詳しくは後述します。

印税率とは、出版社と著者との間で取り決める条件です。一般的に5~10%で設定されます。

仮に1,300円の本が10万部売れて、印税率が10%。消費税が8%だったら

・1,300円×100,000部×10%×1.08=14,040,000

あなたに支払われる印税は1,400万円強になります。

 

この印税計算式の項目はすべて「かけ算」なので、本体価格、印税率、部数が各10%上昇すると1.1×1.1×1.1=1.331、33%も上昇するということです。(印税は最大10%なので、印税率には上限がある)
部数にばかり気を取られがちですが、印税率や本体価格の影響も大きいので、諸条件もちゃんと検討しましょう。

印税の条件や違い

<本体価格>

本体価格は本ごとに設定されますが、一般的な書籍の場合1,200~1,400円くらいが多いです。新書だと1,000円前後、文庫だと500円前後です。ちょっと難しいハードカバーの本で1,800~2,300円くらいが多いでしょうか。もちろん1万円以上するような専門書もあります。ピケティの『21世紀の資本』は5,940円でした。1200円の本と比べると約5倍違います。つまり5,940円の本が2万部売れると、1,200円の本で10万部売れたくらいの印税になります。(一時期ピケティ算と言って、ピケティだったらいくらという冗談が業界内で流行ってました(笑))

ということは「本体価格は高いほうがいいのでは?」と思いがちですが、高すぎる本は手に取りにくいというジレンマがあります。
それに文庫や新書は、一般書と比べて、価格が低く買いやすいというだけでなく、棚も違うし、購読層や売れるお店も変わってきます。つまり高い安いだけでなく、本の内容や読者層などによって総合的に判断するものです。
価格が高くても売れるもの、安くしたほうが売れるものと、商品の特性ごとに最適な金額を設定しましょう。

※余談ですが、本体価格は再販制によって「定価」が守られています(本屋さんで値引きができない)。もし再販制を撤廃するなどして、販売価格が自由に変更できるようになったら、印税が今までより下がる可能性もありえます。

<部数(発行部数か実売部数か)>

部数が増えると印税額も増えるため、増刷するたびに印税が支払われることになります。だからみんな増刷を喜んでいるのですね。ちなみに増刷は「重版」と同義です。以前放送された「重版出来」というドラマで、みんなが増刷を祝って手を打つシーンを観た人もいるでしょうが、実際にはあそこまで大げさにはやりません。でも10万部突破したりすると大台に乗ったということで、お祝いしてもらえたりします。

さて、この部数ですが契約条件に「発行部数」か「実売部数」かの違いがあります。
「発行部数」条件の場合は、製作した部数全部が印税の支払い対象となります。
これに対し「実売部数」条件では「実売=実際に売れた冊数」のみを印税の支払い対象とします。

この実売部数についても「出荷数」でカウントするところと「出荷数−返品数」でカウントするところなど、厳密には出版社ごとに違うので、「実売部数」と言われた場合は詳しく「何をもって実売とするか」確認しましょう。

ちなみに「実売部数」による印税契約を「実売印税」と呼び、通常の「発行部数」による契約とは区別しています。
もちろんどちらが著者にとってうれしい条件かというと、「発行部数」による契約ですね。

<印税率>

本ごとに設定される条件で、売り上げの何%が著者に支払われるかという割合です。実質的には「同じ著者で同じ出版社から本を出す場合は同じ印税率」になることがほとんどなので、本の質や期待度よりも著者のブランド力や実績で測られると思って良いでしょう。つまり新人は最も不利な条件となる傾向にあります。

なお、どんな大御所でも印税は最大で10%です。これは小説でも、コミックでも変わりません。一度だけ12%というのを聞いたことがあるのですが、真偽は不明です確かに超有名な著者でしたが、何よりも政治的な何かがごにょごにょ

印税は著者のブランド力に依存しますが、実際はそれ以上に、出版社の体制で決まることが多いです。新人は一律5%とか、10万部出したことない著者は全員実売印税など、「出版社側の方針」で決まっているのだと思ってください。

 

ちなみに前の記事で、出版プロデューサーに支払う印税は3%が一般的ということを書きました。

もし、新人で印税が5%しかないと、著者は2%しかもらえないのか?という疑問が湧きますよね?確かに、もしそうなら厳しい話です。

 

