営業

出版TIMESの西浦です。

出版TIMES 2017年3月の人気記事ベスト5をご紹介します。ほぼ2~3日に1回くらいのペースで更新している本サイトですが、『毎回、全部読むのはしんどいぜ!』という方に、人気記事だけでも読んでいただけると嬉しいです。

 

2017年3月人気記事 ベスト5

  1. ボクはゲイなんですと言われて、僕は泣いた。【18万部の本が生まれる2年前の話】
  2. 成功している人は、なぜ神社に行くのか?【神さまは「他の参拝者を味方につけた人」の味方をする】
  3. 累計150万部のシリーズは、一本の電話から始まった
  4. 呼吸を変えると、人生が良くなる【ダメなオッサンが心穏やかな成功者になる方法】
  5. 7年やってわかった、食えるフリーランスになる方法

1位の「ボクはゲイなんですと言われて、僕は泣いた。【18万部の本が生まれる2年前の話】」は「血流がすべて解決する」の著者、堀江昭佳さんとはじめて会った時の話です。いわば「血流はすべて解決する」の制作秘話で、SNSでたくさんシェアしていただきダントツの反響でした。

2位は相変わらず検索流入数の多い「神社」本の話。あまりにこの記事の人気が根強いので、何かご縁があるのでは?と、今度この本の著者さんのセミナーに参加させていただくことになりました!

3位は「累計150万部のシリーズは、一本の電話から始まった」で、こちらは業界関係者に非常に反響の強い「営業エース」の記事です。学研時代の大先輩が、誰からも注目されていない本を累計150万部の爆発的ヒットシリーズ(しかもシリーズラインナップは8点、つまり各平均19万部弱という優秀さ!)にした軌跡をご紹介しました。

4位には以前プロデュースした「呼吸で心を整える」の著者・倉橋竜哉さんの新刊「呼吸を変えると、人生が良くなる」の紹介記事がランクイン。

そして5位にはこちらも根強い人気の「7年やってわかった、食えるフリーランスになる方法」がランクイン。いまだに検索や、リファーラルで読んでいただけることに感謝です。

 

ボクはゲイなんですと言われて、僕は泣いた。【18万部の本が生まれる2年前の話】

「血流がすべて解決する」の著者、堀江昭佳さんとはじめて会った時の話です。はじめて著者面談で泣いてしまったので、自分にとっても非常に印象深く、かつ今後も忘れられないであろう出来事です。

出版プロデューサーが何を思って著者に会っているのかについて、そして出版プロデューサーという職のエゴについて伝わったかなと思います。

本と読者のためならば「同性愛者であることをオープンにしてでも本を書くべきだ」と言えてしまう人種であるということです。このエゴがなくなったらこの仕事はできないかもしれません。

ただこの記事をいわゆる「お涙ちょうだい話」にはしたくなかったので、

  • 面談で著者の何を見ているか?
  • 本を書きたいなら「何を」伝えればいいのか?

といったことに興味のある方向けにノウハウ紹介として書いたつもりです(できてたかどうかは分からないですけど・・・)

内容紹介

記事はこちら

成功している人は、なぜ神社に行くのか?【神さまは「他の参拝者を味方につけた人」の味方をする】

「成功 神社」とか「成功者 神社」で検索すると相変わらずベスト10以内に表示されるようです。大変ありがたいことですが、本サイトのバランスブレイカーになっています笑

記事はこちら

累計150万部のシリーズは、一本の電話から始まった

以前も反響が強かった「営業エース」のシリーズです。営業エースとは「エース編集者」の営業バージョンで、エース編集に比べてマイナーな、営業のすごい人にスポットライトを当てていこうという個人的な挑戦でもあります。

出版業界にいると他社の売れている本について『あれは広告めっちゃ打ってるから』『TVで取り上げられたから』という、ある種の思考放棄・探求終了ワードで締めくくってしまう瞬間に出くわすことがあります。

でも実際には当事者たちが「見えないところ」でコツコツ試行錯誤を繰り返していて、TVや電車広告を打ったタイミングで、業界他社に「見える」ようになってきた、というだけなんですけどね。外部の人間にはデカい広告打ったから話題になっただけで、そこに至る前にすでに売れてるんです。

たった1本の電話からはじまった「偶然」を、150万部まで売り伸ばすという営業部の「能動的」な「意思と行動」についてご紹介しています。

内容紹介

記事はこちら

呼吸を変えると、人生が良くなる【ダメなオッサンが心穏やかな成功者になる方法】

ボクはまったく真逆の二つのタイプに憧れていまして、一つは「仕事楽しんでるオーラ」出まくりの、パワフルで、自由な、子どもがそのまま大きくなったようなタイプ。もう一つは穏やかなオーラで相手を包み込んでしまう、長老型マネジメントでメンバーを育てる優しいおじいちゃんみたいなタイプ。

