【webラジオ】『8年越しの花嫁』編集者が震災を経て気づいた、地域コミュニティ作りの秘訣(ゲスト:センジュ出版吉満明子さん)【コウジニシウラのおしゃべり出版ウラ表紙vol.24】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

こんにちは!出版プロデューサーの白木です。

この記事は、著者から「ずっと笑ってるラジオ」と称された(笑)本でベストセラーを目指す人のための番組『コウジニシウラのおしゃべり出版ウラ表紙vol.24』の概要です。

出版プロデューサーの西浦とフリー作曲家のあるうらさんによるラジオ形式の番組ですので、移動中など気軽に聞いてみてください。今週も映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』の公開を記念して、センジュ出版代表吉満さんをスペシャルゲストにお迎えしております!

当サイトとfacebookページの双方で配信していきます。(内容は同じものです)

ご視聴は ↓ からどうぞ!

吉満さんが北千住に開くスナック構想

西浦「どーもー、ビタミン不足しがち出版プロデューサー西浦です。」

あるうら「どーもー、最近7時起きが多い、フリー作曲家のあるうらです。」

吉満「どもー、千住で月に2~3回くらい、クセの強いスナックをやりたい、編集者の吉満です。」

3人「よろしくお願いしまーす。」

西浦「ぜひ行きたいけど、月に2~3回ですか。」

吉満「そうですね、坊やの相手もしなきゃいけないんで(笑)」

西浦「名前はスナック千住ですか?」

吉満「千住ですかね~、“あきこ”はベタなんで(笑)」

ぜひやってほしいスナック、店名はやっぱり吉満さんのファーストネーム?
オープニングトークはラジオでお楽しみください!

センジュ出版を立ち上げたきっかけ

西浦「8年越しの花嫁公開直前記念スペシャルも今週でラストなのでセンジュ出版さんのことをお聞きしたいのですが、最近はやりの1人出版社って呼んでいいんですよね?」

吉満「パートさんやアルバイトさんはいるんですが、純粋に会社をやってるのは私1人ですね。」

西浦「立ち上げるに至ったきっかけは?」

吉満「2つありまして、1つは2011年の震災でした。その時はまだ会社員でバリバリいっぱい本作っていた頃で、仕事も楽しくて。でもあの後、1日の中でパソコンを打つ手が何度も止まってしまって。一体何してるんだろうなみたいな。その時に思ったのが、テレビで見た映像で被災地に毛布や食料が届けられているのに、ああいうところには本は行きませんと。“本って一体なんなんだろう”って思って。」

吉満「私が学生のころからしたかった編集者という仕事は、何を夢見ていて、人にどんな気持ちになってほしくて始めたのかなと時々考えては、手が止まり、“いかんいかん”と思いながら気持ちを静めてって日が続きました。ちょうど36歳くらいで40歳目前になって自分の心の中を少しずつ整理したいなと思って。その後、出産があっていよいよ人生が激変していく中で、街中を社会人になって初めて平日の昼間に産休育休中に歩くわけですよね。たいていはオフィスにいた時間に街中を歩くと、なんてみんな豊かな顔をしてるんだろうと思って。」

吉満「千住ってまだ奇跡的に商店街が元気で、八百屋のおじちゃんの会話とか、コロッケ屋さんの話とか、ふつうに日常の中にあって。私は千住に住んでいながらこういう光景を知らなかったと同時に、震災の時に4時間半かけて歩いて帰る中で、街にたどりつくとお互いに“大変だったね”って声をかけあってたのに、私はその輪の中に入っていけなくて。一番忙しかった時期は、朝始発で帰り、タクシーでまた朝出社してほとんど会社にいて、家でも仕事していて街を全然見ていなくて、私“あの輪の中に入りたいな”と思ったんですよね。天災が起こった時に、実は遠くの誰かより身近な方々とつながることがすごく重要だと思った2つが、タペストリーみたいに折り重な”っていったんです。」

