人生

前回の記事では「結局のところ、やり方だけ変えてもダメなんじゃないか」と書きました。

例えば人間関係の本って「伝え方」を書くけど「接し方」の部分が変わってないとただのテクニック論に終始して、哲学のないハリボテになってしまいます。

人間関係なら「接し方」の部分、つまり哲学こそ、具体的に書くべきじゃないでしょうか?

「やり方」を変える以上に「自分のキャリアや健康をデザインするように、人間関係も自分で能動的に作っていく」という哲学が大事なのだと思います。

だから「仕事時間や睡眠時間を確保するように、人間関係の時間もちゃんと人生に確保する」という具体化された哲学まで書く(実践できるレベルで書く)べきなのです。

あなたは「相手と構築したい関係にふさわしいだけの時間」を意識して確保できていますか?

 

ベストチームの条件

相性や環境の問題はあるにせよ、人間関係が「相手にかけた時間」で構築されるなら、望む関係にふさわしい時間をかけないといけませんね。

しかし個人的に「えこひいきは大嫌い」というタイプなので、特に仕事でしかもチームとなると、みんな公平に接したいんです。仲良くなりたい誰か一人に時間を割くのは「他の人を軽んじている」ように感じて嫌なんです。

そうなると答えは一つで「全員えこひいきするしかない」わけです。もちろんこれは言葉として矛盾してくるので、実際には「ちゃんと時間をかけれる人と規模でチームの線を引く」ということです。

全員に「月に〇時間、この人のために使う」って思える、相手と人数が自分のチームのベストメンバーなのではないでしょうか。

 

また、当たり前の話ですが「仕事の人間関係のために使う時間」は家族や友人に使う時間と同じものです。

「1日24時間×死ぬまで」という制限のある資源を仕事の仲間に使うのですから、家族や友人への使い方も同じように見直さないといけません。

家族を大事にするという「思い」だけじゃなくて、「時間」をちゃんとかけようと思うのです。

ちなみに僕の場合ですが、週に3日は家で夕飯を食べることにしています。週に4日以上は飲み会も打ち合わせも入れません。1週間で夕飯を食べる相手は家族3日仕事3日友人1日くらいでしょうか。実際は週によって仕事と友人で埋まる時もありますけどね。

そんなことかよ!っと思われるかもしれませんが、一生にご飯を食べる回数も決まっています。人によるけど(笑)

「そんなこと」の積み重ねこそ重要なのです。

「自分の時間を使う=相手の時間をもらう」という哲学

話を戻します。

仕事における人間関係をよくするために「1on1ミーティング」というやり方だけを取り入れるのでなく

相手に自分の時間を使う=相手の時間をもらう」という人間関係の哲学まで考えれば、

それだけの価値がある「接し方」とは何か?それをどう行動に移せばいいか?までわかってきます。

 

その上で「仕事は仕事、そこまで深い関係は求めない」という接し方の相手には、スタンスが違うのだから違う「やり方」を選べばいいと思うんです。

そこの「接し方」のスタンスがズレてたら、優れた「やり方」をしても効果はありません。

 

この「やり方より接し方」は人間関係だけでなく、本でも同じ事が言えます。

本は「書き方より、向き合い方」なのです。

本でもどう書けばいいか?という「書き方」を気にする人がたくさんいます。

もちろんわかりやすい文章の書き方や、面白く最後まで読み切れるような書き方、工夫などありますから、読み手のことを考えて文章を書くのは大切なことです。

 

書き方を意識した上で、書き方よりも大事なのは、向き合い方なのではないでしょうか。

本との向きあい方であり、読者との向き合い方、自分との向き合い方です。

自分はどういう生き方をしてきたのか、していくのか

読者をどこに連れて行ってあげたいと思っているのか?

そういった著者としての「哲学」が練られていないと、書き方だけ勉強しても読みごたえが無い本になってしまいます。

ブランディングのため、集客のために本を書くのを僕がずっと否定し続ける理由です。そういう方にはどうも哲学を感じません。「うまくやろう」としているだけのような気がします。読者が見えていないんですね。

哲学が「やり方」と矛盾する時

最後に一つ思うのは、例えば「1on1ミーティング」をやってる時に深い人間関係を築くわけではないということです。

この「やり方」では家族の悩みとかよりプライベートな情報を共有できたら、成果があったとみなすのですが、実際にはミーティング中ではなく、仕事と仕事の移動時間とか、全然関係ないときに、さらっと本音や個人的な話が聞けるものです。

この「やり方」では「話してもいい空気」「お互いの接し方」を一緒に作っていくだけで、実際に互いの内側の話をしたり聞いたりするのは何でもないときだったりするのではないでしょうか。人間ってそういうもんですよね?

 

そして驚いたことに、自分も知らず知らずのうちに、相手にプライベートなことを話せるようになっています。

これは「1on1ミーティング」のやり方における「原則として上司(側)は自分の話をしない」という部分と矛盾します。

しかしこの段階まで来てようやく、「やり方」を超えてその哲学をものにした。成果を達成したと言えるのではないでしょうか。

「やり方」や「定石」はそれから離れられるほどに使いこなすことで「哲学」に至るのだと思います。

 

あなたの哲学がやり方と矛盾した時、そのやり方を超えたのだと言えるでしょう。

 

増刷率90% 平均部数48,000部の出版プロデューサー。

奈良県出身 同志社大学卒業後、学習研究社(現・学研ホールディングス)入社。書店促進部を経て、一般書販売課へ配属。2つの編集部を担当し、年間最大400冊のマーケティングを担当。膨大な点数を扱いつつ、新人著者の売り伸ばしや仕掛け販売に注力。上原愛加のプリンセスレッスン(シリーズ100万部突破)などの売り伸ばしに成功する。その後、出版プロデューサーとして2010年に独立。

『血流がすべて解決する』(22万部)『奇跡の営業』(6.3万部)など主にデビュー作をプロデュースし、ベストセラーへと導く。

業界では数少ない、出版社マーケティング部出身の出版プロデューサー。

人は伝え方より、接し方。本は書き方より、向き合い方を大事にしたい。2/2

前回の記事では「結局のところ、やり方だけ変えてもダメなんじゃないか」と書きました。 例えば人間関係の本って「伝...

「最近の若い子は、たいてい依存先の分散をやってますよ」と以前、20代前半の友人に教えてもらったことがあります。これは実は投資の話じゃなくて対人関係の話なんです。

例えば1つのコミュニティとだけ深く付き合いすぎると、そこが何かでダメになった時に怖いから人間関係をいくつも分散しておく。そうすると精神的に安定していられるそうです。

「ただ、本当に深い関係じゃないように感じて、さみしくなる時もありますけどね」とも言ってました。

「ぼっちメシ」なんて言葉が生まれるくらい「独り」であることに敏感な世代です。深い少数の関係より、浅くても多様な関係にリスクを分散するという方法をとり、そのせいでより寂しくなってるように感じるのも業が深いなと思いました。

年齢や世代によって感じ方は違っても、彼らのことを笑える人はいないのではないでしょうか。たぶん人間関係に悩んだことがない人なんていないのでは?

そしてこの「人間関係」こそ、本のマーケットでも一番大きなものの一つなのです。

本のマーケットでも一番大きな悩みは「人間関係」

 

多くの人が悩んだり苦しんでいることに「こうすればいいんじゃないかな!」という新しい旗を立ててあげること。

それが出版の仕事だと僕は考えています。

これらの悩みの中で、特に多くの人が苦しめられているのが「人間関係」じゃないでしょうか。

この悩みは若いころだけかと思ったら、年齢を重ねるごとに違う種類の大変さが生まれてきて、人間関係というやつはより複雑系になってきた気がします。特に会社における人間関係ってある意味では学校より大変ですよね。

「〇〇ハラスメント」に気をつけつつ、でも会社と社員との間のエンゲージメントを高めていかないといけない。

人間関係に仕事やら成果やら給料、やりがいまで乗っかってきますから、リーダーに限らず若手もベテランもみんな大変だなと思います。

上司と部下の面談が逆効果になる背景

先日、人事の方が集まる勉強会に参加させてもらいました。その懇親会で人事の方と飲みながら「1 on 1ミーティング」の話になったのですが、その効果は認めるものの実際の運用については悩んでおられるようでした。

ちなみにこの「1 on 1ミーティング」というのは簡単に言うと上司と部下が1対1でする面談です。定期的に(週1とか?)、上司は部下の話を聴くだけ、評価も批判もしない。といったルールがあります。通常の評価面談や仕事のMTGと違って「評価」軸で話さず、部下のプライベートな領域を引き出すことを目指します。そうすることで部下と会社とのエンゲージメントを高めようと言うのが狙いです。

実際に運用すると現場からは「時間がない」「話すことがない」と意見がでて、結局この会社では「月に1度5分で良いから!」というところに落ち着いているようです。

 

効果のあるノウハウが、現場でうまく運用されない理由

ただ、なんとなく上司の方たちのリアクションも分かる気はするんです。

「忙しいのに仕事以外の話なんてしてられっかよ!」って感じだろうし、部下の側でも「このくそ忙しいときに」って同じように思ってるんじゃないかなと考えたりして、なおさらバカバカしくなります。

結果として「なんか会社から言われてるからやるけど、こっちも忙しいし、形だけやっとこう」っていう空気にななっちゃうのでしょうね。上司なりに会社にも部下にも忖度したつもりが、部下からすれば「じゃあやめさせてくれよ」「そう思うなら会社側を説得してくれよ、これだからダメ上司って言われるんだよ」と逆効果です。もちろん会社側からも「イヤイヤやってる」だけだから評価しづらい。

結局のところ、やり方だけ変えてもダメなんじゃないかなと思うんです。

人間関係の本って「伝え方」を書きますし、実際に「行動に移す」ためには伝え方が必要になるのでそれは大事です。しかしそれ以上に「接し方」の部分が変わってないとただのテクニック論に終始して、哲学のないハリボテになってしまいます。

人間関係なら「接し方」の部分、つまり哲学こそ、具体的に書くべきじゃないでしょうか?

