刺さる言葉

前回「お客様をがっちりつかんでファンにすること」について「かけたお金や時間よりもサービス精神が重要なんじゃないか」という考察を書きました。

「ファン化する、ロイヤルカスタマー化する」など、文章にすると簡単ですが、実際にどうやればいいのかについては非常に難しい。

そこでさらに著者やセミナー講師さん向けに、こうすると良いかもしれないという具体的な提案までいきたいと思います。

というわけで、今回は「個別対応に心つかまれた話」からです。

貴重な1点ものを、たった一人の貴重なお客様に!

※『蒼天航路』とは1994年に連載を開始した王欣太先生の漫画作品。敵役とされやすい『曹操』を主人公にしたネオ三国志。2005年に連載修了、後にアニメ化。

昔から『蒼天航路』というマンガの大ファンで、特別版の画集とか、フィギュアなど関連商品も買ってコレクションしています。酒の席で面白い作品を聞かれれば『蒼天航路』と答え、誰かが入院したら差し入れに『蒼天航路』を持っていき、風邪をひいて寝込んでいると聞けば『文庫版 蒼天航路』を薦めてきました(文庫版は軽いから、寝てても持ちやすいよね)

この『蒼天航路』ですが2017年に新たな動きがあり、『GALLERY CUORE(ギャラリークオーレ)』さんで、原画の販売を開始したのです。

実はこの数か月前に原画の販売に先駆け、10枚限定の複製原画というのを販売していて、僕はそちらを購入していました。

今回売りに出されている原画は当然すべて1点モノで、非常に『貴重』なものです。僕もさっそく1枚購入しました。

そして、その原画が自宅に届いたときに衝撃を受けるのです…!

 

なんと原画と共にメッセージがあり、ギャラリーの方の自筆で「またのご注文ありがとうございました」という言葉と、先生からのプレゼントとして人気キャラクターである『夏侯惇』のミニ原画までおまけでつけてくださったのです!

原画一つ買って、もう一つ原画がついてくるというのは「サービス過剰」でしょう!

スーツ買うともう一つスーツが付いてくる、某紳士服並みのサービス精神ですよ。

しつこいですが、原画って1点ものなのに・・・

 

なによりも複製原画の購入から数ケ月経っているし、引越して住所も変わったので、会ったこともない僕のことを覚えていてくれたことにまず驚きました。(後に判明しますが、僕が買った限定版のエディションナンバーまで覚えてらっしゃった)

原画もすべて1点モノなら、買った人もすべて、一人一人1点モノならぬオンリーワンです。

「本当に貴重な、一つしかないもの」を「一人しかいない、貴重なお客さんに向けて届ける」という認識があるからこそできることだと思いました。

 

ただの良い顧客が、無償の宣伝マンになる

実は最初の複製原画を買ったときは「嬉しさを伝えたい気持ちもあるけど、twitterとかでそれを先生にPRしたらやらしい人間に映るかなぁ」などと一人迷い、何も行動に移せませんでした。しかし、今回は原画のプレゼントを受け取ってますからお礼を言ってもおかしくない!という口実ができたのです。

写真と一緒に、ギャラリークオーレさんと先生のtwitterアカウントにメッセージをし、どちらからもお返事をいただけて興奮しました。そしてこれが、僕をただのリピーターから、宣伝マンに変えた瞬間です。

いざ自分がファンになるとよく分かりますが、その作品が好きでも気安く著者に絡んでいったり、宣伝したりというのをしづらいタイプのファンもけっこういるのです。

 

これで禊は済ませたとばかりに、それ以降は頼まれもしてないのに積極的にギャラリーのツイートをリツイートしするなど、すっかりファンになりました。

思うに、著者が積極的にリツイートやシェアをしてあげたりタグ付けをOKですよと書いたりして「いいんだ」ということを伝えてあげるのはけっこう重要なのだと思います。

もちろん、ツイートや、感想を投稿するにはエネルギーが必要なので、「嬉しい」「感動」といったものを読者に届けてあげるのが先です。

僕にとっては「覚えていてくれた」「原画に原画という過剰サービスをしてくれた」という特別感がきっかけでした。

宣伝マンになるのに十分すぎる興奮ですよね。

 

ギャラリーで涙を流したほどの神対応

そして10月27日が『蒼天航路』の連載開始日ということで、「蒼天の日」として記念キャンペーンを実施。新着原画を12時ちょうどにアップすると同時に、原画購入者へ「とっても良いものプレゼント」を企画してくださりました。

web上の熾烈なクリック争いを勝ち抜き、無事に原画を購入。その後、直接ギャラリークオーレさんにも行ってみることに。実は今まで一度も行ったことがなく、『蒼天の日』というのは初めて伺うのにちょうど良いタイミングだなと思ったからですね。

ギャラリーに到着して非売品の原画や、まだ購入待ちの原画らを「尊い…」と拝んでいたらスタッフの方が声をかけてくださりました。そこで「実は『蒼天の日』でさっそく原画を買わせてもらったんですよ」とだけ伝えたら、いきなり「ひょっとして西浦さんですか?」と言われたんですね。

ふつうネットで商品を買ってくれたお客さんの顔までは分からないですよね?その日にネットで原画を買った人は複数いましたし、僕の顔はおそらくtwitterで御礼のリプを送ったときに1回見ただけだと思うんですよ。

『それだけでこの人は僕のことを覚えていてくれたのか・・・』

『っていうかそもそもこの人たちのおかげでこんな貴重な原画を買えてるんだよな・・・』

そう思うと感動してきて、御礼を伝えようとしたのですが、もう涙があふれて何も話せませんでした(笑)結局ティッシュもらってしまって余計に迷惑をかけてしまいました。

 

結局のところ、今回は究極の「個別対応」に心つかまれたのだと思います。

出版などではどうしても単価が千円強と低いこともあり、特典は「複製可能なもの」になりがちです。

また講演会なども「いかに多く集めるか」というモデルにならざるを得ないので、個別対応するのはかなり難しい。

けれど参加者一人一人(希望者全員)と写真を撮る著者はいますし、結婚式などでは列席者全員に簡単なメッセージを書いたりもしますよね。

自分の座席にカードがあって、そこにメッセージがあればそれだけでちょっと幸せになるのではないでしょうか?

 

またセミナーなども、フロントエンドにあるようなものは、そのあとのバックエンドへの誘導目的になりがちで、自然募集人数も20名から、多ければ多いほど良いという発想になりがちです。

でも、こういう「初めてお客さんと直接接する場所」こそ、あいさつする前から「ひょっとして●●さんですか?」と聞けるくらいの人数を対象にする方が満足度が高いと思うのです。

ひょっとしたら、その中にあなたのお客様になってくれる人はいないかもしれません。

でもきっと満足度は高くなるだろうし、中には僕のように宣伝マンになってくれる人もいるかもしれません。

出版TIMESでもオープンセミナーを個別対応するために定員8名で募集していたのですが、それでも多すぎるなと思うようになりました。

次回以降は4人か5人くらいでないと、みんなが満足するまで質疑応答の時間を取ったり、一人一人に密に企画のフィードバックが難しいかもしれません。

 

出版TIMESのオープンセミナーでは人数減らせば内容が濃くなる分、価格は上がると思うので、今の価格10,000円で受講できる最後のチャンスとなります。

12月のセミナーは8人定員ですが、全員にご満足いただけるよう、かなり事前準備等がんばります!

後1席ですので、ご興味ある方はこちらから

出版セミナーのご案内

粋すぎる神対応でハートをがっちりつかまれた方法その2

前回「お客様をがっちりつかんでファンにすること」について「かけたお金や時間よりもサービス精神が重要なんじゃない...

