【望月竜馬さん対談4】本棚のマイルールと『自分の年齢に近い主人公が出てくる本』のススメ

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こんにちは!学生出版プロデューサーの森江美月です。

前回は雷鳥社の編集者望月竜馬さんと、出版プロデューサーの西浦孝次さんに『日本ロマンチスト化計画』についてお話していただきました。

全4回にわたってお届けしてきたこの対談、最終回は

  • おすすめの本
  • 読書、本棚のマイルール

についてです!


本棚のマイルール

 

—本を買うときや、買う本などにこだわりはありますか?本屋さんに入ったときに意識していることがあればそちらもお聞きしたいです。

望月「やっぱりデザインは重要で、ただ面白い本は図書館で借りたりとか、立ち読みで済ましちゃったりとかしますね。部屋において恥ずかしい本は買わない。

西浦「恥ずかしいっていうのはデザイン的に?」

望月「そうですね。恥ずかしいって言ったら失礼なんですけど、インテリアにならない本は買わないです。

西浦「じゃあ『身長が8センチ伸びる本』みたいなタイトルは置かないですか?」

望月「置かないし、もう8センチ伸びないと思ってます(笑)」

西浦「高校生くらいの時はまだいける!って期待してたんですけどね(笑)」

望月「してましたね(笑)」

 

西浦「望月さんは本を買うタイミングってあります?」

望月「気になる本とかはAmazonの欲しいものリストの中に入れて書店で買っています。でもすぐには買わないんですよ。なぜかというとお金がないから。」

西浦「分かりやすい理由でした(笑)」

望月「あと最近は裏技ですけど、(選書している『らいちょうBOOKS』で)自分の本棚の中に買いたい本を入れて買うかどうか決めます。

西浦「あ~!お店に仕入れとくってこと?それは羨ましいような、プレッシャーのような…。」

望月「はい。西浦さんは買うタイミングあります?」

西浦「僕はもう気になったら全部買います。もうその場でガンガン買っちゃう派、荷物が多い日とかは避けますけど。基本的にどの本が欲しかったか、もう持ってるのはどれか忘れちゃうじゃないですか。だから『忘れる前に買っておく』に近いかな~どんどん積読しちゃう。」

望月「書店を見ると出会える本が多くていいですよね。家の本棚とかはどうされてます?」

西浦「いくつか本棚があるんですが、一番でかい本棚は上から発行部数順に並べています。

望月「部数順?」

西浦「一番左上が『窓際のトットちゃん』で、『ハリー・ポッター』シリーズとかずらーっと順番に並んでいます。部数ランキングが発表されてて、それの70位ぐらいまでのもので、手に入るものは全部買っています。」

望月「面白そうですねー!」

西浦「僕の夢は、その列の最後尾でいいから、自分がプロデュースした本がそこに入ることですね。140万部くらいかな?

この本棚を見て売れる本の方向性とかも学んでいます。目に留まる本棚には、売れている本を並べておいて、自分の感性を『好みじゃなくて、売れているもの』に矯正しておきたくて。僕がいいなって思った本は売れるものっていうふうに『設定』しておきたい。

望月「徹底していますね。すごい。」

西浦「『売れてないけど自分は好き』っていうものを減らしていった方が、仕事としてはいいと思っていて。売れてて好きっていいじゃない。」

望月「王道のものを好きって言えるってかっこいいですよね。」

西浦「ですよね?誰しも一回はマイナーなところに行きたがるから、そこを乗り越えるのはかっこいい。」

望月「子供の頃に赤ではなく、青レンジャーが好きでした(笑)」

西浦「なるほど(笑)」

望月「金より銀が好きとか言ってたんですけど、よく考えるとそれってダサいなと思って(笑)」

西浦「それはやっぱり、金を意識しての銀ですもんね(笑)

ちゃんとかっこいい金を目に留まる所に置いておかないと、銀(マイナー)好きのままになっちゃうのかもしれない。だから意識して売れる本を置いています。それがこだわり。」

望月「面白いですね、部数順は聞いたことない。本が増えて、収まらないときはどうしていますか?」

西浦「より広い部屋に引っ越す!」

望月「もう成功者のやり方(笑)」

西浦「いや、ただの本の奴隷です。だって捨てれないし、どんどん生活スペースを侵略されてるだけだから。読んでよっぽど面白くなかったら、さよならしますけど、そんなにないんだよね。」

—望月さんは本の並べ方はどうされていますか?

望月「僕はもう西浦さんとは全然違います。面出しとかで置いたりもしてますし、それを時々入れ替えています。しばらくこれは面出しで置いておこーとか、眺めてて落ち着く本を探しているだけかもしれませんが。」

西浦「へえー!」

望月「あとは著者名とかジャンルで並べるんじゃなくて、自分の感性で決めていますね。

西浦「え?!」

望月「ここはノスタルジックコーナーにしようと思ったり、ここは甘酸っぱいものを置いていこうと思ったり。」

西浦「すごいな~それは表紙とかではなく中身で?

