マーケティング

こんにちは、初刷の平均が7,930部の出版プロデューサー西浦です。「だからなんなのか」と言われても僕にもわかりません。ごめんなさい。

ところで、新刊が発売されたばかりの著者さんとお話しすると、会話の流れで「初刷どれくらいですか?」って聞くことが多いです。ところが「4000部ですわ、渋いっすわ」と不満そうな人もいれば「10,000部なんですよ・・・」と多いのに不安そうにしている人もいます。そういえば昔「初刷20,000部からならやりますよ」という条件を出している著者もいましたね。その人はもうお名前を聞かなくなってしまいました。。。(察してください)

この初刷部数というのは多い方が良いのでしょうか、それとも少ない方が良いのでしょうか?人によってリアクションが変わるし、条件を設けて反感を買ってしまう方もいるので慎重に扱いたい項目です。しかも初刷が多い時と少ない時で売り方が違ってきたりもします。

いったい著者としては、初刷についてどんなスタンスでいれば正解なのでしょうか?また販売面では何に気を付ければよいのでしょう?

かつて出版社の販売部で数字と毎日にらめっこしていた人間として、数字の捉え方とマーケティング面で注意すべき点を、あんまり細かいことは言わずにざっくりとお伝えしたいと思います。

初刷とは

最初に製作(印刷)する本の冊数を初刷部数と言い、初刷と略します。「しょずり」と読みます。これが多い方が良いのか少ない方が良いのか、初刷の大小で何が変わるの?というのが本記事の内容です。

ちなみに印税条件として「初刷8%、増刷時10%」と、増刷から印税率の変わる契約も結構多いです。この場合、初刷はなるべく少なく、増刷から多い方が印税は多めにもらえてお得です。

デビュー作の初刷は5000~7000部でOK

ビジネス、美容、健康書といった一般書であれば、新人さんの初刷は5,000からスタートすることが多いです。

7,000部も刷れば期待されていると思っていいでしょう。

しかし、単純に初刷が多ければいいかと言うと、刷りすぎは増刷が遅くなるだけという見方もできるので、注意が必要です。

仮に

  • 「初刷10,000部!2ヵ月後に増刷3000部!」と
  • 「初刷5000部。好評につき発売前に2000部の増刷決定!1カ月後に3000部増刷、さらに1カ月後にまた3000部の増刷!!」

というような場合、両者とも発売から2ヶ月で13,000部になったというのは同じでも、

前者は増刷までに2ヶ月もかかってる、それも初刷1万に対し3000部という様子見感のある数字=「そこそこ手堅い」もしくは「そろそろ仕上げにかかっているのだろう」という印象を受けます。(仕上げるというのは増刷をバンバンかけて攻めていくのではなく、もうこれ以上の大幅な売り伸ばしは難しいから、返品を少なく、なるべく不売率を下げて利益を確保しようとする、ディフェンシブな判断)

逆に後者の本は、発売前に増刷=FAX注文書などでの書店さんや取次の反応が良かったか、テスト販売(先行販売)の売れ行きが良かったのだろうと期待感があります。そのうえ、1ヶ月ごとに3000部ずつ増刷が決まって「そろそろ5000部の増刷が来るだろう」といった、いま売れてる感がある為、前者と後者が同時に入荷すれば、後者を積む書店さんの方が多いです。

少ないと平積みされない、多いと増刷がかかりにくい

じゃあ、初刷って「少なければ少ないほど増刷かかりやすくていいのか?」というと、もちろんそんなことはありません。

出版の流通は「配本」というシステムで、取次さんが配本数を決めて全国の書店さんへ本を送り届けます。(すべての本屋さんが、自分の意志で注文してるわけではない)

配本される本の合計数が多ければ多いほど、送られる書店の数も、各書店に送られる冊数も増えます。仮に2,000店の本屋さんに4,000冊配本しようと思うと、1店舗平均2冊しか届きませんね。2冊なんて少なすぎて平積みできませんから、全部棚刺しになってしまいます。これでは売れるものも売れない。

平積みには最低5冊は欲しいですから、4000冊の配本だとすると800店にしか本を送れなくなってしまいます。(全国には12,000以上の本屋さんがあるのに)

実際に配本表(取次さんがどのお店に何冊送ったかという表)を見ると配本数15冊や20冊という店もありつつ、ほとんどの本屋さんでは1~3冊という平積み不可の数字が並びます。

1、2冊しか入荷のない、すぐ棚に入れられた本屋さんで売れなかったとしても、本の実力不足のせいとは言えないですよね。やはりちゃんと平積みされて、読者に買うか否かの判断をしていただきたいというのが著者心です。

ちなみに、編集さんたちと「10万部以上狙うには?」という前提で話すと「正直、2万部くらいないとキツイ」と言う方がけっこういらっしゃいます。

確かにそれくらいの数があれば、地方の有力書店まで含めてしっかり平積みしてもらえそうです。

しかし、2万も刷って売れ行きが悪いと、かなりの数の不良在庫を抱えることになります。これは販売部的にはかなりリスクがあります。

よってそれこそ10万部以上売れた本の第二弾とか、超有名作家の期待の新シリーズでも持ってこないと難しい。

ですので、新人としてはやはり5000~7000部という不利な状況でも「局地的な平積み店」での売り上げを重ねて、増刷を狙っていくのが妥当な戦略となります。

すごく重要な、手持ち在庫管理

ちなみに新人に多い「初刷5,000部」の場合は何冊くらい配本されるのでしょうか?

だいたいですが4,000部弱を配本(書店さんに送品)して、1,000部強を追加発注分として出版社の倉庫に置いておきます。この在庫を手持ち在庫と呼びます。

初刷を全部配本してしまうと、売れ行き好調店から追加注文が来ても「在庫なし」で、追加分を補充できないからです。

先述のように、初刷が少ない場合、平積みされるお店は限られてきます。そういった限られた書店が生命線となるため、確実に平積みを維持してもらえるように万全の補充体制を敷かなくてはなりません。

しかし書店さんは売れているタイミングですぐ追加分が入荷できないなら(よっぽど売れる本以外は)追加注文を取りやめ、他の本にスペースを明け渡してしまいます。こうなると大きな機会損失になるため、適切な手持ち在庫数の判断は、販売部の重要な仕事です。増刷には2~3週間はかかってしまうし。

これを読み間違うと、書店さん、編集さん、上司全員からすごく怒られます。

この点から新人にとっては販売部の手厚いフォローが必要だとわかりますし、彼らがより正確な手持ち在庫を管理できるよう、著者はマーケティング上の情報を共有せねばなりません。キャンペーンや大型イベントでの大量販売など、ホウレンソウを意識しましょう。

つまり結論としては

  1. 5,000部~7,000部くらいがベストと心得つつ、
  2. その部数では平積み店が少ないことを理解して
  3. 局地的な平積み店でしっかり売れるようイベントやキャンペーンを打ち
  4. その効果で逆に在庫切れを起こさないよう情報共有を行う

これが初刷の基本的なマーケティング戦略です。

このホウレンソウが抜けてて、編集さんや営業さんから「ダメな著者だこいつ」と思われるのは絶対避けましょうね!

