本を楽しむ会

1年頑張って落とした体重を、正月だけで戻す、いやむしろ多めに超回復させるのが恒例の出版プロデューサー西浦です。あなたも脂肪の超回復してますか?

昨年は新年1発目の書評記事を張り切って元旦に更新、初詣と関連付けて『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』をご紹介させていただきました。

【書評】成功している人は、なぜ神社に行くのか?【神さまは「他の参拝者を味方につけた人」の味方をする】

今年は新年最初の書評に何を取り上げようかと悩んでおりましたが、元来怠惰な人間でございまして、元旦はおろか、気が付けば世の中の正月気分もすっかり抜けており、完全にタイミングを逸しました。

そこでボク自身を振り返ってみて気づいたのです。

新年の抱負の一つ「毎日、日記をつける」をさっそく元旦から書き忘れた上に、2日目だけ書いてその後、本日まで一切書いていない。そればかりか、日記帳を開きもしていないという衝撃的事実に…。

この何とも言えない嫌な気分、そう「自己嫌悪」です。

あなたはどうでしょう?年始に立てた目標・抱負、ちゃんと守れてますか?
あるいは去年の目標・抱負、守れてましたか?お正月に神社で手を合わせた時にそもそも去年の抱負覚えてましたか?

もちろん、叶えていた夢もあったでしょう。しかし達成できなかった目標、守れなかった神さまとの約束もたくさんあったのではないでしょうか?
毎朝5時半に起きる、毎日ランニングする、お酒を控える…などなど。ご自分の胸にもう一度聞いてみてください。

どうでしょう?一つでも該当したあなたは、きっと僕のようになんだかイヤ~な気分になったのではないでしょうか。しょうがない奴だな自分、と。

しかし、達成できなかった目標を悔いて、自己嫌悪する前に、これから紹介する『やらない理由』を読んでみてください。

どんな本なのか

カレー沢薫先生のエッセイ。著者は1982年生まれ、OL兼漫画家・コラムニストで『ブス図鑑』等、キレのあるエッセーが大人気。SNSでは“自虐の神”と崇められ、20本近くの連載を抱える人気作家でありながら、平日はOLとして働きつつ、一日48時間twitterに生息しているという多忙な作家さんです。

本書ではダイエットや貯金、部屋をきれいに保つ、など固く誓ったはずの目標を達成できなかったときに、それを「やりたくない理由に屈した」のではなく「やるべきでない理由があったからしなかった」と考えようと主張します。挫折したのではい、英断を下したのであると。つまりそこらのスピリチュアル本よりよっぽどメンタルヘルスに効く、心の健康書です。

必要なのは反省ではなく、自己肯定

 

反省というのは 己の非を認め 同じ過ちを繰り返さないようにどうしたらいいかを考え それを実行して初めて「反省した」と言えるのだ

つまりそこまでいかなきゃ反省じゃねぇし する意味もねぇ

じゃあやめよう その反省もどき

本書ではいきなり反省の否定からはじまり、反省ではなく自己肯定が必要だと読者に語り掛けます。それはなぜか?

たとえば固く誓ったダイエットを食べ物の誘惑に負けて挫折した場合、人は己の意思の弱さを嘆き責めるでしょう。しかし、自分を責めすぎるのはよくないのです。なぜならメンがヘラってしまう原因は「自分が許せない」という状態に陥ってしまうことだからです。自分が自分であることだけは一生逃れられません。逃れようと思ったら文字通り死ぬしかなく、これは最悪の結末です。

よって無駄な批判はやめよう。やりたくない理由に屈したのではない、やるべきでない理由があったからしなかったのだと考えればよいのです。クレバーな選択なのだと。

正しい「やるべきでない理由」

つまり本書では、世の中に蔓延する「やった方が良いこと」や「やらなければいけないこと」に対し正しい「やるべきでない理由」を解説していくものです。

例えばダイエットなら、まず自分に「食うこと以外の楽しみがあるのか」を考えてみます。もちろん「無」です。すると、それを我慢してダイエットに成功したとしても、それは「痩せて良いスタイルを手に入れた」のではなく「生きる屍になった」だけに過ぎず、ダイエットをしなくて本当に良かった、クール&クレバーだとスムーズに理解できます。

というような感じで、各項目について予想を超える「やらない理由」をカレー沢先生が提示してくれるので爆笑しながら読んでいただくのが良いと思います。

最後にいくつか本書の見出し(やりたいことと、やりたくない理由)をご紹介します。これにどんな「やるべきでない理由」があるかはぜひ本書を買って燃やしてまた買ってください。

  • 仕事ができると褒められるのはいいが、仕事が増えるのは嫌
  • 好かれるのはいいが、振り向かせる努力をするのは嫌
  • 寂しがり屋だが、人付き合いは嫌
  • ピンチは乗り越えたいが、頑張るのは嫌
  • SNSに「いいね」してほしいが、「いいね」するのは嫌
  • 話は聞いてもらいたいが、あれこれ言われるのは嫌
  • 一人の時間も欲しいが、ずっと一人は嫌
  • 相手の本心は知りたいが、嫌いと言われるのは嫌

どうですか?ムカムカしてきたでしょう?ご紹介したのはほんの一部ですが、こんなことを飲んでる相手に言われたら「歯ぁ食いしばれぇええ!!」と叫んでしまいそうです。

こっちのメンタルを守るためにも、やるべきでない理由をしっかり学んで「良かったな!」って言えるようになりたいですね。

 

ちなみに僕が日記をつけられないのは「めんどくさい」「そんなの書いてる暇あったら寝たい」というやりたくない理由に屈したのではなく、「過去を振り返らず、前を向いて生きるため」だと気づきました。

 

【書評】新年に立てた抱負を『やらない理由』

1年頑張って落とした体重を、正月だけで戻す、いやむしろ多めに超回復させるのが恒例の出版プロデューサー西浦です。...

「ベストセラー」という響きは、敬意と嫉妬と侮りと羨望が入り混じる複雑な言葉だなと思う出版プロデューサーの西浦です。

今回はベストセラーについて、基礎知識や調べ方などをご紹介します。

ベストセラー(best seller)とは?

よく売れた商品のこと。特に本について言うことが多いらしく、他にはCDなどメディアコンテンツを指すことが多い。そう考えると、ある意味出版用語なのかもしれない。

何部からベストセラー?

著者のセミナーに参加するとやたらと耳にする「ベストセラー」という言葉。
実際に何部からベストセラーと呼べるのでしょうか?

結論からいうと明確な基準はありません。
ただ業界内の暗黙の了解として、10万部でベストセラーとされることが多いです。

ところが著者のセミナーなどでは、2万部くらいでも「ベストセラー」と呼んでいることがありますね。専門書・全集などのジャンルなら、それもわかるのですが、ビジネス書や健康書などの一般書では2万部をベストセラーと呼ぶのは無理があります。

あるいは今まで書いた本の合計数で「ベストセラー」と呼んでいる方もいますが、10冊出せば各1万部でも10万部なわけで、合計じゃなくて平均で出さないとフェアじゃないなとは思います。

 

しかし昨今の出版不況下では5万部でもベストセラーと呼ばれることがあるようです。
ちなみに10万部の時の印税は1000万円以上です。(本体価格×10%×100,000)

そういう意味でも、ベストセラーは10万部からというのがふさわしいのかもしれません。

世界一のベストセラーとは

人類史上最も読まれた、世界で一番売れた本は何か?あまりに有名な話ですが、答えは『聖書』です。

グーテンベルクが活版印刷の実用化に成功し、はじめて印刷したのがこの『聖書』と言われています。つまり最古の印刷物であり、最大のベストセラーなんですね。

手元にある資料『ベストセラーの世界史』によると、その部数は40億部から60億部の間とされています。これはキリスト教徒が20億人いることにもちろん対応しています。

またwikiでは1815年 – 1998年に推定で約3880億冊とも言われており(販売と配布との混合数)、正確な部数を知ることは不可能です。

「書物としての聖書」を研究してみたい方には、『聖書の歴史図鑑―書物としての聖書の歴史』などおすすめです。

キリスト教に関する予備知識は必須ですが・・・。

日本のベストセラートップ10

次に日本の歴代のベストセラーをご紹介します。ハリー・ポッターシリーズが3つも入って、さすがだなという感じですが、それを除けば純粋なフィクションがないのは意外ですね。エッセイや自己啓発、健康書などノンフィクション系は好き嫌いが分かれにくいのが利点かもしれません。ただノンフィクションも読みやすい本であることは間違いありませんね。