現実的には出版プロデューサーが企画を持ち込ませていただいたケースだと、印税が8%以上になることが多いです。出版社サイドもお気遣いいただいているのだと思います。(確認済み、皆さん本当にありがとうございます。この場を借りて感謝申し上げます。)

ちなみに僕の場合、初刷8~9%、増刷後9%~10%というケースがほとんどでして、著者の印税率は初刷5%~6%、増刷時6%~7%となります。

プロデューサーが付いていない場合、新人だと初刷5%ということも多く「増刷時に上げてください」とも言いづらいでしょうから、その意味でも最初はプロデューサーについてもらったほうがお得だと思います。(そもそも増刷以降の条件を変更するという発想がないかも。)

もちろん新人でも、最初から9%、10%くれるところもあるかもしれません。やはりキャッシュフローが安定している会社は条件の良いところが多いので、一人でデビュー作から高い印税率を狙うなら、いわゆる大手さんが良いと思います。ただし大手=売れるという図式が必ずしも成り立たないことは覚えておいてください、いくら印税率が高くても、増刷できなければ印税は増えません。

出版の費用対効果(短期視点)

vol.1の記事で出版のプロデュース料は300万円くらいが一番多いと書きました。僕らは250万円いただいています。
僕らが250万円に設定しているのは、自費出版(200万円くらい)や企業出版(800万円くらい)とのバランスもありますが、ちゃんと経済合理的な理由があって、著者の印税をベースに算出しているのです。

 

僕らのプロデュース実績は平均46,000部です。
これを仮に1,300円の本、印税率7%(3%がプロデューサーに入る)で印税額を計算すると

1,300円×46,000部×7%×1.08=4,520,880円となります。

1,200円で印税率6%だったとしても3,576,960円です。

つまり250万円のプロデュース料に対して平均して、350万円~450万円の印税を得ることができているので、その他に出版セミナー代や販促費をお支払いいただいても、投資としてちゃんと回収できる金額に設計されているのです。

僕は出版プロデューサーは、世の中の役に立つ本をつくり、一人でも多くの読者の人生に役立たせるという「公益」視点と、クライアントと出版社、取次、書店に全方位に経済的報酬をもたらす「利益」視点の二つが重要だと思っています。

このようにプロデュース料というのは、経済合理性からも判断する必要があると思います。その際に最も参考になるのは、前回の記事で紹介した5つの指標のうち、特に重要な「平均部数」です。出版プロデューサーに依頼するときは「平均部数」を確認されるとよいでしょう。

あなたも著者として出版に取り組まれるときは「公益」と「利益」の両方の視点で考えてくださいね!
どちらかだけだとダメですよ!

 

つづきはこちら

本の出版をお考えの方へ

【本の印税】ベストセラーで1400万円?出版印税と契約について【出版とお金の話】vol.2

前回、出版にいくらかかるの?というテーマで「出版セミナー」と、「出版プロデュース」の費用面から解説しました。 ...

本を出版しよう!と思ったときにやはり気になるのが「費用」の問題です。基本的な部分ですが、お金の話は大事なので書きました。

出版費用はいくらぐらい?

出版にはいったい、いくらぐらいかかるのでしょうか?
初めての出版を目指す人は、主に

  • 出版セミナー・出版塾
  • 出版プロデュース

のどちらか、あるいは両方を利用して本を出すことが多いです。

 

出版セミナー・出版塾の費用や違い

<費用と概要>

まずは出版セミナー・出版塾ですが「30~60万円」くらいが相場のようです。

期間も3か月くらいのものから、半年以上のものまでいろいろあります。

たいてい、出版プロデューサー(肩書は著者のこともあるけど)が主催しており、複数の出版社から編集者をゲストに招いて、企画のプレゼンを行い、出版実現を目指すのが一般的です。

 

講座ではプレゼンのための企画書づくりを、講師(出版プロデューサー)が教えてくれます。価格の違いは、主に期間によることが多いですが、詳細は主催者の判断です。

 

<出版社主催の出版セミナー>

また、サンマーク出版さんやダイヤモンド社さんをはじめとした、出版社主催の出版セミナーが開催されたこともあります。

こちらは当然その会社の編集者が講師であり、グランプリ等に輝けばそのまま出版が可能というものです。

実際にベストセラーになった著者もいたようで、一定上の効果はあったと思うのですが、その後も力を入れて開催しているという話は今のところ(2017年8月)あまり聞きません。準備等大変ですし、常時20本以上の企画を抱えている編集者に「本になるかどうか不明の企画を複数本担当させるのはしんどい」というのがリアルなところでしょうか。