 

仕事や睡眠と同じように、人間関係の時間を確保する

弊社でもスタッフとは月に1回「1 on 1ミーティング」をしています。インターン生も全員です。けっこう時間的にきついです。

でもきつい=コストが大きいからこそ自分のスタンス、人との接し方が明確になった気がしました。

つまり人間関係に「時間というリソース」の意識を導入したことで、「人間関係は仕事や睡眠と同じように時間を確保するもの」というスタンスが明確になったんです。

今まで自分はけっこう「成り行き」で人間関係をつくり、維持してきました。

学校のクラスとか塾とか同じコミュニティに属した人と友達になり、そのコミュニティを卒業後に「それでも続く人、時間の流れを生き残った関係があれば良い」という「時の試練に耐えた本は名著」みたいな理論を人間関係にも適用してきたんですね(笑)

その結果それでも残る友人はかなり強い絆があって、冒頭の話で言うとすごく依存度の高い相手が残ります。

こういうタイプの人って、僕以外にもいるとは思うんですが、これは「流れに任せすぎ」とも言えます。

自分のキャリアや健康をデザインするように、人間関係も自分でもっと能動的に作っていっていいんじゃないか?

つまり、仕事時間や睡眠時間を確保するならば、人間関係の時間もちゃんと人生に確保しましょうということです。

あなたは「相手と構築したい関係にふさわしいだけの時間」を意識して確保できていますか?

 

 

長くなったので続きはその2へ

 

増刷率90% 平均部数48,000部の出版プロデューサー。

奈良県出身 同志社大学卒業後、学習研究社(現・学研ホールディングス)入社。書店促進部を経て、一般書販売課へ配属。2つの編集部を担当し、年間最大400冊のマーケティングを担当。膨大な点数を扱いつつ、新人著者の売り伸ばしや仕掛け販売に注力。上原愛加のプリンセスレッスン(シリーズ100万部突破)などの売り伸ばしに成功する。その後、出版プロデューサーとして2010年に独立。

『血流がすべて解決する』(22万部)『奇跡の営業』(6.3万部)など主にデビュー作をプロデュースし、ベストセラーへと導く。

業界では数少ない、出版社マーケティング部出身の出版プロデューサー。

人は伝え方より、接し方。本は書き方より、向き合い方を大事にしたい。1/2

「最近の若い子は、たいてい依存先の分散をやってますよ」と以前、20代前半の友人に教えてもらったことがあります。...

昨日は『血流がすべて解決する』の堀江さんにお招きいただき、『東京サロンわしゃわしゃ薬草ガーデンのオープニングパーティ!』に参加してきました。

久しぶりにお会いする方、はじめてお会いする方、たくさんいたのですが、皆さんステキな方ばかりでした。

自己紹介タイムがあったんだけど、「この人何言ってんだ??」とつい笑ってしまって、ニヤニヤしちゃう方がたくさん。

つまりプロデューサーとして見て「逸材」っていう意味なんですけどね。磨きがいがあるなーという反応です。きっと今日の集まりからベストセラー作家がまたたくさん出てくるでしょう。

 

いろんな方とお話しして、皆さん魅力的だったし、話したかったのだけど時間がなくて話せなかった方もいました。

その中で一番長く話し込んで、一番興味深かったのが、今回の「わしゃわしゃ薬草ガーデンを設計・施工」を担当した石坂 暢琢さん。実はまだ東京農大の20歳の学生!

お父さんが庭のソムリエとして仕事をされていて、いずれはその会社に戻るのだけど、今は勉強中とのこと。

 

最初は、「なんで親父さんと同じ仕事をしようと思ったの?」という話を聴いていました。若いときって親に反発しがちというか、決められたレールになんて乗らないぜ!って感じあるじゃないですか。

彼にとってのキッカケの話や、思いを聴いてドンドン引き込まれていきました。そして彼の悩みも聴くようになってその時気づいたんです。

「悩んでる方向、僕と一緒」

いろんな生き方がある中で、僕はどうしても上へ、もっとすごいところへ、まだ見ぬ世界へ、前人未到の域へ、と際限なく求めていってしまうタイプです。

彼もまた自分の世界でどんどん上を見ていて、そこまでの距離にときどき絶望したり、反動でかき込むように多様な知識を求めたり、そんな自分に「一つのことを極めるべきなんじゃないか」とまた疑問をもったり・・・

うーん、やっぱり悩みが根本的に同じ。だいぶ年齢離れてるのに(笑)

 

話を聴くうちに共感が尊敬に変わってました。すごくスムーズに変遷してて、自分でも「あ、これもう尊敬してるな、うん」と感じた時にも特に驚きもなく。

経験こそ、多少僕の方があれど、ストイックさでは負けてるんじゃないかと思いましたしね。

 

20歳の学生も心から尊敬できる友人として出会えるというのは、僕の数少ない良いところかもしれません。

今月、去年に引き続き相模女子大学さんで出版業界セミナーをやらせていただくのですが、そこでも「教えてあげる」のではなくて、尊敬できる20歳の友人を探すつもりでやらせて頂きたいなと思います。

増刷率90% 平均部数48,000部の出版プロデューサー。

奈良県出身 同志社大学卒業後、学習研究社(現・学研ホールディングス)入社。書店促進部を経て、一般書販売課へ配属。2つの編集部を担当し、年間最大400冊のマーケティングを担当。膨大な点数を扱いつつ、新人著者の売り伸ばしや仕掛け販売に注力。上原愛加のプリンセスレッスン(シリーズ100万部突破)などの売り伸ばしに成功する。その後、出版プロデューサーとして2010年に独立。

『血流がすべて解決する』(22万部)『奇跡の営業』(6.3万部)など主にデビュー作をプロデュースし、ベストセラーへと導く。

業界では数少ない、出版社マーケティング部出身の出版プロデューサー。

二十歳の尊敬する友人ができたこと【『血流』堀江さんのガーデンパーティにて】

昨日は『血流がすべて解決する』の堀江さんにお招きいただき、『東京サロンわしゃわしゃ薬草ガーデンのオープニングパ...

たけのこの里が好きで「まずチョコレート部分を歯で削ってから、タルトの部分を食べる」などいろんな食べ方を試してきたのですが、普通に食べるのが一番ウマいと最近結論づけた出版プロデューサーの西浦です。

先日、印鑑証明書が必要だったので、ちょっと法務局へ行って来ました。

法人の印鑑証明書は原則として代表者しか取得できないものです。もちろん実際は代理人でも取得できるんですが「代理」人ということは、つまり本来は代表者の仕事ということでしょうか。

 

代表者≒社長の仕事ってたくさんありますよね。会社の経営が社長の仕事ですが、実際は経理も営業も企画も全部社長がやってたりします。

でも、できる社長になりたければ、どんなに忙しい状況でも、一人で経営について考える時間を作るのが秘訣だと昔教わりました。

 

『未来を創るための準備』をする

例えば、カフェで一人会議をすると、それがたとえ週に2時間でも、仕事の進まない時間を余分に作ることになります。これはコストです。

しかし、追われる日常から離れて、立ち止まって未来を考えることが、会社の進路を見直すために大切なことだったりします。

 

あるいは、人を雇うと、あらゆるお金がかかります。給料はもちろん、社会保険料も支払わないといけないし、必要な備品やそもそも採用活動自体にコストが発生しています。

そこからさらに人材育成にかかる時間や手間を考えれば「雇わない方が全然ラクじゃい!」って感じでしょうが、雇った人が自分以上に活躍する日が来れば、自分だけでは到達できない領域に進めます。

そう考えると、カフェで一人会議をして思考を整理するのも、人を雇って育てるのも『未来を創るための準備』で、まさに社長の仕事だと思います。

 

僕が思うに、この『未来を創るための準備』こそが社長の仕事で、実際に未来を作っていくのは、社長も含め多くの人と手を取り合って進めていくものなのでしょう。

本を書くのは誰の仕事なのか

であれば、本を書くのは社長=代表者の仕事なのでしょうか、それとも誰かに任せるべき仕事なのでしょうか?