吉満「出産して遠くない未来に街の情報を発信する出版社をやろうと。ただ一人でやると一人よがりですし、街の人や読者さんが求めていなければエゴでしかないから、求めてくださる人や環境が整った時にやればいいと思ったくらい、スターツ出版は好きな会社だったんですよ。機会が与えられればやろうかなくらいで育休から復帰して、幸い育休開けて1年間で“そういう考えがあるならこれやって”という話しをいくつかいただいて、その中が主婦の友社の役員の方(奇跡の花嫁でお世話になった方)だったりもしたんですけど、お話をいくつかいただいた時に、“これがそろえば大丈夫かもしれない”と思ったんです。大変でしたけど、人手がどこも多い時代ではないので、大変な迷惑をかけましたが、1年後にやめてセンジュ出版を立ち上げました。」

西浦「編集長でしたからね~。」

吉満「そうですね~。ほんとに(笑)」

あるうら「センジュ出版のセンジュって北千住のセンジュなんですか?」

吉満「そうです。」

西浦「なんだと思ったんですか?」

あるうら「全然わからなくて。」

吉満「街の名前です。」

あるうら「今の話し聞いて、千住のコミュニティとかの出版社なんやって初めて知りました。」

西浦「東京にほとんどの出版社が集結している中で、PHPさんなんて京都で有名だったりしますけど、それとは違う意味で地域に密着しているっていう出版社はここ最近増えてきているのかなって感じですよね。地域に根差した新聞とかも。」

吉満「そうですね。はじめのブームはITインフラが整ったから、四国でも有名になってますけど、コミュニティができて、ITオフィスがあちらに移転してというのがスタートだと思うんですよね。」

西浦「九州とかもありますよね。」

吉満「とはいえ、1人だけ行ったのでは辛いので、今度は移住をして、コンパクトな暮らしや働き方がありなんだという価値観の人がじんわり増えたというのが2次ブームですね。そこに重なって、一人で地方でやるという方をここのところよく聞くようになりました。」

西浦「北千住は地方ではないですが(笑)」

吉満「東京の地方っぽいですよ(笑)」

社内に6畳のちゃぶだいカフェをオープンしたのが大成功

西浦地域性を大事にしようというのとご自身の人生において編集者ってなんだっけ?というのを解決するためにセンジュ出版をやってらっしゃる、その結果、社内にちゃぶだいカフェがあるんですよね。」

吉満「そうなんです(笑)しかも、たったの6畳。」

西浦「これはコンセプトや狙いは?」

吉満「築40年の6畳二間を大家さんからお借りして、センジュ出版のオフィススペースとして使う予定だったんです。畳をひいたほうの部屋は応接室や企画会議室を考えていたんですが、リノベーションが進んで畳がきれいに張り替えられていくうちに、会社の定款に既に入れていて、将来的に街のどこかでやろうと思っていたブックカフェを実験的にこの6畳でやってみたらどうかなと思ったんです。創業の思いはあったにせよ、現実的なことを言うと、1冊目の本が出るまでの間、売り物を作らないといけなくて、日銭という意味で毎日手元に入ってくる手段というのと、早い段階から街の方とコミュニケーションをとりたいっていうのがあって。会社立ち上げてから2ヵ月後に始めたんですが、本当にここはやってよかった!実感を込めて言います!」

西浦「何が良かったですか?売り上げ?」

吉満「理由は3つあって、1つは売り上げもそうです。当初は売り上げも微々たるものでしたが、今は会社全体の売り上げの3割くらい。このカフェが出張してイベントしたりしているので物販も含めてけっこう重ねてきたのが大きい。2つめが、オープンなスペースにしたので、ただの出版社だと入りづらいところが入りやすくなった。」

西浦「俺もいけないわ、用事もないのに(笑)」

吉満「そうですよね!そういう方たちが、読者となりうる方、センジュ出版を知らない色んな方がお客として入ってこれるようになったので、私も情報を頂けてこちらの情報もお渡しできるようになりました。」

あるうら「カフェの屋号は別についているんですか?」

吉満book cafe SENJU PLACE(センジュプレイス)です。3つ目は、6畳という狭さが良かったんですよ。効率や回転率重視ではなくて“電源とWi-Fiは自由に使っていただいていいんで、隣で私は仕事をしてますので2-3時間でもゆっくりどうぞ。では”といって私は仕事をしているんですね。けっこうそれがお客様にとってよかったみたいで、自分の居場所として大事にしてくださるんですよ。6畳なので、次のお客さんがくると嫌でも話さないといけない。ちゃぶだい2つで一言も話さないケースってほぼなくて、“どちらから来たんですか”とか“どこでこのカフェのこと知ったんですか?”とか、うちのスタッフさんも話しかけますし、距離感が信頼関係につながっていくんですよね。この3つですごくやってよかった。」