「部室」という響きに憧れのある出版プロデューサー西浦です。高校は1年生でサッカー部辞めてずっと本読んでたし、大学はサークルで部室なかったんですよね。

ところで、著者に限らずセミナー講師やコンサルタント、ミュージシャンに役者など、「自分の名前で仕事しているすべての人」にとって「お客様をがっちりつかんでファンにすること」ってすごく大事ですよね。

ファンにするとか、ロイヤルカスタマーにするとか言葉としては良く理解しているつもりですが「じゃあどうすればいいのか」となると難しい。

ただ最近、僕自身が「いやいやいや、行き過ぎ、むしろ粋すぎるでしょうこの心遣い!!」とすっかりハートをつかまれたことが何度かあり、「ああ、こういうことなんだな。自分、全然できてなかったな」と反省した次第です。

今回は「神対応にただただ心わしづかみにされた」話をご紹介します。読者やお客様と接する際の参考になれば幸いです。

あの『放送室』で収録してきました

『放送室』といえば、ファンは誰もが知ってるこの画像

『放送室』というラジオがあったのをご存知でしょうか?当時の人気を覚えてらっしゃる方も多いでしょう。

知らない方のために補足すると、松本人志さんと、幼なじみで放送作家の高須光聖さんの2人によるトーク番組です。

2001年から2009年までの約7年半「TOKYO FMをキーステーションに、JFN37局ネットで」放送されました。

タイトルの由来は、パーソナリティの2人が放送部だったことから『放送室』となりました。いいですよね「部室」感、やっぱり憧れます。

 

実を言うと、出版TIMESで放送しているWEBラジオはこの『放送室』の雰囲気が好きで、はじめたものでした。

相方のあるうらさんも放送室のファンだったので「モチーフとしてはやっぱ『放送室』目指したいよね」「じゃあ、西浦さんが松っちゃんで、僕が高っちゃんやね」とイメージの共有もバッチリでした(笑)

 

さて、前置きが長くなりましたが、そのWEBラジオの年末年始分を先日収録してきました。

せっかくの年末年始ということで、いつもと違うことをしてみようということになり、あるうらさんが調べてきてくれたのですが、半蔵門のAir Voice Studioさんが放送室の収録に使われいたスタジオ、つまりは「放送室」そのものだったということがわかったんです!

これは行くしかない!と正直、僕らの番組では明らかなオーバースペックのスタジオなのに、収録してきました(笑)

しかも当日、オペレーターを担当してくださったのが、『放送室』のミキサーをされてたNさん。

こちらが『放送室』のファンだと知ってわざわざ担当してくださったのです、もうこの時点でテンションあがりますよね!

嬉しいなぁ、心遣いが嬉しいなぁと何度も言ってました。

 

終始ソワソワしっぱなしでしたが、Nさんにも助けられ無事に収録は終了。

途中で休憩をはさんだのですが、その時に話してくれた『放送室裏話』もすごく面白かったです。「放送室in武道館 〜高須ちゃん生誕40周年祭〜」で、松本さんの入りが遅れてて、危うくシークレットゲストの浜田さんとバッティングしかけたとか、高須さんナイーブになって当日40℃の熱出てたとか(笑)

やっぱりこういうことを直接聞けるのは嬉しいですよね。予定の時間をオーバーしつつも雑談に花を咲かせ帰りました。

粋すぎる!さりげなく撮ってくれた1枚の写真

この時点では良い経験だったなーくらいのものだったのですが、翌日Nさんからいただいたメールを見て「行きすぎ、いや粋すぎな心遣いでしょう!Nさん!」と思わず声を出してしまいました。

 

そのメールに添付されてたのがこの写真。

上の本家『放送室』と構図やマイクの位置を比べてみてください。

 

おわかりでしょうか?これは『放送室』でよく使われる、「放送室の構図」なんですね。

収録が始まったときにこっそりご自身のスマホで撮影してくださってました。

こちらが「本当に好きなものは何か」を理解したうえでスペシャルな記念をくれる。ここにお金は関係ないのです。

この構図が、この構図を黙って撮ってくれたことが嬉しかった。

なぜか僕のあごがしゃくれてるのだけ不満ですが(笑)

 

たぶんカリスマ性じゃなくてサービス精神

僕は今までがっちりファンをつかめる人というのは、やっぱりカリスマ性があったり、ミュージシャンなど特殊な才能を持った人間なんだと思ってました。

だから、まあ、自分はそこまでできなくてもしょうがないだろうと。

ところが今回僕のハートをがっちりつかまれたのは、そういったカリスマや特殊な才能のある方ではなく、一人のスタッフさんによる「サービス精神」でした。

もちろん『放送室』自体のファンだったことが前提にあります。

あの番組は松本人志さんというカリスマかつ特殊な才能の持ち主による、すばらしい作品なわけですが、それだけでは「好き」「ファン」のままでした。

その後、僕のハートをがっちりつかんでくれたのは、スタジオのスタッフさんであり「また絶対ここで収録したいな」と思うようになりました。本来は記念的に、今回だけの収録でも良かったにもかかわらずです。

もう放送室だけでなく「Air Voice Studio」さんのファンでもあり、Nさんのファンにもなったということですね。

こういった「自分の気持ちを大事にしてくれてる」と感じられる気遣いって本当に嬉しいですし、忘れられません。

逆に言うと、スタッフさんでもこういった気遣い次第でファンをつかめる(あるいは離れる)ということは、

今、著者や講師、役者さんをしている方であれば、ご自身のスタッフさんがファンにどういった接し方をしてくれているのか?

そことしっかり向き合うことも、とても大事だと思いました。

 

このファンのハートをがっちりつかむ方法ですが、次回に続きます。

さらにハートをつかまれたエピソードがありますのでお楽しみに!

粋すぎる神対応でハートをがっちりつかまれた方法その2

粋すぎた神対応でがっちりハートをつかまれた方法

「部室」という響きに憧れのある出版プロデューサー西浦です。高校は1年生でサッカー部辞めてずっと本読んでたし、大...

昨日は『血流がすべて解決する』の堀江さんにお招きいただき、『東京サロンわしゃわしゃ薬草ガーデンのオープニングパーティ!』に参加してきました。

久しぶりにお会いする方、はじめてお会いする方、たくさんいたのですが、皆さんステキな方ばかりでした。

自己紹介タイムがあったんだけど、「この人何言ってんだ??」とつい笑ってしまって、ニヤニヤしちゃう方がたくさん。

つまりプロデューサーとして見て「逸材」っていう意味なんですけどね。磨きがいがあるなーという反応です。きっと今日の集まりからベストセラー作家がまたたくさん出てくるでしょう。

 

いろんな方とお話しして、皆さん魅力的だったし、話したかったのだけど時間がなくて話せなかった方もいました。

その中で一番長く話し込んで、一番興味深かったのが、今回の「わしゃわしゃ薬草ガーデンを設計・施工」を担当した石坂 暢琢さん。実はまだ東京農大の20歳の学生!

お父さんが庭のソムリエとして仕事をされていて、いずれはその会社に戻るのだけど、今は勉強中とのこと。

 

最初は、「なんで親父さんと同じ仕事をしようと思ったの?」という話を聴いていました。若いときって親に反発しがちというか、決められたレールになんて乗らないぜ!って感じあるじゃないですか。

彼にとってのキッカケの話や、思いを聴いてドンドン引き込まれていきました。そして彼の悩みも聴くようになってその時気づいたんです。

「悩んでる方向、僕と一緒」

いろんな生き方がある中で、僕はどうしても上へ、もっとすごいところへ、まだ見ぬ世界へ、前人未到の域へ、と際限なく求めていってしまうタイプです。

彼もまた自分の世界でどんどん上を見ていて、そこまでの距離にときどき絶望したり、反動でかき込むように多様な知識を求めたり、そんな自分に「一つのことを極めるべきなんじゃないか」とまた疑問をもったり・・・

うーん、やっぱり悩みが根本的に同じ。だいぶ年齢離れてるのに(笑)

 

話を聴くうちに共感が尊敬に変わってました。すごくスムーズに変遷してて、自分でも「あ、これもう尊敬してるな、うん」と感じた時にも特に驚きもなく。

経験こそ、多少僕の方があれど、ストイックさでは負けてるんじゃないかと思いましたしね。

 

20歳の学生も心から尊敬できる友人として出会えるというのは、僕の数少ない良いところかもしれません。

今月、去年に引き続き相模女子大学さんで出版業界セミナーをやらせていただくのですが、そこでも「教えてあげる」のではなくて、尊敬できる20歳の友人を探すつもりでやらせて頂きたいなと思います。

二十歳の尊敬する友人ができたこと【『血流』堀江さんのガーデンパーティにて】

昨日は『血流がすべて解決する』の堀江さんにお招きいただき、『東京サロンわしゃわしゃ薬草ガーデンのオープニングパ...