それはその本が『未来を創るための本』なのかそうでないのかで変わると思います。

 

PRやブランディング、集客目的の本であれば、スタッフに任せるべきでしょう。それぞれの目的に合わせて、本で書くべきことは変わるし、それぞれの分野ごとに専門のスタッフに任せて、あなたは経営に集中する方が良いです。

でもあなたの本が誰かの『未来を創るための本』であれば、それはあなた(代表者)自身が書くべきです。

なぜなら社長=代表者の仕事は『未来を創るための準備』だからです。

 

この世にはいろんな本がありますが、読者のために書かれた本は、読者の未来を創るきっかけになれます。読者の未来をつくるのはもちろん読者自身ですが、その準備の一つになるのです。

特に『悩みとその解決法』を書くような、一般書や実用書ならなおさらですね。

 

しつこいですが、あなたの仕事は『未来を創るための準備』です。

それはあなたや、あなたの会社の未来だけでなく、業界の未来や、日本や世界といった『見知らぬ誰かの未来』も含めたものではないでしょうか。

『ここにいない誰か』のことを考えたい

売上のことを考えたら本なんて書かない方が良い

あなたが、本を書くことで誰かの未来に役立てられるような『すごい人』ならば、逆説的ですが本なんて書かないで、仕事に集中した方が儲かります。絶対に。

本は売上とかブランディングを目的とするには効率が悪いのです。

僕が思うに、本を書くということは、世の中をより良くするための事業です。感覚的には社会起業家に近いと思います。

『利益の追求』を目的として選ぶには、出版は効率のよくない事業だと思います。出版不況ですしね。

 

だから『本は書きたいけど忙しいから取材でパパっと作ってよ』といった考え方なら、出版という選択肢はいったん捨てて、本業に集中なさった方がいいと思います。

でないと中途半端に新規事業に手を出して撤退するように、ハンパな結果に終わります。本腰入れてやらないとケガします。

 

僕が今までプロデュースしてきた人は個人事業主から、上場企業の創業者まで、会社の規模としてはかなり広がりがありますが、みんなそれぞれ「超多忙」の中でちゃんと、本と読者と向き合ってくれました。

例えば、ある上場企業の社長は、すでに入っている会議をズラしてまで、出版のための時間を取ってくれました。

そのときに「きっとこの人の会議を一つずらしたら、多くの方のスケジュールに影響が出るのだろうなぁ」とは気づいたのですが、当然のようにスケジュールを開けてくれる著者に「そこまでしなくても・・・」と言ってしまったら、逆にこっちが失礼になると思うのです。

全部分かったうえで読者のために時間を割いてくれているわけですから、こっちもしっかり仕事して応えなくてはと思いました。

 

本を書くときは遠くを見る

ちなみに僕は著者への要求もけっこう厳しいのです。(しかも真顔か笑顔で言う・笑)

しかし、うちのクライアントたちは、はたから見ると『ドMなんじゃないか』というくらい喜んで(?)応えてくれます。

十二分に優秀な方々が、かなり多忙な状況で全力で自分の仕事に取り組んでいるうえに、さらに追加で出版のために時間を作ってくれているわけです。

 

たまに冷静になると『みんな立派な人だな・・・』と思います。本なんて書かないでも十分、売り上げも、業界内でのポジションも確立しているのに、さらに時間とエネルギーを割いて、本を書いているのです。

僕なら絶対イヤです(笑)

 

実はこの大変さを乗り切るコツのようなものが一つあります。それは、自分の周りだけでなく、『見知らぬ誰か』、『自分が死んだ後の世代』のことまで考えて出版に取り組むということです。

そうすることで、本というプロジェクトにかけるエネルギーが湧いてきます。本を書くときは遠くを見ましょう。『未来を創るための準備』と考えて出版に取り組んでくれると嬉しいです。

 

 

増刷率90% 平均部数48,000部の出版プロデューサー。

奈良県出身 同志社大学卒業後、学習研究社(現・学研ホールディングス)入社。書店促進部を経て、一般書販売課へ配属。2つの編集部を担当し、年間最大400冊のマーケティングを担当。膨大な点数を扱いつつ、新人著者の売り伸ばしや仕掛け販売に注力。上原愛加のプリンセスレッスン(シリーズ100万部突破)などの売り伸ばしに成功する。その後、出版プロデューサーとして2010年に独立。

『血流がすべて解決する』(22万部)『奇跡の営業』(6.3万部)など主にデビュー作をプロデュースし、ベストセラーへと導く。

業界では数少ない、出版社マーケティング部出身の出版プロデューサー。

出版とは誰の仕事なのか【本は『誰かの未来を創るための準備』】

たけのこの里が好きで「まずチョコレート部分を歯で削ってから、タルトの部分を食べる」などいろんな食べ方を試してき...

こんにちは!出版プロデューサー修行中の白木加奈子です。

昨年12月にスタートした

【出版プロデューサー西浦孝次オススメ!
「人生を豊かにする本5冊」】

が、昨日第2回を迎えました☆彡

今回は、前回よりもさらにパワーアップ!!!
なんと、第2回にして開催場所は東京のど真ん中
八重洲ブックセンター

参加者の皆さんの感想などもシェアして頂き、
とっても盛り上がりました&深い深いテーマに最後はそれぞれいい意味でもやっとした状態でお帰りになれたのではないかなと思います。

どんな本を紹介したの?

今回も、西浦さんが概要を説明し、参加者の皆さんからの投票でいくつか紹介する本が決定しました。

歴史漫画から京極夏彦さんの作品など盛りだくさん。

「星の王子さま」と「ヒトでなし」は決まっていたのですが、
投票の結果「それでも人を愛しなさい」と「蒼天航路」が見事当選しました☆彡
(ブッタとシッタカブッタもぜひ聞きたかったのですが・・・次回に期待!)

星の王子さま☆彡

読んだことある人は参加者のだいたい半数くらいでした。
とっても有名な児童書ですよね。

私も学生時代に箱根の「星の王子さまミュージアム」に行ったり、
有名なはしばみとゾウのぬいぐるみが大好きで持っていたりしました。

ただ、今回西浦さんの話しを聴きながら思ったことは、
この本は、「自分の成長に合わせて感じることも変わってくる」ということ。

単なる児童書ではない凄さがあるなと感じました。

『「バラ」、「星」、出会ってきた「人」

あなたにとって、それぞれどのようなモノですか?』

様々な解釈ができるということでこんな質問を西浦さんが投げかけてくれました。

改めて、大人になった今だからこそ、星の王子さまの魅力を再確認できるのではないかと思います。

皆さんもポストイットにたくさんのコメントを寄せてくださいました。

   

蒼天航路☆彡

これは唯一の漫画作品でした!史実(正史三国志)に基づいた三国志ということで、通常は悪役として描かれる「曹操」を違った角度から表現した作品。

私もちょうど「キングダム」という漫画を読んだばかりだったので、
中国史にちょっと興味が湧いていたところでした。

儒教の教えが根付いた時代のさなか、常識や価値観に疑問を呈している内容。
そんな大昔から!?という感じですが、今の時代にも重要な考え方が含まれているのではないかと思いました。

それでもなお人を愛しなさい☆彡

皆が信じている意見や常識とは対照的なことが実際にあるのです。。。

マザーテレサも感銘を受けたそうなのですが、かなり深い内容。

「成功すれば、うその友達と本物の敵を得ることになる。それでもなお、成功しなさい」

など逆説の10ヶ条が記されています。
ちなみに原題は英語で

” The Paradoxical Commandments

Finding Personal Meaning in a Crazy World”

つまり、この世界はクレイジーである、狂っている、おかしい、という前提で書かれています。

  • 何か良いことをすれば、隠された利己的な動機があるはずだと人に責められるだろう。
  • 成功すれば、うその友だちと本物の敵を得ることになる。
  • 人は弱者をひいきにはするが、勝者のあとにしかついていかない。

というように、10か条それぞれ、冒頭部分で世界のおかしさを端的に表現しています。

そのうえで、

「それでもなお、」良いことをしなさい。「それでもなお、」成功しなさい。「それでもなお、」弱者のために戦いなさい。

と読者を奮い立たせてくれます。

この「それでもなお」という言葉は現実の否定ではなく、現実を受け入れたうえで「それでもなお」と希望を捨てない意思の言葉です。

狂った世界で希望を持ち続ける勇気を「逆説的に」くれる本なのではないでしょうか。

ヒトでなし☆彡

西浦さんが、「読者に媚びない作品」と言っていたのが印象的でした。

自分の子どもが死んでも悲しみを表現できない主人公が、家族も何もかも失い、
そんな中出会っていく様々な問題を抱えた人々に
正直な(聞いているとちょっと不躾というか、普通なら酷いと言われるようなキツイ)
言葉や態度をとるのですが、なぜかそれが結果的にその人たちの人生を変えていく——。
不思議なお話しだなと感じました。

京極夏彦さんの作品です。
私のイメージは「妖怪」なのですが、ヒトでないわけですから
妖怪シリーズといってもいいのかな?表紙はけっこうインパクトありますね。

みんなで感想をシェア☆彡

それぞれ、感想をアウトプットしてもらったので、みんなで最後に
全体を見てみました!!今回は参加型。ただ、受けるだけではなく、
自分が感じたことを書きだすというのはとても良い試みだったと思います。

人それぞれ感じ方は違いますが、西浦さんが最後にとても良い言葉を伝えていました。

伝えたいはエゴ。相手が勝手に感じるもの。
本に感動したら、それは本の内容というよりそう感じた自分の心の中にその感動がある。
本は著者との対話ではなく、自分との対話。

私も自分の中にない、興味がないことには人間気づけないし、頭に入らないと思います。
だからこそ、本は新しいストーリーや情報を得るものであると共に、
自分が何に興味があるのか、自分はどういう人間なのかということを知ることができるツールの1つなのではないでしょうか?