<出版社主催、出版プロデューサー主催のメリットの違い>

出版セミナーには、出版プロデューサーの主催のものと、出版社主催のものとがありますが、それぞれのメリットを整理します。

 

出版プロデューサー主催のメリットは「複数の出版社の編集者と会える」ことです。

保険でいうと、特定の会社の保険だけでなく、複数の会社の保険からあなたに合う保険をセレクトしてもらえるようなものです。出版社ごとに企画の考え方は違うので、複数の出版社の中から、自分に合った出版社に企画を提案できるのは嬉しいですね。

 

出版社主催の最大のメリットは「確実にその出版社から本を出版できる」ことです。

絶対にこの出版社から本を出したい!という強い希望がある場合、その出版社主催のセミナーがおすすめです。

出版プロデューサーのセミナーに、お目当ての出版社がきてくれるかどうかは不明です。出版社主催でしたら絶対にその会社に企画を見てもらえるので安心ですね。

それに、出版はできなくても、その会社のベースとなる企画の考え方を学べるのも大きいのではないでしょうか。

「ここの本が好きなんだ!絶対この出版社から出すぞ!」という会社があれば、そのセミナーへの参加が絶対おすすめです!

出版プロデュースの費用や違い

<費用と概算>

次に出版プロデュースですが、だいたい「60~400万円」くらいで、かつ印税報酬が3%(全部で10%のうち)というケースが一般的です。出版セミナーと違い、1対1で著者の相談に乗り、企画作成など、出版のプロデュースをしていきます。

価格の幅が大きいですが、基本的には「サービス内容」と「実績」の違いです。

具体的には「企画書を一緒に作って、編集者とつないで終わり(制作にタッチしない)」か、「出版まで(制作含む)」、「出版後の販促まで」プロデュースしてくれるかの違いです。

「編集者を紹介して終わり」系だと100万円くらいまでという印象で、「制作も含めたプロデュース」は200万円~という感じでしょうか。

ちなみに初心者には後者のタイプをおすすめします。

例えば、編集者を紹介されたものの、企画会議を通過できない、会議は通過したけど執筆がダメ出しばかりで進まない(そもそも書けない)ということもあるし、出版後「がんばって売る告知などお願いしますね!」と編集者から言われて「どうすればいいの?」と慌てることも多いです。

ですので、最初の出版の時はプロデューサーでも「制作、販促まで」やってくれる人をお勧めします。「編集者を紹介して終わり」だと、結局出版が実現しなくて、かえってお金がもったいないです。

すでに出版経験があり、そこそこヒット作を出せた人なら「自分がまったく関わりのない出版社を紹介してほしい」という場合、紹介のみのプロデュースがお勧めです。

ちなみにプロデュース料で一番多い、ボリュームゾーンは300万円くらいです。その理由は自費出版が1000部で200万円、企業出版が2000部で800万円だったりするので「自費出版並みの価格で、商業出版ができて、部数も5000部くらいだからコスパいいよね」という理屈だと思います。

 

<プロデューサー選びの参考にしたい指標>

価格の違いとして重要な部分ですし、実績は人によって違うので、下記のような指標をよく調べましょう。

  • 企画通過率(プロデュースした企画の何%が編集者に採用されたか)
  • 出版実現率(出版社の企画会議を通過、原稿執筆を経て、実際に本が出版される率)
  • 増刷率(出版された本の何パーセントが増刷されてたか、つまりヒット率)
  • 平均部数(プロデュースした本の最終部数を平均した数値。プロデューサーとしての総合実力)
  • 最大部数(プロデュースした本の最大ヒット部数記録)

特に注目したいのが増刷率、平均部数、最大部数の3つです。

増刷率は「どれだけ外さないか」がわかる指標です。大ヒットに恵まれれば、平均値や最大部数は上がりますが、増刷率が低いと「たまたま」の可能性があります。運ではない、確かな実力や、再現性のある理論があるかはここを見ます。

 

平均部数は「最も実力を判断できる」指標です。1回だけの増刷で終わるのでは無く「何部まで売れたかの平均値」ですので、自分の本がどれだけ売れるか?の目安にもなります。著者のプロフィールからベストな企画を提案し、企画ごとにベストな編集者とのマッチング、最も効果的な出版社とのマッチングをできているかがわかります。

 