ダイエットのコンセプトは「ムリなく痩せる」の出版プロデューサー西浦です。いや、それはムリなのでは…という賢者の盲点を突いてやります。

本の出版を目指してまずやることとはなんでしょうか?

著者の体験談を探す?ネットで質問してみる?出版セミナーに通う?

いろいろありますし、どれもある程度有効です。

そのうえでちゃんとスタートラインに立つにはやはり「出版企画書」を書きましょう。

出版の企画書で、一番最初に考えるべきこと

ネットで検索すれば、これまた企画書の書き方やら、構成についていろいろ書かれているでしょう。でも実は一番最初にやるべきなのが「コンセプト」を立てることです。

ネットなどで掲載されている企画書の項目に「コンセプト」がないケースもあるでしょうが、このコンセプトをしっかり作れたかそうでないかで、出版後の売れ行きが大きく変わります。

コンセプトは企画の軸であり「結局どういう本なんだっけ?」というすべての原点で、編集者が本のタイトルをつけるときに出発点となる「この本の一番面白い所ってなんだっけ?」の答えなのです。

 

僕が運営している会員制出版塾ベストセラーキャンプでも最初に取り組むのはコンセプト作りです。もっと言うと、著者との面談の時に僕の中でだいたいのコンセプトが見えるかどいうかがカギです。

 

このコンセプト作りは本当に口を酸っぱくして、何回も言いますし、実際に何度も練り直しますので、ベストセラ―キャンプの参加者アンケートでも「コンセプトができてよかった!」「コンセプトを固めなければ・・・」と著者もコンセプトに関してすごく力を入れてくれているのがわかります。

 

中には本のコンセプト固めを進めるうちに「自分のビジネスの本当の強みがわかった」「BSCに参加する前に考えていたことを、違う角度から引き出してもらえました」とおっしゃる方も多く、本業へのフィードバックも多いようです。

むしろ、それくらい深く考えないとコンセプト作りとしては不十分です。

 

コンセプトが面白くない本は、絶対面白くありません。

コンセプトにわくわくしない企画は、誰もわくわくしません。

 

それくらい大事です。

まずは、あなたの企画の「何が面白いのか?」をしっかり言葉にしましょう

コンセプトとは「一日一個のリンゴが医者を遠ざける」ようなもの

先週、健康書企画のコンサル中に、コンセプトについてアドバイスをしました。

「『一日一個のリンゴが医者を遠ざける』っていうじゃないですか。ああいうのがコンセプトです。」とクライアントに説明したところ、彼以上に僕が「すごくうまい例えだな!」と感心してしまう事態になりました(笑)

我褒めはそこそこにして、もう少し補足しますね。

 

リンゴに含まれる食物繊維、クエン酸、リンゴ酸、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質が

便秘改善、腸内環境改善、血糖値の上昇をゆるやかにする、疲労回復歯を白くする効果、免疫力アップ、美肌効果、血圧を下げる、活性酸素除去、動脈硬化予防などに効果がある。

 

・・・らしいです。

 

つまり、リンゴを毎日1個食べるだけで、以上のような効果を見込めることから、健康書の企画を作ったとします。

 

これを本当に本のコンセプトにする場合は

「一日一個リンゴを食べるだけで、美容と健康に絶大な効果があり、医者いらず!」

~便秘改善、腸内環境改善、血糖値の上昇をゆるやかにする、疲労回復、歯を白くする、免疫力アップ、美肌効果、血圧を下げる、活性酸素除去、動脈硬化予防など~

 

といったところでしょうか。~で続けた部分はその企画で得られる「読者のメリット」の列挙です。

特に健康書ではたくさん効果を書ける方がいいですね。「これさえやっておけば、オールOK!」というくらいの万能感が欲しいです。

 

この企画コンセプトのポイントは「一日一個」という誰でもできる、ハードルの低い提言であること、「リンゴ」は日本中どこのスーパーでも簡単に、しかも安価に手に入るという「誰でも再現可能」であること、美容と健康への効果が多岐に渡り、50代以上の女性を中心に(この層はクチコミ効果も大きい)、オーガニック志向の若い女性や、男性でも高齢な方など広く読者を設定できることです。

 

リンゴはたくさん種類もありますから、どのリンゴが特に何に効果があるのかとか、実際にスーパーでリンゴを選ぶ際に気を付けたほうが良いこと、あとは毎日リンゴを食べるために、スムージーにするとかジャムにしてみるとか、いろんな実践方法とそれぞれの効果、朝昼晩どのタイミングでリンゴを食べるといいのかなど解説してあげれば本として十分に成立します。

 

一つだけ欠点があるとしたら「一日一個のリンゴが医者を遠ざける」ということわざが、すでに日本中で知られており「まあ、そうだろうね」くらいのリアクションしかとれず、インパクトが皆無という点です(笑)

 

こう考えるとコンセプトに一番大切なのは「インパクト」ですね。

もし日本に、このことわざが入ってきてなかったら、かなり売れる可能性のある企画だと思います。

 

コンセプトは36文字で作る

コンセプトの作り方ですが、「こうやればいいコンセプトが浮かぶよ!」というフレームワークなどはありません。あえて言えば何度も何度も練り直して、もっと良い表現があるのでは?もっと違う視点で見たほうが面白いのでは?と繰り返し時間をかけるしかありません。

 

僕がプロデュースしているメンバーに対しても、このコンセプトは最初にある程度固めつつ、プロフィールを作ったり、構成案を考えたりして情報が増えるたびに微調整します。

この要素足せるじゃないですか!とか、こっち方面は(この著者だと)言えなそう、など具体化するごとに微修正が加わるものでもあるし、ある日稲妻に打たれたように「これだ!」ということが思いつくこともあります。僕の場合、だいたい朝のシャワータイムに思いつくことが多いので、降りてきたら最後、風呂場から出るまで呪文のように繰り返すことになります(笑)

 

実は売れる企画書は、このコンセプトを固めるのにすごく時間をかけるのです。すぐ企画書にしてしまうと著者のノウハウをすべて引き出せてなかったり、自分の中にある「型」に当てはめてしまってていて、新しさが無かったりするからです。

売れる編集者も企画書にするまでの期間が長い方が非常に多いです。雑談を通していろんな質問を投げては、著者のコンテンツと市場を繋ぐ強力なコンセプトが降りてくるまで時間をかけるのです。

 

ここまで「確実に良いコンセプトを立てる方法はない」と言って来ましたが、何も解説しないとあなたの参考にならないのでいくつか僕のマイルールをご紹介します。

コンセプトを立てるときのマイルール

  1. 「誰による」、「誰が」、「何をしたら」、「どうなる」本なのかの、4要素からつくる
  2. そのうえで「誰による」を取っても大丈夫なくらい、「何をしたらどうなる」を磨く
  3. 「誰が」も、説明不要なくらい残りの部分を磨く、理想は「本を読める人全員」対象くらい
  4. 最終的に36文字以内にする

 

まず結論の36文字ですが、これは目安程度ではあるものの、かなり重要な数字です。

なぜかと言うと、長すぎるコンセプトは練り切れていないからです。

 

あるマンガ編集部では、新連載を立てるときに30文字前後で面白さが言えなかったら没だと聞きました。なんとなく描いているうちに面白くなってくるかも??と期待するものだけど、ほぼありえないそうです。

僕が36文字としたのはこのコミック連載の話と、18字×2行くらいまでなら人は「読む」のではなく「見る」タイプの認識ができる、とコピーライターに聞いたからです。

 

どちらにせよ、短い言葉には人に深く浸透する、一瞬で理解できる「明快さ」があります。

ですので、36文字を最大として考えます。

 

そうなると、無駄な部分を削っていく必要が出てきます。

その場合、「誰による」という著者情報と、「誰が」という読者情報を削るのがもっとうまくいきます。

 