閉店後のブックセンターを独占して即購入☆彡

今回は、書店さんの協力でレジを開けておいてもらったため、その場で自分が読みたい本を即購入!!

この列は、参加者の皆さんの列です~

滅多にみられない、本屋さん貸し切りの光景でございます。

やはり、気になったら即行動です!皆さん、さすがです!

おわりに☆彡

いつもかわいいイラストと、フル回転でまとめてくれる池さん。
これがあるからこそ、このイベントはまた特別!!
私はIT人間なので、すぐPowerPointのスライド作ったりしちゃうタイプなのですが、

この手描き感、ライブ感は本当に素敵だなと思います。

ぜひ興味を持っていただいた皆様は、次回のイベントにご参加ください!
イベントで感じたことも、新しい自分の発見になること間違いなしです!

幼少期をアメリカで過ごし、国立大学の英語専攻を卒業。日経IT企業に約10年勤めた後、2015年に独立。司会業、外資系企業WEBマーケティング、広報、キャリアアドバイザーなどの仕事を経て、2016年出版プロデューサー西浦氏と出合う。人の可能性を引き出せる仕事だと感じて出版プロデューサーとしての仕事を開始。2017年に第一子を出産し、家庭と仕事の両立に日々奮闘中。

イベントレポート「オススメ!人生を豊かにする本5冊」vol.2

こんにちは!出版プロデューサー修行中の白木加奈子です。 昨年12月にスタートした 【出版プロデューサー西浦孝次...

サーティーワンのことを「バスキン・ロビンス」呼ばわりする外国かぶれは笑えるけど、マグロのことをツナと呼ぶのは許せない出版プロデューサーの西浦です。『向こうはツナが美味しくないんだよねぇ』って言われてシーチキンの話かと思ってたわ!

さて、ボクはまったく真逆の二つのタイプに憧れていまして、一つは「仕事楽しんでるオーラ」出まくりの、パワフルで、自由な、子どもがそのまま大きくなったようなタイプ。もう一つは穏やかなオーラで相手を包み込んでしまう、長老型マネジメントでメンバーを育てる優しいおじいちゃんみたいなタイプ。

個人的には後者の方がなるのは難しいように思うのですが、僕の知っている中で一番、後者のタイプだと思うのが、今日ご紹介する呼吸を変えると、人生が良くなるの著者、倉橋竜哉さんです。(おじいちゃんという意味ではない)

倉橋さんはすごく優しい、穏やかな雰囲気の人で、周りにたくさんの人が集まる方です。ボクらの「紹介限定会員制出版勉強会BSC」のメンバーにも彼の紹介で入った方がいますが、心から信頼されているのがわかります。いわゆる人格者なのだろうと思っていました。

でも数年付き合って分かってきたのですが、彼自身はすごく頑固なところがあるし、自分の信念は絶対曲げない人です(笑)。

普通はそういう人は角が立つし、まわりの人に威圧的な印象を与えてしまう瞬間があると思うのです。しかし彼にはそれがない。なぜかなーと思っていたのですが、それは持って生まれた人格ではなく、本書で紹介されている「呼吸法」に秘密があるということがわかってきました。

どんな本なのか

日本マイブレス協会の倉橋竜哉さんが書かれた「呼吸法」に関する2冊目の本。「人生の流れを変えるための呼吸」がテーマ。ちなみに前作呼吸で心を整えるは西浦プロデュースで、「呼吸」という類書の多い題材でありつつも、デビュー作ながら35,000部のヒット作(→自慢&宣伝すいません)。

人生の流れを変える「心体放流願」の呼吸法

すごい必殺技みたいな名前ですが、これは呼吸法の名称です。変わりたい、こうなりたいという願いを、呼吸の力で叶える方法ですね。「心・体・放・流・願」それぞれ一字ずつに個別の呼吸法と効果、この順番である意味があります。

  • 心—運を高める「ツキの呼吸」
  • 体—体を癒す「見つめる呼吸」
  • 放—自分と他人をゆるす「ゆるしの呼吸」
  • 流—世の中の流れを乗る「合わせる呼吸」
  • 願—願いを叶えやすくする「思いを描く呼吸」

それぞれの呼吸法を通じて、願いを受け取りやすくする「準備」をします。準備が整っていない人にチャンスが巡ってきても、それをつかむことが出来ないからです。

白隠禅師が伝えた、癒しの呼吸「軟酥(なんそ)の法」

例えば体を癒す「見つめる呼吸」ですが、古くは江戸時代に、白隠禅師が伝えたとされる癒しの呼吸「軟酥(なんそ)の法」を呼吸法初心者向けにアレンジされたものです。

「駿河には過ぎたるものが二つあり 富士のお山に原の白隠」と言って賞賛された高僧・白隠禅師は、「臨済宗中興の祖」や、「500年に一度の名僧」と言われているそうです。そんなすごい方が、心と体の癒しのために広め伝えたのが「軟酥(なんそ)の法」です。

江戸時代、「禅病」と言って、禅の修業が厳しすぎて体と心を病み、命を落としてしまう者もいたそうです。白隠禅師自身も、若いころに禅病で命を落としかけたのですが、禅病で死ぬものをこれ以上増やさないようにと伝え広めたという、非常に由緒正しい呼吸法(瞑想法?)です。

見つめる呼吸

その「軟酥(なんそ)の法」を僕らのような一般人にも使えるようにしたのが「見つめる呼吸」です。

  1. 体の力を抜いて、リラックスした状態で、できるだけ細く長くゆっくりと息を吐く。2、3秒止めて、力を抜いて吸って…という呼吸のサイクルを繰り返す。
  2. 呼吸のサイクルに合わせて、一呼吸につき一か所、体の「部位」に意識を向けていく。
  3. 自分の体を一通りいたわることができたら、あるいは、途中で眠ってしまったら、そこで終了。

姿勢は、立っていても、座っても寝ていてもOKで、目は閉じても開けても大丈夫ですが、閉じた方がやりやすい人が多いとのこと。呼吸は吐くところからスタートし、口からでも鼻からでも吐いていいので、吸うときは鼻から吸いましょう。意識を向ける箇所は「頭から目、鼻、耳・・・」と下がっても、「つま先から、ふくらはぎ、ひざ・・・」と上がっていっても良いですが、頭、つま先、肩・・・のように行ったり来たりするのは良くないです。

またリラックス効果が高く、すぐ眠ってしまう方が多いため、入眠の効果もあるようです。あんまり寝られない方には特におすすめですね。ボクも以前、倉橋さんの呼吸法セミナーで「見つめる呼吸」を体験したのですが、たしかに疲労回復効果がすごく感じられて、ちょっとビックリしたのを覚えています。

ゆるせない人は、相手に支配されているのも同じ

3つ目の呼吸法「ゆるしの呼吸」の中で、最も重要なポイントは「最初にゆるすと決める」ことだそうです。自分がやりたいけどできないでいることや、他人にされてゆるせないでいることを「私は自分が〇〇できないことをゆるします」「私は〇〇さんから〇〇されたことをゆるします」と「ゆるせない」内容を言葉にして、それをゆるすと宣言します。

ただ言葉にするだけなのに、ここに抵抗を感じる人がいます。でも、まだ心からゆるせていなくても、本当に許せるかどうかわからなくても、「今からゆるそう」と決めることが大事です。

自分は被害者なのに、相手はまだ十分に償っていないのに、と考えてゆるせないのだとしたら、「ゆるし」の可否を決める権利が相手に委ねられていることになります。つまり相手にコントロールされている状態です。

しかし、相手の謝罪があろうがなかろうが、「ゆるす」「ゆるさない」は自分自身で決めることができます。「謝罪がなければ許せない」というのはこれからもずっとゆるせない相手に、心を支配されることになり、ゆるせない出来事と合わせて、二重の苦役です。「相手に苦しめられ続けるのはバカバカしい」と思えるなら、まず「今からゆるそう」と決めましょう。

ボク自身も、恨みを「臥薪嘗胆」よろしくかみしめ続ける、暗~い部分があったりするので、すごく心に刺さりました・・・苦笑

ダメなおっさんでも心穏やかな成功者になる方法

著者である倉橋さんは、この「ゆるしの呼吸」や、「ツキの呼吸」(※詳しくは本書でご確認ください)で慢心を消すなど、呼吸法で常に心に余裕を抱いているからこそ、器の大きい自分でいられるのだと思います。