個人的には後者の方がなるのは難しいように思うのですが、僕の知っている中で一番、後者のタイプだと思うのが、記事でご紹介している呼吸を変えると、人生が良くなるの著者、倉橋竜哉さんです。(おじいちゃんという意味ではない)

彼の相手を包み込むような穏やかなオーラは人格的な力ではなく、本書で紹介されている「呼吸法」に秘密があるようです。

ちなみに個人的に強く印象に残ったのが

  • 自分は被害者なのに、相手はまだ十分に償っていないのに、と考えてゆるせないのだとしたら、「ゆるし」の可否を決める権利が相手に委ねられていることになります。つまり相手にコントロールされている状態です。

という部分。

「怒り以外に愛情もそうだよな」と思うのです。あの人は自分をすごく愛してくれるから私も愛してあげる。あの人は私を大事にしてくれないから、私にふさわしいパートナーじゃない。こういう話をする人がいますが、「それってすごく受け身な話だな」と思っていました。それは倉橋さんの言うように「相手に決定権がある状態」だからなんですね。

相手が自分をどう思ってるかに関係なく、ただ自分が相手をどう思うか。思ったままに愛したり離れたりすれば、相手のリアクションに関係なく自由に、自分らしく人と付き合えて気持ち良いなと思います。

内容紹介

記事はこちら

7年やってわかった、食えるフリーランスになる方法

2016年末に書いた、本サイトではかなり古い部類の記事ですが、おかげさまで今でも多くの方に読んでいただいています。ありがたいです。

フリーランスとして7年間やって分かったことのうち「1年目のときに知りたかったなぁ』と感じた、フリーランスで成功するためのコツや考え方を書いてみました。わりとガチでビジネスモデルに関してもりもりと。値付けや商品ラインナップの考え方とかも、フリーと企業ではやるべきこと違うと思うので。。。「早期にビジネスを安定させる」という視点でまとめてあります。

  • フリーランスとして独立したい方
  • 独立したてでいろいろ模索中の方
  • フリーランスでやってるが正直、下請けで全然自由がない・・・という方

のお役に立つ内容となっています。

今回、この記事について少し加筆修正を行いました。

この記事が長く、フリ―ランスとして活躍する方の力になれば光栄です。

内容紹介

記事はこちら

人気記事アーカイブス 2017年3月ベスト5

出版TIMESの西浦です。 出版TIMES 2017年3月の人気記事ベスト5をご紹介します。ほぼ2~3日に1回...

小籠包はレンゲにのせる前にだいたい破れて、肉汁全部でちゃうタイプの出版プロデューサー西浦です。まわりの『あー、あーあー・・・』っていう声がつらい。

小籠包が美味さと引き換えに、「破れやすく、かつ口の中ヤケドしがち」という制約を負っているように、本もまたいくつかの制約を負っています。

そのうちの一つが「売り場」に関する問題です。本の9割は、本屋さんやコンビニで売られているのですが(ネットのシェアはまだ全体の1割くらい)、本屋さんではジャンルごとに棚が分かれており、棚のない本は置く場所がありません。

「本」である以上どこの売り場に置くかを想定するのは必須条件で、そこが見えていないと戦う前に返品されることにもなりかねないのです。

売り場で迷子になるような本は、戦う前に負けている。

以前、とある作家さんと出版社さんから「主婦向けに生活の知恵的な雑学書籍をつくる予定なのですが、マーケティングについてアドバイスが欲しい」とのご依頼があり、いくつかのアイデアを提案させていただいたことがあります。

当時、話を伺って、「企画」としては面白いのですが「本」としては微妙だなと思ってしまいました。それは冒頭でも書いた売り場の問題からです。

主婦向けに「生活の知恵」的な書籍をつくるとき、重要な2つのポイントとは?

まずお話をお伺いしたときに考えたのが「売り場によって、売り方がまったく変わってくるな」ということです。

ここで想定される売り場は

  • 「女性実用書」コーナー
  • 「雑学文庫・新書」コーナー

の2つです。それぞれ一長一短があり、まずはそれぞれの特質を見てみましょう。

売り場で迷子になる?