「誰による」の部分が削れないくらい大きいと、著者の知名度や実績に頼った企画となり本として売れるかもしれませんが、企画としては弱いわけです。

例えば「増刷率90%の出版プロデューサーによる」本だとしても「何を」したら「ベストセラーになる」のかが曖昧だったら、企画としては練りきれていないと言わざるを得ません。

 

次は「誰が」という読者情報ですが、これも出版というビジネスであれば、最終的に「みんな」をターゲットにできるくあらいの広がりがないと10万部、20万部にしていくのは難しいので、「誰が」を限定しないでも成立するくらいのコンセプトにしていきたいです。

 

TV番組の『奇跡体験アンビリバボー』って「たけしの」って頭につかなくても強いですし、視聴者をわざわざ限定しなくても「奇跡的なストーリーに興味のある人=ほぼ全員」と成立しています。

長寿番組はやっぱりコンセプトがしっかりしているなと思うものが多いです。

 

そのうえで強い著者の冠がつけばより売れますし、明確な読者像は共感を産んでよりシェアされる企画となるでしょう。

 

企画書を書くにはまず、コンセプトを明確にして「何をすれば」「どうなる」企画なのかを36文字で表現できるくらい磨き続けましょう。

 

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出版企画書のコンセプトは36文字で作る

ダイエットのコンセプトは「ムリなく痩せる」の出版プロデューサー西浦です。いや、それはムリなのでは…という賢者の...

こんにちは!出版プロデューサーの白木です。

この記事は、著者から「ずっと笑ってるラジオ」と称された(笑)本でベストセラーを目指す人のための番組『コウジニシウラのおしゃべり出版ウラ表紙vol.13』の概要です。

出版プロデューサーの西浦とフリー作曲家のあるうらさんによるラジオ形式の番組ですので、移動中など気軽に聞いてみてください。

当サイトとfacebookページの双方で配信していきます。(内容は同じものです)

今週はゲストにスピ系編集者さんをお呼びして、3名でお送りしております。

ご視聴は ↓ からどうぞ!

千年の恋も冷める弓道部女子の実体!

※画像はイメージです。あるうらさんのまわりにはこういう弓道ライフは存在しませんでした※

西浦「どーもー、映画館のある町に引っ越しました、出版プロデューサーの西浦です。」

あるうらどもー、高校の時の部活は弓道部でした、フリー作曲家のあるうらです。」

西浦「珍しいですよね、弓道部のある学校って。」

あるうら県下一の進学校だったので。」

西浦「笑い飯さんが通ってらっしゃった高校ですよね。」

あるうら「そうですそうです。」

西浦「めっちゃ頭いいんですよね。」

あるうら「それは別に、自分で言うことではないですけど(笑)」

西浦「なんで弓道やってたんですか?」

あるうら「女の子が多かったから。」

西浦「はははは(笑)袴の女子と過ごせるわけでしょ。」

あるうら「でもね、なかなかうちの代は….だいたい弓道やる女子というのは、皆さんイメージと違いまして。玉を狙うんですけど。」

西浦「的(マト)ね。」

あるうら「あれ当たるとみんな掛け声を出すんですよ。『よーし!』って。もっさいんですよねー、千年の恋も冷めるみたいな(笑)」

西浦「雅さゼロという。」

あるうら「ゼロでしたね~。こんな感じですけど、西浦さんは引っ越しをされて。」

西浦「そうなんですよー、湘南の方に引っ越したんですけど駅に映画館があって。映画館がある場所って渋谷とか新宿とか繁華街が多いじゃないですか。それが住宅街に映画館があって、平日超空いてるんですよ!」

 

~(中略)ここで何やら獣のような声がマイクに入ってきました!!!その正体は後ほどご紹介~

 

西浦「FacebookでとうとうWEBラジオとして公開させていただきまして、現在(収録時)4話まで公開しております。」

あるうら「皆さん、ありがとうございます。聴いて頂いて。」

西浦「予想以上に、各200人くらいは聞いて頂いてちょっとずつ増えています。
一番多くて600とか700とか。リーチといって見ただけの人だと2000人くらいいらっしゃるので、
通常の僕らが書いている記事よりも物によっては反応が良かったりするんです。」

あるうら「人の声ですもんね、ダイレクトに。」

西浦「ありがたいですね。」

どんな本を作ってもスピリチュアル!?スピ田さん登場!

西浦「またゲストの力を借りようという浅はかな考えですが、まさかの2回連続サンマーク出版さんです。」

あるうら癒着してるんじゃないですか(笑)

西浦「ないないないない(笑)まっとうな商売してますから。僕としても2回連続同じ出版社の人ってどうなんかなって思ったんですよ。癒着疑われるかなって。」

西浦「他の会社の方も来ていただきたい方いっぱいいるんでね。ただ、この方がよくわからない面白いことを始めたので、早めに聞いておきたいなと思いまして。今回お声がけをいたしました。」

西浦「ゲストはこの方、サンマーク出版のスピ田さんです!」

校正が苦手な編集者スピ田氏31歳

岸田校正が大の苦手な編集者、岸田健児です。スピ田じゃなくて岸田です。」

西浦「今サンマーク出版で第三編集部なんですが、主にスピリチュアルな本を出す編集部ですよね。」

岸田「そうですね、神社の本とか、龍の本とか。」

西浦「精神と時の部屋で作ってるんじゃないかっていう(笑)転職をされて今サンマークさんに移られたんですけど、前いた会社でもスピリチュアルな本を作られてきたんで、ずっとスピ田さんと呼んでます。」

岸田「自分としては納得してないんですけど、前の会社でも、営業部で影でスピ田さんと呼ばれていました。(笑)」

西浦「既に呼ばれてたんですね(笑)前の会社ってあんまりスピリチュアルな本作ってないですもんね。」

岸田「そうなんですよ。なのでどんな本を作ってもスピリチュアルでしょって言われて。」

グラビア写真集作ってもきっとスピリチュアルと言われてしまうんだろうなと嘆く岸田さん。
どれだけスピリチュアルなのか?編集者として関わった作品のウラ話もたっぷりお話しいただきました。

刺さるタイトル『神様とのおしゃべり』『すぐそばも幸せにできないで。』

西浦「転職されてからはまだ本を出されていないので、前の会社のワニブックスさんでのご本の紹介なんですけど、有名なのは、さとうみつろう先生の『神様とのおしゃべり』で、こちらなんと20万部!」

岸田「ありがたいことに。」

西浦「すごいですよーしかもこれ2014年の本なんですけど、未だに増刷かかっているという。」

岸田「そうなんです、ちょうど2017年4月に増刷したてなんですよね。毎年どこかしらで増刷しています」

西浦「スピリチュアル系の定番書扱いになってますよね。」

岸田「ぶ厚いのも定番っぽいですよね。」

西浦「他には、『すぐそばも幸せにできないで。』『人生ドラクエ化マニュアル』など柔らかい感じの、視点が面白い本を作っているなという印象があります。」

あるうら「読みやすそうなタイトルですよね。」

西浦「『すぐそばも幸せにできないで。』なんて小憎たらしくないですか?」

岸田「あれ、悪口ですか?(笑)」

西浦「おしゃれだなーって気しません?」

あるうら「確か、タイトル作るのって編集者さんでしたよね?岸田さんが作っているそのタイトルが小憎たらしいと(笑)」

岸田「あれあれ、悪口(笑)」

西浦「いやなんか、オシャレというか、刺さるというか。『すぐそばも幸せにできないで。』と言われたら“大きいことばかり考えすぎですよね”って気しません?」

あるうら「オビで小憎たらしい発言ってあればね、全部台無しですけどね(笑)」

岸田「あるうらさんにはあんまり刺さってないですね。」

西浦「あるうらさん岸田さんのこと軽くみてるよね(笑)」

ベストセラーを生み出している岸田さんのことを軽くみている、あるうらさん!?
この後、あの大人気ゲームの制作者とつくった本が登場!