実は彼は今でこそ呼吸法で成功していますが、かつては自分の会社を潰しています。事業のストレスで激太りし、脂肪だけでなく借金も抱えたため、フリーターとして借金返済していた時期がありました。コンビニや居酒屋バイトで学生から「ダメなおっさん」「いい歳なのに使えない」と陰口を言われながらも、『なぜ自分は失敗したのだろう』と考え続けたそうです。

そして『失敗した人間が一人で考えてもわからない』と思い至り、成功者へのインタビューを開始。「自分と成功者の違い」を探っていった結果、特に「長く成功している方」には独特の息づかいがあることに気づきました。彼らもまた呼吸法の実践者だったのです。

こうして会社を潰して、借金だらけで、フリーターをしていた90キロ台のダメなおっさんは、今ではすごく穏やかオーラを持つ、60キロ台の成功者になりました。

この本はノウハウとしての呼吸法を紹介した本ですが、倉橋さんから「かつての自分と同じように苦しんでいる人」への応援歌でもあるのだと思います。

本の出版をお考えの方へ

増刷率90% 平均部数48,000部の出版プロデューサー。

奈良県出身 同志社大学卒業後、学習研究社(現・学研ホールディングス)入社。書店促進部を経て、一般書販売課へ配属。2つの編集部を担当し、年間最大400冊のマーケティングを担当。膨大な点数を扱いつつ、新人著者の売り伸ばしや仕掛け販売に注力。上原愛加のプリンセスレッスン(シリーズ100万部突破)などの売り伸ばしに成功する。その後、出版プロデューサーとして2010年に独立。

『血流がすべて解決する』(22万部)『奇跡の営業』(6.3万部)など主にデビュー作をプロデュースし、ベストセラーへと導く。

業界では数少ない、出版社マーケティング部出身の出版プロデューサー。

【書評】呼吸を変えると、人生が良くなる【ダメなオッサンが心穏やかな成功者になる方法】

サーティーワンのことを「バスキン・ロビンス」呼ばわりする外国かぶれは笑えるけど、マグロのことをツナと呼ぶのは許...

どうも、出版プロデューサーの西浦です。

僕の今年の目標の一つ、それが出版プロデューサーを5人集めて「出版戦隊プロデュージャー!」を結成することです。

ウソです、ごめんなさい。戦隊は結成しません。けれど出版プロデューサーの仲間を増やしていきたいと思っています。まずは僕を含めて5人にするというのが目標です。

 

出版プロデューサーとはどんな仕事なのか

本をプロデュースしてベストセラーにする仕事です。そのまんまです。フリーランスの多い出版業界でも、一番新しい職業なんじゃないでしょうか。著者自身がフリーランスなわけで、出版業界はフリーランスが生きていくのに非常に環境が整っていると思います。

出版プロデューサーの仕事内容

  1. 著者のスカウト(発掘から)
  2. 企画をつくる(企画書にする)
  3. 出版社に提案する
  4. 著者の原稿執筆にアドバイスする
  5. 販売戦略を著者に提案して実行

上記の5つで、これを通じベストセラーにしていくのが目標です。ベストセラーにするのに販促だけやればいいわけではなくて、企画はもちろん著者の発掘から逆算で考える必要があります。

もちろんこれはうちの仕事のやり方なので、編集者と著者とを引き合わせるだけのプロデューサーもたくさんいるそうですし、もっとブランディングとかそっちの方に特化したプロデューサーも世の中にはいると思います。うちの仕事は「出版に関して全部」という感じです。最近は「感動の共有」が最大の関心毎で、本の「感動」を共有していくためならどんどん新しいことにチャレンジしたりもしてるので、フレキシブルな面が強いです。

出版プロデューサーのやりがい

この仕事は本当に面白くて、「これは新しい!」「この考え方、世の中に広めたい!」と自分が「感動」したものを、「本」という形でより多くの人に伝えることができます。世の中的にはまだマイナーでも、その業界では知られているすごい方や、すごいムーブメントはやっぱりありまして、それを見つける喜びは宝さがしに似ています。そういう本の著者は人間ができていて、かつ個性的だったりすることが多く、一緒に仕事するのも楽しいです。ブランディングのために本を書こうという人は、そういう方の中にはいないですね。それに編集さんたちもかなりキャラの濃い方が多く、楽しいです。面白い著者や編集者と会うと「この人とあの人を会わせてみたい」「あの編集さんとこの著者ならいい仕事になりそう!」と自分が仕事したい人と組めるというのもすごい魅力だなと思っています。100名近くの編集、営業、書店、取次関係者と定期的にあったり仕事したりしているのですが、みんな個性的で何より本を愛していて、本に対して熱い人ばかりなので一緒にいられるだけで楽しいです。(飲みが多い原因はこれか)

最大のやりがいは「本を通して、読者の悩みを解決できること」です。僕はたいした人間ではありませんが、著者や出版社、書店など多くの方の力を借りて、何万人という方を助けることができるのです。僕自身もそうやって誰かが作ってくれた本にずいぶん助けてもらってきました。自分がプロデューサーとしてたくさんの人を繋いで、その結果として生まれた本が「見知らぬ誰かを助けるしくみ」になる。これは本当に生まれてきた意味と言っても過言ではないです。その本が僕の孫やひ孫を助けてくれることもあるかもしれません。自分が死んでも、自分がプロデュースした本は残ります

僕が世界でいちばん面白い仕事の一つだと思っているのが「出版プロデューサー」です。

 

出版プロデューサーを増やしたいわけ

プロデューサーは一人でもできるのですが、すべての面白い著者を一人で見つけてくるのは物理的に不可能です。僕のメガネでは見つけられないすごい人もいるでしょう。そういうまだ出会ってないすごい人たちにも、プロデューサーの数が増えれば出会うことができます。実験的にはじめた0期生のプロデューサーたちが、僕とはまったく出会うことのなかった面白い方を連れてきてくれました。スカウトは人数が多い方が絶対に効果的です。何より誰かと一緒に仕事をする、共通の目的・目標に向かって努力したり助け合えたりするのは楽しいですよね。ぶっちゃけた話、一人は寂しいです(笑)

「僕が」プロデュースした本が売れたときはもちろん嬉しいです。著者や編集さんと大盛り上がりできます。打ち上げも楽しいです。けれどさらに欲張って「Aさんのプロデュースした本売れたね、おめでとう!」と言いたくなりました。サプライズパーティとかやりたいんです(笑)「やった!」もいいですが「やったね!」を今年はたくさん言いたいです。

向いているなと思うタイプ

  • 本が好き
  • 人が好き
  • 人に貢献するのが好き
  • コミュニケーションが得意
  • 決断力がある
  • 自分じゃなく著者をどうやって前に出すか考えられる人

人と本に深く関わる仕事ですから、本にも人にも愛がある人が向いています。

ガイダンスへお越しください

興味の湧いた方はぜひガイダンスにお越しください!ガイダンスと言っても実際は西浦と2人~4人でお茶飲みながら話すだけです。初めましての方も歓迎です。

出版プロデューサーは複業OKです。もちろん未経験で大丈夫です。(経験者なんてほとんどいないと思うけど・・・)

年齢制限や性別の縛りはありませんが、今のプロデューサーは僕も含めて30代が多いです。

まずは「ガイダンスお茶会」へお越しください

お待ちしています!

ガイダンス日程一覧

出版プロデューサーになるには?

出版プロデューサーとは?

増刷率90% 平均部数48,000部の出版プロデューサー。

奈良県出身 同志社大学卒業後、学習研究社(現・学研ホールディングス)入社。書店促進部を経て、一般書販売課へ配属。2つの編集部を担当し、年間最大400冊のマーケティングを担当。膨大な点数を扱いつつ、新人著者の売り伸ばしや仕掛け販売に注力。上原愛加のプリンセスレッスン(シリーズ100万部突破)などの売り伸ばしに成功する。その後、出版プロデューサーとして2010年に独立。

『血流がすべて解決する』(22万部)『奇跡の営業』(6.3万部)など主にデビュー作をプロデュースし、ベストセラーへと導く。

業界では数少ない、出版社マーケティング部出身の出版プロデューサー。

出版プロデューサー募集!

どうも、出版プロデューサーの西浦です。 僕の今年の目標の一つ、それが出版プロデューサーを5人集めて「出版戦隊プ...

仕事抜きでこの本だけは読んで欲しい【人生を豊かにする本5冊】イベント参加者募集中!