望月「はい。中身で。

西浦「すごいな、それは真似できないな~5冊10冊とかならできるかもしれないけど、本棚でやるとなると僕はできないな。」

望月「西浦さんとは全然違いましたね。」

西浦「そういうのができるかできないかで、観光行った時の見方も変わっているんだろうね(笑)」

望月「(笑)」

学生ならではの青春小説

次が最後の質問になります。学生の人に進めたい本を教えていただきたいです。

望月「これは全然主観でいいんですか?」

西浦「それはもちろん」

望月「これは悩みますね。やっぱり青春小説ですかね。

西浦「うんうん。」

望月「これは学生のうちに読んでほしいですね。大人になってから読むと懐かしいとか、ちょっと思い出しながらのキュンになっちゃうので。」

西浦「あー!そっか!」

望月「今の自分に重ね合わせられるのって今しかないじゃないですか。だからほんとすぐに読んでください!

西浦「もう2人(取材中の)も今すぐ読め!買って帰れ!ちなみにタイトルのおすすめってあります?」

望月「太宰治の『正義と微笑』という小説なんですけど、太宰の鬱屈とした感じではなくて、清々しい読後感で、でもくよくよするところはありつつも、最後の持っていき方は青春そのもの。」

望月「あとは高校の時に読んでいたのは、森絵都。結構好きで。それまでフィクションの小説から離れていた時期があって、哲学や心理学とかの本を読んでいたんですけど、当時好きだった女の子が森絵都の小説を勧めてくれて、それを読んだらすごい面白くて、フィクションの世界へおかえりって感じでした(笑)」

西浦「ロマンチストな世界へ(笑)」

望月「そこからまた色々な本を読むようになって、これがなかったら今この仕事もしてないかもしれませんね。」

西浦「ちょっとわかるかも。好きな人が好きな本は読んだ方がいいと思う。

望月「その人がどういう感性をしているとか共有ができますもんね。」

西浦「それって『読む動機』になると思うんだよね。本を読む理由ってけっこう必要じゃない?興味のある本がたくさんあるから、逆に『読む理由がないと読む気にならない』というか。望月さんの『青春小説は今の感性でしか読めない』って言うのにもすごく納得しました。」

―――西浦さんのおすすめの本はありますか?

西浦「『僕は勉強ができない』をおすすめしたい。山田詠美さんの青春小説で、この本をまさに高校生の時に読んだんだけど、あれは人生のなかのベスト小説に入りますね。主人公も高校生で、すごく大人な恋愛をするんだけど、今思うと高校生の時に読んだのがよかったのかもしれない。」

望月「今読んでも面白いですけど、やっぱり違いますよね。」

西浦「たしかに違いますね!その小説の高校生活をやっぱ目指してましたもん。」

望月「自分の年に近い主人公が出てくる本を読んだ方がいいですね。」

西浦「たしかにそれはいいかもしれない。今、大学生が出てくる本を読んでも『こんな奴いないわ』とか思っちゃうもん。書いてる著者さんおっさんじゃねーかとか、いらん情報まで入ってきちゃう(笑)この女子大生大人っぽ過ぎない?とか。」

望月「大人になると何かを得ようとか、読もうとして読むじゃないですか。暇なときに純粋に欲求で読むって一番いいと思うんですよ。そのときに読んだ本ってやっぱり大事だと思うので。知識として読むのとはまた違ってきますから。学生ならではの視点で読めるときに本を読んでみてください。」

 

「望月竜馬さん×西浦孝次さん」の対談はこれで終了となります。
最後までお読みくださりありがとうございました!

望月さんもご登壇!ブックガイドイベント

『編集者たちが「今年、本当に面白かった本」をご紹介!ニシュランガイド2018 年末スペシャル&交流会』

参加者募集中です!本対談の望月さんもご登壇くださります。

本がお好きな人はもちろん、「あんまり読めてないなぁ」という方にこそぜひご参加いただきたいイベントです。

年末の日曜ですから、昼間っからお酒片手に本の話で盛り上がりたいましょう!

取材にご協力頂いたカフェ

 

 

「KataKoto Kichen」

〒167-0043

東京都杉並区上荻2-4-12

最寄り駅 荻窪駅 徒歩10分

TEL 03-6913-8250

営業時間 (火)~(木)、(日) 11:30~21:00

(金)、(土) 11:30~22:00

定休日  月曜日

 

 

隣にある雷鳥社の書店「らいちょうBOOKS」と店内がつながっているので、本を買ってからカフェでゆったり読むことが出来ます。

「らいちょうBOOKS」限定のブックカバー、しおりも要チェックです!

 

写真 竹田千幸

ライター 善波有香

編集 森江美月

参考リンク
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