1位 『窓際のトットちゃん』 580.95万部 黒柳徹子 講談社 1981年

2位 『道をひらく』 511万部 松下幸之助 PHP研究所 1968年


3位 『ハリー・ポッターと賢者の石』 509万部 J.K.ローリング 静山社 1999年

4位 『五体不満足』 480.8万部 乙武洋匡 講談社 1998年

5位 『バカの壁』 437.8万部 養老孟子 新潮社 2003年

6位 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』 433万部 J.K.ローリング 静山社 2000年

7位 『脳内革命』 410万部 春山茂雄 サンマーク出版 1995年

8位 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』 383万部 J.K.ローリング 静山社 2001年

9位 『チーズはどこへ消えた?』 373.7万部 スペンサー・ジョンソン 扶桑社 2000年

10位 日米会話手帳 360万部 小川菊松 誠文堂新光社 1945年

■戦後のベストセラー 最新ランキング(出版指標年報 2015年版)より

 

現代のベストセラーを知る方法

ざっくりとベストセラーを知りたいなという場合は、やはりwikiが簡単でおすすめです。

もっと詳しく知りたい方には少し値が張りますが「公益社団法人全国出版協会」が発行している『出版指標 年報』をおすすめします。

年度版で14,400円(税込)ですが、出版業界のいろんなデータが満載です。

特に2014年度版には■戦後のベストセラー 最新ランキング(p.136-137)が掲載されており、累計発行部数や映像化がされたかなど一覧できるので非常に役立ちます。(その後もランキングは売れ行きに応じて変わっているので、正確なものは現状の最新版をお求めください)

 

他に毎年更新される各種ベストセラーランキングをご紹介します。

これを見てもらえばわかるのですが、ベストセラーは取次(卸業者さん)毎や書店毎に計測されており、全国における正確な数字がわかりません。たとえば二大取次のトーハン、日販でもランキングの順位が一致しないことが多いです。

とはいえ基本的にはトーハンと日販のランキングを一番参考にしている業界人が多く、このどちらかにランクインするのがみんなの目標の一つだったりします。

≪取次や書店のベストセラー情報≫

■取次ベストセラー情報

■書店ベストセラー情報

Amazonランキング大賞とAmazonランキングの違いについてはこちら

amazonランキングの本は、本当に売れているのか?

あのベストセラーの初版部数は

ベストセラーの初版部数について調べているサイトがあったのでご紹介します。

私がウラとってるわけではないのであくまでご参考までに。でも面白いですよ。

あのベストセラーの初版部数

 

 

本のベストセラーに関する知識と情報、調べ方【日本のベスト10も紹介】

「ベストセラー」という響きは、敬意と嫉妬と侮りと羨望が入り混じる複雑な言葉だなと思う出版プロデューサーの西浦で...

読書をするとき、私が最も気にするのは『時間』です。
何故なら、どんな本であっても最初に読むときは中断せずに読みきりたいからです。
もし、1冊にかかる時間を短縮することが出来れば、今よりも時間を効率よく使えることでしょう。
今回は、そんな読書に関する書籍、【1冊20分、読まずに「わかる!」すごい読書術】を紹介します。
読書にかかる時間の短縮だけでなく、効率よく内容を記憶し、活用する秘訣を知ることが出来る本となっています。

どんな本なのか

本書は、レゾナンスリーディング開発者である、渡邊康弘氏によるものです。
渡邊康弘氏は、現在は、企業のコンサルティングや、地域活性に関わる取り組みを行っています。
元々は読書嫌いだったという著者は、現在、年間500冊以上のビジネス洋書を読破しているとのこと。
本書で紹介されているレゾナンスリーディングでは、特に変わった訓練をする必要がありません。
簡単な手順で実践出来るレゾナンスリーディングについて、分かりやすく説明されています。
そのため、効率よく読書をしたいと考えている人に役立つ本となっています。

レゾナンスリーディングとは

「レゾナンス」とは、「共鳴」「共振」を意味する言葉です。
本書には、この「レゾナンスリーディング」について、以下のような説明があります。

—–
レゾナンスリーディングは、(次のページにあるような)マップを描きながら、本とレゾナンス(共鳴)し、著者との対話をしながら、短時間で自分の欲しい情報を得られる読書方法です。
しかも、どんなジャンルの本でもOKです。ビジネス書、小説、専門書、海外の書物、電子書籍、レポート。文書であれば、何にでも活用することができます。
(36ページ 1章 なぜ、最初から最後まで読まなくても「わかる!」のか? より引用)
—–

レゾナンスリーディングをするためには、レゾナンスマップを作成します。(95ページ図参照)

※特別に著者と出版社から許可を得て、スキャン画像を使用させていただいております。

最初に準備として、レゾナンスマップに、

  • 目的
  • ページ数
  • 著者の名前、似顔絵
  • 著者が自分にメッセージを送るとしたら、どんな内容
  • 著者が本を書いた理由

を記入します。

そのあとに行う手順を、以下に抜粋します。

  1. 本をぱらぱらめくり、情報を脳にダウンロードする
  2. 本のエネルギーを感じ取り、3分割したマップに曲線を描く
  3. 曲線の気になる箇所に↑を6~8箇所つける
  4. ↑をつけた場所のページ数を予測して記入する
  5. ↑をつけた場所の優先順位を記入する
  6. 優先順位順に、見開きでページを眺める
  7. 読まずに眺めたページから、目に飛び込んできた言葉を3~4語抜き出してマップにメモする
  8. マップを眺めて、気付いたり、気になったりした部分を見つける
  9. 気になった部分を読む
  10. 本から得たアイデアを使用して実際にしてみたい行動を書きだす
  11. 行動計画にタイトルをつける

全ての記載が終われば、レゾナンスマップの完成です。(108ページ図参照)

※特別に著者と出版社から許可を得て、スキャン画像を使用させていただいております。

紙1枚を使用するだけで、読書にかかる時間を20分に短縮することが出来るのが、レゾナンスリーディングの大きな魅力です。

アウトプットして記憶に残す

さらに本書では、読書した内容を記憶に残すために、効果的な方法が記載されています。
それが『アウトプット』です。
アウトプットは、以下のようにして行います。

  1. 余裕や、抜けの間隔を持つ
    「覚えなくてはならない」「忘れたくない」というようなプレッシャーやストレスがあると、心の余裕がなくなります。
    それによって、逆に学習能力が低下するおそれがあるため、本書ではアウトプットの際の力の抜き具合が重要だとしています。
  2. 少しでもアウトプットをする
    具体的なアウトプットについては、レゾナンスリーディングを受講した方が実践している方法を、本書から引用します。

—–

・誰かに本の内容を話してみる
・写メで表紙とマップを撮って、SNSで一言コメントする
・本に挟まっていた愛読者ハガキに感想をかいて送る
・ブログで簡単に紹介する
・描いたレゾナンスマップをただ見返してみる
・気になった部分を書き写してみる
・本に書いてあったことをさっそく実践してみる
・パラパラしていつもより早く寝る

(130ページ 3章 どこでもサクッと読めて、内容も忘れないから読書習慣が身につく より引用)

—–

また、内容を印象に残すためには、アウトプットに他者からのフィードバックがあるものが効果的だとしています。
確かに、自分が発信した内容に誰かが反応してくれた場合、記憶に残りやすいものです。
読んだ本の内容を忘れたくない場合、確かに、アウトプットは有効な方法の1つであると言えそうです。