夢の兆し

出版プロデューサーの西浦です。帰省の新幹線で何を読もうかと考えて選んだのが本書「アルケミスト—夢を旅した少年」です。やはり新年1冊目にふさわしい、夢のある本を読みたいなと思っていたのと、文庫で軽いというのが決め手です(笑)これほど有名な本にもかかわらず、実は今まで読んだことがなかったのです。そもそもアルケミストという言葉に親しみがなく、「鋼の錬金術師 」を読むまで錬金術師について興味もありませんでした。結果的には『子供の頃か、さもなくば今読んでよかった!変に世の中ナナメに見てた頃に読まなくてよかったー!』と思いました。当時の僕だったら『はいはい、都合の良いファンタジーで、現実には役に立たんなぁ』と思っていたことでしょう(笑)本は「読むべき時にその人のもとへやってくる」もので、このタイミングで読もうと思ったのも「兆し」なのかもしれません。

どんな本なのか

1988年に出版された、ブラジルの人気作家「パウロ・コエーリョ」の夢をテーマにした物語。全世界で1000万部以上売れている大ベストセラーで、日本語版は94年に出版されました。羊飼いの少年が、夢に見た「宝物」を求めてエジプトのピラミッドを目指す物語で、ジプシーの老婆、王様、そして錬金術師との出会いを通じて多くを学んでいくストーリー。少年は夢を信じて宝物を探すために、自分の持っていた羊をすべて手放しお金に換えてエジプトへと旅立ちます。そしてエジプトへ到着したばかりのその日に、すべてを盗まれてしまいました・・・。

自分の夢、やるべきことが見つからない人に

以前、友人と飲んでいて「自分のやるべきことが分からない。何か良い本はないか?」と聞かれて、はてさてどんな本を進めるべきか少し悩みました。独立してどうこうという話ではなかったので、起業したくなる本やノウハウ本を進めてもしょうがなかったのです。その時は「さあ、才能(じぶん)に目覚めようストレングスファインダーが面白いよとお勧めしたのですが「脳にインパクト与えるには十分だけど、もう1冊、心にインパクトを与える本も欲しい」と考えていて、今思えばこの本が良かったと思います。夢の「兆し」をみつけるのにこの物語がとても刺さります。

この本の主人公、羊飼いの少年は「同じ夢を二度見た」ので、夢見のできるジプシーに占ってもらいます。そしてピラミッドで宝物を見つけてお金持ちになるだろう、と言われてエジプトに行くよう示されます。ただそういう夢を二回見ただけでですよ!『ピラミッドで宝物見つける夢見てん~、2回も!』と言われたら『へー、おんなじ夢二回も見るって、珍しいこともあるもんやね』と返してさっさと話を終わらせてしまいそうなものです。でもこの夢が「前兆」で、それをしっかりキャッチしていくことが大事なのです。

本当にやりたいことは宇宙の魂から生まれる

「夢で見た宝物」には冷たいリアクションをしてしまいそうですが、ここで言う宝物とは「人が本気でやりたいと思うこと」です。旅行をしたいでも、あの娘と結婚したいでもいいのですが、そういった「何かを本当にやりたいと思う時」は、その望みは宇宙の魂から生まれたもので、何かを強く望めば、宇宙全体が協力して、それを実現するために助けてくれるといいます。

少々スピリチュアル濃度が濃いですが、スピかどうかに限らず、本当に大きい望みというのは個人レベルの欲望を超えているとも感じます。本でいうと「売りたい!」「有名になりたい!」レベルでは大ベストセラーにはなかなか至りませんが、10万部以上売れる本にはある種の根源的な願いが込められていて、それは個人を超えてもう少し大きいものから産まれたような気もします。あくまでその人がそれを書きたいと思ったことも、そう思うように何か大きなものが仕向けていったのかもしれません。

「都合よく解釈すればいい」という話でもない

若い頃は夢を持つことも、人生に起こってほしいすべてに憧れることも恐れません。しかし時がたつうちに、不思議な力が、自分の運命を実現することは不可能だと、思いこませ始めます。その力は否定的なもののように見えるが、実際は運命をどのように実現すべきか示してくれて、魂と意思を準備させてくれるものです。この不思議な力とは何なのか?文中では明確にされていませんが、経験や知識、あるいは周りの人間のことだと思います。ただ、それらが否定的に見えて魂と意思の準備をさせてくれるというのが深いです。

作中で羊飼いの少年は、エジプトのピラミッドを目指すために自分の羊を手放し、旅の資金に替えます。しかし旅立った初日に、まだ砂漠を越えるどころか出発の準備もしていないのに、そのお金をすべて盗まれてしまいます。そこで『僕は他の人と同じなんだ。本当に起こっていることではなく、自分が見たいように世の中を見ていたのだ。』と気付きます。これは都合よく読むタイプの人は無かったことにするかもしれないシーンですが、この作中でけっこう何度も主人公は失敗したり、危ない目にもあいます。ラストで暴漢にボッコボコにされてるし(涙)都合の良い面だけを見て、宇宙がすべて助けてくれる、兆しだと言って喜んでいてはいけないということだと思います。現実をシビアに見る必要もあるし、悪い兆しに気づく必要もあります。それこそ兆しとして知識や人の口からうまくいかない情報をくれたりしているのだと思います。

そして運命を実現しようと努力していて、もう少しですべてをあきらめようとしているとき、必ずいろんな形で現れるらしいのです。一つの解決法とか、良い考え、危機一髪という時にものごとを起こりやすくしてあげたり、助言者として夢占いのジプシーやどこかの王様が現れたり。そういう形で良い兆しが現れます。

作中でも、主人公はどろぼうにあったことでクリスタル商人に出合っています。もっと言うと「クリスタル商人に出合うために、どろぼうにあっている」のです。

夢を追う、兆しをよむ

他にも作中で印象的だった言葉を紹介します。

  • いつも『はい』と『いいえ』で答えられる質問をするようにしなさい。しかし、できれば自分で決めるように努力しなさい。(中略)はっきりした質問をしなければならない。そのためには自分が何を欲していることを知らねばならない
  • 幸福の秘密とは、世界のすべてのすばらしさを味わい、しかもスプーンの油のことを忘れないことだよ(スプーンの油を落とさないように、家じゅうの素晴らしい絵画や庭を見ておいでと賢者に言われたあとのセリフ)
  • 誰もが理解する一つの言葉がある(中略)それは熱中するということばであり、愛と目的をもってものごとを達成するということばであり、信じていることや、望んでいることを追求するということばでもあった。
  • 人生に起こるすべてが前兆なんだよ
  • 直感とは、魂が急に宇宙の生命の流れに侵入すること
  • 勇気こそ大いなることばを理解するために最も重要な資質なのだ
  • もしおまえが自分の心をよく知っていれば、心はおまえに反逆することはできない。

増刷率90% 平均部数48,000部の出版プロデューサー。

奈良県出身 同志社大学卒業後、学習研究社(現・学研ホールディングス)入社。書店促進部を経て、一般書販売課へ配属。2つの編集部を担当し、年間最大400冊のマーケティングを担当。膨大な点数を扱いつつ、新人著者の売り伸ばしや仕掛け販売に注力。上原愛加のプリンセスレッスン(シリーズ100万部突破)などの売り伸ばしに成功する。その後、出版プロデューサーとして2010年に独立。

『血流がすべて解決する』(22万部)『奇跡の営業』(6.3万部)など主にデビュー作をプロデュースし、ベストセラーへと導く。

業界では数少ない、出版社マーケティング部出身の出版プロデューサー。

【書評】アルケミスト—夢を旅した少年【夢を見つける方法、叶える方法】

★仕事抜きでこの本だけは読んで欲しい【人生を豊かにする本5冊】イベント参加者募集中! 夢の兆し 出版プロデュー...

(本記事は2017年7月27日に修正されました)

出版プロデューサーの西浦です。

2010年2月にフリーランスとして独立して、約7年が経ちました。貯金が100万円を切って、舌の裏に血のかたまりができたりした時期もあったけど(完全に精神的にキてた・笑)おかげさまで、今では結婚して家族を食わしていけるくらいの収入を得られるようになりました。これは多くの方に助けていただいたり、運の要素も当然あるのですが、実体験から「そういうことか!」と学んできたことがあります。

独立当初って「今やってることは未来につながるのか?他に優先順位の高いものがあるんじゃないか?」と迷ったり、怖くなってしまう瞬間がありますよね。僕もそうでした。

そういう迷いは仕事の精度を著しく落とすし、恐れは精神を不安定にさせて視野が狭くなります。僕みたいに舌の裏に血のかたまりできるような体験を他の人にして欲しくないので、良かったら参考にしてやってください。マジで痛かったです、舌が。手術跡もまだあるしこういう暗黒期は早く抜け出さないと、フリーランスとしてやっていけなくなってしまうから本当に切実に。

7年間やって分かったことのうち「1年目のときに知りたかったなぁ』と感じた、フリーランスで成功するためのコツや考え方を書いてみました。わりとガチでビジネスモデルに関してもりもりと。値付けや商品ラインナップの考え方とかも、フリーと企業ではやるべきこと違うと思うので。。。「早期にビジネスを安定させる」という視点でまとめてあります。

この記事は

  • フリーランスとして独立したい方
  • 独立したてでいろいろ模索中の方
  • フリーランスでやってるが正直、下請けで全然自由がない・・・という方

のお役に立つ内容となっています。

ちなみにこの記事は「オフェンス&順調に成長する方法」ですが、「ディフェンス&生き残る方法」についてまとめた記事はコチラです!