初刷が少ない本の売り方【最初はだいたい5,000部から】

こんにちは、初刷の平均が7,930部の出版プロデューサー西浦です。「だからなんなのか」と言われても僕にもわかり...

感動したらどうしたくなりますか?

THE BANBI SHOW2ND STAGEを観て来ました。村田雄浩さんの演技が最高でとにかくグッときまくってました。

芝居って、まだ全然よく分からないのですが、本はたくさん読んできたので芝居でも脚本を重視して観るようになってます。いわゆる芝居のスジっていうやつですね。

出版と大きく違うのは、本は登場人物の声や顔、すべて自分の頭の中で「最もふさわしいイメージ」で作れちゃうのですが、芝居だと演じられている役者さんの声で、顔で、間で表現されますよね。

だから本と違って「このセリフを言うのがこの役者さんで良かった!」っていう感動が生まれるものなんだなと(笑)。逆に言うと俳優が(自分のイメージと)合ってないと残念な感じになるのでしょう。

芝居でもそうですが、感動したら、それを誰かに伝えたい、可能なら相手に直接伝えたいという想いが湧いてきます。

それを伝えてはじめて、感情の置き場として落ち着けるのではないでしょうか。

ライブに行くのもそれと同じなんじゃないかな。カラオケで歌うのもかなり曲への思いを吐き出す場所にはなりますけど、ライブで本人たちと一緒に叫ぶ瞬間のカタルシスには及ばないでしょう。

だから感動させるものを作った人には、ぜひその受け皿も設計しておいてほしい。

今回は舞台に連れてってくれたSさんのおかげで、観覧した後、村田さんたちと飲みに行けたので、とぐろを巻いていた僕の「すごい良かった!」という感情はすべてご本人にぶつけられました。

疑問も直接聞けたし、すごくすっきりした良い経験でした。

村田さんありがとうございました!Sさん、いつもありがとうございます!

 

感情の受け皿をつくる

出版でも読者が著者とコミュニケーションを取る手段が設計されてないと消化不良を起こします。(ちゃんと読者の感情を動かす本を作れてる前提ですけどね。)

ということは読者の「いろんな感情の受け皿」が必要になります。

その「感情の受け皿」として講演会や、オウンドメディアなどがあると考えられますね。

可能なら大人数で限定的なコミュニケーションから、より少人数の深いコミュニケーションまで、段階を踏んで用意してください。

本を読んですごく感動した人は深いコミュニケーションまで行きたいと思うものですが、そういう読者に密で個別な時間を使うのは効率悪い気がする方もいるかもしれません。

しかし『ギャラリー・クオーレ』や『放送室』スタジオのスタッフさんたちの対応に、僕がめちゃくちゃ感動して、勝手に人を紹介したり、SNSで拡散しているように良い味方・宣伝者になってくれると思います。

粋すぎた神対応でがっちりハートをつかまれた方法

そして、プロデュースとはこれら「感情の受け皿」を含めた、環境作りなんです。

プロデュースは点ではなく線で設計する

「プロデュースとはこれら『感情の受け皿』を含めた、環境作り」とはどういうことでしょうか。

先日紹介した若手庭師の石坂くんに「明治神宮がいかにすごい庭か」を教わって、これにまた「感動」したのでそのお話しを紹介します。

明治神宮は実は人工の庭であり、自然にできたものではありません。最初にどんな植物が育ち、それによってどんな昆虫や動物が集まるか?やがてどの植物や動物が死に、どういった菌類が増えて分解者が土を成長させるか、そういったことがすべて機能するように人の手によってデザインされたそうです。

明治神宮―代々木の杜の歴史について

上記リンク先の記事によれば「椎・樫などの照葉樹」を植えたわけですが

大正時代、すでに東京では公害が進んでいて、都内の大木・老木が次々と枯れていったのでした。そこで百年先を見越して神宮には照葉樹でなければ育たないと結論づけたのでした。

とあるように、百年後を見据えて生態系としてプロデュースされています。そして、鎮座50年の時点で境内の樹木の調査を行ったところ、わずか半世紀で自然の状態になっていることが解り世界的に注目を浴びたそうです。

 

すごいですよね、どれだけ遠く複雑な視点でプロデュースされたのでしょうか。

 

僕がプロデュースは環境づくりだと考えるのも、こういった視点からです。

つまり出版は著者の実現しようとしている世界の「鍵」として機能するよう、プロデュースされなくてはならないし、その「鍵」でドアを開けた読者のために「感情の受け皿」を設計されねばなりません。

プロデュースとはすべてがうまく機能するよう、しかも成長の段階に応じて役目を終えるものや新たに加わるものを受け入れる柔軟性や器の大きさも必要になってきます。

よく読者の「ペルソナ」を細かく設定して分析したりしますが、それはどうしても「点」で相手を捉えることになりがちです。

庭に生きる動植物が成長し環境を変化させるように、読者も本に出合う前と後で変化成長していくので「線」で捉えた方が良いと思うのです。

読者が本という「鍵」に出合うための仕組みとしても「オウンドメディア」や「イベント」が必要になるし、その後に目指す世界をイメージするために「大義名分」をつくるように著者へアドバイスしています。

読者を点ではなく線で捉えるところから、環境づくりとしてのプロデュースは始まるのかもしれません。

 

そして、このプロデュースにおける核になるものが座組です。

庭で言うところの一つ一つの木、植物であり、池や、石であるものです。

この座組については長くなったので、また次回で。

お客様を大切に思うなら、感情の受け皿を作ることが大事。あと、プロデューサーとしての指針【前編】

感動したらどうしたくなりますか? THE BANBI SHOW2ND STAGEを観て来ました。村田雄浩さんの...

前回「お客様をがっちりつかんでファンにすること」について「かけたお金や時間よりもサービス精神が重要なんじゃないか」という考察を書きました。

「ファン化する、ロイヤルカスタマー化する」など、文章にすると簡単ですが、実際にどうやればいいのかについては非常に難しい。

そこでさらに著者やセミナー講師さん向けに、こうすると良いかもしれないという具体的な提案までいきたいと思います。

というわけで、今回は「個別対応に心つかまれた話」からです。

貴重な1点ものを、たった一人の貴重なお客様に!

※『蒼天航路』とは1994年に連載を開始した王欣太先生の漫画作品。敵役とされやすい『曹操』を主人公にしたネオ三国志。2005年に連載修了、後にアニメ化。

昔から『蒼天航路』というマンガの大ファンで、特別版の画集とか、フィギュアなど関連商品も買ってコレクションしています。酒の席で面白い作品を聞かれれば『蒼天航路』と答え、誰かが入院したら差し入れに『蒼天航路』を持っていき、風邪をひいて寝込んでいると聞けば『文庫版 蒼天航路』を薦めてきました(文庫版は軽いから、寝てても持ちやすいよね)

この『蒼天航路』ですが2017年に新たな動きがあり、『GALLERY CUORE(ギャラリークオーレ)』さんで、原画の販売を開始したのです。

実はこの数か月前に原画の販売に先駆け、10枚限定の複製原画というのを販売していて、僕はそちらを購入していました。

今回売りに出されている原画は当然すべて1点モノで、非常に『貴重』なものです。僕もさっそく1枚購入しました。

そして、その原画が自宅に届いたときに衝撃を受けるのです…!