「女性実用書」はまさに主婦が集まる売り場なので、客層にぴったりですが、「実用書」売り場は「料理」「美容・健康」「育児」といったように、さらにジャンル毎に棚を分けてあります。

そこに「生活の知恵的な雑用書籍」が送品された場合どうなるのでしょう?あらゆるジャンルについて、生活の知恵が載った本ですから、どこでも置いてもらえるような気がしますが、実際には「どこに置けばいいかわからず、返品されてしまう」可能性が非常に高いのです。

実は書店というのは「どこの棚の商品か」ということが非常に重要なのです。売り場毎に売り上げ目標を設定している為、「パッ」と見で、すぐ売り場をイメージできないものは、ほぼ返品確定コースです。

これを「売り場で迷子になる」と言うのですが、本をつくる時に絶対避けたいことです。


実用書を売るには出版社の営業力が必要不可欠

仮に「料理雑学本」というように、売り場を明確化できた場合どうでしょう?この場合、売り場で迷子にはなりません、ナイスアイデアです。

しかし、実用書を売る際に忘れてはいけないのが「出版社の営業力」です。

例えば

画像とリンクは2017年2月号。ていうかリンク先の内容紹介それでいいのか(笑

画像とリンクは「その8」(2016年4月)

これらのTV関連の書籍であるとか、明確な差別化要素のある書籍なら「指名買い」なので、「この本」をわざわざ探しに来てくれます。つまりはすでに認知がある、選ばれる理由がある本です。

しかし、ふつう実用書を買うときの顧客心理は「ケーキの作り方の本欲しいな~」とか「楽なお弁当の作り方の本ないかしら?」というような「目的買い」の為、正直言うと、どの本を買ってもいいわけです。

本そのもので差別化しづらいということは、店頭でいかに良い位置をキープし続けることができるか?という営業力が重要になってくるのです。

通常の一般的な書籍の営業と違い、実用書の営業は補充を中心とした棚や平台のケアになります。売れる時期にガッツリ売るというよりは、細く長く売っていく、都心だけでなく地方の郊外型書店もケアするやり方になるので、自然と営業の人数が必要になります。

その点を出版社さんに確認したところ「正直、そこまでのマンパワーはかけられそうにない」との事だったので、この売り場での勝負は避けた方が無難かなという結論になりました。

文庫・新書はレーベルそのものの影響力が絶大

雑学文庫ではいかがでしょうか?

雑学文庫のコーナーを作っている書店ならば別ですが、たいがいの文庫はレーベル毎に管理されるケースが多く、その出版社が雑学文庫のシリーズを出していないと、そもそも雑学好きのお客さんが見る棚には置いてもらえません。

ギャグみたいな話ですが、その出版社が歴史小説文庫のシリーズを出していた場合、歴史小説文庫の隣に、主婦の生活の知恵文庫を置かれてしまうこともありえます。

「雑学の棚」というものもあまり一般的ではないので、迷子コースです。

 

打開策は、「ついで買い」

本が持つ制約の一つ「売り場で迷子になるとアウト」問題について触れてきました。もちろん本であることのメリットもたくさんあります。たとえば本では映画のように尺がありません。だから情報量の多い、分厚いものでも成立するのです。完全版とか〇〇大全のような「これ1冊あればとりあえずOK」という本ですね。そういう映画をつくると上映時間の問題でどうしても前後編などにならざるを得ません。

それにユーザビリティの高さも魅力です。本はいつでもどこでも、充電しなくとも読めるし、ネットワーク回線が重くてなかなか次のページが見えてこないということもありません。ま、何冊も持ち歩くのは重いし、かさばるから、万能ではないのですけれど。

 

さて、少し脱線してしまいましたが、相談された企画は実用書としての売り方も、雑学文庫としての売り方も難しい。この状況だと、どうしようもないので、私としては「ついで買い」という売り方を提案させていただきました。つまり何かを買ったついでに、「お、この本も良さそう」とレジに持っていってもらう売り方です。

この「ついで買い」はいろんな業界で客単価を上げるための施策として、すでに効果が実証されています。しかしそもそも商品単価の低い出版業界では、このついで買いのインパクトは出版社、書店どちらにとっても大きいのです。

長くなってしまうので、具体的な「ついで買い」の為の施策や「ついで買い」に効果的な本づくりのポイントについては次回の記事で書いてみます。

 

あなたの本を返品されない為に、発売前に考えておくこと。

小籠包はレンゲにのせる前にだいたい破れて、肉汁全部でちゃうタイプの出版プロデューサー西浦です。まわりの『あー、...