仕事はもらわない

これがいきなり陥りがちな罠なので、はまらないように注意しましょう。独立直後にご祝儀的にお仕事を頂ける場合は非常にありがたく、実績作りにもなるので引き受けてOKです。実績作りという意味ではなんなら無料で受けてもいいのです。

問題はそれ以後で、継続的・長期的な仕事を安価で請け負ってしまうことです。こうなるとスケジュール的にその会社の仕事しかできなくなったり、安定収入のあることが油断につながり、自分のビジネスを構築できなくなります。

そして一番痛いのは「価格決定権が自分にないと下請けになってしまう」ことです。フリーランスでは、自分の単価を自分で決められるかどうかが生命線となります。キュレーションサイトが炎上していましたが、そのライターさんたちは1記事500~1,500円程度で仕事を発注されてました。これではフリーランスとして自由な時間と場所で成果をあげるというよりは、下請けなんですよね。立場が弱いから自分の時間や力を買い叩かれている。自分のビジネスを構築するまでのしのぎとか、そういう理由があるとき以外は仕事をもらってはいけません。仕事は価格も含めてこちらから提案しましょう。

ブランディングの前に商品・サービスを用意する

さて独立!となってとりあえずはじめがちなのがブランディング目的のSNSです。具体的にはブログやfacebookでしょうか。高校3年生の夏休みになって予備校の夏期講習に参加したものの何から手を付けていいかわからず、とりあえず「ターゲット」開いて英単語勉強するような・・・笑。フリーランスも受験も同じで、やるべきことよりやりやすいことから手を付けがちなんですね。

まずはあなたの商品やサービスをつくり、それを売ればいくら入るというキャッシュポイントを作りましょう。自分がどれだけブランド化されても売るものがなければお金にならないし、提供する価値がないのに有名になっても本当の意味でブランドとは呼べません。

メリットの違う複数の商品ラインを持つ

商品・サービスを開発するときは一つだけでなくて、複数のラインを持つと早期にビジネスが安定します。「仕事はもらわない」のところで書いたように低価格の商品だけではジリ貧です。

フリーランスは必ず「高価格帯」のサービスを開発しましょう。他に継続型、権利型というようにメリットの違う商品を持つとどんな状況にも対応できる強いフリーランスになれます。

  • 「高価格帯」は利益率・費用対効果が高く利益頭としてあなたに時間的余裕をもたらします。
  • 「継続型」はたとえ安価でも毎月、毎年かたい売上をもたらします。予想できる売上というのは本当に精神的な安定をもたらし、その価値は特にフリーランスに対して大きいです。積み上げていくイメージが湧きますしね。
  • 「権利型」はしくみの構築を必要としますし、基本は微々たる額のものですがひょっとしたら個人ではとうてい届かないような額の売上が手に入ることも。こういう商品は夢がありますよね。

一つの商品、一つの取引先に頼っているとそれがダメになったときにあなたもダメになります。高価格帯が売れなくなっても継続型が最低ラインとして壁になるし、権利型が一発逆転をもたらすかもしれません。強いフリーランスになるために複数タイプの商品ラインを持ちましょう。

精度の低い安価なサービスをラインナップさせない

フリーランスは「どんなサービスにも100%全力を注ぐ」以外の選択肢はありえないのです。半額だから半分のエネルギーでやれるかというと現実には難しい。なにより50%のデキのものが「実力」と判断されてクチコミされることが怖いです。つねに100%のモノのみを、自分の商品・サービスとしてラインナップさせましょう。

ただし「明確な違い」によって安価なサービスを提供するのは大丈夫です。

  • 税理士さんのように毎月打ち合わせするか、期末に決算するだけかのような「頻度の違い」
  • コンサル業のように、直接1対1のコンサルか、複数対面か、オンラインのみかというような「距離の違い」

などですね。もちろん安価で中身の詰まったサービスであればお客様が喜んでくれるのは言うまでもありません。

実績・数値を積み重ね、常に見せる

クライアントも人の子ですから「人としての好意」「一緒にいて楽しいか」といった感情面でサービスや商品を選ぶ場面はあります。

ですが、数値や実績といった価値を論理的に説明しないと「プロとしての信頼感」「周りを説得する材料」が伝わりません。

紹介も感情が動いたときに生まれますが、そのときに伝わるのは言語化されていることだけです。

あなたの実績や数値を積み重ねていき、webや名刺などで常にクライアントが確認できるようにしてあげましょう。

サービスは明確な計算式で価格を決定する

いろんなビジネスで「値付けが一番難しい」と言われています。競合や代替商品とのバランス、ビジネスモデルにブランド価値・・・確かに難しいです。特にフリーランスの多くは自分が商品だったりするので、厳密な意味での原価を算出できません。

だからこそ「明確な計算式」をつくって価格を決定し、自分で自分を守りましょう。「明確な計算式」がないと、競合が増えて値崩れした時に価格を維持する理由を打ち出せず、ビジネスそのものが成り立たなくなるからです。

「明確な計算式」ですが、僕の場合は自分のプロデュース料について「著者に支払われる印税」をベースに計算しています。webライターであれば「記事のpv数」などでその価値を測れます。価格を左右するポイント(=KPIとなる)とクライアントが重視するポイントがズレないように注意しましょう。上記の例では印税額やPVがKPIになるわけですね。

フリーランスの初期は「何を優先すべきか」迷いがちですが、計算式をつくることでKPIが設定でき、KPIを上げる方向へ意識と時間を投入できるようになります。結果的に早期にサービスの質を高めることになり、クライアントも喜んでくれ、あなたのビジネスがより強化される、効果的な経営手法です。

また高価格帯への進出もやりやすくなります。高額サービスの販売は精神的なハードルが高いのですが、計算式という理由があると越えやすいのです。クライアントは高いか安いかではなく、値付けに納得していないとこちらに不信感を抱きます。計算式があれば透明性を確保でき、買うかどうかはさておき、納得はしてもらえます。要は「なんで高いの?なんで安いの?」に対する回答を用意しましょうということですね。

ビジネスモデル以前にクライアントモデルを探す

ここまでビジネス構築に関することを書いてきましたが一番大事なのは「クライアントモデル」を探すことです。誰がいくら払うのかわからないビジネスはダメ。独立前後のフリーランスが考えているビジネスプランって「実際にお金を払っている人」の話を聞いていないことがすごく多いです。

重要なのは「お金を払っている人」の話を聞くことで「そういうのがあれば絶対買うよ~」という人ではありません。いざ商品を目の前にすると買わない人が多いからです、本当に欲しい人は代わりの商品をすでに買っています。

「買うよ」「欲しい」と言う人と

「買ってる」「持ってる」人の差はめちゃくちゃ大きいです

その意味でフリーランスになる前に携わったことのある業界は非常にやりやすいですね。すでに購入しているクライアントのモデルを何名も知っているからです。複数のクライアントをクラスター分けして、「モデル」となる方を早い段階で見つけましょう。

BtoCにしろBtoBにしろ「どういった動機で」「どんな結果を求めて」「いくら出すのか」を徹底的に調査して自分のビジネスモデルと合致する人をみつけましょう。その人が最初のお客様です。その方にはお試し価格や、なんなら無料でもいいので、サービスを提供して実績をつくりましょう。ユーザーの声や、次の見込み客の紹介をお願いするのを忘れずに。

なお、クライアントモデルはあなたの「フリーランスとしてのレベル」があがれば、変化することもあります。


フリーランスになったものの「これじゃ、フリー(自由)じゃなくて、下請けじゃないか!」と感じる人は多いです。フリーになった以上は何か「思い」や、「大事にしたいこと」があったはずです。それがいつの間にか生活のために、「思い」も「大事にしたいこと」も忘れて仕事だけをするようになっていきます。だってお金がないと、やりたいことをやる余裕もありませんからね。

だからお金のために「思い」「価値観」を犠牲にすることなく、フリーランスとして生きていくための戦略・考え方を書きました。このやり方にとらわれて「思い」の部分を忘れては本末転倒なので、そこは気を付けてください。「思い」だけでも、「お金」だけでもフリーランスとしては生きていけません。

なるべく早くビジネスの基盤を安定させて、フリーランス暗黒期を乗り越えましょう。フリーランスは楽しいですよ。

本記事の続編↓

フリーランスで独立して1年以内にはまりがちな落とし穴

 

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『血流がすべて解決する』(22万部)『奇跡の営業』(6.3万部)など主にデビュー作をプロデュースし、ベストセラーへと導く。

業界では数少ない、出版社マーケティング部出身の出版プロデューサー。

7年やってわかった、食えるフリーランスになる方法

(本記事は2017年7月27日に修正されました) 出版プロデューサーの西浦です。 2010年2月にフリーランス...