最大部数は「どれだけ大きい企画を描けるか」の指標です。プロデュースした作品の中で、最も売れた本の部数から判断します。シリーズ累計部数ではなく、1冊での最大部数を確認しないと意味がないのでご注意を。

やはり最大10万部のプロデューサーと、100万部のプロデューサーでは見てきた世界が違います。10万部の10倍がんばったら100万部になるのか、それともならないのかは、100万部と10万部両方経験していないと判断できません。

ひょっとしたら「運」なのかもしれませんが、「運」をもっているというだけでも巨大な才能です。

ご自身の本をより多くの方に読んでもらいたい!と思う方は、プロデュース料の高い安いよりも、費用と実力のバランスでベストな方を選ぶのが良いでしょう。

 

結論:出版にはいくらかかるのか

出版セミナーだけなら60万円、出版プロデュースを受けるなら300万円くらいするのが一般的です。

また、本の出版後は告知用に、SNSで広告を出したり販促費がかかったりもします。

それでは、印税やその他の収益はいくらぐらいになるのでしょうか?
それはVol.2で!

本の出版をお考えの方へ

出版にはいくらかかるの?費用は?【出版とお金の話】vol.1

本を出版しよう!と思ったときにやはり気になるのが「費用」の問題です。基本的な部分ですが、お金の話は大事なので書...

外食でどのメニューを注文するか迷ったら、先に店員さんを呼んで「お店の人が席に来るまでに決める」っていうタイムアタックを自分にしかける出版プロデューサーの西浦です。決断力あるようでなさすぎだと気づきました(笑)

 

もう8年くらい前になりますが、経営コンサルタントの中井隆栄先生に「できるコンサルタントの条件」を教えてもらったことがあります。

それは「9割聴いて、1割話す人。しかもその1割も質問。」とのこと。曰く「自分がたくさん話しているうちは、コンサルタントとしては二流」だそうです。

それを聞いて「僕は、まだまだたくさん自分から話してます」と言うと「西浦さんはプロデューサーだもん、当然だよ」と言われました。

どうもコンサルとプロデュースというのは、プロに言わせれば明確に違うもののようです。その後、僕も意識して「出版コンサル」という言葉を使うのを辞めました。

あなたが出版のパートナーを選ぶときに「プロデューサー」が良いのか「コンサルタント」が良いのか、こんな違いから考えるのも有効です。

コンサルタントは決めさせる人

コンサルタントは選択肢そのものを、あなた(クライアント)の中から見出す職業です。つまり「答えは自分の中にある」という大前提に従って、課題を整理し、決定までのサポートをします。

なぜかというと「決める」ことがすごく重要で、そもそも自分で決められない人が多いからです。

「決める」とは原則として「それ以外の可能性を捨てる」のと同じで、決断力が必要になります。こういった決断にも精神的なエネルギーコストが発生しているし、そもそも決断するには、問題や状況をより正確に把握する必要がありますが、その認知にもコストがかかるため、決めるのを先延ばしにしてしまいがちです。

それらを整理し、決めやすい環境に追い込み、決めやすくしてくれるのが「コンサルタント」です。

 

もう一つ、この「コンサルスタイル」のメリットがあります。それは「自分で決めたと分かりやすい」ことです。

どんな名案であれ、決められてしまうと経営者はテンションが下がる生き物なので、特に経営コンサルタントのような仕事においては「クライアントが自分で決める」ことが重要です。

プロデューサーは決める人

プロデューサーは出版にせよ、音楽、ビジネスにせよ「これがベスト」という答えを提案する職業です。クライアントは「Yes or No」を決めるだけで良いです。

以前、元プロミュージシャンに「プロデューサーは決める人」と教えてもらいました。

曰く「ミュージシャンって、いつまでも決められないんですよ。アルバム作ってても『今回のテイクが息が合ってたね』『でもノリは2回目のテイクが良かった』といつまでも繰り返してしまう。そこへ『いいね!これがベストだ』って決めてくれるのがプロデューサー。不思議と『この人が言うならそうなんだろう』と思える響きがある」のだそうです。

 

本においても「一人でも多くの読者に届けるならAパターンがベスト、あえて女性読者に訴えたいならタイトル・文体も含めてBパターンに変えるべき」など、目的・目標に応じて常にベストな提案を行います。

 