成功前夜の人がするワーク

そして5章では、「読書で成果を出す人、読んだだけで終わる人」として、読書から成果を上げる方法が記されています。
その中でも最も興味深いのが「成功前夜の人が必ずするワーク」です。
これは、現在の年齢に「3」や「10」を足した未来を妄想して書きだす、というものです。
誰と一緒にいて、どこで、いつ、何を、なぜ、どのようにしているか、を明確に書き出します。
自分が将来どうなりたいかをはっきりさせることにより、何をすべきかを計画し、実行するわけです。
漠然と未来を考えるよりも、実に現実的なワークとなっています。

終わりに

本書の冒頭には、レゾナンスリーディングを実践している人々の声が掲載されています。
その中でも印象的な感想が「著者と対等に、本に引きずり込まれずに読書が出来るようになった」という内容です。
著者の意見に流されずに本を読んだ上で内容を記憶に残して活用することが出来れば、本を読むのがさらに楽しくなりそうです。
多くの人に活用されているレゾナンスリーディング、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

(文:朔)
1冊20分、読まずに「わかる! 」すごい読書術

【書評】1冊20分、読まずに「わかる!」すごい読書術【読書で成果を出す、レゾナンスリーディング】

読書をするとき、私が最も気にするのは『時間』です。 何故なら、どんな本であっても最初に読むときは中断せずに読み...

朝のスッキリ!!でやってる誕生月占いに一喜一憂する出版プロデューサーの西浦です。ちなみに今日(9/20)の8月は超スッキりす(1位)で、テンション上がっております!やった!!

 

先週、著者とコンサルの後で飲んでいて「知り合いの本がAmazonランキング〇位に入ったんだけど、売れてるのかな?」って聞かれました。こういう会話ってけっこうありますよね。Amazonランキングに入っている=ベストセラーのような意識があって、著者もSNSなどで「Amazonランキング〇位になりました!」と宣伝したりする。一種のPRのように使われています。

 

「Amazonで〇位に入っただけでは売れてるとは言えないんじゃないかな?本当に売れてるなら『5万部突破!』とか部数でPRすると思いますよ」と伝えると「なるほど!」と納得してくれてました。

もちろんAmazonランキング1位の本が売れていないということじゃありません。Amazonランキングの情報だけだと、どっちとも言えないということです。

 

その著者から「そういう情報の受け取り方とかわかんないし、Amazonランキングとの付き合い方みたいな記事書いてよ!」と言われましたので、Amazonランキング&商品レビュー(☆5つのやつ)との付き合い方をご紹介します。本選びの参考になれば!

 

Amazonランキングについて

そもそもAmazonランキングって何なのか?これについては僕が解説するより、Amazonの解説ページを紹介したいと思います。

Amazonランキングとは?

リンク先を読んでもらうとわかりますが、2015年以降「Amazonランキング大賞20〇〇」という形で、通年と上半期・下半期で、通算売り上げをランキング形式にて紹介しています。手前味噌ながら、プロデュース作の「血流がすべて解決する」がランキング大賞2016暮らし・健康・子育て部門11位にランクインしました。

(対象:家庭医学・健康、美容・ダイエットほか、暮らし・健康・子育て本 。集計期間: 2015年11月16日~2016年11月13日)

この時17~8万部くらいでしたので、順位と売れ行きについてひとつの参考になれば。

 

ここで紹介した「Amazonランキング大賞」は通年(あるいは半期)の実績ですので、Amazonで売れていることは間違いありません。また計測期間が長い分、後述のAmazonキャンペーンなどでの影響も薄く、実際に世の中でもベストセラーになっているものがランクインしていると思います。

 

でもAmazonランキング大賞は年に1度か、半期に1度の発表のはずなのに、わりとしょっちゅう「Amazonランクキング〇位!」という宣伝を目にしますね。

これは実は「ランキング大賞」ではなく「Amazon売れ筋ランキング」のことなのです。Amazonランキングには「ランキング大賞」と「売れ筋ランキング」2つがあるのですね。

ここでもう一度さきほどの「Amazonランキングとは?」から、「Amazon売れ筋ランキング」についてを引用すると・・・

「Amazon売れ筋ランキング」は、商品の販売データなどを反映して、1時間ごとに更新される、人気商品のランキングです。

とあります。1時間ごとに更新されるランキングだから、すごく鮮度の良い情報で、まさに「今、売れている」かどうかを判断するのに便利です。しかし逆に言うと「1時間の売り上げしか反映されない」ので、ランクインしたからと言って、即ベストセラーとは言い切れないのです。その1時間や、前後の数時間だけすごく売れたのかもしれないからです。例えばテレビで紹介された本なども瞬間的にたくさん売れますが、24時間もしないうちに平常モードに切り替わってしまいます。

 

つまり売れてるかどうか、ベストセラーかどうかを判断したいなら「Amazonランキング大賞」で見るのがより正確だと言えます。「売れ筋ランキング」の場合は、せめて1週間くらいずっと追いかけて、1位でなくてもよいのでずっと上位のものであれば売れていると判断できるでしょう。大事なのは継続性ですね。

 

Amazonキャンペーンとは?

Amazon売れ筋ランキングが「1時間ごとに更新される」という特性を利用して、戦略的に「ランキング上位を狙う」ことも可能です。いわゆるランキング操作で「Amazonキャンペーン」などと呼ばれている手法ですね。

具体的には、著者が「指定した日の特定の1時間」で多数の人に購入をお願いします。そして瞬間的にランキング上位、可能なら1位を目指すのです。そこで1位を取れればその後の宣伝文句として「Amazon1位!」とPRしていきます。

これは違法行為ではないのかもしれませんが、amazon側も「やめてほしい」と思っているようで、以前出版社あてに「一時的なランキングの結果を、宣伝に使わないでほしい」旨、書面で通達がありました。正確な日数は覚えてませんが「使用する場合は何日以上ランクインしたものだけでお願いします」とのことでした。

 

※ここから、著者向けの話↓

このAmazonキャンペーンはありなのでしょうか?ナシなのでしょうか?僕としてはきわどいところですがナシかなと思っています。やりたい著者をわざわざ止めませんが「意味ないですよ」とはっきり言っています。

ここでは違法かどうかとか、道徳的な話ではなく、マーケティングの面で効果が薄いから反対しています。

Amazonは大きな本屋さんですが、あくまでネット上にある巨大な1店舗という感じです(つまりチェーン店ではなく、巨大な売り上げの単店)。例えばTSUTAYAや文教堂などのチェーンで売れた場合、本部がチェーン全体の注文を出して、全店で平積みするよう指示してくれることがあります。このようにして、ある店で売れたことが波及して「全国展開」された場合は、実際に各地に本を在庫してもらうことによる告知効果が得られるのです。逆にweb上に1ページしか商品ページのないネット書店だと、Amazonで売れたから、Amazonでの掲載ページが増える…といった露出の拡大はあまりないのです。

1店としての売り上げで言えば、amazonが1番売ってくれる本屋さんかもしれませんが、チェーンの合計販売冊数で言えばAmazonよりも売ってくれる本屋さんはあります。

Amazonでどれだけ売れてもAmazonの在庫数が増えるだけですが、リアル書店で売れれば法人全体から注文が来たり、他のライバル書店も注文してきてくれたりと「拡がり」があります。ですので、アマゾンキャンペーンを応援してくれる友人がいるなら、リアルな店舗で買ってもらったがよっぽど、マーケティング的においしいと思うのですが、いかがでしょう?

Amazonランキング&商品レビュー(5つ☆評価)との付き合い方

Amazon売れ筋ランキングについては、著者が仕掛けたAmazonキャンペーンによって上下した可能性があるので、あまり信用しないほうがよろしいでしょう。数日間続けて上位にランクインしているなら別ですが、ランキングをみるなら「Amazonランキング大賞」で見ると失敗が無いように思います。

 

また、Amazonには商品レビューがあります。5つの☆で点数をつけ、ユーザーが感想を書きこむものです。

これはそもそも一人のユーザーの個人的な感想なので、あまり反応しすぎるのもよくありませんね。例えば☆5ばかりだったり☆1ばかりだと偏りすぎで「ファンか業者が☆5にしてるだけ」か「アンチが☆1にしてるだけ」っていう可能性があります

では、Amazonレビューは完全に無視した方が良いのでしょうか?