きっかけは、ドラクエ制作者からの1本の電話

西浦「これすごいなと思いました!著者がドラクエ実際に作った人の一人ですよね。」

岸田「そうなんです。」

西浦「作品のファンが勝手に“ワンピースに学ぶ”とか言ってるんじゃなくて、作った人が言ってるんでこれがすごいなと思いましたね。」

岸田「これ面白くて、ある日突然この著者から電話がかかってきたんですよ。『神様とのおしゃべり作った方ですよね?僕の作った本みてくれませんか?』と言われて、ちょっと楽しそうだなと思って企画書もらいました。まさに『作った人』っていうのが僕も響いて、作った人だったら説得力あるんじゃないかなと思ってやったんですけど….超大変な著者でしたね。」

西浦「何が?どういうこと?(笑)」

あるうら「いいんですか?WEBに載りますけど大丈夫ですか?(笑)」

岸田「テーマが人生をドラクエ化しよう、つまり何でもかんでもイベント化しようということなんですよね。RPGゲームって敵が現れて、難問が現れて、それが楽しいわけじゃないですか。」

西浦「どう課題をクリアしていくかですよね。」

岸田「そこを楽しむか楽しまないかで、人生がすごく変わるよということなので、著者がなんでもかんでも楽しんじゃうんですよ。」

西浦「いいんじゃないですか?」

岸田「だからモメることも楽しんじゃうですよ、ケンカも楽しんじゃうんですよ。ケンカっぽくなるとわくわくしちゃうんですよ。」

西浦「孫悟空みたいな著者ですね(笑)鳥山明先生ですもんね、ドラクエのイラストも。」

岸田「だから大変で。電話する度にドラクエのバトルシーンBGMが流れる感じなんです(笑)」

自己啓発(ビジネス)とゲーム(遊び)は、相性が悪く、通常は受け入れがたいテーマなのに4万部のヒット作!
20万部売れた「神様とのおしゃべり」、さとうみつろう先生との出会いなど、
この後もウラ話しをたっぷり話してもらいました!
この続きは、ぜひラジオでお楽しみください!

当番組へのご意見ご質問は、出版TIMESのfacebookページにて受け付けております。

あなたからのコメント、メッセージをお待ちしております!

【webラジオ】「スピリチュアル系編集者 岸田さんの出版ウラ話」コウジニシウラのおしゃべり出版ウラ表紙vol.13

こんにちは!出版プロデューサーの白木です。 この記事は、著者から「ずっと笑ってるラジオ」と称された(笑)本でベ...

椿屋珈琲店にはメイドみたいな制服のウェイトレスが、席で直接注いでくれるちょっと恥ずかしい「椿屋スペシャルカフェオレ」というメニューがあります。打ち合わせの時に編集者にそれを頼ませつつ、自分は普通のカフェオレに逃げた出版プロデューサーの西浦です。「打合せ」で油断する方が悪いのですよ、●●さん・・・(笑)

さて、よくマンガなどで使いすぎたPCから煙が出る描写がありますが、本当にキーボードが焦げるまで叩き続けたライターさんをご存知でしょうか?
「なんかエビが焼けるような臭いがするな」と思ったら、自身のワープロが焦げていたそうで、富士通の担当者には「今まで、焦げるほどキーボードを叩いた人は知らない」と言われたとか。

 

そんなキーボード叩きすぎ系ライター藤吉さんにお願いして、ベストセラーキャンプの会員向けに売れる「文章の極意」を教わってきました!
超売れっ子ライターさんのため、お願いしてから半年以上かかっちゃいましたが、待った時間以上の素晴らしい講義でした!
この素晴らしさの一部でも、出版TIMES読者の皆さんに共有させて頂きます!

差別化すべきはエピソード

藤吉さん曰く「著者の独自性」が語られている本は読者から支持されやすいそうです。

ここで言う「独自性」は「他にはない新しいアイデア」と、「他の人には話せないエピソード」の2つです。

 

しかし、藤吉さんが今までたくさんの著者を取材されてきた中で気付いたことは「一流の人ほど、みんな『同じこと』を言う」ということ。

  • 愛がすべて
  • ピンチはチャンス
  • 最初の動機は不純でいい

とか。

確かにどれもどこかで読んだことがある話ですよね。

 

一流になればなるほど、本質に近づいていくわけで、内容が似通ってくるのは、ある意味仕方のないことかもしれません。

とはいえ「また、これか」感があるのは否めないので、そういうときこそ『エピソード』で差別化すると良いです。

なぜそう思うようになったかという経緯(エピソード)は全員違いますし、そのエピソードの中に、その人しか語れない哲学や価値観が現れてくるものです。

特にエピソードが大事なのは、その人のエピソードに読者が共感しやすいからです。

失敗談とイイ話

それではどんなエピソードが喜ばれるのでしょうか?
それは『失敗談』『イイ話』です。

  • 失敗談

失敗談は「逆境からの復活劇」などギャップのある話が生まれるので、読んでいて共感しやすいのです。

左遷、人間関係のトラブル、若手時代に怒られた話、経営破綻など本のテーマに合うものを探してみてください。

  • イイ話

心温まるようなエピソードは、失敗談と同じく元来ウケの良いものですが、特にここ数年は反応が良いです。

「入院している同級生のために千羽鶴を折ったのだが、間に合わず、飛行機の中でも千羽鶴を折っていたら、機内アナウンスで協力を呼びかけてくれ、ほとんどの乗客が協力してくれた」

「ハンディキャップのある娘が、運動会ではいつも徒競走でビリだった。ある年、一緒に走っているコケてしまって『これで自分の娘がビリじゃなくなる!』と喜んだら、娘がコケた子の元へ駆け戻り、一緒にゴールした」

など絆や優しさを感じられる話は、深く心に残ります。(僕は聞いているだけでジーンときました)

 

読後に「こんなことがあったんだって」と人に伝えたくなるようなエピソードを持っているかどうかが重要ですね。

伝わる文章に大切なのはエビデンス

エピソードは非常に重要ですが、同じくらい重要なのがエビデンスです。

エビデンスとは、科学的な裏づけや根拠のことです。

エピソードは、「自分しか語れない」というメリットがある一方で、「再現性がない」「ほかの人は真似できない」「あの人だからできるんだ」と思われてしまう危険性もあります。

 

ですから、エビデンスを明らかにして、客観性を担保することが大事なのではないでしょうか。具体的には「脳科学的には~」とか「エビングハウスの忘却曲線によると~」と言った根拠を示すことです。「2万人が」とか「90%のクライアントが」といった、数字があるのも非常に有効です。

エピソードはインパクトがあり、広める力を持っていますが、エビデンスで「信頼性」を補てんする必要があるのです。

多作の作家が売れなくなる理由

たくさんの本を出版する作家はさぞかし売れっ子なのだろうと思うかもしれませんが、実態は逆のことが多いです。(ごく稀にそうでない方もいます)

「累計ン百万部!」と謳っているものの、平均するとほとんど売れてない…といったケースですね。

 

その原因の一つが「エピソードが薄くなる」ことにあるかと思います。

すでに何冊も本を出されている著者の場合は、「どこかの本にすでに書いたエピソード」と重複してしまったり、自分が経験したエピソードではなく「人から聞いた話」になりがちです。

エピソードが被ってくると、その著者の本をはじめて読む人以外は「前に読んだ話だな」と感じて、感動が薄まってしまいます。

それに「聞いた話」だと松下幸之助やスティーブ・ジョブズ、あるいは戦国武将の例などが、知名度の面からも採用されることが多いです。

しかし、知名度や人気の高さゆえに、逆にそのエピソードも読者に知られていて「また、これか」感があふれ出てきます。(有名人の、知られざるエピソードは非常に強いです)

 

「現場」から離れてしまった経営者や講演家にも似たケースが多く、エピソードが重複したり「古すぎたり」して、今の世の中にあっていないこともあります。

常に現場を意識して、エピソードの新陳代謝をはかりましょう。

 

作家とは「誰が」に値する生き方

他にも文章の型など一切、出し惜しみなくお話しいただいたのですが、最後にイチロー選手のこんな言葉をご紹介くださりました。

結局、言葉とは『何を言うか』ではなく『誰が言うか』に尽きる。その『誰が』に値する生き方をしたい。

2013/2/13付日本経済新聞より

この言葉がすでに「誰が言うか」に尽きる、ということを証明しているような言葉ですね。

非常に重い言葉ですが、本を書くことはもちろん、本当はブログだって、日ごろの言葉一つだって、この気持ちで発していきたいものです。

そうでないと誰にも本気だと受け取ってもらえません。

どれだけ良いことや面白いことを言っても、本人が「誰が」に値しなければ、言葉は軽く響きます

 

本の中のエピソードが、体験談なら、自分はこの本を書く「誰が」に値することを証明できますね。

その意味でも、本を書く人にとって、エピソードは絶対に必要なものです。

 

今回のエピソードに関するお話は、キーボードが焦げるまで文章を書き続けた藤吉さんだからこそ出来る講義でした。

著者を目指すあなたも、「誰が」に値する生き方をしてください。

そして自分自身にも強く戒めたいと思います。

キーボードが焦げるまで書き続けたライター藤吉さんに教えてもらった「書く」ために大切なこと5選

椿屋珈琲店にはメイドみたいな制服のウェイトレスが、席で直接注いでくれるちょっと恥ずかしい「椿屋スペシャルカフェ...