2016年12月13日に行われた「第1回本を楽しむ会」、

出版プロデューサーがお勧めする 「人生を豊かにする本5冊」& 「自分にぴったりな本の見つけ方」

イベントレポートの後編です。

前編はこちら

★当イベントの第二弾参加者募集中!【人生を豊かにする本5冊】3/27

悪魔の辞典

パレアナでほっこり感動しかけたところで、悪魔の登場。

悪魔の辞典」は皮肉屋で有名なアンブローズ・ビアスの著書で、辞典スタイルでいろんな言葉を「悪魔的視点」で解説している、全編ブラックユーモアの本です。

僕がこの本に出合ったのは、高校生のときで、地元の古本屋で見つけました(誰の訳だったかは覚えてない)。その場所とタイトルから、ある種の運命的なもの(悪い方の)を感じざるをえませんでした。しかもこの本は、1911年に発売されたようで、今から100年以上も前です。何か引き寄せる魔力を持っていてもおかしくないなぁと思いますね。

この本のテイストを知ってもらうために、ゲストの方にこんな質問をしてみました。

西浦 『「キャベツ」って何か教えてもらえますか?』

Sさん 『野菜の一種で。。。緑色の?とか』

西浦 『なるほど、ビアスの悪魔の辞典にはこう書かれてます』

  • CABBAGE【キャベツ】名 裏の畑でとれるおなじみの野菜で、人間の頭ぐらいの大きさと知能を持つ。

一瞬みんなのあたまに「?」が浮かんだあと、「!」に変わっていったのが手に取るようにわかりました。

つまり人の知能はキャベツ程度=バカっていう皮肉ですね。

 

我々をキャベツ扱いするビアス先生

これでけっこうみんなが笑ってたので、「受け入れてもらえる!」と安心してどんどん紹介。

西浦 『「格言」とはなんでしょう?』

Oさん 『モットー?』

西浦 『ビアス先生が言うには・・・

  • ADAGE【格言】名 歯が弱い人のために、あらかじめ骨を抜いてある知恵。

まあ、歯っていうか、頭ってことですよね。』

絶好調のビアス先生

他にも

  • COMMERCE【商業】名 AがBからCの商品を奪い、その代償としてBがDのポケットからEの金をかすめ取る方式の取引。

CとEは奪われるだけ、つまり搾取。

  • CORPORATION【会社】名 個人個人は責任を負わず、個人個人が利益を得る精巧無比の仕組み。
  • FEMALE【女性】名 敵対する性の、不正直な方。
  • MALE【雄・男性】名 考慮に値しない、無視してよい性のメンバー。人間の雄は通常雌にとって「ただの人」として知られている。この種族には二種類ある。衣食住の良き供給者と、悪しき供給者である。
  • ENVY【嫉妬】名 能なしにいちばん適した競争心。

などなどたくさん。

後半はgoogle先生ならぬ「ビアス先生」状態で、ゲストの皆さんからたくさんリクエストをもらい、検索?結果を楽しみました。

「結婚」や「新婦」などは特に盛り上がりましたね(笑)

この本で高校生時代にすごく衝撃を受けたのが

  • OCCIDENT【西洋】名 世界の中で、東洋の西(または東)に位置している部分。住んでいる者の多くは強力な偽善者亜族、つまりキリスト教徒であり、主要産業は殺人と搾取だが、彼らはこれを「戦争」「商業」と呼ぶのを好む。それらはまた、東洋の主な産業でもあるのだが。

という一文です。主要産業が殺人と搾取て・・・。しかも最後の「東洋の主な産業でもあるのだが。」でやられた!と思いました。当時10代の青年だった僕としては、ここまで人類すべてを皮肉った「ものの見方」というのはまさに衝撃で、その後の人格形成に暗い影を落としたことは想像に難くありません(笑)

 

マジメに言えば、一つのモノゴトを一面からだけでなく、別の面から見れるというのは非常に知的なことで、その良い示唆となると思っています。

僕もそういうところがあるので、自戒を込めて言うのですが「これは、Aである」と決めてしまって、他人に押し付けてしまうことってあるじゃないですか。そうならないように、常に別の視点から見れる余裕を持ちたいと思うのです。

「嫉妬」の項目などはわかりやすいのですが、例えば誰かに嫉妬されているときは「ああ、あいつは能なしなんだな」と自分を慰めれば多少は溜飲もさがるし、逆に他人に嫉妬してしまいそうなときは「いかんいかん、能なしになってしまう」と踏みとどまることもできます。

第三者目線とか、俯瞰でものを見る良い訓練になると思っています。

まあ、この本はダメな人はダメなので、自己責任で楽しみましょう。

 

ぼくは勉強ができない

時間の都合で4冊目の「星の王子さま」は泣く泣くとばしました。また別の機会に必ず!ということで最後の一番伝えたかった作品「ぼくは勉強ができない」です。

この本も同じく、高校生の時に古本屋で出合った本で、タイトル買いしたのものです。悪魔の辞典もそうですが、タイトルが非常にいいですよね。こういう本はどうしても手に取ってしまいます。この本は悪魔の辞典以上に僕の生きる指針になった本で、今でもこの指針に沿って生きている(つもり)です。

この本は高校生の主人公、秀美君を中心とした人たちの物語で、特に男性はこの本を読むと「あー、見透かされてるー」と白旗を上げることうけあいです。男のかっこ悪いところとか、人の嫌な部分を「お前もだぞ」とはっきり言われちゃう小説です。

たとえば、学年でベスト3と呼ばれるような可愛い女の子に告白されて、秀美が返した言葉は

  • きみは、自分を、自然に振る舞うのに何故か、人を引き付けてしまう、そういう位置に置こうとしてるけど、ぼくは、心ならずも、という難しい演技をしてるふうにしか見えないんだよ

です。このあと思いっきりビンタされます(笑)そらビンタされるわ!と思う半面、読者としては小気味よい、よく言った感があります。自分を可愛いって思ってて、でもそんなの全然意識してませんというふりをする女の白々しさというのは確かに鼻につく。でもこの「ビンタ」のあとのセリフ

  • 何よ、あんただって、私と一緒じゃない。自然体っていう演技してるわよ。~中略~自由をよしとしてるのなんて、本当に自由ではないからよ。中途半端に自由ぶってんじゃないわよ

これに思いっきり凹むのです。いや、本当にその通りですごめんなさい。必死でかっこつけてます、かっこつけないかっこよさを必死でかっこつけてます。いちど勝ち誇ってからのビンタなんでかなり精神的ダメージでかいです。

この本は読むたびに「ああー・・・・」と複雑な声をあげざるをえないのですが、特に一番心に残っていて、生きる指針になったのは「角があるのは痛いけど、角は3つ集まると180度でまっすぐになれる。さらに3つ集まると360度でまん丸になれる。分度器でちゃんと計らなくたって、そのうちまっすぐやまん丸になってなくなっちゃう」という言葉です。この角は家が貧しいとか、お父さんがいないというような心の痛みです。こういう痛みをもつ自分たちは人より一つ角が多いから、早くまっすぐやまん丸になれるという。

僕自身はこの考え方がすごく好きになって、この角に「角が立つ」の角、つまり「こだわり」からくる人と揉める痛みも含めました。角が多ければ実はどんどん丸に近づいていきます。3つの角より4つ、6つ、8つと、こだわりと痛みが増えれば増えるほど、四角形、六角形、八角形と、少し離れたところからは丸い人間に見える。けど、実際は、すごくとんがってて、ただ角を削ってなくしただけの人の丸さとは違います。角を折らずに来た人と、角を削ってきた人とでは同じ丸でも面積が違う。当然、角がある方が大きいわけで、それはつまり人としての「器」の大きさだと思うのです。

 

こういう考え方をするようになって、こだわりや大切な気持ちは、人と揉めてでも守ることが出来るようになりました。そのために生まれる痛みはきっと自分の器を大きくしてくれると思ってきたし、3つでもめるならさらに4つ、5つとこだわってどんどん丸くなろうと考えています。

出来てたかどうかはわかりませんけど。

 

最後に

ゲストから「西浦さんて仕事とかじゃなくて、本当に本が好きなんだなぁって思ったよ」と言われたことが泣きそうなくらい嬉しかったです。

 

本を楽しむ会へのお誘い

今回のイベントは「本を楽しむ会」として主催しました。

本を読む、読書会、以外で「本を楽しむ」方法を探っていく会です。

ご興味ある方はぜひご参加ください。

僕らと一緒に本を楽しんでいきましょう!

 

御礼

会の運営方法アドバイスやカメラマンをしてくれた倉重さん

 

 

 

 

 

 

グラフィックレコーディングでイベントをより素敵なものに変えてくれた池さん

 

 

 

 

 

 

受付や遅刻対応してくれた白木さん

 

 

 

 

 

 

会の方針相談から、当日の司会までやってくれたKさん

 

 

 

 

 

 

そして当日一緒にイベントを作り上げてくれたゲストの皆さん

ありがとうございました!

増刷率90% 平均部数48,000部の出版プロデューサー。

奈良県出身 同志社大学卒業後、学習研究社(現・学研ホールディングス)入社。書店促進部を経て、一般書販売課へ配属。2つの編集部を担当し、年間最大400冊のマーケティングを担当。膨大な点数を扱いつつ、新人著者の売り伸ばしや仕掛け販売に注力。上原愛加のプリンセスレッスン(シリーズ100万部突破)などの売り伸ばしに成功する。その後、出版プロデューサーとして2010年に独立。

『血流がすべて解決する』(22万部)『奇跡の営業』(6.3万部)など主にデビュー作をプロデュースし、ベストセラーへと導く。

業界では数少ない、出版社マーケティング部出身の出版プロデューサー。

折らずにきた角が人の器を大きくする【「人生を豊かにする本5冊」イベントレポート(後編)】

2016年12月13日に行われた「第1回本を楽しむ会」、 出版プロデューサーがお勧めする 「人生を豊かにする本...