ハッピーターンは一度食べはじめたら本当に止められないのに、ハッピーパウダー増量の「濃いめのハッピーターン」には「パウダーポケット」っていう溝まで掘られていて、少しでも多くのハッピーパウダーを食べさせようとするその執念に、畏怖さえ感じる出版プロデューサーの西浦です。

出版業界にいると他社の売れている本について『あれは広告めっちゃ打ってるから』『TVで取り上げられたから』という、ある種の思考放棄・探求終了ワードで締めくくってしまう瞬間に出くわすことがあります。
 
これって免罪符みたいなもので、とりあえずそう言っておくと、納得感が生まれたりするんですが、本当にそうかな?と思っています。経験則ですがTVのゴールデン番組に一度出たくらいではせいぜい1万~2万増刷かかるくらいで、それだけでベストセラーにはならないんですよ。何回も出たなら別ですが。

実際には当事者たちが「見えないところ」でコツコツ試行錯誤を繰り返していて、TVや電車広告を打ったタイミングで、業界他社に「見える」ようになってきた、というだけなんですよね。外部の人間にはデカい広告打ったから話題になったように見えるだけで、そこに至る前にすでに売れているんです。
なので、TVや電車広告ではなく、一本の電話が累計150万部のシリーズを生み出した件について書いてみようと思います。

ベストセラーはノーマークの本

ベストセラーをつくりたいなら、「データや数字の後を追いかけてるだけじゃダメだ」と以前、ベストセラーの仕掛け人「営業エース」を探せの記事で書きました。そう思うようになったのは、新人時代、書店営業部の副部長だったFさんが「マナーとコツ」というシリーズの売り伸ばしに成功したのを見てからです。

当時、担当だったFさんに横浜ダイヤモンド地下街の有隣堂さんから「マナーとコツ」という新刊2点の追加注文が50冊ずつ入りました。この本は重点新刊でもなんでもなく、みんなノーマークの本でした。その時点でPOSデータの数値が良かったわけでもありません

『なんか可愛いからレジ前に置いたら、飛ぶように売れたんで』とその書店員さんから聞き「この本は何かあるぞ」と、Fさんは有隣堂さんをはじめ、自分の担当店への提案をはじめました。この時点ではまだ「書店員さんのおかげで偶然売れた」店が1店舗あったというだけです。

重要な一人がみんなを動かす瞬間

有隣堂チェーンをはじめ、Fさんの担当店で展開していただいた結果、「横浜ダイヤモンド地下街」以外にも売れる店があったので、Fさんの担当していたお店の実績を中心にみんなで検討することになりました。そして書店営業部として、反応の良い店の共通点から「大型店」と「女性向けの店」に絞って展開拡大を開始。

一人の営業担当がはじめたことが、部内全体に広まった瞬間です。気持ちよかっただろうなと思います。

ボクも当時はブックファーストさん担当だったので、ブックファースト渋谷店(今、渋谷のH&Mが入っている場所にあった)で大きく仕掛けてもらい、たくさん売っていただきました。

ちなみにブックファーストさんと同シリーズは相性が良く、後にシリーズ新刊の発売時に法人全体でたしか2,000冊ほど発注いただき、なんか仕事したような気になってたのは若気の至りです(笑)

「他の店では売れない」の突破口

促進部みんなで売り伸ばしをしていく過程で「この本は表紙が目立たないので、普通に平積みしても売れないが、ラックで100冊とか、レジ前とか目立たせれば売れる」ということが分かってきました。

なぜかというと

  • この本の客層に合う「女性客の多い店」で売れなかった。→しかし1か所の平積み冊数が少なかった
  • 100冊入荷してても、全然売れない店があった。→お店の奥の方に置かれていて、お客様の導線上にない目立たない状態だった

といったことが、実際にお店に足を運んで分かってきたからです。

これを「売れない、即、諦める」ではなく、

  • 平積み冊数を多く追加
  • 店の奥からレジ前へ展開場所を移動

してもらうことで、売れ行きが一気に加速したので「普通に平積みしても売れないが、とにかく目立たせられれば売れる」ということが検証されてきたのです。

「売れた」とか「売れない」というのは事実ではあるのですが、このように並べる冊数を変えたり、置く場所を変えたりするだけで売れ行きがガラッと変わることがあります。他にもPOP1枚変えたり、横に置く本を変えるだけで売れたりもするんです。数字は過去でしかなく、数字を作り出す意識が大事です。

ちなみにさらっと書きましたが、「現時点で動きが鈍い本をさらに追加で積んでもらう」とか、「レジ前をあけてもらう」っていうのはすごく信頼がいります。信頼とは人間関係でもあるし、「こういう条件で並べたら売れる」という情報や実績、あるいは担当者の確信だったりと、いろんな形があります。書店の担当さんのキャラに合わせて、適切な「信頼」を積める人が営業エースですね。難しいことです。