ちなみに、あなたにとってNoな提案をしてくるプロデューサーとは別れたほうがよいでしょう。たぶん描いているゴール、プロセスがあなたと違っています。

もちろん、プロデューサーのほうが正しくて、あなたが間違ってるケースもあります。それでも、別れた方が良いです。

あなたとプロデューサーのセンスや実力に開きがありすぎると、お互いに力を発揮できません。自分の実力より上過ぎるプロデューサーも下過ぎるプロデューサーもよくないのです。

 

さらに「Yes or No」だけでなく、「プロデューサーからの提案を土台に、それを超える形に落とし込む」っていうのがプロデューサーとクライアントの理想的な関係性です。プロデューサーの提案を成功の最低ラインとして設定して、それを超えれば大成功です。

提案が80点ならそれをベースに100点を狙えますが、提案が20点ならせいぜい50~60で止まりそうなので、プロデューサーの提案力は大事です。

プロデューサーとコンサルタント、どちらと組むべきか

これらの違いは、あくまで一つの捉え方でしかないので、コンサルタントを名乗っていてもプロデューサー目線の方もいますし、どっちでもない人もいるでしょう。

どっちがいいのか?というと両方できるほうがいいし、自分としても両方の要素を持ってるつもりですが、比重はプロデューサー目線に7~8割を置いてます。

なぜなら「著者の選択肢にない提案が可能」が大事だと考えているからです。クライアントは出版未経験で、本のことをよくわからないからこそ依頼していただいているからです。

著者ではなく、読者こそが僕らに共通の、真のクライアントです。彼らに届く最適な形というのがあり、企画ごとに提案するのがプロフェッショナルです。
最適な形が本でないなら「本じゃないほうがいいよ」という提案もできるのがプロだと思います(どこかの転職サイトみたい(笑)

 

自分が書きたい本を教えてくれるのがコンサルタント、読者が読みたい本を教えてくれるのがプロデューサーと言えるかもしれません。

プロデューサーとコンサルタントの違い

外食でどのメニューを注文するか迷ったら、先に店員さんを呼んで「お店の人が席に来るまでに決める」っていうタイムア...

「今月中に書きあげる」って編集さんと約束したにも関わらず、いつの間にか時間だけが過ぎている方も多いのではないでしょうか。

原因はワンパターンですが「忙しい」のが主な理由です。しかし、本を書くような方はみんな忙しいのが当然で、その中でいかに「出版のための時間をつくるか」が重要になってきます。

というわけで、なかなか「出版のための時間」を確保できずにいるあなたのために、「出版を日常化する習慣」をご紹介します。

今回はその後半戦です。

VOL.1はこちら

感情は風化していくものだから、鮮度の良いうちに記録する(習慣2)

人間の記憶なんて曖昧で、先週何があったかさえ覚えていなかったりするものです。僕も7個入りのミニエクレアを2個食べたか3個食べたか忘れて妻に怒られています。

「何があったか」は当時を知る人に聞くことで思い出すこともできますが、誰にも教えてもらえないものがあります。

それは時間とともにどんどん失われていく「当時の感情の記憶」です。

すごくつらかったことでも、忘れることで、人は前へと進んでいきます。当時の感情を風化させる本能は非常に強力で、振り返って思い出しても「いい思い出」になっていたり、当時ほど強く感じないものです。

しかし「感情」は本にとって非常に魅力的なコンテンツなので、薄れさせるのはもったいないです。感情をリアルに描くことで、読者に「リアリティ」を伝えることができますし、読者が非常に共感しやすい部分でもあるからです。

なにより共感される文章は、シェアされます。ここは落としたくないところです。

 

そこで「感情記憶の風化」対策として有効なのが「感情を記録する」ことです。何があったかだけでなく、そのときどんな感情を抱いたのか?までメモする「感情日記」をつけてみるとよいでしょう。

感情日記

僕の例ですと、独立直前くらいから1年ほど、月に一度の頻度で日記をつけていました。

日記といっても、毎月「先月のスケジュール帳」を見ながら、1週間単位で「あったこと」と「その時に何を感じたか」をメモしていただけです。当時は、なんとなく「忘れるのはもったいないなー」くらいの意識で書いて、すぐやめちゃってたのですが、今読み返すとこの日記の生々しさがすごいです!