 

なんと原画と共にメッセージがあり、ギャラリーの方の自筆で「またのご注文ありがとうございました」という言葉と、先生からのプレゼントとして人気キャラクターである『夏侯惇』のミニ原画までおまけでつけてくださったのです!

原画一つ買って、もう一つ原画がついてくるというのは「サービス過剰」でしょう!

スーツ買うともう一つスーツが付いてくる、某紳士服並みのサービス精神ですよ。

しつこいですが、原画って1点ものなのに・・・

 

なによりも複製原画の購入から数ケ月経っているし、引越して住所も変わったので、会ったこともない僕のことを覚えていてくれたことにまず驚きました。(後に判明しますが、僕が買った限定版のエディションナンバーまで覚えてらっしゃった)

原画もすべて1点モノなら、買った人もすべて、一人一人1点モノならぬオンリーワンです。

「本当に貴重な、一つしかないもの」を「一人しかいない、貴重なお客さんに向けて届ける」という認識があるからこそできることだと思いました。

 

ただの良い顧客が、無償の宣伝マンになる

実は最初の複製原画を買ったときは「嬉しさを伝えたい気持ちもあるけど、twitterとかでそれを先生にPRしたらやらしい人間に映るかなぁ」などと一人迷い、何も行動に移せませんでした。しかし、今回は原画のプレゼントを受け取ってますからお礼を言ってもおかしくない!という口実ができたのです。

写真と一緒に、ギャラリークオーレさんと先生のtwitterアカウントにメッセージをし、どちらからもお返事をいただけて興奮しました。そしてこれが、僕をただのリピーターから、宣伝マンに変えた瞬間です。

いざ自分がファンになるとよく分かりますが、その作品が好きでも気安く著者に絡んでいったり、宣伝したりというのをしづらいタイプのファンもけっこういるのです。

 

これで禊は済ませたとばかりに、それ以降は頼まれもしてないのに積極的にギャラリーのツイートをリツイートしするなど、すっかりファンになりました。

思うに、著者が積極的にリツイートやシェアをしてあげたりタグ付けをOKですよと書いたりして「いいんだ」ということを伝えてあげるのはけっこう重要なのだと思います。

もちろん、ツイートや、感想を投稿するにはエネルギーが必要なので、「嬉しい」「感動」といったものを読者に届けてあげるのが先です。

僕にとっては「覚えていてくれた」「原画に原画という過剰サービスをしてくれた」という特別感がきっかけでした。

宣伝マンになるのに十分すぎる興奮ですよね。

 

ギャラリーで涙を流したほどの神対応

そして10月27日が『蒼天航路』の連載開始日ということで、「蒼天の日」として記念キャンペーンを実施。新着原画を12時ちょうどにアップすると同時に、原画購入者へ「とっても良いものプレゼント」を企画してくださりました。

web上の熾烈なクリック争いを勝ち抜き、無事に原画を購入。その後、直接ギャラリークオーレさんにも行ってみることに。実は今まで一度も行ったことがなく、『蒼天の日』というのは初めて伺うのにちょうど良いタイミングだなと思ったからですね。

ギャラリーに到着して非売品の原画や、まだ購入待ちの原画らを「尊い…」と拝んでいたらスタッフの方が声をかけてくださりました。そこで「実は『蒼天の日』でさっそく原画を買わせてもらったんですよ」とだけ伝えたら、いきなり「ひょっとして西浦さんですか?」と言われたんですね。

ふつうネットで商品を買ってくれたお客さんの顔までは分からないですよね?その日にネットで原画を買った人は複数いましたし、僕の顔はおそらくtwitterで御礼のリプを送ったときに1回見ただけだと思うんですよ。

『それだけでこの人は僕のことを覚えていてくれたのか・・・』

『っていうかそもそもこの人たちのおかげでこんな貴重な原画を買えてるんだよな・・・』

そう思うと感動してきて、御礼を伝えようとしたのですが、もう涙があふれて何も話せませんでした(笑)結局ティッシュもらってしまって余計に迷惑をかけてしまいました。

 

結局のところ、今回は究極の「個別対応」に心つかまれたのだと思います。

出版などではどうしても単価が千円強と低いこともあり、特典は「複製可能なもの」になりがちです。

また講演会なども「いかに多く集めるか」というモデルにならざるを得ないので、個別対応するのはかなり難しい。

けれど参加者一人一人(希望者全員)と写真を撮る著者はいますし、結婚式などでは列席者全員に簡単なメッセージを書いたりもしますよね。

自分の座席にカードがあって、そこにメッセージがあればそれだけでちょっと幸せになるのではないでしょうか?

 

またセミナーなども、フロントエンドにあるようなものは、そのあとのバックエンドへの誘導目的になりがちで、自然募集人数も20名から、多ければ多いほど良いという発想になりがちです。

でも、こういう「初めてお客さんと直接接する場所」こそ、あいさつする前から「ひょっとして●●さんですか?」と聞けるくらいの人数を対象にする方が満足度が高いと思うのです。

ひょっとしたら、その中にあなたのお客様になってくれる人はいないかもしれません。

でもきっと満足度は高くなるだろうし、中には僕のように宣伝マンになってくれる人もいるかもしれません。

出版TIMESでもオープンセミナーを個別対応するために定員8名で募集していたのですが、それでも多すぎるなと思うようになりました。

次回以降は4人か5人くらいでないと、みんなが満足するまで質疑応答の時間を取ったり、一人一人に密に企画のフィードバックが難しいかもしれません。

 

出版TIMESのオープンセミナーでは人数減らせば内容が濃くなる分、価格は上がると思うので、今の価格10,000円で受講できる最後のチャンスとなります。

12月のセミナーは8人定員ですが、全員にご満足いただけるよう、かなり事前準備等がんばります!

後1席ですので、ご興味ある方はこちらから

出版セミナーのご案内

粋すぎる神対応でハートをがっちりつかまれた方法その2

前回「お客様をがっちりつかんでファンにすること」について「かけたお金や時間よりもサービス精神が重要なんじゃない...

「部室」という響きに憧れのある出版プロデューサー西浦です。高校は1年生でサッカー部辞めてずっと本読んでたし、大学はサークルで部室なかったんですよね。

ところで、著者に限らずセミナー講師やコンサルタント、ミュージシャンに役者など、「自分の名前で仕事しているすべての人」にとって「お客様をがっちりつかんでファンにすること」ってすごく大事ですよね。

ファンにするとか、ロイヤルカスタマーにするとか言葉としては良く理解しているつもりですが「じゃあどうすればいいのか」となると難しい。

ただ最近、僕自身が「いやいやいや、行き過ぎ、むしろ粋すぎるでしょうこの心遣い!!」とすっかりハートをつかまれたことが何度かあり、「ああ、こういうことなんだな。自分、全然できてなかったな」と反省した次第です。

今回は「神対応にただただ心わしづかみにされた」話をご紹介します。読者やお客様と接する際の参考になれば幸いです。

あの『放送室』で収録してきました

『放送室』といえば、ファンは誰もが知ってるこの画像

『放送室』というラジオがあったのをご存知でしょうか?当時の人気を覚えてらっしゃる方も多いでしょう。

知らない方のために補足すると、松本人志さんと、幼なじみで放送作家の高須光聖さんの2人によるトーク番組です。

2001年から2009年までの約7年半「TOKYO FMをキーステーションに、JFN37局ネットで」放送されました。

タイトルの由来は、パーソナリティの2人が放送部だったことから『放送室』となりました。いいですよね「部室」感、やっぱり憧れます。

 

実を言うと、出版TIMESで放送しているWEBラジオはこの『放送室』の雰囲気が好きで、はじめたものでした。

相方のあるうらさんも放送室のファンだったので「モチーフとしてはやっぱ『放送室』目指したいよね」「じゃあ、西浦さんが松っちゃんで、僕が高っちゃんやね」とイメージの共有もバッチリでした(笑)

 

さて、前置きが長くなりましたが、そのWEBラジオの年末年始分を先日収録してきました。

せっかくの年末年始ということで、いつもと違うことをしてみようということになり、あるうらさんが調べてきてくれたのですが、半蔵門のAir Voice Studioさんが放送室の収録に使われいたスタジオ、つまりは「放送室」そのものだったということがわかったんです!