日常生活において、誰かに何かを依頼することは少なくありません。
しかし、依頼を受けてもらえるかどうかは相手次第で、内容や、相手の機嫌、状況などによって返事は変わります。
そんな相手への「お願い」の成功率が上がる「伝え方」があるなら、知りたいとは思いませんか。
今回は、そんな「伝え方の技術」が詰め込まれた、【伝え方が9割】を紹介します。
読んで納得の情報が満載の良書となっています。

どんな本なのか

本書は、コピーライターとして国内外で51のアワードを獲得し、作詞家としても活躍する佐々木圭一氏によるものです。
もともと「伝えること」が得意ではなかった著者は、コピーライターとして苦戦しつつも「伝え方」の技術を発見。
本書には、その過程や、発見した技術が、ありのままに綴られています。
紹介されている「伝え方の技術」は、決して複雑なものではないことから、訓練次第で誰でも身につけることが出来るでしょう。
「人の感情を動かすエネルギーのある強いコトバ」を使いこなすために、とても役立つ本となっています。

ノーをイエスに変える技術とは

第二章で、著者は「コトバには困難を逆転させるチカラ」があるとしています。
それは伝え方次第で、相手の気持ちを「ノー」から「イエス」に変えることが出来るためです。
そのために、著者は第2章で、3つのステップと、7つの切り口を紹介しています。

まず3つのステップとは、

  • 頭の中を、そのままコトバにしない
  • 相手の頭の中を想像する
  • 自分のお願いと相手の願望とを一致させる

というものです。

さらに切り口は、

  1. 「相手の好きなこと」相手の好きなことでコトバを作る
  2. 「嫌いなこと回避」相手の嫌いなことを回避するコトバを作る
  3. 「選択の自由」相手の好きなことを並べて選択できるようにする
  4. 「認められたい欲」相手の「認められたい欲」を満たす
  5. 「あなた限定」相手限定であることを伝える
  6. 「チームワーク化」相手と一緒に動く
  7. 「感謝」相手への感謝を伝える

の7つです。

いったん依頼から気持ちを離し、相手の頭の中を想像した上で、適切な切り口を使うのです。
それにより、ノーがイエスに変わる可能性が高くなる、としています。

コトバエネルギーの生みだし方

相手の気持ちを動かすエネルギーのある強いコトバ、その生みだし方の分かりやすい例が、第3章に掲載されています。

強いコトバをつくるのに必要な、「コトバエネルギー」をどう生み出すか?
その方法は、ジェットコースターの原理と同じです。
コトバに高低差をつけてあげれば、エネルギーは生まれるのです。
例えば、
「あなたが好き」
より
「嫌いになりたいのに、あなたが好き」
のほうが高低差があります。
高低差とは、そのコトバを見る人、聞く人にとって心を動かすエネルギーです。
ジェットコースターと同じで、高低差があればあるほど、人はぐっとくるのです。
(122ページ 第3章「強いコトバ」を作る技術 より引用)

この「嫌いになりたいのに、あなたが好き」という文章に使用されているのは、意識して正反対の言葉を使用する「ギャップ法」という技術です。
著者は、強いギャップを持つ言葉を使うことにより、「好き」という言葉に強いエネルギーが生まれるのだとしています。
確かに、
「嫌いになりたいのに、あなたが好き」
と言われたら、強く心に残るに違いありません。

同じ意味の文章であっても、伝え方ひとつで、これだけ印象が変わるのだから不思議です。
相手への告白に限らず、効果的な伝え方として覚えておきたい技術です。

デジタル文字の冷たさを解消する

そして本書で最も日常的に使えそうなのが、メールに関する技術です。
顔の見えないやりとりであるメールは、選ぶ文章によっては、相手に冷たい印象を与えがちなものです。
しかし本書にある以下の技術を使えば、相手に与える印象は違ってきそうです。

あなたのメールは、あなたが思っている以上に、相手に冷たく伝わっていることを知りましょう。
では、具体的にどうすればいいかです。
感情がそぎ落とされるぶん、コトバで感情を30%増しにするのです。
これで、手書きと同じレベルになります。具体的には、語尾です。語尾に感情を加えるのです。
(197ページ 第3章「強いコトバ」を作る技術 より引用)

喜びや感動を、少しオーバーなほどに強く表わすことで、文章から冷たさを消すことが出来る、と著者は述べています。
これもまた、日常に取り入れやすい「伝え方の技術」であると言えるでしょう。

終わりに

「相手の心を動かす強いエネルギーを持った言葉」を作りだすことが出来れば、毎日は格段に楽しくなることでしょう。
この「伝え方の技術」は、仕事だけでなく、プライベートでも大きく役立ちそうです。
もちろん訓練なしで、いきなり上手な伝え方が出来るようになるものではないでしょう。
まずは毎日の生活に、本書の「伝え方の技術」を取り入れて、大事な時にうまく使えるよう訓練したいものです。

(文:朔)

【書評】伝え方が9割【人生を変える、強いコトバをつくる技術とは】

日常生活において、誰かに何かを依頼することは少なくありません。 しかし、依頼を受けてもらえるかどうかは相手次第...

引っ越しの荷造りがキライな出版プロデューサー西浦です。荷解きはどんどん部屋が広くなるから楽しいのですが、荷造りはやればやるほど段ボールが積み上がり、生活しづらくなっていくという悲しみしか生まない作業ですね。はぁ。。。

さて、本を書くときに文章の上手い下手は誰しも気になるもの。しかし、案外忘れがちなのが文章の『自分らしさ』です。ぶっちゃけほぼ100%の原稿は、編集さんによってちゃんと「読みやすい文章」にブラッシュアップしてもらえます。だから下手すぎる場合を除いて、そこまで文章の上手い下手は気にしないで大丈夫です。

 

しかし、文章に「自分らしさ」「雰囲気」を練り込むのは、やはり自分の仕事です。(一部、憑依系の編集さんもいますが、これは例外)ですので、自分らしい文章の書き方について考えていきましょう。

 

『自分らしい文章』とは、著者の人柄がにじみ出るような文章ではないでしょうか。場合によってはくだけすぎたり、丁寧すぎたりと「読みにくい」ときもあるが、「あの人らしいなぁ」と感じる文章です。

まだまだ研究中の分野ではありますが、現時点で有効だったり重要だと思っているポイントについてまとめます。

使わない言葉を決める

「いつも特定の言葉を使う」ことで自分らしさを主張するのは、かえってあざといなと感じられます。狙ってる感というか。

でも逆に「使わない言葉」を決めると、自然と自分らしさが出てきます。

 

例えば僕の例だと、人に対して「使う、させる」という言葉を使わないと決めています。

  • 「俳優使って、本格的な再現ドラマを作ろう」
  • 「ライター入れて、取材で書こう」

相手が年下や部下だったりすれば日本語としてはおかしくはないのでしょうが、好きな言葉の使い方ではありません。

なので僕の場合は年下や身内に対しても「してもらう」という表現を使っています。

 

こういった「使わない言葉」は、実は文章だけでなく、その人の生き方も反映していたりします。

つまり言葉を「使わない」ことで、同じ考え方の人たちに共感してもらえるのです。

逆に文章を読んでいて「なんとなく嫌だ」と感じることがあるとしたら、ひょっとしたらあなたが使わない言葉を相手が使っているのかもしれません。

 