別に強い口調で感情が書いてあるわけではなく、むしろ淡々としているのですが、とにかく表現がリアルで「ぴったりの言葉」が使われているのです。

また、当時の、その状況にいたからこその視点で、気づいたことなども書かれています。

例えば独立直前は「本当に独立するのか・・・」とふとした瞬間不安に襲われて、めっちゃ「BUMP OF CHICKEN」聴いてたこととか(笑)、

独立直後には、退職金や清算された交通費などが以前の会社から振り込まれるので、不思議とお金が増える感覚になるとか、

多くの方に誘ってもらって、飲む機会も多いのですが、僕の話じゃなくて「自分の話をする人が多いな」とか、「応援する」って言ってたはずの人が音沙汰なしとか(笑)

感情的にじゃなくて淡々と書いてるからこそ、感情がリアルに描かれているのかもしれません。

月に1度、1週間単位で十分なので、感情が風化する前に「感情日記」をつけてみてください。

その時はSNSにアップするような、感情的に批判したり自己弁護するための文章じゃなく
人に見せず「感情的にならずに淡々と」書くことをお勧めします!

時間を生み出す「著者アポ3コマ」ルール(習慣3)

本を書く人には忙しい人ばかりです。すでに日常が「仕事でいっぱい」状態で、ちょっとした空き時間もクライアントやスタッフが虎視眈々と狙っており、すぐにスケジュールがぱんぱんになります!

そこへプライべートの予定も入れだしたら、もう「著者」としての時間なんて作れません。

その対策としてどうすればいよいのか?それは「著者としての自分に、週に3コマ、アポ入れする」ことです。(1コマ2時間~3時間。)

僕も必ず週に3日以上、2時間~3時間の枠を作る「著者アポ3コマ」をルール化しています。

じゃないと人と会うだけで、時間がどんどんなくなっていくのです。

 

出版社に勤めていたころ、年間350~400冊の本を担当していました。この量はマーケターとしても異常で、終電帰りとか休日出勤は当たり前、前任者からも「あきらめろ」と言われていました。(何を!?)

今思うとすごいアドバイスですねS先輩・・・(笑)

ところが会社としては「残業するな」という風潮でしたから、僕は自分の身を守るためにも、当時「何に何分かかっているのか」を毎日記録することにしたのです。

仕事時間の比重をコントロール

もし「残業時間増えすぎだ!」って怒られたら「この業務に〇時間、これに〇分かかっています。どこをどう簡略化してよいですか?」という逆提案をできるように、当時、仕事時間の記録をつけてみました。

ところが、この記録によってたくさん、想定外の気づきがあったのです。

たとえば「増刷の手配」という仕事は通常1冊20分くらいかかります。

  1. 現在庫調査(データダウンロードして、担当本全部ざっとチェック)
  2. 発売から現在までの売れ行き確認
  3. 事前に申請していた「増刷数に応じた原価シミュレーション」で原価率を算出
    (申請時に「2,000部~5,000部まで、500部単位で」など指定する。これを見当違いな部数で出していると再申請になるので、さらにロスしてしまう。5,000部から1,000部刻みで申請しておいた方が良いものもあるし、事前の読みと経験からくる勘が頼り)
  4. これらを一覧にして「直筆の増刷理由200字程度を添付」
  5. 上司の未処理デスクに入れる←ここまで20分

 

ところが、上司とモメると平気で2時間かかったりすることに気づいたのです。これは1時間40分のロスです。

上司が気にも留めないくらいの部数で申請、反論できないくらい資料つけて理論武装、などなどいろいろ工夫して、ここで時間をとられないよう工夫するようになりました。

「もめないこと」って仕事をする上で案外重要だと気づいた瞬間です。

増刷手配でもめて時間を食ってたら、「どう売るか」に時間を避けないので、ここは大義のためにもめない仕事をすべきところ、戦うべきは販売施策のところっていう具合で、エネルギーや時間の割き方を調整するようになりました。

奪われる時間を最小化する

このように時間を記録することで、いろんな気づきがあったのですが、実は一番大きな気づきが「奪われる時間」に関することです。

自分が能動的に仕事をしている時間を白のストップウォッチで計測していたのですが、上司からの「ちょっといい?」後輩からの「教えてください」さらに電話やFAXの処理など受け身的に発生した仕事をすべて「黄色」のストップウォッチで測っていました。

結果わかったのが、油断すると平気で2時間以上、黄色のストップウォッチでとられているということです。白の時間を増やさないと能動的な攻めの仕事ができません。黄色は言うなればディフェンスで、現状を維持するための仕事です。

経営者になればこの黄色のパワーがとにかくすごいです、あなたの時間をゴリゴリ奪っていきます。しかし重要な仕事は白で測る種類のものであり、出版は大抵の場合白に該当します。