僕は次の2つの基準を満たしたものは参考にして良いと考えています。

  • 評価のバランスが「く」の字型になってるもの
  • レビューの数が多いもの

です。

 

評価のバランスが「く」の字型というのは、☆5と1が一番多く、次いで2,4となり、3が一番少ないもののことです。

なぜかというとそれが最も自然な評価のバランスだからです。☆3つまり「普通」と思った人はわざわざ書き込んだりしません、めんどくさいからです。ですから☆1や5のような良くも悪くも心動いた人が書き込むことが多いはずで、☆5から順に右に長く(評価者が多く)、☆3が一番短い、そして☆1も長いという、ひらがなの「く」の字型になるのが最も自然なバランスなのです。

業者やアンチが入るとやっぱり評価も偏って、「く」の字型になりません。ちゃんと「く」の字型で、そのうえ☆5,4がやや優勢のものを「自然なレビューだな」と判断しています。

 

またレビュー数が多いというのも、自然なレビューの割合が増えるから参考になります。特に基準はないですが、レビュー40以上なら信頼度が高いと判断しています。(業者や知人に頼むとして、せいぜい20~30くらいじゃないかなと思うからです)

レビュー数40以上あるのに星の数が5や1に偏っていたら本当に素晴らしい本だったり、つまらない本なんだろうなと個人的には思っています。

まあ、しかしランキングもレビューも、他人の評価の合計でしかありません。その本が面白いかどうかはランキングやレビューに関係なくあなたが決めて良いのです。むしろ、みんなが激賞している本でも「俺は面白くない!なぜなら~」と理由を言える人がいい読者だと思うし、周りの反応を気にせずに本を買って「ああ、やっぱり面白くなかった、だまされた」という経験をしてきた人だけが本当に(自分にとって)良いものを見分ける目を持てるのだと思いますよ。

amazonランキングの本は、本当に売れているのか?

朝のスッキリ!!でやってる誕生月占いに一喜一憂する出版プロデューサーの西浦です。ちなみに今日(9/20)の8月...

こんにちは、出版プロデューサーの原です。

今回は早くも3回目を迎えた、出版プロデューサー西浦孝次による「おすすめ!人生を豊かにする本5冊」改め「ニシュランガイド」のレポートを公開します。

今回もイベントスペースを貸してくださったのは東京駅八重洲口を出て真正面にある「八重洲ブックセンター」さんです。

 

紹介した本

5冊の候補がありましたが、毎回恒例の参加者投票と、西浦さんのおすすめで紹介が決まったのはこの4冊。

  • フェルマーの最終定理
  • 芸人交換日記 〜イエローハーツの物語〜
  • 海馬 脳は疲れない
  • (赤塚不二夫対談集 これでいいのだ)

時間の都合で詳細までご紹介できたのは上から三つの作品となりました。

 

フェルマーの最終定理

イベント時間2時間の中で1時間をかけて話してくださったのがこの「フェルマーの最終定理」

書店などで見かけたことのある方も多い本かと思います。

この一冊は、西浦さんが数学に興味を持つきっかけになった一冊だそうです。

 

とても大きなテーマになりますが、人類が世代も人種をも超え、一つになって取り組んだことをご存知でしょうか?

今現在も戦争が終わらず、あちこちでテロなどが起きている中、そういったものを見つけるのは難しいことかと思います。

「フェルマーの最終定理」は、解を見つけることが非常に困難な数学の謎です。

そうであったがゆえに、数学者たちを幾世代にも渡り魅了し続け、それぞれの人生をかけて、解を見つけるために奮闘させたものでもありました。

 

この本はただの数学書ではなく、そのうち大きな貢献をした人たちの生涯にフォーカスした人間ドラマの詰まった一冊となっているのです。

ただ一冊の数学についての本としてだけではなく、数学者たちのストーリーに思いを馳せて読んでみると、また違った数学の面白さや素晴らしさが見えてくるかもしれません。

海馬 脳は疲れない

赤ちゃんの頃を最高として、生きていればどんどんと死滅していく脳細胞。

でも実は、20歳までは単純記憶が発達しており、30歳からはネットワーク構築という新しい才能の開花するのが人間であるという、新しい発見が出来るのがこの本です。

印象に残るのは、西浦さんの「だからこそ人は生きるのに慣れてしまうと成長が止まってしまう」と言う言葉。

あなたはどうでしょうか?

新しい出会いや新しい発見を避けていませんか?

固定観念に取りつかれ、一歩踏み出すことを必要のないことのように思ってはいないでしょうか?

この本にも、いろいろな感想が集まりました。

自分の生き方や、ものの受け止め方にも影響が出る、人生の為の一冊、ぜひ手にとってみてはいかがでしょうか。

あなたにしかない新しい気づきがあるかもしれません。

芸人交換日記 〜イエローハーツの物語〜

3冊の中で唯一のフィクション作品が芸人交換日記。

森三中大島さんの旦那様でも知られる放送作家の鈴木おさむさんの作品です。

芸人同士の交換日記形式で進められていくこの本では、夢を追う人の葛藤と、「夢を諦める」勇気の偉大さがわかる一冊となっています。

ぜひ読んでもらいたい本です。

もしあなたが夢を追う人や諦めた人、今現在、葛藤している人なら。

 

感想会

今回もイベントを終えた後に、各本に対する感想会を行いました。

西浦さんが紹介してくださった内容を受けて、各々感じたことを一言ずつ付箋にして貼り付けています。

そこからは自分で感じ取ることのできなかったことも読み取れ、人それぞれに与える本の影響の大きさやその差、隣人の思いなどが詰まっており、本の可能性をますます感じる会となりました。

また、紹介された本は会場の八重洲ブックセンターさんで購入することができるため、気になったものをその場で手にすることができます。

イベントに興味を持っていただいた方は、ぜひ次回参加してみてください。

[facebookイベントページ]

 

【イベント】出版プロデューサーの人生を豊かにする本「ニシュランガイド」Vol3

こんにちは、出版プロデューサーの原です。 今回は早くも3回目を迎えた、出版プロデューサー西浦孝次による「おすす...

「みんな、本読んでる?」(CV:ブルゾンちえ〇)

え、最近ほとんど読めてない?とにかく選ぶのが大変だって?

選べないのは本が多すぎるから!だったら…人にお勧めしてもらえばイイ。

ちなみに、本が年間、何冊でてるか・・・知ってる?

 

 

 

 

 

 

 

「8万冊」

 

 

ブルゾンさん風に書くのはここまでとして・・・(難しい)

出版プロデュ―サーの西浦です!本の年間出版点数8万冊ですよ!

8万!1日に平均220冊強!確かに「選べるかーい!」ってことで、

だったら面白い本をこちらから紹介しようと!どうせ紹介するなら、それ自体をコンテンツにしちゃおう!と、

昨年末スタートした『出版プロデュ―サー西浦孝次がお勧めする「人生を豊かにする本5冊」』のVOL.3を6月28日に開催します!

今回から「ニシュランガイド」と名前も変わっております!命名はスタッフで弁護士のK先生です!

 

『ニシュランガイド』ってどんなイベント?

 

大変ありがたいことにリーピーターが非常に多く、定員の7割以上がリピーターさんで埋まっております。

だから余裕こいて今まで案内するの忘れてたんですよね・・・いかんいかん。

 

面白い本に興味はあるけど、何を読めばいいかわからないー。

っていう方に、本のプロ(おこがましいですが)の出版プロデューサー西浦が、商売一切抜きで面白い本をおすすめするイベントです。

  • 本は好きだけど、年に5冊くらいしか読めてない
  • 本屋さんに行っても、どんな本を読んでいいか分からな
  • ランキング上位の本をとりあえず読んでいる
  • 歴史的な名著と言われてもピンと来ない…
  • でも本を読みたいと思う!