これは行くしかない!と正直、僕らの番組では明らかなオーバースペックのスタジオなのに、収録してきました(笑)

しかも当日、オペレーターを担当してくださったのが、『放送室』のミキサーをされてたNさん。

こちらが『放送室』のファンだと知ってわざわざ担当してくださったのです、もうこの時点でテンションあがりますよね!

嬉しいなぁ、心遣いが嬉しいなぁと何度も言ってました。

 

終始ソワソワしっぱなしでしたが、Nさんにも助けられ無事に収録は終了。

途中で休憩をはさんだのですが、その時に話してくれた『放送室裏話』もすごく面白かったです。「放送室in武道館 〜高須ちゃん生誕40周年祭〜」で、松本さんの入りが遅れてて、危うくシークレットゲストの浜田さんとバッティングしかけたとか、高須さんナイーブになって当日40℃の熱出てたとか(笑)

やっぱりこういうことを直接聞けるのは嬉しいですよね。予定の時間をオーバーしつつも雑談に花を咲かせ帰りました。

粋すぎる!さりげなく撮ってくれた1枚の写真

この時点では良い経験だったなーくらいのものだったのですが、翌日Nさんからいただいたメールを見て「行きすぎ、いや粋すぎな心遣いでしょう!Nさん!」と思わず声を出してしまいました。

 

そのメールに添付されてたのがこの写真。

上の本家『放送室』と構図やマイクの位置を比べてみてください。

 

おわかりでしょうか?これは『放送室』でよく使われる、「放送室の構図」なんですね。

収録が始まったときにこっそりご自身のスマホで撮影してくださってました。

こちらが「本当に好きなものは何か」を理解したうえでスペシャルな記念をくれる。ここにお金は関係ないのです。

この構図が、この構図を黙って撮ってくれたことが嬉しかった。

なぜか僕のあごがしゃくれてるのだけ不満ですが(笑)

 

たぶんカリスマ性じゃなくてサービス精神

僕は今までがっちりファンをつかめる人というのは、やっぱりカリスマ性があったり、ミュージシャンなど特殊な才能を持った人間なんだと思ってました。

だから、まあ、自分はそこまでできなくてもしょうがないだろうと。

ところが今回僕のハートをがっちりつかまれたのは、そういったカリスマや特殊な才能のある方ではなく、一人のスタッフさんによる「サービス精神」でした。

もちろん『放送室』自体のファンだったことが前提にあります。

あの番組は松本人志さんというカリスマかつ特殊な才能の持ち主による、すばらしい作品なわけですが、それだけでは「好き」「ファン」のままでした。

その後、僕のハートをがっちりつかんでくれたのは、スタジオのスタッフさんであり「また絶対ここで収録したいな」と思うようになりました。本来は記念的に、今回だけの収録でも良かったにもかかわらずです。

もう放送室だけでなく「Air Voice Studio」さんのファンでもあり、Nさんのファンにもなったということですね。

こういった「自分の気持ちを大事にしてくれてる」と感じられる気遣いって本当に嬉しいですし、忘れられません。

逆に言うと、スタッフさんでもこういった気遣い次第でファンをつかめる(あるいは離れる)ということは、

今、著者や講師、役者さんをしている方であれば、ご自身のスタッフさんがファンにどういった接し方をしてくれているのか?

そことしっかり向き合うことも、とても大事だと思いました。

 

このファンのハートをがっちりつかむ方法ですが、次回に続きます。

さらにハートをつかまれたエピソードがありますのでお楽しみに!

粋すぎる神対応でハートをがっちりつかまれた方法その2

粋すぎた神対応でがっちりハートをつかまれた方法

「部室」という響きに憧れのある出版プロデューサー西浦です。高校は1年生でサッカー部辞めてずっと本読んでたし、大...

この記事はアイキャッチ画像見ていただいたらそれで全部分かるという盛大な出オチなのですが、続けます。

とても仲良くして頂いている編集者の岸田健児さんから新刊「悪魔とのおしゃべり」をご恵贈頂きました。

(岸田さんに『悪魔とのおしゃべり』の前作『神さまとのおしゃべり』ヒットの理由についてお聴きした音源はこちら↓)

【webラジオ】「スピリチュアル系編集者 岸田さんの出版ウラ話」コウジニシウラのおしゃべり出版ウラ表紙vol.13

 

「新刊をご恵贈」って「献本してもらった」という意味なのですが、「献本」って敬語で、自分に使う言葉としては変なので、謙譲語としては「恵贈」が良い表現だそうです。

でも恵贈って日常的に使わないし、かえって分かりづらいので、この記事では「献本していただいた」と書きます。難しいですね、日本語って。

 

さて、こうして「悪魔とのおしゃべり」の献本を受け取って「すごく相手のことを考えて工夫されてる素晴らしい献本だなぁ」と感じたので、すごい編集者がやってる献本の方法についてご紹介します。

 

献本は透明なビニール袋に入れる

良く見ると名前の字が違っているのだが、そもそも事前にお伝えした住所が間違ってたという大ボケかましてたので全く気にする資格すらない。何より郵便局の方申し訳ありません、でも間違った住所でもちゃんと届けていただいて感謝しております。

献本を普通の封筒で送ると、他の荷物に紛れてなかなか開けてもらえなかったりすることがあります。

amazonなどで本をたくさん注文される方は分かると思うのですが、どんどん自宅に届くので、それに慣れちゃって段ボールや袋に入ったままで部屋に積んでたりしませんか?あれと同じような感覚です。

そこで、サンマーク出版さんでは献本用に透明のビニール袋を用意されています。受け取る側からは「あ、献本いただいたんだ」とすぐ分かるし、中身丸見えなのでとりあえず、すぐ開けようと思えます。

今回も玄関で受け取って、書斎までに開封してますから開封率の高さは抜群ですね。

 

本を受け取った瞬間、相手が楽しめる工夫をする

このカバーの「赤」は「通常の黒いカバーは、店頭ではかっこ良いのだけど、インスタ映えしない」という事情から映える色合いにしたそうです。さすが。

今までたくさん献本頂いてきたのですが「献本専用カバー」ははじめて見ました。

これだけで「ああ、ひと手間かけてくれてるんだな」と嬉しくなりましたし、そのカバーそのものが「取扱注意!!」というメッセージと「取扱注意」ケアマーク付きで遊び心が楽しい気分にしてくれますよね。

