エッセイとは何か|随筆や作文、コラムとの違いなどを整理しました

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
  • Pocket

以前読んだ『読みたいことを、書けばいい。』の中で、田中泰延さんが随筆について「事象と心象が交わるところに生まれる文章」であると定義されていました。

「なるほど、そりゃそうだ」と思ったと同時に「あれ?エッセイもそうだっけ?随筆と何が違うんだっけ?」と疑問が浮かんできました。

僕は言葉の定義があいまいっていうのが本当に苦手なので(笑)

エッセイの意味と、随筆、作文、コラムといった文章との違いを整理してみました!

エッセイとは「自由に書かれた文章」のこと

エッセイとは俳句や詩などのように定型的でない、自由に書かれた文章(散文)のことです。

また文学の一ジャンルでもあります。

語源はフランス語で「試み」を意味する「essai」

フランスの思想家ミシェル・ド・モンテーニュの『エセー』(Essais 1588年)で、最初に「随筆」の意で使用されたとされます。

エッセイと随筆、作文、コラムの違いを理解

エッセイと随筆が同じモノとして扱われることもあれば、別モノだとする本や記事もあります。

随筆は10世紀末ごろに書かれた「枕草子」が起源とされているので、エッセイと随筆はそもそも誕生年代や国が違いますね。

エッセイと随筆の違いや、作文、コラムについても整理してみましょう。

著者の心の中を整理したものが「エッセイ」

文章の形式に捉われず、書き手の思ったことや感じたことを、そのまま文章にしたものがエッセイです。

著者の「心」や内面の世界に焦点が当てられているのが特徴です。

先述のように十六世紀に出版されたモンテーニュの著書「随想録」を起源とするのが定説で、フランス語の「試み」を意味する「essai」に由来します。

「体験や知識」+「感想・思索」が「随筆」

書き手の体験や知識とそれに対する着想・思索等で構成される文章が「随筆」です。

国内最古の随筆は清少納言によって書かれた『枕草子』とされ、

日本では『枕草子』に鴨長明の『方丈記』と吉田兼好の『徒然草』とを並べて「日本三大随筆」とも呼ばれます。

特に徒然草の書き出し「つれづれなるままに、日ぐらし、硯にむかひて、心に移りゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、怪しうこそ物狂おしけれ(現代語訳:することがなく手持ち無沙汰なのにまかせて、一日中、硯と向かい合って、心に浮かんでは消える他愛のない事柄を、とりとめもなく書きつけてみると、妙におかしな気分になってくる。)」は「まさに「随筆を書く姿そのもの」と言えるでしょう。

体験したことへの感想を述べた文章と、その行為が「作文」

作文は、文章で感情や情報を伝えること、またその文章そのものです。

「読書感想文」や「修学旅行の思い出」「戦争について考える」といった形で課されることが多く、日本では最初に小学校で「作文」に取り組むのが一般的です。

「~しようと思いました」「~して楽しかったです」などの「感想」に焦点が当てられやすいのですが、

「自由に〇〇について考えて書きなさい」というよりは、実際に何かを見学したり、戦争体験者に話を聞くなど「体験」をベースにすることが多く、その意味で「随筆」に近い。

けれど、エッセイの要素が強いものでも特に間違いとはされません。

雑誌や新聞、WEBメディアに掲載されている評論が「コラム」

出来事に対して、個人の見解や意見を交えて論じられたものが「コラム」です。

主に新聞や雑誌、最近ではWebメディア等における「論説」を指すのが一般的。

ニュース記事が事実を伝えるのに対し、コラムは「ニュース+個人の見解・意見」で構成されます。

 

語源は円柱を意味する英語『column』で、新聞誌上で線で囲まれ、ニュース記事と視覚的に区別されたことから「コラム」と呼ばれるようになったそうです。

コラムを書く人は「コラムニスト」とも呼ばれます。

毎日新聞の「余禄」、読売新聞の「編集手帳」などが存在します。

参考

まとめ〜ブログはエッセイ?随筆?

エッセイに随筆、作文、コラムといった「文章のスタイル」を整理してきました。

まとめると

  • エッセイ 筆者の内面を自由に表現した文章
  • 随筆   「体験・知識」 + 「感想・思索」で構成される文章
  • 作文   心象に焦点を当てた随筆
  • コラム  「ニュース」 + 「個人の見解」で構成される文章(メディア上の随筆)

と定義できそうです。

田中泰延さんの「事象と心象が交わるところに生まれる文章」という随筆の定義とも合致したので気持ちの良い結果なりました。

世の中のブログはエッセイか?随筆か?を考えると、筆者のスタンスによって異なります。

純粋にエッセイ(自分の心の中を自由に表現する文章)として書いている人もいますし、随筆を書いている人もいます。

それらが交じっている人が大半でしょう。

 

ただ、多くの人にとって読まれるブログを書きたいなら「随筆」をお勧めします。

「エッセイ」で面白いものを書くのはかなり特殊な才能が必要で、ポエムを書くようなものだからです。

 

丁寧な取材や、蓄積された経験知を担保して、そこからの発想を書く──プロの「随筆」が最も読みごたえがあると言えます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
  • Pocket

増刷率90%。平均部数49,000部。

奈良県出身 同志社大学卒業後、学習研究社(現・学研ホールディングス)入社。
書店促進部を経て、一般書販売課へ配属。2つの編集部を担当し、年間最大400冊のマーケティングを担当。
膨大な点数を扱いつつ、新人著者の売り伸ばしや仕掛け販売に注力。
上原愛加のプリンセスレッスン(シリーズ100万部突破)などの売り伸ばしに成功する。その後、出版プロデューサーとして2010年に独立。

『血流がすべて解決する』(23万部)『奇跡の営業』(6.3万部)など主にデビュー作をプロデュースし、ベストセラーへと導く。

業界では数少ない、出版社マーケティング部出身の出版プロデューサー。

業界の活性化を目的として、版元・書店との人脈を活かした合同勉強会や、新卒向けにメディア就活ボランティアも行なう。

「営業だったからこそ、著者・出版社・書店に提供できるモノがある」と増刷ロジックや書店巻き込みマーケティングを駆使したプロデュースを行う。

本は読者のためにある。という考え方から「ブランディングの為に本を出したい」とおっしゃる方には、笑顔でドロップキックをプレゼント(笑)


新着記事

セミナーバナー