ですので、著者になることを日常化するなら、黄色に時間をうばわれすぎないよう、白の時間を先に確保するのです。

著者アポルールを実践すると、人脈や情報も増える

僕の場合は、クライアントの企画を作ったり、出版TIMESの記事を書くために週に3コマを確保することにしています。

やり方は簡単で、「18時以降のアポを平日に3日以上」入れないだけです。

僕は原則、夜のアポは週に3回までとしていて、そうすれば残った4日を自分の「企画」「記事作成」に使えます。(僕は夜型なのでこの時間帯にしています)

4日のうち1日は家族や自分のために使い、ゆっくりする日になりますし、どうしても入れたい会食が入った場合は、家族に確認してから入れるようにしています。

このやり方だと自然と予定を確保できます。

さらにもう一つ大きなメリットがありまして、魅力的なお誘いには、直前であっても確率4/7で対応できる。ということです。

夜の予定は、基本的に週に3日以上入れていないので、たとえば「来週なんですけど、空いてます?」というような緊急案件や、重要案件でも確率57%で参加できるわけです。

不思議と、面白い企画って「急きょ」とか「ふとした」時に発生することがあって、そこに予定を入れられるよう、キープしておくのです。

確保している3コマを「急きょ」案件に使った場合は、早起きするとか、何かを削って意地でも枠は確保し直します。

こうすることで能動的に攻めの企画に時間をさけるし、さらには「急な面白いこと」にも対応できる「なぜか面白い場所には呼ばれやすい」人にもなれます

 

こう書くと「いや、すでに夜のアポなんか入れられる状況じゃないし、忙しくて毎日朝から晩まで埋まってる」という声もあるでしょう。そういう時こそ、年間400冊の本を担当していたころの僕のように、自分の時間を白と黄色のストップウォッチで測ってほしいのです。

黄色(奪われる時間)が多いならそれを少なくして、出版の時間に当てましょう。

ほとんど白(能動的・攻め)の時間で埋まっているというのなら、純粋なキャパオーバーです。自分の中で優先順位をつけて「著者としての活動」より優先度の低い仕事を誰かに任せるか、断るかしましょう。

どの仕事も出版より優先させられないなら、「自分はそこまで本を書きたいと思っていない」ということなので、そのときは出版を選択肢から外してよいと思います。

著者というのは常に一定量のアウトプットと、面白い情報や人のインプットをしつづける生き物です。

著者としての自分を作るために、著者アポ3コマルールは、大変おすすめですよ!

以上、経営者の「時間がない」は100%自分のせい…と言って自分の首を絞める出版プロデューサー西浦でした。

 

企画書をついつい放置しがちな人必見!「企画と原稿をぐいぐい進める」3つの習慣vol.2

「今月中に書きあげる」って編集さんと約束したにも関わらず、いつの間にか時間だけが過ぎている方も多いのではないで...

年に2回はダイエットに目覚めるのに、いつの間にか熱が冷め、気づけば太ってて、またダイエットを繰り返す、リバウンド王にして出版プロデューサーの西浦です。だいたい痩せたら熱が冷めて、ダイエットのこと忘れちゃうんですよね。ダイエット本は効果あるけど、続けられないっていうリアルがあるから永遠になくならない市場かもしれません。

さて、西浦のダイエットのように「本を書くぞ!」と決意したり、出版塾に参加したとしても、なかなか企画書が書けなかったり、原稿が進みません・・・といった相談をよく受けます。

「著者ってのは、止められたってついつい書いてしまうものだ、だからお前はダメだ!」という考え方もあるのですが、職業作家と一般書の著者だとちょっと事情が違います。

一般書、つまりビジネス書や健康書は「その道のプロ」が書くもので、「書くプロ」というわけではないからです。

 

本来、書く専門家ではない、一般書の著者はどうすればスムーズに書けるようになるのでしょうか?

 

その答えは昔、僕が通っていた居合の師匠に教えていただきました。

「居合っていう、非日常を日常にするのが大切なことです」と。

非日常を日常にする

居合というのは刀を振り回して、技を競うっていう明らかな非日常です。家で練習してるとたいてい照明や壁を切ってしまうので、自宅では練習しづらい(笑)

だから週に3回は稽古に来なさいと言われていました。(週に2回だと、現状維持で精一杯だそうです)(なんでもそうかもしれません)

 

本を書く、というのも普通に仕事や生活をしていくだけなら必要のないことです。いわゆる非日常ですね。

この非日常がやっかいで、気が付けばすぐ日常に戻ってしまいます。つまり本を書かない生活に戻ってしまうのです。

 

居合の師匠は、非日常を日常にするために、稽古の回数を増やしなさいと教えてくれました。出版の場合はどんな稽古が有効でしょうか?