「この赤いカバーすごいですね!」と献本の御礼とメッセージを送ったら「喜んでもらえるように手作りしました」とのことでした。

 

こういう「受け取った側が好意を感じる工夫」ってちょっとした気くばりなんですが、すごく嬉しいし大事だと思います。

今回のようなデザイン作って、印刷して、折ってカバーにして、1冊1冊つけるっていう大掛かりな準備は大変だけど、逆に「それくらいこの本にかけてるんだな」と思えるから応援にも熱が入ります。

もちろん、一筆メッセージが入ってるだけで嬉しいので、心遣いの問題だと思います。

 

「SNSでシェアしてほしい」とはっきり書く

「分かりやすっ!」て、つい笑ってしまった(笑)

今回一番笑ったのはこの「SNSでのシェアもちろん大歓迎です!!」の一文ですね。

SNSでシェアしてくれってことをはっきり言ってくれてるので、こっちも迷いなくどうすればいいか分かりますから。気持ちがいいです。

意外と『○○してくれ』って書いてある献本少ないなと思うので、書いた方が良いと思います。

 

もっと言うと『僕のfacebookの記事タグ付けしてシェアしてくれたら、チャーハンおごるよ!』くらい書いてあったら、もうそれがネタになるし、タグ付けして良いよという意味になりますよね。

なんか変にタグ付けするとアピールしてるように取られるかなと思ったり、いろいろ遠慮もあるので著者さんや、編集さんはタグ付けどんどん推進されると良いのではないでしょうか。

まあ、書き方は気を付けていただいた方が「なんで上から目線なんだ?」と思われたら逆効果ですので(笑)やっぱり日本語って難しいですね。

 

それに献本頂くと「ちゃんと読んで、感想シェアしないと」と思って、かえって紹介できなくなる人も多いと思うんです。そういう相手のことも考えて「読まなくてもすぐ投稿できるネタ」を用意してくださるのは嬉しいなぁと感じます。

ただ、このパターンだと新刊が出るたびに何回も中華料理屋にいくことになるのでお気を付けください(笑)

 

そんな工夫がいっぱいの『悪魔とのおしゃべり』大好評発売中!!

ベストセラー確実「悪魔とのおしゃべり」に学ぶ、シェアされやすい献本の方法

この記事はアイキャッチ画像見ていただいたらそれで全部分かるという盛大な出オチなのですが、続けます。 とても仲良...

キングコング西野さんの「革命のファンファーレ 現代のお金と広告発売6日で10万部と好調らしい。

先に申し上げますと、僕は西野さんの信者でもないし、逆にアンチでもないです。

ただ、10年以上、出版業界でマーケティングについて、いろいろ悩んできた人間として先日西野さんが投稿された、あるブログ記事を読んで「そうだよなぁ」としみじみ思いました。

なのでアンチでも信者でもない、本のプロデューサーが「実際に著者が取り入れるなら?」について書きたいと思います。

いきなり1000万円のプロモーションを仕掛ける

まずこの記事を読んで頂きたい。
全国の図書館職員の皆様へ

一言でいうと「5500冊の本を、図書館に寄贈する」というものです。

5500冊寄贈って。。。いったい、いくらかかるの?と疑問に思ったので、まずはコストを計算してみましょう。

この本「革命のファンファーレ 現代のお金と広告」は税込1620円の本なので、5,500冊を定価で買っていれば891万円。出版社から8割の価格で購入してても712万円強の自己負担です。

さらに発送費もかかるわけで、クロネコメール便とかで送っても、1冊150円強なのでたぶん1000万円弱かかってる計算になります。

発売直後に1000万のマーケティング投資!!!!!!

すごい・・・10万部いった本はやっぱりやることの規模が違うな。

ところで「革命のファンファーレ」は初刷7万部なので、その印税は

  • 1,620円×印税10%×7万部=1,134万円

となります。

初刷で1,000万円強の印税なので、初刷の印税全額を本のマーケティングに使うよ!ということですね。もちろん西野さんなので他にもたくさんマーケティングの仕込みをされてるでしょうから、実際はもっと大きな額を用意されたと思います。

この「初刷の印税分を販促活動に使う」というのはよくやる手です。

ただ決定的に違うのが、普通の著者だと初刷5,000部~7,000部くらいだということ。西野さんの10%かそれ以下のスタートですね。印税も80万円~113万円くらいです。

過去に10万部出したような著者の第二弾でも、初刷2万部ってところだと思うので、印税は324万円です。

「西野さんのやり方は、西野さんだからできるんだ」「彼は例外と思ってた方が良い」と出版業界内でもよく言われるのですが、それも一理あるという数字ですね。

さらには印税や部数に関する数字だけではなく、彼の元々の知名度や、タレントしての蓄積がしっかりあったこと、何よりご本人がTVに出られるというPRの強さでも「西野さんは西野さんだから」と言われて「そうだね」と首を縦に振り続けるしかできなくなりそうです。

ハデさだけじゃなくて、覚悟のある販促活動

やり方をそっくりそのままマネするのは難しい。

けれど考え方のベースは見習うべきだし、知名度は別にしても、かける時間や手間、お金は同じかそれ以上やれる人もいると思います。

僕が今回「著者はみんな見習うべき」と思った考え方(というより覚悟)が「買う人を増やしたいなら、選択を迫られる人の分母を増やせばいい」というシンプルな法則です。

 

これは以下に引用する『えんとつ町のプペル』無料化に関する部分に書かれています。

【買う人】の数を増やすのは簡単で、「買うor買わない」の選択に迫られる人を増やせば…つまり、分母を増やせばいいだけです。
買わない人に費やしたエネルギーは、まったく無駄になるのかというと、そうではなくて、「今、『えんとつ町のプペル』を無料公開してるよー」と口コミをしてくれて、また「買うor買わない」の選択に迫られる人を増やしてくれます。

 

この『えんとつ町のプペル』については「無料化」という部分にとらわれ過ぎると「無料か有料か」の議論になってしまうので、そこは引用せず、あえて結論の部分だけを抜き出してあります。

ここだけ読むと「本を買ってくれる人」を増やすのは簡単で、分母を増やせばいい

特に「買うか買わないかの選択を迫られる」人の分母を増やせばいいだけというシンプルなことに気づけます。

 

しかも買うか買わないかで「買わない」を選択した人も、こちらからのアプローチが面白ければ、クチコミしてくれる人が出てくるから無駄じゃないよねということです。

めちゃくちゃ前向きだし、無駄が多かったって、それを気にせず分母増やして本売るぞ!っていう覚悟の話だと思うのです。

 

分母を増やす、泥臭くいく

この記事を読んで、僕が思ったのは「100人にリーチして、1人しか買わない本なら、じゃあ100万人にリーチすれば1万人買うってことだね」ってことです。

僕は「著者が自力で売り伸ばした冊数の10倍売れる」という法則を体感しているので、100万人にリーチして、1万冊売れたら、10万部になるということです。

 

もちろん「じゃあ図書館にはすでに無料で貸し出されてる本なんてたくさんあるのに、なんでそれらはベストセラーにならないの?」という疑問が生まれるのはごもっともですが「100人にリーチして0.1人しか買わない本」だからかもしれませんね。