「偶然」の電話と、その後の「能動的な」行動が150万部をつくる

最初はそんな商品特性はわからなかったのでトライ&エラーを繰り返しましたが、どんどん売れ行き好調店を拡大し、シリーズの新刊も続々と登場。

いきなり全国展開はせず、都市圏の大型店から全国へと徐々に移行していき、地方で本格的に展開する際には、10冊でも十分に目立てる「専用平積みBOX」を作成しました。地方のお店は都心と比べて販売力が弱く、都心の店のように100冊積んだら大量に返品されてしまう恐れがあるため、小ロットでも目立たせる方向へと施策を変えたんですね。つまり一気に全国展開して返品地獄になることのないようしっかり舵取りしつつ、シリーズ8点累計で150万部以上売り伸ばしたのです。そしてこのシリーズではTVも電車広告もゼロです。(新聞広告はやってたと思います)

このシリーズを売り伸ばしているときに書店営業部にいたことは、今思うと貴重な経験だったと思います。たった1本の電話からはじまった「偶然」を、150万部まで売り伸ばすという促進部の「能動的」な「意思と行動」を体験することができたからです。

すべては人次第、やり方次第だということを体験させてもらいました。

 

 

 

累計150万部のシリーズは、一本の電話から始まった

ハッピーターンは一度食べはじめたら本当に止められないのに、ハッピーパウダー増量の「濃いめのハッピーターン」には...

出版TIMESの西浦です。

出版TIMES 2017年2月の人気記事ベスト5をご紹介します。ほぼ2日に1回くらいのペースで更新している本サイトですが、『毎回、全部読むのはしんどいぜ!』という方にぜひとも人気記事だけでも読んでいただけると嬉しいです。

2017年2月人気記事ベスト5

  1. 成功している人は、なぜ神社に行くのか?【神さまは「他の参拝者を味方につけた人」の味方をする】
  2. 本のプロに聴いた「本を読む時間のつくり方1/2」【読書ゾンビのすすめ】
  3. ベストセラーの仕掛け人「営業エース」を探せ 1/2
  4. 売れる本を書きたいと思ったら3つの視点を持つ【出版社に採用される企画】
  5. プロが教える「本を出版するためにやっておくべき具体的な行動15」

とうとうこの日が来てしまった・・・。成功している人は、なぜ神社に行くのか?【神さまは「他の参拝者を味方につけた人」の味方をする】がすごい勢いで検索流入伸び続けており、他のコンテンツの追随を許しません。神社すごい。世の中そんな神社に興味あるの?

2位は読者向きのお楽しみコンテンツとして作成した本のプロに聴いた「本を読む時間のつくり方1/2」【読書ゾンビのすすめ】個人的には後編【読書ゾンビ】彼らが本気で読むときは【本を読む時間の作り方2/2】の方がぶっ飛んでて面白いので合わせてお読みいただければ幸いです。

3位~5位は著者向けのコンテンツが入り、狙い通りでホッとしました。

成功している人は、なぜ神社に行くのか?【神さまは「他の参拝者を味方につけた人」の味方をする】

「成功 神社」とか「成功者 神社」で検索すると非常に上位表示されるようになってきました。大変ありがたいことですが、ちょっと多すぎて、googleから本サイトが「非常に優良な神社にまつわるサイト」と認識されてないか不安です(笑)。「出版」TIMESですから!googleさん!

内容紹介

記事はこちら

本のプロに聴いた「本を読む時間のつくり方1/2」【読書ゾンビのすすめ】

僕もそうなのですが『読みたい本はいっぱいあるんだけど、時間がない!』という方は多いですよね。だけど、有名な映画監督とかプロデューサーとか「すごい人」に限って、本も映画もよく観ています。インタビューとかでも『どんな時間の使い方してんの?』って聞きたくなる多読多視聴ぶり。

みんなどうやって本を読む時間とってるんだろう?そう思って、いっそのことプロに聞いてみたという記事です。出版関係者の時間の作り方がストイックというか、読むために何かを犠牲にしていくスタイルの人が多く、愛を込めて読書ゾンビと呼ばせていただきました。

内容紹介

記事はこちら

さらにすごい(バカバカしい)技の後編はこちら

 

ベストセラーの仕掛け人「営業エース」を探せ 1/2

ベストセラーと言うと編集者にライトが当たりがちですし、たしかにその役割は非常に大きいのですが、実はその裏で「営業」がものすごく活躍しているのです。以前は学研という出版社で書籍のマーケティングをしていたからこそ書ける「営業エースの重要性」について書いてみました。

営業部がいかに数字を重要視しているか。そして重要視しつつも、数字に支配されるのではなく「数字を作り出せる」営業エースがいかにすごいかをお伝えしています。

内容紹介

記事はこちら

売れる本を書きたいと思ったら3つの視点を持つ【出版社に採用される企画】

以前、出版社で働いていたころ、企画会議に出ていて気づいたのは、ボツ企画の中に「惜しいな~」というレベルのものはほんの一部しかなく、「いや、これはないだろう」というレベルの企画がけっこう多いこと。どういう企画が通るかどうか、見当違いな人も多い印象でした。