という方が対象です。本を全然読んでなくても全然問題なし!ご興味あればぜひ!

しかもイベント会場は八重洲ブックセンターさん!

本屋さんで開催ということで、イベントで紹介された本をその場ですぐに買って帰ることが出来ます!

 

どんな本が紹介されるの?

 

年間365日、本に触れている出版プロデューサー西浦が、これまでに読み、影響を受け、名著だと感じた書籍を厳選して紹介します

ジャンル等は特になく、マニアックなものよりは「聞いたことあるけど読んだことのない本」とか「有名作家の、ちょっとマイナーな本」とか比較的メジャーなものを取り扱います。

もちろん超有名人の超有名本でも扱います!

 

ちなみに6月28日の回には

  • 脳科学
  • 小説×2
  • ノンフィクション
  • 対談集

というジャンルから合計5冊をチョイスしました。

過去の様子はこちらから

第1回 イベントレポート前半 と 後半

第2回 イベントレポート

本はほとんど読まないけど参加してもいい?

もちろんです、むしろそういう人に『本を手に取るきっかけ』になってほしいと思って開催しています。

当日は、参加者の方々に5冊の内、プレゼンを聞きたい4冊を選んでもらったり、それぞれの本への感想をフセンに書いて貼ってもらったり参加型の部分がありますが、本を読んでいる必要はないものばかりです!

 

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「みんな、本読んでる?」(CV:ブルゾンちえ〇) え、最近ほとんど読めてない?とにかく選ぶのが大変だって? 選...

「読書が好き」と話すと、なぜか「ベストセラーは読んでいるはず」として、その話題を振られることがあります。
しかし私の場合、すべてのベストセラーを読んでいるわけではありませんし、読んだとしても記憶に残っているとは限りません。
そんなとき、はっきりと「読んでいません」と答えると、「なぜ読んでいないのか」という空気が漂うことがあります。
すべての本を読んでいる人ばかりではないはずなのですが、不思議なものです。
趣味を聞かれて「読書」と答える人ならば、もしかしたら同じような状況に陥った経験があるのではないでしょうか。

今回は、そんな状況のときの助けとなりそうな本、『読んでいない本について堂々と語る方法』を紹介します。
著名な本の内容を引用しながら進む本書、実に面白い内容となっています。

どんな本なのか

この『読んでいない本について堂々と語る方法』は、2007年にフランスで出版されベストセラーとなり、多くの新聞や雑誌で取り上げられました。
著者は、パリ第八大学教授で、精神分析家のピエール・バイヤールです。
本書には「未読の諸段階」と「状況」に応じて「読んだことのない本について語る方法」が記されています。
そして著者は「読んだことのない本について語る」ことにより「創造的読書」ができるとしています。
あまり読書をしない人にも、読書好きな人にもおすすめできる、興味深い本となっています。

読書に関する三つの規範

読んでいない本について語るのは難しく、叶うなら、なるべく避けたい状況です。
もちろんそういう経験もゼロではありませんが、できればそのことを他人に知られたくありません。
そう感じる理由として、著者は、以下のように記しています。

<読まずにコメントする>という経験について語ることは、たしかに一定の勇気を要することである。
本を読まないことを称揚するテクストがほとんど見当たらないのは理由のないことではない。
読書をめぐっては、暗然たる強制力をもつ規範がいくつもあって、それが私がここで扱おうとしている問題に正面から取り組むことをむずかしくしているのである。なかでも以下の三つの規範は決定的である
(4ページ「序」より引用)

ここで言う三つの規範とは、

  1. 読書義務(読書は神聖なものとみなされており、神聖とされる本を読んでいないことは許されない)
  2. 通読義務(本は最初から最後まで読まなくてはならない
  3. 本について語ることに関する規範(本について正確に語るためには、その本を読んでいなければならない)

というものです。
普段意識したことはありませんでしたが、確かに、これらは「暗黙の了解」として存在するように感じます。
本書は、そんな「暗黙の了解」を破ることによって生じる「やましさ」を軽減し、読んでいない本について語ることを正当化してくれます。

未読の諸段階と、その理由

本書は、以下のような構成になっています。
—–
Ⅰ未読の諸段階

  1. ぜんぜん読んだことのない本
  2. ざっと読んだ(流し読みをした)ことがある本
  3. 人から聞いたことがある本
  4. 読んだことはあるが忘れてしまった本

Ⅱどんな状況でコメントするのか

  1. 大勢の人の前で
  2. 教師の面前で
  3. 作家を前にして
  4. 愛する人の前で

Ⅲ心がまえ

  1. 気後れしない
  2. 自分の考えを押しつける
  3. 本をでっち上げる
  4. 自分自身について語る

—–
読み進めるうちに、「その本が未読である理由」にも様々なものがある、ということに気付きます。
一般的な理由として考えられるのは、

  • タイトルや内容に興味を持てない
  • 読みたいが時間がなくて後回しになっている
  • 理由のない読まず嫌い

などです。
この中でも、読まず嫌いによって未読である本については、語るのが非常に難しそうです。
しかし本書を読んでいるうちに、たとえどんな未読の本であっても語ることが可能だという気持ちになるのです。

読んでいない本について語るために必要なこと

では、実際に「読んでいない本について語る」ために必要なことを見てみましょう。
現実的に使えそうなのが、Ⅲの見出しに記載されている「心がまえ」、

  1. 気後れしない
  2. 自分の考えを押しつける
  3. 本をでっち上げる
  4. 自分自身について語る

です。
これならば、本を隅から隅まで熟読しなくても、内容については触れず、読んでいない本について語ることができそうです。

そして本書の結びでは、読んでいない本について語ることは、

  • 話している相手の反応に注意を払う
  • 作品の本質を探る

自分の話により相手の共感を得る
などの必要があることから、「まぎれもない創造の活動」であると述べています。
そう考えると、日常的に文章を書く人にとっては、読んでいない本について語ることは「作品を作る」上での良い訓練になりそうです。

終わりに

数々の裏付けをもとに、本書は、「読んでいない本について語ることは、決して悪いことではない」と私たちに教えてくれます。
本書を読むことで、きっと、読んでいない本について語る罪悪感から解放されることでしょう。
そして、創造活動の一環として、未読の本について語ってみたいという欲求に駆られるに違いありません。

(文:朔)

本の出版をお考えの方へ

【書評】読んでいない本について堂々と語る方法【未読の本について語る罪悪感からの解放】

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作文、読書感想文、謝罪文など、文章には様々なものがあります。
そんな文章が、せっかく書いたのに、うまく相手に伝わらなかった、という経験はありませんか。
どんなに長くても、どんなに感情を込めても、きちんと相手に伝わらなければ、その文章は役割を果たせないことになってしまいます。
しかし、何が原因なのかは、自分では気が付きづらいものですよね。

「相手にきちんと伝えたい。文章によって、相手の心を動かしたい」
そんなときは、山田ズーニー氏による【伝わる・揺さぶる! 文章を書く (PHP新書)】を読んでみてはいかがでしょうか。
本書には、どんな用途の文章にも応用させることのできる「文章を機能させるための要件」が収められています。

どんな本なのか

伝わる・揺さぶる! 文章を書く (PHP新書)」は、『機能する文章』を書きたいと考える人におすすめの本です。
筆者は1984年にベネッセコーポレーションに入社し、小論文通信教育の企画・編集・プロデュースに携わった山田ズーニー氏です。
本書では、説得文・依頼文・議事録・自薦状・謝罪文・メールなど実用性のある様々な文章について、実際の例を挙げて説明しています。
また、それだけではなく、指示の出し方や、会話などについても言及されています。
仕事や学校などで文章を書く機会が多い人だけではなく、全ての人におすすめできる、日常に応用のきく内容となっています。