つまりがんばって100人中10人が買うような、コンバージョン率の高い内容にするとか、そもそもコンバージョン率の高い層に狙って届けるとか、アプローチの方法を話題性のあるものや、思わず吹き出すような方法にして拡散率を上げるとか、こっちの工夫次第だと言えるのです。そもそも図書館で無料で借りられるのは当たり前で、話題性なんてないのです。

 

そう考えればやれることはたくさんありますね。facebookで100万人にリーチできるよう、facebookページを運用して、記事をシェアしてもらう。広告も打つ

SNSでつながってる人全員、今まで名刺交換した人全員など、あらゆる自分が過去に縁のあった一人一人に「買ってください」というお願いを、恥ずかしさや心苦しさに耐えてする。

それにかかった時間やお金に比べて「効率の良い売れ行き」を示すとは限りません。むしろキツイでしょう。
それでも自分で「買うか、買わないか」の選択を相手にお願いしたわけだし、結果例え100冊でも売れればありがたいし、1000冊売れることもありえます。

分母を増やしさえすれば、買う人は増える。

買わなかった人への投資も、無駄ではない。

 

そう思って、泥臭いプロモーションをやってみましょう。

僕が今までプロデュースした本やマーケティングを担当した本で、特に売れた本は「もともとすごく大きい分母を持ってる人」か「超・地味な営業メッセージを送る」「とにかく足で稼ぐ」ということをやってきた人たちです。

どちらかというか、どっちもの人がほとんどですね。

浮動票は出版社、固定票は著者の仕事

この記事を読んで「あ、それでいいのか」となんだか前向きな気持ちになりました。

なぜかというと、かつて出版社でマーケティングをしていたとき、100人にリーチして1人しか買わない場合「99人には無駄だった、効率が悪い」と判断してきたからです。それは仕方なくて、限られた資源で自社の売り上げや利益を最大化しなくてはいけないので、「効率悪くても覚悟とポジティブさで全力投球」というのは、マーケティング担当として選択できない手法でした。

だから当時「いかに本屋さんで良い場所にたくさん積んでもらうか」という施策、つまり「仕掛け販売」に活路を見出し、書店さんと一緒にベストセラーを作っていました。自分たちの創意工夫と書店さんとの信頼関係さえあれば、最も効率と費用対効果の良い手法だったからです。

当時の判断は、今でもマーケティング担当の考えとして間違ってないとは思います。

(今の時代ならもっとネット絡めるかもしれないけど、当時はまだmixiが浸透し始めたかな程度だったので)

でも今は昔以上に返品率をとにかく下げたい時代なので、店頭での仕掛け販売はやりづらい。店頭に来てくれている、いわば浮動票の読者狙いだけでなく、固定票をもっとゲットせねばならないのです。

この固定票をゲットするのは著者の仕事であり、ひいては僕ら出版プロデューサーが著者から「どうすればいいの?」と聴かれる領域ですね。

これについて今まで効率の良いものばかり絞って提案してきましたが「西野さんだってやってるんだから、僕らも分母を増やす方向で努力する」っていう選択肢でいいのだと思ったのです。

 分母を増やすために、覚悟を持って進みましょう。

西野さんのプロモーションから何を取り入れるか

キングコング西野さんの「革命のファンファーレ 現代のお金と広告」が発売6日で10万部と好調らしい。 先に申し上...

「著者と編集者、そして出版プロデューサーというビジネスライクな関係を超え、『血流がすべて解決する』はとても大事な作品になりました。」

「編集者としてはすごく心強い “元出版社の営業”という、めずらしい経歴のプロデューサー」

「発売当日に1万部増刷!合計7万部突破!西浦さんのマーケティングに感謝」

 

など、編集者さんや著者さんから、実績やスタンスに対して多大な信頼をお寄せ頂いている、出版プロデューサー西浦孝次の初・オープンセミナーを開催します!

どなたでも参加可能な基本的な内容で、かつ限定8名の少人数制ですので、ワークでのフィードバックなど、得るものの大きいセミナーにしたいと思います。

まずはこのセミナーにご参加いただき、ベストセラー出版への第一歩を踏み出してみてください。

 

こんな方におすすめです

  • 人から「出版した方が良い!」と勧められるが、本を書くべきかどうか悩んでいる
  • 出版について初歩的なことから学びたい
  • 処女作からベストセラーになった事例を知りたい
  • 他の出版セミナーや本で学んだ内容を整理したい
  • 本を書いて、今以上のお客様に貢献したいと思っているが、具体的に何を準備したらいいか悩んでいる
  • 企画書を書いたりするものの、これでいいのか自信が持てない

セミナー概要

★出版セミナー「あなたが書くべきテーマの見つけ方」
(自分の強み整理、売れるテーマ売れないテーマ、自分が考える実績と出版に通用する実績の違い、切り口セッション…and more!)
■開催日時
2017年12月8日(金) 14:30〜16:30@SHIP第一会議室

  • 参加費15,000円 特価10,000円 

詳細・申込ページへ

 

私たちの7つの特長

出版社のマーケティング部時代に培った増刷ロジックと、

出版プロデューサーとして平均部数47,000部、増刷率90%を実現したノウハウを提供

  1. 出版社のマーケティング部時代に培った「販売部のノウハウ」で、より多くの読者に受け入れられる企画を立てる
  2. 書店の棚、どの本の横に置かれるかまで想定した、マーケティング戦略
  3. まず1年、それ以降も平積みをし続けてもらう前提の企画づくりと販売計画
  4. あなたと読者の目的から逆算して、そのうえで読者が最大化するように出版とオウンドメディアを設計
  5. どういった文章に読者が反応し、クチコミが生まれるか、原稿へのフィードバック
  6. ただ「売れる」だけではない、何枚もの読者はがきを1年以上経っても送っていただけるような、本物志向のモノづくり
  7. 今まで平均47000部、増刷率90%を達成してきた、優秀な編集者、営業担当との厚い信頼関係

 

編集者の皆様からのご推薦

著者と編集者、そして出版プロデューサーという

ビジネスライクな関係を超える

サンマーク出版 黒川 可奈子さん

サンマーク出版 第一編集部 デスク 

黒川 可奈子様

西浦さんとは20万部を超えるベストセラーとなった『血流がすべて解決する』(堀江昭佳著)という本でご一緒させていただきました。

それまでは飲んだりライブに行ったりすることはあっても仕事をする機会はなかったのですが(笑)、はじめてご一緒した企画でベストセラーを出すことができ、本当に感謝しております。 企画がスタートした頃、堀江さんの筆が一度止まってしまったことがあります。その間も西浦さんは丁寧に著者にアドバイスを続けていらっしゃり、結果的にすばらしい原稿をいただくことができました

逆に、原稿があがってからは、私の編集方針を信頼してくださっているのか、ゲラの内容やカバー、帯ネームについて、感想をおっしゃることはあっても、絶対にこうしてほしいと言われることはありませんでした。自分で一度決めたことを曲げたくないという編集者の気質を理解してくださっていたようです(笑)。

ご紹介いただいた堀江さんも、常に読者のためを思ってくださる大変人柄の良い方で、版を重ねていくことを3人で心から喜びあうことができました単に著者と編集者、そして出版プロデューサーというビジネスライクな関係を超え『血流がすべて解決する』はとても大事な作品になりました

結果的に弊社での出版にいたらなかった方でも、西浦さんのセミナーでお会いした方は、みなさんその道のプロで、著者になるに値するすばらしい方々でした。 セミナーに参加するか、プロデュースを受けるか迷っている方も「ビジネスライクな関係を超え、心から大事に思える作品を読者に届けたい」と思われるなら、一度セミナーに参加されるのをお薦めします!