そんな「絶対通らない企画」を出して恥を書かない為に「採用される企画のチェックポイント」をご紹介した記事。3つの視点と言いつつよく考えたら4つになっちゃったのはご愛敬。

内容紹介

記事はこちら

プロが教える「本を出版するためにやっておくべき具体的な行動15」

仕事がら「本を出版するにはどうすれば良いですか?」とよく聞かれるので、「本を出版する方法」についてまとめた記事。「本 出版 するには」とかで検索したらたくさん記事が出るものの、具体的な方法はあんまり書いていないなぁ・・・と思ったので、特に「本を出版したいなら、具体的に何をすれば良いか」をまとめてみました。

実際に著者に聞いた「本を出したきっかけ」の紹介や、本を出版したいんだったら、これやっとくと絶対プラスになるよというものも書いてあります。
ここに載ってる全部をやらなくていいので、得意なこと、できそうなことだけでOKです。もちろん1つより2つ、3つとやった方がよりプラスにはなります。

内容紹介

以上、2017年2月の人気記事でした!

人気記事アーカイブス 2017年2月ベスト5

出版TIMESの西浦です。 出版TIMES 2017年2月の人気記事ベスト5をご紹介します。ほぼ2日に1回くら...

おじやと雑炊の違いがよく分かってないタイプの出版プロデューサー西浦です。でも雑炊派。

編集者さんたちと飲んでいて「西浦さん目線で見て、良い営業の条件ってなんですか?」と聞かれると「本を自分ごとにできる人ですね」と答えることにしています。

営業って自分で本を作るわけじゃないので、「特定の1冊」に対して熱意を持ちづらく、「Aが売れなくてもBが売れればよし」となるし、逆にAをベストセラーにしても「自分がやったから売れた」と思いづらいのです。

その一方で編集者から「あの本は〇〇さんが育ててくれたんだよね」と言われる営業がいることも確かです。そんな後者の営業さん「営業エース」の生態に迫ります。

この記事の前編はこちら

数字は結果であり、前提条件は刻一刻と変化している

前回の記事で「データで判断するのには一つ落とし穴がある」とお伝えしました。データはあくまで「過去の数字」だからですね。なぜ過去のことであるデータは危険なのでしょう?

過去に10万部売れた本でも時代が変わっていて、もう5万部しか売れないかもしれない。そもそもその10万部の裏では当時の営業担当がいろいろ仕掛けた可能性があります。じゃあ、こちらもいろいろ仕掛けてはじめて同じ土俵に立てるわけで、そういう数字の背景まで読めないとダメなのです。同じことをやってもうまくいくとも限りませんしね(なんせ過去だから!)

また「女性向けの本はAの店で売れれば全国に広がる」というような経験知は貴重ですが、その店の客層は毎年少しずつ変わります。マンションが出来て若い夫婦が増えたと思ったら子供が出来て、児童書や教育書が売れるようになって・・・市場は常に変化しているし、書店サイドも品揃えを変えていきます。

10年前は今みたいに「ビジネス×健康」という書籍は全然売れなかったんです。マラソンが流行りだした頃にいろいろチェックしましたがみんなダメでした。けど今は瞑想とか休息とか「ビジ×健」は市場側が「あり」に変化しましたよね。

営業エースは数字の背景まで見る

まずは全体の傾向をつかむために数字を大きく見ます。www(POSデータの一種。対象書店数が一番多く、全国の中小規模店がたくさん入ってる)で、まず「売れ数、返品数、在庫数、消化率」を見ます。

次いで点だけでなく線で見ます、つまり1週間、2週間、3週間での変化を追うのです。ここまではふつうの営業でも見ますが、その数字を見て「売れてるから良い」とか「売れてないからダメ」では背景まで見れているとは言えません。

「営業エース」は全体から傾向をつかみ、最終的には1店舗の1つの売り場まで分析の目を落とし込んでいきます。あくまでデータは利用するものだからです。

 

背景を見るのは「問いを立てる力」

背景を見るというのは「なぜ売れているのか」「なぜ売れてないか」の仮説を立ててデータを見て、現場で確認することです。

初速(発売後1週間の売れ行き)が悪くても2週目が伸びてれば「棚前で動き始めた」のかもしれないので、在庫数5前後の店に絞って売れ行きを再度分析します。真のベストセラーは棚前から動くことが多いので見込みありますよね。営業エースは「みんなが気づかない兆し」に気づきます。

