「困ったときにはなんでも相談してくれ」と言ってくれる人に相談できる人ってそんなに多いだろうか

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毎日更新13日目。

昨日は女子大生と二人でお茶しながら、小1時間ほどおしゃべりをして別れた。

こう書くとただオッサンが、世間を知らん女子大生にちょっかい出しているようにしか思えないし、実際そう見えたかもしれないが、いわゆるインターン生との個別ミーティングであってそういうのではない。

そこにあるのは背徳感というドキドキではなく圧倒的な「慣れ」であり、「パンケーキ!」「うまっ!」以外の単語を失った人型の何かをただぼーっと眺めていただけだ。

 

とは言え「それでも楽しそうじゃないか」と思う方もいらっしゃるでしょうが、これが3人連続で続いたりすると地獄と化すことをあなたは知らんのですよ。

わずか2時間の間で3回も飲み物をオーダーし続けるのは思ってた以上に苦痛だったし、量が多いため味の濃い飲み物を頼むこともできず「アイスコーヒー⇒コーヒー⇒紅茶」と無難な飲み物を流し込み続けることになります。たいてい面談終了後にやりたいことはトイレになる。利尿作用がすごい。

目次

1対1のミーティング効果

じゃあなぜ1対1ミーティングなぞするのか、みんな一度にやってしまえばいいと思われるでしょうが、もちろん企画会議という形の全体会議はやっています。それとは別に1対1のミーティングをすることにちゃんと理由があります。

みんなでミーティングをすると、そのミーティングの目的や目標を達成するためにそれぞれ準備してきて、そのための発言をすることになります。うちの学生出版プロデューサーも月に1度の企画会議に向けて「対談の企画」と「個人で作る単発企画」とを用意してきてプレゼンを行い、みんなでブラッシュアップして企画を完成させ、担当を決めて記事の制作にうつります。

 

これを毎月続けた先にあるのは消耗です。

 

人が何かをする、特に「し続ける」ためには莫大なエネルギーが必要です。このエネルギーを自分で用意して、勝手にメンテナンスしてずっと自走し続ける人材もいますが、これは一握りの人材だし、彼らも自分がモチベーション維持できる活動内容はごく限られた範囲だったりします。自分の会社の経営をするとか、自分の好きな仕事を自分の好きなやり方でやるとか、将来の自分に役に立つスキルや人脈を得られるとかそういったことです。

自分の欲求を満たすことができる限りその場にエネルギーを注ぐことはできますが、欲求って満たされ続けるとその価値が自分の中で相対的に小さくなります。そうなると自律型の人材でも消耗期に入ります。自律型でない場合はなおさらです。

消耗期に入る前に、モチベーションのメンテナンスをした方が良いのですが、先ほどの「目的・目標を達成するための会議」だけを行っていると「モチベーションをメンテナンスするための何か」をそこで発言できません。

やりがいのメンテナンス

「だったら個別に相談してくれればいい。」「個人のやりがいはその人自身が見つけるべきだ。」という意見もあるでしょう。

たしかに僕もその通りだと思うけれど「困ったときにはなんでも相談してくれ」と言ってくれる人に何かを相談できる人ってそんなに多いだろうか?そういう人に相談する頃にはもう自分の中で決心が固まっていて「辞めます」っていうときだと思う。

むしろ困ってないときも一緒にいてくれる人に、なんでもない話を聞いてもらううちに、いつのまにか「自分で復活したような気になる」ことが多いのではないだろうか。本当はその人の存在が大きいってちゃんと気付いているとは思うけど。

その相手は家族や、家族くらい仲の良い友人だったりと人によるのだけど、その相手が一緒に仕事している上司とか先輩だったら仕事へのモチベーションはすごく維持しやすいのではないだろうか。

 

いちど、個人の限界を超えてより大人数で大きな範囲に影響を与えられるような組織作りを目指して、自分不在でも回るチームを作ろうとしたことがあります。そのために、こういう「個々人へのケア」をあえて極限まで薄くして、公明正大な態度で、ミッションやビジョンだけで運営したのですが・・・僕はうまくできませんでした。ミッションもビジョンも言葉でしかなく、言葉に同意してくれても、その言葉がその人の中で結ぶ像は人それぞれ違っていて、僕の描いているものと違うなと感じるようになったからです。このやり方は(僕に能力がないだけかもしれないけど)だいたい5年くらいしか持たないなぁと。

 

僕はそういう経験もあって、個人に時間を割くスタイルを今は重視しています。

クライアントとも1対1の個別ミーティングを重視しているし(ここは仕事の話が8割になってしまうけど)、スタッフとも企画会議の他に1対1のミーティングをやっています。学生出版プロデューサーもその一環です。

 

あなたが自身の「著者メディア」を運営するならいずれスタッフを組織して、チームで運営することになりますが、企画会議「以外」の場所を用意することをおすすめします。

 

「うまっ!」以外の語彙を消滅させたパンケーキ。このソーセージは30cmほどあり「長っ!」とやっぱり「うまっ!」以外の語彙を消されてしまった。

 

参考リンク
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