文章がうまくなるチェックポイント・小技No.1-10

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文章がうまくなるハックス

僕自身編集者でもなければライターでもないので、文章はまだまだ修行中です。

でも仕事がら、著者や、出版プロデューサー、インターン生などいろんな人の原稿を直してきたので「初心者のやりがちなミス」はわかってきた気がします。

 

ですので実際にしてきたアドバイスのうち、今思い浮かぶことをTips的に書いていきます。

そのうち文章術のまとめ記事も作ろう、うん。

文章に正解はないけど、一応気に留めてほしい型

ちなみに以前も書きましたが、文章に正解はありません。まずは自分が最後まで書ききれることが大事だし、次は読者が読めればそれでいい。

読者によって「いい文章」は変わってくるし、どう受け取るかも読者に権利があるっていう「読者至上主義」です。

だから正解を教えるというより、小技やチェックポイントの紹介なので、気軽に読んで使ってください。

小技なんで誰でも使えますし、すぐ文章がうまくなります。小技だからちょっとしか上手くなりませんけど(笑)

 

なお、文章の構成については

1)導入と主張 200字

2)理由根拠理論 500字

3)エピソード 500字

4)実践法の提案 400字

っていうスタイルをまずはお勧めしてます。詳しくは下記リンク先をご参照ください。

面白い原稿が書けないのは、4つの役割構成が曖昧だから

ではここから文章術のTIPSをご紹介していきます。

1.タイトルで同じことを2回言わない

タイトルはその本を手に取るかどうか、web記事だとクリックするかどうかを決める、非常に重要な部分です。当然、クリックしたくなる情報をできるだけ入れなくてはいけません。

しかしwebも紙も「タイトル」や「見出し」に使える文字数は限られていて、一文字一文字が貴重です。

あんまり長いタイトルだと、紙の場合一文字が小さくなって読みづらくなるし、インパクトが薄れます。

webの場合、長いタイトルは途中で表示できなくなって、読めません。

そうなるとクリックしてもらえる確率が下がってしまいます。重要なことがタイトルの後半に来ていたらなおさらです。

 

だからタイトルや見出しでは、「この箇所ではメリットを伝えている、こっちでは対象読者を伝えている…」っていうふうに、伝えるべき情報がちゃんと書かれているかチェックしましょう。

特に限られた文字数の中で同じことを2回言うのは非常にもったいないです。メッセージがダブらないようにしましょう。

 

ちなみに、これはイベント名などでも同じことが言えます。

以前とある大学生たちと共同でイベントを企画したことがあって、イベント名は学生さんに決めてもらったのですが、それっぽいタイトルを真剣に考えてくれたものの、出てきたのが「学生生活のedit」だったことがありました。

これは「学生生活」って書いてあるので、学生向けってことは分かるのですが、残りが「edit=編集、転じて出版関係?」しか伝わらず、セミナーなのか、交流会なのか、シンポジウムなのか、ミーティングなのか、そもそもイベントかどうかも分からないってことがありました。記事かもしれないですしね。

同じことを2回言うのはもったいないですが、短すぎて伝わらないのも問題ですね。

何を伝えたいんだっけ?ってすごく大事です。

2.正しい名詞と動詞の組み合わせにする

兎を1羽、タンスを1竿と数える決まりがあるように、名詞と動詞にもセットになっている言葉がたくさんあります。

例えば、縄跳びは跳ぶもので、飛ぶものではないですよね。

口頭では漢字まではわからなかったり、「なんとなく」意味を補足してくれますが、文章にすると結構な違和感を生じて、すごく稚拙な文章に見えることがあります。

 

他にも、例えば「水と塩を混ぜる」には違和感を感じませんか?

水(液体)と塩(粉末)は溶かすが正解です。「水に塩を溶かす」ですね。コーヒー(液体)にミルク(液体)は混ぜるでOK。

ちなみに交ぜた後、再度分けられるものは「交ぜる」だそうです。(「大人の中に一人子供が交じっている」とか)これは僕も最近、調べて知りました。

僕のケースにおける「交ぜると混ぜる」のように、気づかなかったり思い込んでいる言葉があるのでダブルチェック体制を敷くか、やはりいろんな種類の本を読んで、違和感を感じられるように訓練しておきましょう。

3.「新しい新曲」など、重言は基本的に避ける

頭痛が痛い、新しい新曲、馬から落馬する、など「同じ意味を繰り返す」事を重言(じゅうごん)っていいます。

上にあげた3つはあまりに有名だからワザと使う人もいるでしょうか。

実際、長嶋茂雄さんの有名な「我が巨人軍は永久に不滅です」のように、意味を強調する、良いキャッチフレーズになることもあるので、絶対に使ってはいけないとは言えませんね。

 

しかし、どうしても文章としては長くなるし、同じことを言ってるだけだから、不要な言葉は削った方が読みやすくなるのも事実。

「我が巨人軍は不滅です」で伝わりますからね。でも不思議と「永久に」があった方が刺さる気はするんだよなぁ。使う側のセンスの問題でしょうか。

 