考える方法がわかれば文章は書ける

「伝わる・揺さぶる!文章を書く」のプロローグには、実に興味深い例が載せられています。
それは17歳の女の子が書いた小論文なのですが、「とりあえず」という言葉が多用されており、とても小論文とは思えない仕上がりです。
著者は彼女の文章を変えるべく、2時間の指導を行います。
たった2時間で文章を変えることは出来るのか、という問いに文章指導のスペシャリストは「無理」と答えますが、著者は少女の文章を変えることに成功しました。
著者は、彼女に自分の立場を発見させ、止まっていた思考を動かし、自分自身で考えさせたのです。
どのように考えさせ、どんな風に変わったかは実際に本書で確認してみてください。
きっとその変化に驚かされることでしょう。
考える方法がわかれば文章は書ける、という著者の言葉にも頷けます。

読み手の心を動かしたいときに気を付けるべきこと

読み手の心を動かす文章を書きたいと思うとき、私たちは何を書くべきなのでしょうか。
そのヒントが、本書の第2章「7つの要件の思考法」第6節『根本思想』という部分に記されています。

根本思想に着目すれば、膨大な文章でも、ごく短く言える。
なぜなら、膨大な文章も、すべて、書き手の根本にある想いから湧き出たものであるからだ。
根本思想は、いわば、文章の製造の源。
製造元を押さえるというのは、結局とても効率がよいやり方だ。
この方法なら、便箋10枚もの長いラブレターも、「すき」の2文字に集約できてしまう。
ながい文章を極力短く要約しようとすれば、根本思想に向かわざるをえなくなる。
だから、文章を要約すれば、自他の根本思想がわかるのだ。
(108ページ 第2章「7つの要件の思考法」より引用)

著者は、この『根本思想』を把握することにより、
・根底にある想い
・大事なことの順番
が分かると述べています。
その上で、文章で大切なのは、「自分の気持ちや生き方にうそをつかないこと」だとしています。

文章ならば「多少の嘘は分からない」と思うこともあるかもしれません。
しかし著者によると、
・自信を持って言い切れないから歯切れが悪くなる
・経験や知識を積み重ねた人の、本物の言葉に勝てない
という理由から、自分を偽らない文章こそが説得力を持つのだそうです。

そして根本思想と、偽りのない文章が一致したとき、人の心を動かすのだと。
読み手に確実に思いを伝えたいときは、この章が大きな助けとなりそうです。

議事録のとりかた

社会人になると、会議の議事録をとるよう指示されることがありますが、慣れないうちは難儀するものです。
そこで、本書で取り上げられている議事録の書き方を紹介してみます。

本書では、議事録の書き方として、
「議題を問いの形にして頭に大きくはっきり書く」
ことが一番のポイントであり、腕のみせどころだとしています。
そのためには、会議の論点を明確にする必要があります。

そして、
1.会議の前後の流れを明示する
2.問いに対して、どのような会議なのか位置づけを書く
3.今後の議題を課題文で書く
としています。実に明瞭で分かりやすい方法です。
作成だけで終わり議事録が読み返されない場合などに、ぜひ試してみてください。

終わりに

日常的に文章を書いていても、思考が滞り、うまく書き進められないことがあります。
そんなときは、この本を読むことで、解決につなげることが出来るかも知れません。
もしも思いを正確に伝えられたら、きっと今まで以上に文章を書くのが楽しくなることでしょう。
文章を書く機会があるなら、この「伝わる・揺さぶる!文章を書く」を一度読んでみてはいかがでしょうか。

(文:朔)

伝わる・揺さぶる!文章を書く (PHP新書)

【書評】伝わる・揺さぶる!文章を書く【読み手の心を動かす文章を書きたい人へ!】

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読書のスタイルは人により様々です。
全く読書をしない人もいれば、新刊のみ読む人、さらに毎日読書に夢中、という人もいます。
私の場合は10代前半までは多読で、いつも朝から晩まで本を読んでいたものでした。
しかし現在は決まった作家の新刊を購入する他に、内容が気になったものを購入して読む程度となっています。

さて、今回は「読書について 」という本を紹介します。
子供時代に「たくさん本を読みなさい」といわれてきた人なら、このタイトルから「読書を推進する内容」をイメージするのではないでしょうか。
しかし実際には、それよりさらに深い内容となっています。

どんな本なのか

読書について」は、主意主義とペシミズムの代表者といわれるドイツの哲学者、アルトゥール・ショーペンハウアーによって書かれた本です。
ペシミズムとは、日本語では「悲観主義」と訳され、世界は悪や悲惨に満ちたもの、という人生観をいいます。
ショーペンハウアーの悲観主義は、哲学や文学、芸術などの分野に大きな影響を与えました。

全編を通し、辛辣で簡潔な文章です。今から150年以上前の文章ですが驚くほど現代にも通じる部分が多いのが特徴です。
特に文章を書く人にはおすすめしたい1冊です。

多読することへの警告

この「読書について」は、

  • 自分の頭で考える
  • 著述と文体について
  • 読書について

の3部から成り立っています。

この中の、「自分の頭で考える」「読書について」では、一貫してショーペンハウアーは、「多読」を批判しています。
読書とは、他人の考えを読むことであって、「多読に走ると、精神のしなやかさが失われる」としています。
本を読むこと自体は知識を得たり考えたりするきっかけになるものの、ずっと読み続けると考える時間を作れないのだというわけです。

「自分で文章を書く修行」の一環として読書に励む人もいるでしょう。
しかし、ショーペンハウアーは、読書が書く修行になる方法は1つしかないとしています。
それが何であるかは、ぜひ本書で確認してみてください。
なるほど、と思わずにはいられません。

匿名で書くことの卑劣さ

近年、インターネットの普及に伴い、SNSは驚くほど進化しました。
ブログ、Facebook、twitterなど様々なツールにより、私たちは自由に自分の考えを発信することができます。
そんなSNSには、匿名で利用できるという特性があることから、攻撃的な文章を見かけることは少なくありません。
しかし、そんな「匿名での発言」について耳が痛くなるような記述が、本書の「著述と文体について」という部分に収められていますので引用します。

ルソーは『新エロイーズ』序文に「名誉心ある者なら、自分が書いた文章の下に署名する」と書いている。
この逆も言える。
すなわち「自分が書いた文書の下に署名しないのは名誉心なきものだ」
これは攻撃的文書におおいにあてはまり、たいていの批評がそうだ。
だからリーマーが『ゲーテにまつわる報告』で言ったことは正しい。
「面と向かって率直に発言する相手は、名誉心ある穏健な人物だ。
そういう人物なら、お互いに理解し合えるし、うまく折り合い、和解することができる。
これに対して、陰でこそこそ言う人間は、臆病な卑劣漢で、自分の判断を公言する勇気すらない。
自分がどう考えたかはどうでもよく、匿名のまま見とがめられずに、うっぷんを晴らし、ほくそ笑むことだけが大事なのだ

(53ページ 著述と文体について より)

これだけではなく、さらに言葉を重ねて、ショーペンハウアーは「匿名の卑劣さ」について述べています。
この部分は実に興味深く、意外にも、SNSなどを多用する現代の私たちにも通じる部分となっています。
もちろん、実名でSNSを利用する人もいますし、攻撃的な文を書く人ばかりではありません。
しかし、上記の文章が当てはまると見受けられる発言が多いのは事実でしょう。

またこの「著述と文体について」では、ドイツにおける言語破壊や語彙の減少についても触れられています。
100年以上前に書かれた文章とは思えないほど、現代の日本の問題点ともリンクしている、実に興味深い章となっています。

良書を読むための条件

ショーペンハウアーの言葉は辛辣で、読み手にとっても書き手にとっても、耳に痛い言葉ばかりです。
しかし同時に、「どう読むべきか」「どう書くべきか」について考える、大切な機会となるに違いありません。

「読書について」の中に、『良書を読むための条件は悪書を読まないこと』とあります。
具体的には、

  1. 大衆受けする本は読まない
  2. 偉大な人物自身が書いた本や、古くから名作と呼ばれる本を読む

という内容です。
人生は短く、時間には限りもあることから、知性を毒し精神を損なう悪書は読まない、というのがショーペンハウアーの考えです。
悪書と呼ばれる大衆受けする本は、読みながら考えることも読み返す必要もなく楽なものです。
しかし、楽な読書によって良書を読む時間を損なっているとしたら、確かに、それは避けるべきことなのかもしれません。