そもそも出版塾などに参加している方でも、「書けない」「書く時間を取れていない」と悩んでいるので、そういうセミナーなどに参加するだけでは日常化しないようです。

 

日常とは「常日ごろ行われること」ですから、本を書くことがそれくらい自然になるまで、日常に取り入れる必要があります。

それは「出版」という習慣を身に着けることです。

そこで、「放置しがちな企画」を進捗するのに有効な習慣を3つご紹介します。

OJT目線で、ネタを集める(習慣1)

著者に求められるのは実績に 代表されるプロフィール力です。藤吉さんに教えてもらった「『誰が』に値する生き方」ですね。

ただ、どれだけすごい実績やプロフィールがあっても、エピソードが面白くない人というのがいます。

正確にはエピソードを覚えていない人、気づいていない人です。

すごい人にとっては「当たり前」すぎて、それが出版のエピソードに使えるという発想がなく、発想がないから覚えていないのです。

 

この対策が「OJT目線で日常を俯瞰し、メモする」という習慣です。

OJTとは(On-the-Job Training オン ザ ジョブトレーニング)のことで、職場の中で仕事を教えていく指導方法です。

新入社員があなたの隣でメモを取って構えていると想定して、仕事や日常を過ごしてください。こうやって深夜に記事を書いているときも「なんで朝じゃなくて夜なんですか?」と聞いてくる新人ちゃんになんて答えるかな・・・と一つ一つ考えて言葉にしていくのです。

このOJT目線が重要で、自分目線、プロ目線だと「こんなの当たり前じゃん」と思って、日常のエピソードに気づかず流してしまいます。

 

 

「そんなのどうするんだよ」って話だと思うので、実例を一つご紹介します。

以前、うちのクライアントから、グループコンサルの当日に「すいません、今日いけません!」という連絡が入りました。スポーツ選手のサポートしている先生なのですが「自分の担当選手がリハーサルでケガしてしまって、急遽行かねばならい」とのこと。

そのときに「こっちのことは気にしないでいいですよ」ということ以外に僕が伝えたのが、この「俯瞰で見て、メモしてください」ということです。

トラブルですし、緊急度の高い案件ですから、集中して対応しなくてはなりません。しかしそんな時こそ、俯瞰して自分が相手に何を伝えているか、緊急時にどういった対応をすべきか、優先すべきは何か?を俯瞰して、OJT目線(新入社員目線)で見て、冷静に記憶してほしいのです。

 

これは後から思い出して考えるよりもその場で、OJTでやることに意味があります。

なぜなら、机の前でコーヒーを飲みながら「冷静に思い浮かべる」緊急時の対応と、緊急時のただ中で俯瞰し、記録、記憶されたエピソードは熱量や臨場感が段違いだからです。

具体例もよくある例ではなく、「実際に〇月〇日にあった実在する誰かと誰かのやり取り」なので、ものすごくリアルで面白いのです。そしてそういう時こそ仮想新人君も「具体的な質問」ができ、あなたも「具体的なアドバイス」ができます。この具体的なアドバイスこそ、読者へのメッセージになります。

 

例として、実際に僕がクライアントに送ったメッセージを抜粋すると

「プロデューサーとしては、そういう事態こそ『後々、見出しの一つにする』つもりで、『素材集めしながらやるイメージ』で取り組んで頂きたいです。もちろん、集中しつつなんですが、少し俯瞰して記憶する感じで!」

「頑張ってください!実際的には事例集めなので『素人がやりがちなミス』とか『ケガした時あるある』とかに注目して覚えとこうと意識するだけで大丈夫です!」

と、このケースの場合なら「俯瞰で見てやる」ことの後で「何に注目すべきか」までアドバイスしている自分がいます。これはつまり「俯瞰で見る」だけだと素材集め出来ないかもしれないから、「注目点を伝える必要もある」といった具体的なアドバイスが生まれてきているのです。こんなの1日経ったら忘れてます

 

 

実際にどういう形で使えるかは、企画力・編集力の分野ですが、使えるかどうかは置いておいて日常をOJT目線でメモすることをおすすめします。

 

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