逆に順調に来てたのに3週目で下がったとしても、時間の経過で市場在庫数が減っているわけで「在庫当たり消化数」とか「5冊以上在庫している店=平積みしている店」を分母に置き換えて状況を正しくつかみます。実質的に平積みが減ってるわけですから、その分は差っ引いてあげないといけないのです。営業エースはみんなが『売れなくなったね』と言い出す頃に『なぜ数字が落ちているか』説明できます(「数字が落ちた」と「売れなくなった」は別のことなのです)

何冊売れたかより、どのように売れたか

まだ学研の販売部にいたころ、後輩から『POSデータって何を見たらいいんですか?』と聞かれたので、そのときも『数字の背景を見ると良いよ』と伝えました。

例えば「売上5返品4在庫1」というデータは、その店で「10冊入荷して、5冊売れて、4冊返品されて、1冊残っている」ということです。これを見て「消化率50%、返品率40%、在庫率10%」というのは誰でも分かります。大切なのは数字の背景、「どのように売れて、どのように返品されたか」です。

担当の方がエンド台で置いてくれたけど売れなくて、マーケティングの棚に置いたけどいまいちで、「マーケって言ってたけど営業の方が合うかも?」と営業の棚に変えてくれたらちょっと売れて、POP書いたりもしてくれたけど、でも動き鈍いから『ごめん西浦さん!』って返品されたのか。

アルバイトの子が新刊搬入時に出すの忘れてて、1週間後にとりあえず5冊平積みされて、それがすぐ売れたのに追加で出すの忘れてて、ちょうど棚卸の時期なので返品なのか。数字は同じですけど、この二つの背景は全く違います。

前者ならしょうがない、むしろ感謝しかないですね。ここまでやってくれたのに売れなかったら、むしろ申し訳ない気持ちでいっぱいです。後者なら何かやりようがあったかもしれない。そしてそれは現場に足を運ばないと手に入らない情報なのです。

10万部は1冊1冊の積み重ね

10万部売れた本であれ、100万部売れた本であれ、それは10万部、100万部が「まとまり」で売れたわけではなく、1冊1冊が売れた積み重ねとして到達したわけです。その1冊1冊を売ってくれた書店さんがいて、現場で「どのように」仕掛けると売れるか(逆に売れないか)を知らないと、自分たちで10万部100万部を生み出せません

営業エースは「数字の背景まで見る」「背景を見るとは、仮説を立ててデータを見て、現場で確認すること」と書きました。数字はあくまで数字です。「売れた、売れない」ではなく「なぜ売れたか」「なぜ売れないか」という背景を理解する必要があります。彼らは常に「なぜ?」と「どうやって?」を問い続けています。なぜならその本が「自分ごと」になっているからです。だからエースなのだと思います。

あなたが著者、あるいは編集者で「この人は営業エースなのかな?」と思ったら、人当たりの良さとか、自分の企画について肯定的かとかではなく「なぜ?」「どうやって?」の仮説を持っているかどうか聞いてみると良いでしょう。仮説はあくまで仮説なので「正解」は存在しないし、たまたま「この本の現在の正解」に到達することはあっても、すべての本の正解はないです。正解を出す力ではなく、仮説を立てて、それを実行できる力が営業エースの力なのだと思います。


営業の話を書きだしたらネタがどんどん出てきて、逆にとっ散らかってきたので、今回は「データと営業エース」の話だけにまとめました。また別の視点から営業エースの話を書いてみたいと思います。「組織と営業エース」「書店さんと営業エース」「編集と営業エース」「営業エースをこうやって味方につけろ」などなど。書きたいことがたくさんあります。ご期待頂けると嬉しいです。

ベストセラーの仕掛け人「営業エース」を探せ 2/2

おじやと雑炊の違いがよく分かってないタイプの出版プロデューサー西浦です。でも雑炊派。 編集者さんたちと飲んでい...

どうも、炒飯大好き出版プロデューサーの西浦です。

今でこそ出版プロデューサーをしていますが、それ以前は学研という出版社で書籍のマーケティングをしていました。つまり営業畑の人間なんです。だから「売れるかどうか」には敏感だし「どう売るか」から逆算してプロデュースをしていきます。

さてベストセラーと言うと編集者にライトが当たりがちですし、たしかにその役割は非常に大きいのですが、実はその裏で「営業」がものすごく活躍しているのです。今回は元営業だからわかる「営業エースの重要性」について書いてみます。

書籍のマーケティングってどんな仕事?