まとめ

読書について 」は、本を読むのが好きな人にも、文章を書くのが好きな人にも、ぜひ読んでいただきたい良書です。
本を読むことや、文章を書くことについて、この本を通して考えてみてはいかがでしょうか。

(文:朔)

読書について (光文社古典新訳文庫)

【書評】ショーペンハウアーの「読書について」【文章を書く人に特におすすめしたい】

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休日に丸まる一日、ひとりで遊びに行く予定を入れたりすると、妻が「家にいてもつまらない」という理由で実家に帰省したりするのですが、先週、僕がフルで遊びに行ったにも関わらず、お義母さんも外出されていたので帰省できなかったため、今週、妻が「振替え帰省中」の出版プロデューサー西浦です。

いや、今週ボク家にいるんですけど・・・?振替え帰省ってなんのシステム・・・。

 

さて、そんな妻が『本好きになる方法について書いてよ』と、突然言い出しました。

『え、なんで?』と訊くと『本を読みたい気持ちはずっとあるんだけど、なかなか積極的に読もうという気になれないから』とのこと。読書イベントをやってみて「読みたい気持ちはあるけど、実際には読めてない」人がたくさんいるなぁと感じていたので、ちょっとタイムリーでした。

妻のように「読みたくてもなぜか読めない」人は他にもいると思うので「本好きになる方法」について「僕が本好きになったきっかけ」とセットで、ご紹介していこうと思います。

ところで、読書好きってどこからそう呼んでいいのでしょう?今まで読んできた冊数なのか、年間の読書ペースなのか・・・?僕はどちらでもなく、「自分の読書軸を持ち、その軸を基準に本を選び、読める人」だと思っています。
ですので「読書好き=読書の自分軸を持っている人」という視点で、読書好きになる方法について解説していきます。

ちなみに、今でこそ出版プロデューサーという、本に関わる仕事をしていますが、僕は元々、読書家だったわけではありません。

なにせ僕が自分で「本好きになったな」と自覚したのは高校生の頃です。(遅い!)それまでは本はネクラな人の趣味だと思っていたし(笑)読書というと小学生のときに「かいけつゾロリ」シリーズは読んだかな、っていうくらいの、「ほぼ本を読まない人間」でした

ですから、ふだん本を読まない方も軽い気持ちでトライしてみて欲しいです

オススメされた本を読むのはオススメしない

誰かに本をお薦めされることってありますよね。そういう「オススメ本」は面白い可能性が高いのだけど、あくまで「薦めてくれた人」にとって面白いだけだったりすることも多いです。自分にとって面白いかどうかは、正直わかりません。

たぶんその人、誰かに薦めるくらいだから読書量も多い中級者以上だと思うんです。なので、たぶんおすすめの本も初級者向けの本ではないかなと。

同じ理由で「読んでおくべき50冊」みたいなのをネットで検索するのもお勧めしません。ああいうのは「本を読む習慣」「読書の自分軸」が出来てからの方が楽しめると思います。

 

なろうと思ってなれるものじゃない「本好き」にどうやったらなれるのか

今、本を読んでいない人は「読書に価値を見出していない」状態です。

その状態ではどんな名著であれ、やたら熱い上司に薦められためんどくさい1冊と変わりません。ですので、まずは読書の価値を見つけるところから始めましょう。

 

と言ってもなにも難しいことはありません。自分の悩みや興味のあることが何かを考えるだけです。本当に困っていること。本当に知りたいこと、好きなことはなんですか?

部下が言うこと聞かないとか、モテたいとか、お金がないとか、自信がないとか。何も見栄を張らなくていいので、リアルな本気の悩みや、好きなことを考えてください。

そしてそのテーマに関する本を自分で選んで読み始めるんです。詳しい本の選び方は後述しますが、まずは自分の興味を特定して、その解決や好きな世界に浸かるために読みはじめましょう。

この順番が大事で「名作をとりあえず読む」やり方だと本ありきであって、自分ありきではないので、読み終わっても「面白かった」か「面白くなかった」しか残らないんですね。

 

読書がすでに習慣化されていれば、「良書に出合う」だけでも感動があります。

「今まで読んだ本とは●●が違う」と感じることもできるし、「この本のおかげで新たな『問い』を掘り起こされた」といったこともおきるからです。
でもそれは自分の中に、ある程度の読書経験や、リアルな悩み・疑問を持っているからこそ生まれるもので、中級者向けなのです。

最初は「読書の自分軸」を育むために、超独りよがりな読書からスタートする方が結果的に本好きになれます。

ファッション好きと映画好き

「読書の自分軸を持つこと」が、本好きになる第一歩である。

これは映画好きになるきっかけとも似ています。

有名な作品やオススメ作品ばかり観ていて「映画好き」になるか、趣味に「映画鑑賞」って書けるかというと微妙ですよね。自分なりのポイントとかこだわりが見えてきて、はじめて『趣味は映画鑑賞』って言えるものなんだと思うんです。

少なくとも僕は自信を持って「趣味は映画鑑賞です」って言えません。僕は本に比べて映画はただ観てるだけで、興味はあるものの、自分の中に何も語れるようなモノがないからです。

子供が生まれる前は月に2~3回は映画館に行ってたし、自宅でも光TV等で結構観てたのですが、監督名も俳優さんもほとんど覚えられない。
ただ「面白かった」「ありきたりだった」というような感想を抱くだけで、自分なりの視点というものを持てていないんですね。

これでは「映画好き」とも「趣味は映画鑑賞」とも言えないなぁと思うのです。
かたや妻は、本をほとんど読みませんが、映画はすごく好きです。僕が朝起きてくると、よく知らない映画を一人で観てたりします。

彼女は海外のインテリアとかファッションが好きで、そういう「自分が好きだと思える、家、家具、舞台、ファッションが出てきそうな映画」を探して観るのが好きなんです。

そこから派生して、ファッションが好みなだけでなく、ストーリーも面白かった作品に出合うと「他にも大どんでん返しのあるマイナーな映画を見つけてやろう」と思うそうですし、たまに白黒時代の古い邦画なんかも観ています。

スタートの「海外のファッションやインテリアが観たい」という興味から、対極にある「超・和風」の映画にまで興味を持ってしまっているのです。

(それでも、あの箪笥かわいいね。とか言ってるから自分の視点自体は失われていない。どちらかというと厚みを増した印象)

こういう興味の変遷が起こるのが、「ファッション好きがファッション映画好き」に、そして「ファッション映画好きが映画好き」になる流れだと思います。

(ファッション映画なんて言葉があるのか知りませんが便宜上)

文庫から始めるのがおすすめ

というわけで、ファッションから入って、映画そのものを好きになったりするように、自分の悩みや興味のあるものを大事にして、そこから本に触れる「自分ありき」の読書をスタートしましょう。

手始めに選ぶなら文庫がオススメです。

文章量は少ないし、価格も安いのがその理由。読みきれないリスク、失敗して損するリスクが低いです。そのうえ扱うテーマが広くカバー力があるので、たいていの悩みについて、文庫は答えてくれると思います。(雑学系文庫、実用系文庫から名作文庫までたくさんある)

そしてまずは2冊買いましょう。読みたい!と思えるやつでいいです。表紙がかわいいとかミーハーでもけっこう。で、その日に2冊とも10ページずつとかでいいから読みます。

翌日、読んでてわからなかったこと、興味のわいたことをテーマにまた本屋さんの文庫コーナーに行って探します。とにかく家に本がある状態を作る。ただし本当に知りたい興味があるテーマにしましょう

オススメは地元の小さい本屋さん

オシャレ本屋はビジュアル的にオシャレなものを集める傾向があります。だから文章よりも写真やイラストが中心になりがちです。インテリアとして買うならいいのですが、「本好き=文章を読むのが苦痛でない」だと思うので今回の目的には合わないかなと思います。