例えば「頭で理解する」という言葉は「身体で理解する」などの対比として使う場合を除けば、通常は理解は「頭」でするものなので、わざわざ書く必要はなく、「理解する」だけでいいのになと思います。説明がくどい!と感じます。

長すぎるかなーと感じた場合や、くどい気がしたら注意しましょう。

4.新登場の言葉には解説をつける

出版を基本として考えると、文章は「詳しい人が、初心者に向けて書く」ことが多いです。

その結果、たいてい著者は何かのプロフェッショナルなのですが、それ故に専門用語をはじめ、一般的に聞きなれない言葉を使ってしまいがちです。

そういった言葉はそもそも避けるべきなのですが、どうしても使わなくてはならないこともありますよね。特に医療・健康書の場合は。

 

例えば「〇〇医学では人間を海から生まれた生き物と考えます」という言葉があった場合、「〇〇医学」のような専門用語を使う前にまず解説が必要です。

「〇〇医学という学問があって…。この学問では人間を」と一度クッションをはさみましょう。

いきなり出てきた言葉に読者が「何それ?」って思ってしまうと、それから「?」マークを頭に浮かべたままずっと読むことになり非常にストレスです。

もちろんその学問の説明が目的ではないので、ざっくり過ぎるくらいざっくりの解説でも大丈夫です。「とりあえずここではこういうものだと思っておいて!」っていう、1行くらいのものです。

新しい言葉が登場したら「解説の不要な一般的な言葉か」「そうでないなら過去に解説してあるか」必ずチェックしましょう。

5.「AだからB」のAはちゃんと理由として成立しているか

例えばこんな説明があったとします。

人間の体の70%は液体で出来ていますので、水が不足すると、老廃物を正常に排泄したり、解毒がきちんとできなかったり、柔軟性や潤いがなくなったりします。

これは一見問題ない文章のように見えて、説明不足と言わざるを得ません。

「体の70%が液体であること」は「それが不足すると排泄・解毒不良や柔軟性がなくなること」の理由として、不十分です。

潤いが無くなるというのは直感的にわかりますが。。。

大部分が水である、という情報からはそれが不足すると「乾く」もしくは「問題が起こる」くらいまでしか言えないはずなので、老廃物の排泄や解毒、身体の柔軟性に水がどう関与してくるのか?説明しなくてはなりません。

「AだからB」と書いた後で、ちゃんとAがBの理由として成立しているか、もう一度考えて見直してみてください。

6.「」と『』の使い分けを決めておく

たまに見るのが「かぎかっこ」の使い方に無頓着なケースです。

先に一般的なルールを解説しておきますね。

  1. 「」は会話や、言葉を強調するために使う
  2. 「」の中に、さらにかぎかっこを使いたい場合は『』を使う
  3. 『』は作品名、商品名などの正式名称を書くのに使う
  4. 「」は引用でも使われるが、webだと“”(クオーテーションマーク)の方が主流か

なんとなくで使っている人も多いのですが、とにかく2のルールだけでも適用しましょう。

「」の間に「」が入っていると読者にかなりストレスを与えます。読者に「どこでこのかぎかっこ切れてるの!?」って余計な心労を与えないようにしましょう。

7.文中に「が」があるなら、二文に分けることを検討する

一文はなるべく短く切る方が読みやすい文章になります。長い文章の中に「ですが」や「が」という逆説の接続詞が登場したら、「が」の前と後で二つの文章に出来ないか検討しましょう。

「日本は日常的に地震や台風のような災害が多く発生し、『あ、地震!』『震度3くらいかな?』などと地震の最中に震度を予想する余裕すらありますが、きちんと防災グッズを購入したり、自宅までの帰宅ルート確認や、家族の落ちあう場所を決めている人は少ないのです」

こんな長い文章だと、ちょっと読む気が薄れてしまいます。

ここで「が」を起点に前後で別の文章に分けてみましょう。

「日本は日常的に地震や台風のような災害が多く発生し、『あ、地震!』『震度3くらいかな?』などと地震の最中に震度を予想する余裕すらあります。」

「ですが、きちんと防災グッズを購入して確保したり、自宅までの帰宅ルート確認や、家族の落ちあう場所を決めている人は少ないのです。」

長くなったら接続詞をチェックです!

8.「ぜひ」「よく」などの副詞は動詞・形容詞などの近くに置く

副詞とは、動詞や形容詞・形容動詞などの「述語」を修飾する言葉で、「ぜひ」「ときどき」「よく」「全然」「はっきり」「こんがり」など、かなりたくさんのバリエーションが存在します。