出版社によって営業のやり方は全然違うのですが、僕がやっていた仕事を簡単に言うと「販売方法の決定」と「書店営業部との交渉」「増刷の判断」の3つです。これサザエさんの次回予告ならぜったい観たくない。いや、むしろ観たいか。

ちなみに書店営業部はすごくザックリいうと、直接書店さんと交渉しているチームで、いわゆるザ・営業って感じの部門です。学研をはじめ社員数の多い会社だと、営業部門が「営業・マーケ・PR」と複雑化していく傾向にありますが、書店営業部は、ほぼすべての出版社にある「基本」かつ「重要」な部門です。

編集者が制作チームのリーダーなら、マーケティング部は販売チームのリーダーだと思ってください。僕は書店営業部もマーケティング部も経験したのでわかるのですが、「ベストセラー」を目指すうえで「営業エース」を見つけることが非常に重要なのです。

営業部は数字で動く

本をつくるのは編集、育てるのは営業と言われます。発売後にどこの書店さんで平積みしてもらうか考えて交渉に行くのも営業だし、売れ行き等を分析して「増刷の判断」をするのも営業だからです。どんな名作も、書店で置いてもらえないと売れません。ではどうやって営業は売り方を決めているのでしょう?

それは数字と勘(経験知)です。営業は売上や利益を生み出す部署なので、基本的に数字で判断し動きます「売れている本」に広告とか受注とかパワーを集中させた方が効果的なので、「データで判断」して「重点商品」を選定します。そしてこの「重点商品」は新刊既刊含めて5点程度なのです。(出版点数と営業の人数の多い学研でも一般書、学習参考書、児童書などジャンルごとに各7~10くらい。)

つまりほんの一握りの本しか営業の力を借りられないのです。怖いですね~、出版しても出しっぱなし、売れなくなって返品されて記憶から消えていく本がほとんどです。営業としてもできることなら全部の本を売りたいし、大変心苦しいのですが「選択と集中」戦略の下に、心を鬼にして見捨てていきます営業は本の屍の上にベストセラーを築くファイターなのです。

仮に今、サンマーク出版の重点商品に入るなら

当然のことですが、自分が出版するなら屍の方じゃなくて、「重点商品」の方に入りたいですよね。重点商品に入れるかどうかは、売れ行きの良さで判断されるわけですが、これが結構ハードル高いのです。例えば2017年2月9日現在のサンマーク出版でベスト5入りを目指すとしましょう。

例えば

  1. 『金スマ』『嵐にしやがれ』などでも紹介100万部突破の「どんなに体がかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法」
  2. 本屋大賞2017ノミネート!35万部突破の「コーヒーが冷めないうちに」
  3. 25万部「成功している人は、なぜ神社に行くのか?」
  4. TBS「ジョブチューン 」に著者出演し話題に!17.5万部「血流がすべて解決する」
  5. 10歳の哲学者!17万部「見てる、知ってる、考えてる」

ざっと見ただけでこれだけ売れてる本があります。さらにロングセラーの「生き方」(稲盛和夫:著)や、「人生がときめく片づけの魔法」シリーズなど既刊でもまだまだ売れてるものがたくさんあります。ここで、新聞広告を打つとなっても「2枠」しかなかったり、伝家の宝刀JR広告も3枠、4枠です。その枠に入れるのか?という話です。

これはかなり厳しい・・・ですがその時に頼りになるのが「営業エース」です。

数字に支配されない営業エース

営業は基本的に数字と経験で動くと書きましたが、できる営業にはクリエイティブな面があります。彼らは数字を利用するし信用しますが、数字そのものをつくる意識があります。

実は、データで判断するのは間違いがないように思いますが、一つ落とし穴があるのです。それはデータは「過去のこと」だということです。過去に「発売1週間でこれくらい売れた本は5万部まで売れた」ので今回も5万部売れるだろう。www(POSデータの一つ)で2週間の消化率16%だから厳しい・・・などなど。たしかにそれは統計上正しい予測ですが、未来の数字に対するアクションがないのです。

この本は20万部売れる!と思ったら「どうやって20万部売るか?」を逆算して動いていくべきだし、ある書店で消化率が悪いなら直接足を運んで「ここじゃなくて、あっちの売り場なら動くかも?」といった、未来をつくる「クリエイティブ」な提案をしていける人こそが「営業エース」です。数字に従うのではなく、数字を利用し、数字をつくっていく人です。

同じ本でもPOP1枚で売れ行きが大きく変わることがあります。積んでもらう場所、積み方、隣に置かれた本・・・あらゆる条件が店頭での売れ行きに影響します。そこを攻め続けられる人たちこそが営業エースです。

続きはこちら

ベストセラーの仕掛け人「営業エース」を探せ 1/2

どうも、炒飯大好き出版プロデューサーの西浦です。 今でこそ出版プロデューサーをしていますが、それ以前は学研とい...