また、大きい本屋さんは蔵書量もすごいし、お目当ての本もきっと見つかるでしょう。だけど、本が多すぎて目がチカチカしてくると思います。選択肢が多すぎてたぶん選べなくなる。

だからオススメは町の本屋さん。それも入り口から奥まで見渡せるくらいのサイズ感のところです。駅周辺で文庫新書に力入れてる感じのとこだとさらにいいです。

読書は文庫からはじめるのが入りやすいと思うので、文庫にスペースを割きつつ、他のジャンルもある本屋さん。でも多すぎないというと地元駅周辺の本屋さんがベストです。

  • 選択肢が少ないから、棚をじっと見ても疲れない。
  • 最新の流行モノは入荷してないかもしれないが、長く売れるロングセラーなどは入ってることが多いので、ハズレを引きにくい。

といったメリットがあります。

僕が本好きになったきっかけ

冒頭でも言いましたが、僕は特に本好きな少年ではありませんでした。

小学校の学級文庫で「ゾロリ」や親が買ってくれた「エルマーの冒険」は読んだことがありましたが、読書は「ネクラの趣味」くらいに思っていたので、本好きではなかったです。今思っても、人に薦められた読書は、読書好きのきっかけにならないのでしょう。

そんな僕ですが、高校に入ってしばらくして、いろいろ漠然とした悩みを抱えるようになりました。

将来のこととか何も決まってないし・・・
誰にも負けないすごい才能とか能力もないし・・・
好きで好きで仕方がないこともない・・・

そんなことを無意識に感じていたのでしょう。「自分がない」ような不安感に、日々、襲われるようになりました。今思うと恥ずかしいくらいのモラトリアムなんですが、15歳ってそういう歳ですよね(笑)
ただ思春期のなにがすごいって、その影響が体に出ちゃうことです。

当時サッカー部だったのですが、ボールを蹴っても一切飛ばなくなりました。どれだけ強く、思いっきり蹴っても全部ゴロになってしまうのです。
さらに学校の行きかえりで胃が痛くなるようになり、途中で休憩が必要になったり・・・家に帰ってもずっとイライラして親に当たっていました。

胃が痛いから胃潰瘍かと思って、胃カメラまで飲んだのですが、結果は「異常なし」。
お医者さんも僕の性格を知っているので「ストレスとか溜めるタイプちゃうしなぁ・・・」とお手上げでした。

 

原因不明の胃痛ってけっこう怖いです。

そんなあるとき、吸い寄せられるように地元の本屋さんに入りました。お金もないので文庫コーナーへ行き三笠書房の「知的生き方文庫」のタイトルをなんとなく眺めていたら

加藤 諦三先生の自信

という本が目に留まりました。

もちろん当時は著者のことも知らないし、この本の評判も知りませんでした。ただそのタイトルを見た時に『ああ、今、「自信」って全然ないな・・・』と思って、買いました。もう1冊何か買ったと思うのですが、それは覚えていません。

待てなくて読みながら歩いて帰ったのですが「自信とは何か」「なぜ自分は今、自信がないのか」そういったことが書いてあったように記憶しています。そこで初めて「ああ、将来への不安とか、『絶対的な自分』の無さ、みたいなものが、今の自信のなさの原因なのか」と気付きました。

すると不思議なことに、胃の痛みがなくなっていたんです。原因さえ分かってしまえば、半分は解決したようなもので、「自信がないんだ」と認めたことで、それだけで、痛みはなくなったんですね。

本ってすごいなと思いました。

これを友達とか先生に「お前は自信がないからそうなってるんだ」と言われたら、反発していたかもしれませんが、本ですからね。誰にも知られることなく、誰にも見栄をはる必要なく「あ、自信ないのね。なるほど」と受け入れられたのです。

それからは本=知らない世界を教えてくれる友人って感じで貪るように読みました。
高校生でお金が無いから文庫が中心でしたが主に心理系から始まって、人間関係や、小説なども読むようになりました。

自信とか心理に興味を持って読書をはじめたから、小説を読んでるときでも、ストーリーより、登場人物の心理面の動きを追うようになったり、心が行動や景色の描写にどう反映されているか?また、相手との交渉をうまく進めるための心理面のやり方など、新たに得られる知識や視点を探して本を読むようになっていきました。

それが本好きとしての僕の自分軸なのだと思います。

 

今日から始める本好きになる方法

というわけで、具体的に本好きになるためのステップをご紹介していきます。僕が定義する本好きは「自分の軸」で考えて本を選び、読む人なので、自分軸をつくるところから始めます。

  1. 見栄は一切排除して、「悩み」か「興味のあるテーマ」について考える
  2. 地元の小さい本屋へ行く
  3. 文庫コーナーに行く
  4. そのテーマがタイトルに入っている本を本屋で探す
  5. 2冊買う
  6. その日のうちに両方とも読む(10ページずつでもOK)
  7. 面白かったら続けて読む、面白くなかったら放置でOK
  8. 2-7を行う
  9. 8を繰り返しながら「面白い」と感じた本を読み続ける
  10. 9までを続けるうちに、文庫コーナーの導線上にある売り場の平台も見てみる
  11. 小説など他分野でも興味の惹かれたタイトルを買う
  12. 繰り返す

1、見栄は一切排除して、「悩み」か「興味のあるテーマ」について考える
部下が言うこと聞かないとか、モテたいとか、お金がないとか、自信がないとか。
何も見栄を張らなくていいので、リアルな本気の悩み、好みを考えてください。
むしろ一番にすぐ浮かぶくらいのものでないとダメです。

2、地元の小さい本屋へ行く

小さい本屋さんは本を選ぶのに苦労しない。かつベスト・ロングセラーを在庫していてハズレを引きにくい傾向。(店によるけど)

3、文庫コーナーに行く

文庫は読み切れないリスクと金銭的なリスクが小さい。そのうえ扱えるテーマが広いのでたいていの人のニーズにこたえられる。

4、そのテーマがタイトルに入っている本を本屋で探す

いわゆるタイトル買いでOK。評判などは気にしない。自分軸で本を見つけることが読書好きへの第一歩です。

5、2冊買う

1冊だけしか買わなくてつまらなかったらテンション下がるので・・・文庫だから3冊買っても1冊分!

6、その日のうちに両方とも読む(10ページずつでもOK)

とにかくどんなことが書いてあるか、興味の扉を開けるのが先。買った瞬間が最も「読みたい」モチベーションが高いので、積ん読しないように。

7、面白かったら続けて読む、面白くなかったら放置でOK

面白かったら当たりです、続けて読んでください。面白くないものは「もったいない」から読もうとしちゃいますが、それは「今は面白くないだけ」の可能性もあるので、後で読みましょう。

8、2-7を繰り返し行う

9、8を繰り返しながら「面白い」と感じた本を読み続ける

自分にとっての面白い本が、自分の本棚に増えていきます。

10、9までを続けるうちに文庫コーナーの導線上にある売り場の平台も見てみる

文庫コーナーはたいてい店の奥にあることが多いかと思います。入口から文庫コーナーまでに小説やビジネス書、新書のコーナーを通るはず。

その時になんとなく気になったもの、POPに惹かれたものがあれば手に取ってみてください。

11、小説など他分野でも興味の惹かれたタイトルを買う

実用系文庫を読む人は周辺の文庫小説を、文庫小説を読む人は実用系文庫を買うだけでもOKです。

12、繰り返す

これを繰り返せばいつの間にか自分の視点で本を選び、読むことに慣れていきます。
読書が習慣化したなと思ったら、人におすすめを聞いたり、「読んでおくべき名作」などをwebでチェックしてみましょう。
自分にとって面白い、面白くなかったという自分軸で感じられると思います。

本の出版をお考えの方へ

全く本を読んだことがない人でも大丈夫「本好きになる方法」

休日に丸まる一日、ひとりで遊びに行く予定を入れたりすると、妻が「家にいてもつまらない」という理由で実家に帰省し...