意味を強調したり様子・状態を表してくれる便利な言葉なので、日常会話の中でもよく使われます。

これが逆にくせ者で、日常的に使うから文章の中でも「会話文のように」使ってしまうんです。

たとえば

「ぜひ、熱中症対策で水分を摂る際は、ナトリウムも吸収できる経口補水液で摂ることを意識してください!」

という文章。

この「ぜひ」は「経口補水液で摂る」にかかってくる言葉なのですが、会話では副詞をひとこと目に使うことも多く、その習慣で文頭で使ってしまっているんですね。

理解できないってほどじゃないですが、一瞬脳内で補正する必要があるため、読者は読みづらく感じます。

さらに

「ときどき、映画を観る際に、キャラメルポップコーンを食べます」

のように、「ときどき映画を観る」のか「映画を観る時に、ときどきキャラメルポップコーンを食べるのか」これだけでは判断がつかないこともあります。

こうならないためにも、副詞は修飾する述語直前を意識して使いましょう。

9.原則、同じ言葉を続けて使わない

同じ言葉(音)が続くと、くどかったり読みづらい、稚拙な印象をあたえがちです。

例えば

母親の胎内で胎児は羊水の中で成長します。

という文章。読みにくいし、下手だな~と感じてしまいますよね。

これをどう修正しましょうか。

まず気になるのは「胎内で胎児は」の部分。胎(たい)という読みすらも同じ文字が続くのでそれを解消します。

  1. 胎児は母親の胎内で
  2. 胎内で赤ちゃんは

1.では「母親の」を挟むことで気持ち悪さを解消しています。胎児という表現を使いたい場合に有効です。

しかも「たいじは(たんたん) ははおやの(たんたた) たいないで(たんたんたん)」というリズムが心地よく、「たい」という韻を踏んでるようにも聴こえます(笑)

2.では「胎児」という表現にこだわる必要がない場合で、「赤ちゃん」という、より一般的な表現に変えています。

 

これで少し良くなったものの、まだ「胎内で」「羊水の中で」問題が残っています。

この「~で、~で」と続くのも会話でありがちですね。特に関西人かな(笑)僕もそうなのであまり大きい顔して言えませんが。

この「でが続く文章」もどこで切っていいか分かりづらいし、分かりづらい文章になります。

 

  1. 胎児は母親の胎内にある羊水の中で成長します。
  2. 胎児は母親の胎内にある羊水で成長します。
  3. 胎児は母親の羊水の中で成長します。
  4. 胎児は母親のお腹の中で、羊水に囲まれて成長します。

例えばこの4パターンはどうでしょう?

a.では羊水と胎内の内包関係を考えて「胎内にある羊水の中で」としています。そのおかげで「で」の使用を1回にできましたね。でも・・・まだ回りくどいです。

b.の場合、羊水「の中」であることは言わなくても分かるだろうということで省略してます。くどくは無くなりましたが、羊水「の中」でという部分にこだわる場合は使えませんね。羊水を飲んで成長していると思うかもしれないし。

c.では、「羊水は母親の子宮の中にある」ということは説明不要として、胎内という言葉を削りました。これも羊水の知識が読者にどれだけあるかで使えるかどうか変わりますね。

d.では羊水に囲まれるという「中で」に近い動詞を使いました、「浮かんで」にしてもいいでしょう。

どこを特に強く伝えたいのかが分からないので、これ以上どれが正解か判断することは難しいですね。不正解を断定するにも「読者次第」な部分が大きいです。

ものすごく文章が上手い人ならもっと素晴らしい表現が見つかるかもしれません。良かったらトライしてみてください。

10.数字は裏を取る

  • 最もホルモンバランスや免疫力が整う体温は「〇度~〇度」と言われています。
  • 「△時~△時」の時間帯が、最も質の高い睡眠を与えるとされています。

こういった表現は、数字が入ったことでより「正確さ」が求められます。

どんな分野の文章でも大事ですが、特に医療健康系の記事は、命や健康に直結するので必ずエビデンスを確認しましょう。

かといって「と思います」「な気がします」という弱気な表現が多いと「はっきりしてくれよ!」「ちゃんと調べてくれよ!」と読者も不満に思い、良い文章が書けません。

その意味でもやはり、文章は専門家が書く方が良いのです。

自分の専門分野意外のことに、むやみに手を出すのは控えましょう。

どうしても書く場合は、ちゃんと裏をとるとか、自身の体験談として「個人差のある、個人の感想」として書きましょう。

 

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増刷率90%。平均部数49,000部。

奈良県出身 同志社大学卒業後、学習研究社(現・学研ホールディングス)入社。
書店促進部を経て、一般書販売課へ配属。2つの編集部を担当し、年間最大400冊のマーケティングを担当。
膨大な点数を扱いつつ、新人著者の売り伸ばしや仕掛け販売に注力。
上原愛加のプリンセスレッスン(シリーズ100万部突破)などの売り伸ばしに成功する。その後、出版プロデューサーとして2010年に独立。

『血流がすべて解決する』(23万部)『奇跡の営業』(6.3万部)など主にデビュー作をプロデュースし、ベストセラーへと導く。

業界では数少ない、出版社マーケティング部出身の出版プロデューサー。

業界の活性化を目的として、版元・書店との人脈を活かした合同勉強会や、新卒向けにメディア就活ボランティアも行なう。

「営業だったからこそ、著者・出版社・書店に提供できるモノがある」と増刷ロジックや書店巻き込みマーケティングを駆使したプロデュースを行う。

本は読者のためにある。という考え方から「ブランディングの為に本を出したい」とおっしゃる方には、笑顔でドロップキックをプレゼント(笑)


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