どっちつかずは書かない(委ねるのはOK)

基本的に文章は「言い切る」方が良いです。メッセージが明確になりますし、一文も短くなります。まさに読みやすい文章ですね。

ただ性格的に「読者に対して強制はしたくない」とか「判断は自分でするべき」「多様性を大事にしたい」という著者もいます。

 

この場合「言い切る」のに抵抗が出ると思うのですが、「言い切らない文章」は何を言いたいのか分からない文章になりがちです。

すると「はっきりしないのは自信がないから」と読者に映るので避けたいですね。

そういうときは「言い切って」そして「委ねる」書き方をするとあなたらしい文章になると思います。

 

例1)言い切って委ねる文章
言い切ると「自信がある、わかりやすいという印象」を与える。そのうえで委ねると「優しい、強制的でないという印象」も与えられる。だから好みにあう書き方をしよう。

(選択肢それぞれのメリットを言い切って、選択そのものを委ねる。)

例2)言い切ってない文章(わかりづらい)
言い切ったらいいかというと、考え方の合わない人は反発しますし、かといって言い切らないでいると自信がないと映ってしまう。
(1より短いのに、だから結局何なの?って感じになってしまう)

例3)言い切ってない文章(自信がない)
言い切ると自信があるというように思われることが多いように思います。

(たぶん読んでてイライラするのでは?)

 

本質、原因、仕組みに関する考え方は慎重に

世の中のいろんな物事の『本質や原因』に対する、自分のスタンスは、ちゃんと意識しておきましょう。

その場のノリで書いてしまうと「あれ?この人ってこういう考え方をする人だったっけ?」と読者が敏感に反応します。けっこうその人らしさが出やすい部分なのです。

 

例えば、

  • 戦争がなくならない理由は?

について「自分と違う価値観を認めないから」なのか「差別」なのか「恐怖」なのか「政治の一形態」なのか「陰謀」なのかといった理由に、あなたが何を選ぶかです。

「戦争のような重たい話書かないから、別にいいよ!」と思うかもしれません。しかしその「理由」の方について書くときについポロっと出してしまう可能性があるのです。

どういうことかと言うと「価値観の違いを認め合って生きることが大切だ」ということを伝える文章の中で「戦争も、価値観を認め合えないからなくならないのです」とついつい書いてしまうことがあるんですね。

このついついが怖い。「価値観の違いを認めよう」という文脈が、「戦争の理由」という重たいことをついつい書いてしまったことで「戦争は価値観の違いを認め合いないからだ」という文脈として読み取れるようになってしまうのです。

 

「世の中はこうやって動いている」ということをみんな何となくそれぞれに信じていて、その比重も人によってちがいます。

成功の理由も精神論とするか、スピリチュアルとするか、やり方などノウハウにするか、クリエイティブ至上主義か、とかいろんな種類がありますね。

同じ考え方の人からは賛同されますが、逆からは敬遠されます。内心バカにされたりすることも。

 

個人の内面を重視する人、社会の仕組みを重視する人、いろいろ居ていいので、あなたが何を選ぶか(書くか)はあなたの自由です。

ですがどんな考えにも同意者と反対者がいるので、発言することで敵と味方を両方得ることになるでしょう。だから発言するときは慎重に「自分らしい」方を考えてから選んでください。

 

専門外の領域は基本的にふれない

専門外の領域について偉そうな書き方をするのはやめましょう。この時ばかりは言い切りは逆効果です。

なぜかというと「専門分野の信頼度にも悪影響が出てしまう」からです。

 

たとえば僕が出版の目線で、映画のことを批評したとしましょう(わりと偉そうに、言い切る感じで)。

その文章がてんで的外れだった場合、映画の分野に詳しい人たちから「こいつ全然大したことないな~」「ってことは出版で書いていることも大したことないんじゃ?」と思われてしまいます。

 

「他分野で〇〇があったらしいけど、出版に置き換えたら××なことができるかもしれないね!」というくらいのトーンならいいと思います。

逆だと恥をかくだけでなく、本当は的を得ているはずの専門分野にも傷をつけることになりかねません。

 

どんな文章も書くも書かないもあなたの自由ですが、書いた後には責任が伴います。誰でもどんな文章でも書いていいからこそ「自分らしい」文章やスタンスはなんなのか整理しておくと良いでしょう。

 

自分らしい文章の書き方は、スタンスを決めるところから始めよう

引っ越しの荷造りがキライな出版プロデューサー西浦です。荷解きはどんどん部屋が広くなるから楽しいのですが、荷造り...

出版TIMESの西浦です。

出版TIMES 2017年1月の人気記事ベスト5をご紹介します。ほぼ2日に1回くらいのペースで更新している本サイトですが、『毎回、全部読むのはしんどいぜ!』という方にぜひとも人気記事だけでも読んでいただけると嬉しいです。

2017年1月人気記事ベスト5

  1.  フリーランスで独立して1年以内にはまりがちな落とし穴
  2.  7年やってわかった、食えるフリーランスになる方法
  3.  成功している人は、なぜ神社に行くのか?【神さまは「他の参拝者を味方につけた人」の味方をする】
  4.  「書きたい本を書く」は大事だけど、自分と向き合わない本は売れない
  5.  伝わる文章の書き方—「説明しない」が刺さる理由

というような結果になりました!

おかげさまでフリーランス向けの記事が1,2位となりました。特に2位の「7年やってわかった、食えるフリーランスになる方法」は、12月29日の更新後から現在までずっと読まれ続けており、非常にありがたいです。「出版 フリーランス」で検索すると上位表示されるようになってきたとの話も聞いたので、「出版業界のフリーランス」に関する記事も書いていこうかなと思っています。誰か取材させてください!
そして意外だったのは成功している人は、なぜ神社に行くのか?【神さまは「他の参拝者を味方につけた人」の味方をする】ですね。お正月だからタイムリーだなと思って紹介したのですが、その後もずっと読まれ続けており、検索流入数だけで言えば1月の1位かもしれません。本の紹介は比較的「古い名著」を上げてきたのですが、新刊の方がみんな興味あるのかも?

そして出版系の記事が4位5位にランクイン。やっぱり本業ですしこのジャンルの記事が人気だとホッとします。うん、出版系2記事、フリーランス系2記事、本紹介1記事というのは理想的なバランスです。

フリーランスで独立して1年以内にはまりがちな落とし穴

2位の「7年やってわかった、食えるフリーランスになる方法を書きはじめたら、一記事にするにはあまりに多すぎたので、二つに分けただけの記事(笑)とはいえすべて実体験からくる「生々しい」知恵ばかりなので、読んでいただいた方からは非常に褒めていただけました!こちらは「生き残り」「ディフェンス」重視で書いてあります。

記事はこちら

7年やってわかった、食えるフリーランスになる方法

フリーランスとして独立して気が付けば7年が経ち、一度「実体験から得たノウハウを文書化しよう」と思ってまとめた記事です。かなりガチで書いてあるので、ものすごく反響がありました。12月のPVランキングでも3位に入り1月では2位に入りました。シェアしてくださった皆さん、はてブしてくださった方々、本当にありがとうございます。

の全7項目です。この記事は成功するためのオフェンシブな内容なのですが、生き残るためのディフェンシブな記事は1月のランキングで1位になりました!