編集者としてはすごく心強い “元出版社の営業”という、

めずらしい経歴のプロデューサー

『スッピーズのキッシー』の中の人

サンマーク出版 第三編集部 

岸田 健児

“著者寄り”でもなければ、“編集者寄り”でもない。西浦さんは、「おもしろい本ができればそれでいい!」と本気で思っている出版プロデューサーです。つまり、「本」が王様なのです。

「媚びを売る」という意味では、著者の心も編集者の心をつかむことにも興味がない。だから、読者の心をつかむ企画がたくさん生まれているのだろうなぁと勝手に思っています。著者に媚び売ったほうが作家が集まってきて儲かるはずなのに(笑)。

また西浦さんは、“元出版社の営業”という出版Pの中では、めずらしい経歴の持ち主。だから、書店でどんなふうに並べられるかといった、棚感覚が分かっていらっしゃるのも、編集者としてはすごく心強いです。

あと、チャーハンも、すごく くわしい。


圧倒的なクオリティを誇るのが、西浦さんの主宰されている会

フォレスト出版 森上編集長 写真NGということでイラストにて

フォレスト出版 編集長 

森上 功太様

出版業界内には、大小問わず多くのコミュニティがあり、私も業界の端くれとしていくつかの会合に参加させていただいています。ただ、その中でも圧倒的なクオリティを誇るのが、西浦さんの主宰されている会であると思います。

それは、主宰者の西浦さんが個人レベル、身内レベルに留まらず、出版業界全体を盛り上げたいという、私欲を超えた視点で取り組まれているからだと思っています。それは、ボランティアで出版業界を目指す若者の育成に取り組まれていたことや、今も大学で未来の出版人の教育に取り組まれていることが、何よりもの証拠です。

「出版とは何か?社会が出版に何を求めているのか?」その命題に真摯に向き合っている西浦さんに出会えたことが、20年近くこの業界に身を置く端くれとして、個人的にも最高の財産です。


出版された方からのご推薦

発売当日に1万部増刷!合計7万部突破!西浦さんのマーケティングに感謝

山本正明さん

『奇跡の営業』著者 山本正明 様

私が出版を目指した動機は、自分の考えや経験を多くの人に伝えることで世の中の役に立てたいということです。

出版塾を通じて、自分のやってきたことを振り返ることができ、自分のオリジナリティを見つめ直すことができました。

そして出版後。
発売当日に増刷かかったのは今思えば、とっても大切なことでした。

本屋さんで本がちゃんと積んでもらえているから売れたのです。
西浦さんのマーケティングに感謝です。

新聞広告していただく度に、知り合いから「すごいね、おめでとう」という電話、メールを頂戴し、感動しました。
さらに、「JRの吊広告を見たよ!」という写メールの嵐で感動しました、多くの方が「『奇跡の営業』と奇跡の出会い」をしてくれたのです。

私は関西におりますので、東京はイイナーと思いつつ、関西でも!とがんばる励みになりました。

出版後の大きなできごとは、講演依頼3社、保険会社からの著者確認2社、
さらに、まったく知らない方からの感動メールや、電話と自己肯定感がさらに高まる毎日です。

本を出して本当によかったです。
自己満足ではなく、読者の役に立っている。
日本の社会に役立っている。
みなさんに勇気とやる気を生み出せていると思うと、しあわせーーーーーで一杯です。
感謝です。


書店に対する気遣いや著者に対しての想いがすばらしい

『仕事は「捨てメモ」でうまくいく』相葉 光輝 様

西浦さんほど本に対して誠実で熱い方はいないと思います。

著者にとって出版することは出来ても、一人の力でベストセラーにすることは出来ません。
そこで悩んでいたときに西浦さんに出会いました。

若くして数々のベストセラー作品を生み出しているだけに、緻密な戦略やアイデアが豊富なのはもちろんですが、それ以上に、書店に対する気遣いや著者に対しての想いがすばらしいのです。

その上、実績と信頼があるから、編集長にも的確に意見を言える、すばらしく頼れる存在です。

ベストセラーはチームで生み出す現象とおっしゃるだけあって、まさにベストセラーと言う言葉は、西浦さんのためにある言葉のように思います!

 

 

★出版セミナー「あなたが書くべきテーマの見つけ方」
(自分の強み整理、売れるテーマ売れないテーマ、自分が考える実績と出版に通用する実績の違い、切り口セッション…and more!)
■開催日時
2017年12月8日(金) 14:30〜16:30@SHIP第一会議室

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『出版TIMES 1周年』記念、出版セミナー開催!

「著者と編集者、そして出版プロデューサーというビジネスライクな関係を超え、『血流がすべて解決する』はとても大事...

自費出版で本を出そうと思うのですが、全国の本屋さんで並べてもらうことはできますか?」という質問をよく聞きます。

その質問にお答えすると、残念ながら「諦めてください…」と言うしかないでしょう。

全国の本屋さんで、自分の本を並べてほしい場合、商業出版で本を出すことを前提としてください。

自費出版でも本屋さんに並べてもらうことはできますが、通常は「棚買い」と呼ばれる、お金でスペースを買っていることが多く、対象となるお店は限られます。もちろん棚買いであっても本当に一般客に売れれば、そこから全国展開されることもあり得ますが、すごく稀です。

少なくとも発売当初から商業出版のように、4,000~5,000冊の本が全国に配本されるようなことはありません。そもそも自費出版の本は、初刷が1,000冊~2,000冊程度と少なく、全国の本屋さんに行きわたるほどの在庫がないのでムリなのです。

どの本屋さんに本が届けられるかは、取次が決める

これから「全国の本屋さんで自分の本を置いてもらう方法」について説明するために、ざっくりと「出版の流通」について説明しておきます。なるべく端的に解説しますので、説明不足のところもありますが、本筋の補足が目的ですのでご容赦下ください。

 

<出版社が作った本は、取次を通して全国の本屋さんに「配本」される>

出版業界の流通は「取次(とりつぎ)」という卸業者(販売会社)さんが担っています。トーハン、日販という大手2社のトラックを、街中で見たことのある人もいるかもしれませんね。Amazonのようなネット書店の在庫も、この取次さん経由で配本されているんですよ。

 

<配本先は、取次が決める>

どの店に、どの本を、何冊送るか。これを決めるのは取次さんです。書店さん側で「うちに何冊配本してくださいね」という指定をすることもできますが、その本屋さんの実績次第では減数されたり配本がない(1冊も入荷しない)こともあります

これは配本が「委託」であって、「注文ではない」からです。細かい説明は省きますが「注文」と違い、「配本」された本は書店さん側で「返品」できるのです。そして送ったけれど返品されてきた本は、輸送費の分、取次が赤字になります。

だからどの店に、何冊送るかという配本は、取次が決めているのです。

 