西浦「コミュニティとして、すごいですね。」

吉満「予想以上でした。」

西浦「ちょっと憧れますね。場所を持つってリスクだし、固定で家賃が発生するし、そこに人つけないといけないし。出費が多いけど、それをちゃんと回せて得られるものや小さいからこそできるものもあって。横で仕事をしていて“コーヒー出すの忘れてた!”なんていうことも良しとするコミュニティって絶対センジュ出版のファンになるし、センジュ出版がつくる本を買いたいし、イベントにも来たい人ですよね。イベント来る人増えたんじゃないですか?」

吉満「そうなんですよ。税理士さんからのアドバイスで、平日9時から5時しかやってないけど夜しか行けない、週末しか行けない人がいるはずだから、お子さんも小さくて大変だろうけど、毎月1回夜にイベントをやってみてくださいって言われたんですよ。あと、出版って書籍作るのに百何十万かかっちゃうので、原価がかからないことといえば私が文章や編集のことを伝える講座を今年始めたんですけど、そこで出会う人がどんどんセンジュ出版の本を人に伝えてくださったり、プレゼントしてくださったりして、私が本の可能性を皆さんから教わってる感じ。」

西浦「そういう可能性をコミュニティを通して見ているわけですね。」

吉満「この距離感だからこそ皆さん、自分ごととして捉えてくださって。“今日私はこういう話をしました”って自分ごととして話してくださっていて。“聞いたんだけど”とか“らしいよ”ではなく、主体的に。」

西浦「僕は、出版プロデューサーっていう肩書でやっているんですが、著者と出版社との間には立っているものの、いかに読者とのコミュニケーションを僕が生むかが1つの課題だと思っていて。出版社を通して(読者とのコミュニケーションを)生むのは当たり前なので、その必要性を去年から考えだして、出版TIMESというサイトを作ったり、WEBラジオもそうですし、イベントやったり。」

吉満「大賛成ですよ!」

西浦「WEBラジオの話も、吉満さんが一番ほめてくださって。」

吉満「すごくいいと思った!声という想像力が膨らむ媒体でもあるし、ラジオって本に近いんですよ。」

西浦「僕も言葉だけで勝負する世界だから近いと思って。今まで、どこか効率を重視して考えすぎたかなって。狭いから少人数だからいいっていうのにグッときました。」

吉満「両方いいですね。私も27冊作っていた時は効率の鬼で、無駄が大嫌いだったから、この会社とカフェから毎日教わっている感じですよ。隙間と隙間に大事なものが見え隠れしているってお客さんが言ってくれたりするんですよ。私がやれることはそこだなって思っています。」

西浦「というわけで、すごく面白い話が聞けたので、センジュ出版が編集を手掛けた、映画「8年越しの花嫁 奇跡の実話」がいよいよ来週公開です!みんなで行きましょう!吉満さん4週間ありがとうございました!」

当番組へのご意見ご質問は、出版TIMESのfacebookページにて受け付けております。

あなたからのコメント、メッセージをお待ちしております!

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』公式サイト
ハチハナをみんなで応援しよう!

映画原作はこちら↓

ノベライズ版(映画を小説化)はこちら↓

コミック派のあなたはこちら↓

幼少期をアメリカで過ごし、国立大学の英語専攻を卒業。日経IT企業に約10年勤めた後、2015年に独立。司会業、外資系企業WEBマーケティング、広報、キャリアアドバイザーなどの仕事を経て、2016年出版プロデューサー西浦氏と出合う。人の可能性を引き出せる仕事だと感じて出版プロデューサーとしての仕事を開始。2017年に第一子を出産し、家庭と仕事の両立に日々奮闘中。

SNSでもご購読できます。

Written by

白木 加奈子

日本生まれ、ロサンゼルス育ち、特技は英語、趣味はフラメンコのグローバル女子。 フリーランスとして、カウンセラーや英語講師、エステティシャン、司会業、企業マーケティング、広報、営業などを幅広く経験。 その結果、人の可能性を引き出す仕事がしたいと強く思うようになる。2016年、知人の紹介で西浦と出逢い、出版プロデューサーとしてのキャリアをスタート。