記事はこちら

成功している人は、なぜ神社に行くのか?【神さまは「他の参拝者を味方につけた人」の味方をする】

不定期でタイムリーな書籍を紹介したりしてるのですが、facebookではコメントあるもののサイトのPVは弱いのです。しかしなぜかこちらは人気で、正月以降も1か月間ずっと同じくらいのペースで検索いただいております。科学者で霊能者でもある八木龍平さんが「神社は人々の祈りの集合体」「歴史上の人物は神様を味方につけていたので成功したんだよ」というような成功とスピリチュアルの関係について書いた本です「神さまに伝わる祈り方」、「なぜ成功者は神社を大切にするのか」「成功したい人におすすめの神社」など非常に男性的な視点での神社本だと思います。

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「書きたい本を書く」は大事だけど、自分と向き合わない本は売れない

毎月開催している会員制出版グループコンサル「ベストセラーキャンプ(BSC)」でのヒトコマです。企画を立てるときに「書きたい」という欲求は大事で、それがないと10万時前後の原稿を書き上げることはできないでしょう。そもそも面白くならないだろうし。ただ「書きたい」だけだと、読者や棚を見ていない企画になりどこかズレてしまいます。独りよがりな企画なんですね。この「書きたい」には「ラクしたい、コンフォートゾーンから出たくない」という潜在的な欲求があります。「書きたい」と思えるものは「書ける」範囲内のものだからです(批判されなそう、新たに参考データ集める手間をかけなくていい、時間がかからなそうなど、精神的な部分の話です)。本は「書くのが怖い」くらいのものでないと読者には刺さらないのです。

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伝わる文章の書き方—「説明しない」が刺さる理由

伝わらない文章って「ちゃんと伝えよう」といろいろやりすぎるから伝わらなくなるのですが、これってリーダーがリーダーシップを発揮し過ぎてうまくいかなくなるパターンと同じだなと思って書いた記事です。頭のいい方、難しい本をよく読んでる著者に多いのですが、「ちゃんと書こう」とした結果、文章が長くなったり、言葉が難しくなり、かえって伝わりません。それはなぜかと言うと「ちゃんと説明したら、ダラダラつまらない文になってしまうから」です。説明というのは野暮でつまらないものです。伝わる文章を書くために「説明しない」を心がけて書くには?

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以上、2017年1月の人気記事でした!

人気記事アーカイブス 2017年1月ベスト5

出版TIMESの西浦です。 出版TIMES 2017年1月の人気記事ベスト5をご紹介します。ほぼ2日に1回くら...

パンケーキ大好きだけど、食べると必ず胃もたれする出版プロデューサー西浦です。

伝わる文章、読みやすい文章はどうすれば書けるのでしょう?文章力で悩んでいる方は多く、巷には文章術の本がたくさん出ています。本を書きたいという方の中にも「文章力が無い」ことでいまいち自信を持てない人がいるようです。小説家の文章力は才能が必要だと思いますが、一般的な伝わる文章であれば誰でも書き方を習得できます。この「伝わる文章」と「良いリーダーシップ」には実は共通項がありまして、それは「やりすぎない方が良い」ということです。

長老マネジメントと伝わる文の共通項

今、リーダーシップについて学んでいます。そこで「リーダーは行動し過ぎない方が良い」と教わりました。なぜなら「リーダーが行動し過ぎなければ、悪い点を抑えられる」からです。たとえば僕が良い点80、悪い点40のリーダーだとします。そこで僕が「行動し過ぎる」「パワーを発揮し過ぎる」とチームに80の良い点をもたらしますが、同時に40の悪い点ももたらします。合計は+40ですね。でも僕が「行動し過ぎない」よう意識すると、良い点60、悪い点10くらいで抑えられて合計点は+50で済むということです。

リーダーがリーダーシップを発揮し過ぎると、たとえば強引だったり、相手に負荷をかけたりといった部分が出ます。短期的には成果がでますが、チームは疲弊していきます。そこにはきっとリーダーのエゴとか葛藤があるのでしょう。やりすぎない、言いすぎないことで悪い部分を抑えることができるそうです。そうして空いたスペースにメンバーの自主性などが芽生えてくるのだと思います。

この長老マネジメントと言うか、「やりすぎない方が良い結果を生む」というのは、実は伝わりやすい文書と同じです。

文章も「書きすぎない」ことで、あなたの悪いところを抑えられるのです。

説明しない文が、読者に伝わる理由

本を書くときに著者に気を付けて欲しいことの一つが「書きすぎないこと」です。頭のいい方、難しい本をよく読んでる著者に多いのですが、「ちゃんと書こう」とした結果、文章が長くなったり、言葉が難しくなることがあります。気持ちはわからんでもないのですが、長い文章、正確な言葉はかえって伝わりません

  • そもそも文章が長くなれば、その分勘違いをする余地を多く残してしまいます。また専門用語は正確には違いないのですが、一般書は一般人を対象にした本のため専門用語を知らないか、勘違いしたまま読んでしまい、意味が間違って伝わります。知らない言葉をわざわざ調べる読者はいません。

ね?もう上の文章、意味わかんないですよね。リズムはそこまで悪くないですよ、ただほとんど頭に入ってこないですけど。

  • ダラダラ説明する文章は伝わりません、なぜなら説明はつまらないものだからです。中学生にも伝わる言葉で、説明がいらない文を書きましょう。

下の文章の方が分かりやすかったのではないでしょうか?ちゃんと読まなくてもイイからですね(笑)僕が伝えたかったのは、この下の方の文章と「だいたい同じ」です。このだいたいが大事です。「ちゃんと」説明しようとすればするほど、伝わらなくなるんです。上の文章は「ちゃんと」書いたので100%僕の「伝えたいこと」が書かれているのですが、読者も「ちゃんと」読まないと伝わらないので、すごく集中力がいります。そんなの疲れますよね、読者からは「なんか分りづらい」と思われてしまいます。

下の文は本質を変えずに、より強い言葉に置き換えてみました。「ダラダラ説明する文章」ってどういうものか浮かびやすいし、「説明はつまらない」って言い切っています。ラクにイメージが伝わってきましたよね?結局は下の文章の方が伝わるし、記憶に残ります。

もちろん下の文章では正確なところは伝わっていません。上の文章で伝えようとしてるのは「長い文章は読みづらい」「難しいことばはわかりづらい」です。それはなぜか?をちゃんと説明したから、ダラダラつまらない文になったんですね。かたや下の文章で伝えようとしているのは「説明はつまらない」「(だから)説明がいらない文を書こう」です。伝わってるメッセージが違ってきています。でも、もともとこの記事で伝えたかったのは「伝わる文章の書き方」なので本質的には伝わってるなと思うのです。「何を伝えようとしていたか?」の本質を見つめなおしましょう。

 

説明しない文章の書き方

伝わる文章を書くために、「説明しない」ことを意識しましょう。具体的には書いてみて『なんか説明クサいな』と思ったら、言葉をどんどん削って短くしていくのです。以前働いていた出版社で、編集長が「削った言葉の分だけ残った言葉が光る」と言っていました。もっと言うと言葉だけでなく、文章そのものも削ってどんどん短くしていってください。そうして削って削って、言い換えて、表現を選んで残された言葉は「伝わる言葉」になります。

書きながら違和感を感じる言葉もありますし、そのときは気にならなくても翌朝読むと「なにこれ?」って言いたくなる文もあります。そうやって何度も文章を削っていくと、少しづつ読みやすい文章になっていきます。一緒にがんばりましょう!僕もまだまだですけれど。

削ったり、言い換えた言葉の例

この記事を書く間に、実際に書き換えた言葉を一部ご紹介します。

  • 自主性が失われるとかそういうことではなく→自主性が失われるということではなく→(最終的にこの文そのものを削った)
  • 伝わりやすい文書の条件と同じ→伝わりやすい文書と同じ
  • 〇〇な傾向にあります→〇〇することがあります。
  • 長い文章、正確な言葉はかえって伝わらない文章になります。→長い文章、正確な言葉はかえって伝わりません
  • 長老型マネジメント→長老マネジメント
  • ラクに頭にイメージが入ってきましたよね?→ラクにイメージが伝わってきましたよね?
  • 伝わる文章の書き方を意識するときに→伝わる文章を書くときに→伝わる文章を書くために
  • 本質的な部分を→本質を
  • 実際に書き換えた表現の一部をご紹介します。→実際に書き換えた言葉を一部ご紹介します。

正確に書こうとして、かえってわかりづらくなった言葉の数々です(笑)微々たる差ですが、短い方、単語が少ない方が読みやすかったのではないでしょうか?

ちなみに上の文でも「言葉の数」を「単語」に言い換えました。終わらんなぁ。。。

本の出版をお考えの方へ

伝わる文章の書き方—「説明しない」が刺さる理由

パンケーキ大好きだけど、食べると必ず胃もたれする出版プロデューサー西浦です。 伝わる文章、読みやすい文章はどう...