<配本数の交渉は出版社の営業がする>

具体的な配本のリストを作るのは、取次の仕入部です。出版社の営業担当が、この「取次の仕入れ窓口」に並んで配本数の交渉をしています。配本数は出版社からすると仕入れてもらう数、つまり売上に直結します。

だから1冊でも多く、適正に配本してもらえるよう「この本は〇〇系の配本で」とか「うちの〇〇という本の実績店に厚めに配本してほしい」など交渉するのです。

ただたくさん配本するだけでは返品の山になるので、効果的な配本を狙います。が、取次さんはその構造上、返品を抑制して利益を保つので、黙っているとどんどん減数されていきます。

 

全国の本屋さんに並べてもらうには、販売部が重要

 

このように書店さんに本を届けるには取次に配本してもらう必要があります。そしてどの店に何冊送られるかというのは、取次と出版社の販売部が相談して決めます。

本のジャンル毎に、あるいは出版社毎に基本の配本パターンがあり、そこに「(シリーズ過去作など)モデルになる本の実績を参照して配本してもらう」というような調整が加わります。

仮に、「著者の商圏が東北」だから東北エリア厚めに、とか「テーマが関西の方が売れそう」など、地域毎に在庫数の強弱をつけたい本の場合、販売部が配本を調整交渉します。

しかし、交渉だけだと「口で言ってるだけ」で説得材料として弱いので、書店営業部が、書店法人本部や、一つ一つの本屋さんと交渉して、注文を取ってきます。注文は実際の数字で、書店さんの意志なので、言葉よりも交渉材料として強いです。ちなみにできる営業は注文数だけでなく、どこに何冊置いてもらうかまできっちり相談してきます。(つまり受注が目的でなく、販売に照準を合わせている)

書店売場には売場の計画があり、他の出版社との兼ね合いもあるので、お願いしたから置いてもらえるというほど簡単なものではありません。でも取次の仕入部のみより書店の本部、本部より店舗ごとに相談した方が注文数も、配本後の展開も大きくなる傾向にあります。

逆に書店がたくさん置きたいと思ってくれても、そのジャンルの本をあまり売った実績がなかったり、返品率が高いなど店によっては、取次や出版社側で減数したりします。

つまり、全国の本屋さん(ちゃんと自分の本が売れる店)で、たくさん置いてもらいたい場合、優秀な販売部や、営業部の人間がいる出版社で本を出すべきなのです。

どの出版社の販売部が強いのか?

商業出版の場合、大手出版社のほうが売れそうな印象がありますが、実はそうでもありません

流通はトーハン・日販を中心とした取次が担っていますが、大手出版社と中小出版社で取次が違うわけではないからです。

出版社は規模の大小と、取引できる書店・取次さんにほとんど差がないところが面白いですね。ですので大手か中小かといった単純な比較は意味がなくて(そもそも出版社なんて、有名どころでも規模としてはほぼ中小企業です)、ジャンルごとに強弱があるものと思ってください。

では強い販売部がある出版社を、どうやって見分ければよいのでしょうか?

いくつか判断基準はありますが、<編集部が強いところは営業弱い法則><実用書系の出版社は営業強い法則>をご紹介します。

 

<編集部が強いところは営業弱い法則>

「ある部門が強いと、そこが花形部門になり、資金も人も集中して、ほかの部門が弱体化する傾向」はどの業界にもあると思いますが、出版も同じです。編集部が強い会社は営業が弱いことが多いです。商品力が強いから、販売部の力を伸ばさなくても、そこそこ売れてしまうのです。そしてそうなると、(そもそも編集が強い業界のうえにさらに)「編集の意見がすごく重視される出版社」になり、営業の冒険的な試みや、意見はどんどん出にくくなります。逆に、商品力が弱いと、販売ががんばるしかないですから、自然と強くなります。これは「ジャンル」に関しても言えまして、不思議と「コミックが強い出版社は、雑誌、書籍が弱く」「書籍が強い出版社はコミックと雑誌が弱く」「雑誌で食っている出版社は、書籍とコミックが弱い」ようです。

 

<実用書系の出版社は営業強い法則>

ここでいう実用書系というのはビジネス書とか、整理収納術とかの本ではなく、「料理本」などの【婦人実用】とか「スノーボードの本」など【趣味実用】や、【各種手帳】などの『都会、田舎関係なく売れるが、ブームなどが起きにくく、商品ごとの差別化が難しいジャンル』のことです。

こういったジャンルの本は、昔から仕掛けなどでの売り伸ばしが難しいものの、店やエリアを選ばず毎年売れるので、場所さえ取れれば安定して売り上げが見込めます。なので全国の書店さんに対して、良い場所での平積みを確保し、絶対に本を品切れさせないような補充体制をしいています。つまり各地域に担当の営業さんを配属していて、人員の厚みからして違うのです。

 

正直、こういう出版社の営業は、普通の出版社の営業とは種族が違っていて、「あのジャンルは専門出版社があるから参入できない」「〇〇社の通った後は草も生えない」などと言われるほどです。

 

<自分の本を全国の本屋さんで置いてもらうために>

こういった、一見地味な(失礼!)出版社のほうが、強い営業がいたりしますので、出版を目指すなら、出版社の知名度や編集者の力だけで判断しない方が良いでしょう。こういったパワーバランスは常に変化しているので「今」、「この出版社の編集と営業がバランス良い」と思える出版社から出せるようにアンテナを張り巡らせておきたいですね。そうすれば「全国の本屋さんで置いてもらえる」可能性が高くなります。

 

もちろん、究極的には、置けば置くほど売れる本なら、たくさん並べてもらえるし、お店を選ばずどこでも売れるような本なら、全国どこの本屋さんでも置いてもらえます。
そういう本は一番いい場所で置いてもらえますしね、店の入り口すぐや、ランキングコーナーの隣など。

作家としては「どこでも売れる本をつくる」ことを目指しつつ、「優秀な販売部員のいる出版社」から出すのが重要になります。

優秀な販売部についての記事はこちら↓

ベストセラーの仕掛け人「営業エース」を探せ 1/2

ベストセラーの仕掛け人「営業エース」を探せ 2/2

本の出版をお考えの方へ

全国の本屋さんに自分の本を置いてもらうには【自費出版が本屋さんに並ばない理由】

「自費出版で本を出そうと思うのですが、全国の本屋さんで並べてもらうことはできますか?」という質問をよく聞きます...

事前にしっかり雨の準備をした日に限って、ギリギリ晴れがちな出版プロデューサーの西浦です。長靴はいて、折り畳みじゃないカサ持って出たら「いっそ降ってくれ!」って思いますよね(笑)

 

ところで自分の本はわが子同然!という著者にとって、本が売れるかどうかは死活問題ですよね。

売れるためには何をすればいいの?というのが気になるところ。

 

というわけで今回も、出版業界の勉強会「出版右肩上がりの会」のメンバーに協力してもらい、事前プロモーションに関する集合知をこっそりまとめてみました。

常に「どうすればより良い本を出せるか、1冊でも多く読者に届けられるか」に苦心しているメンバーだけに、今回も超リアルな手法と事例が集まりました!
施策の他に、最後に注意点も3つまとめてありますので、合わせてご覧ください!

※出版業界のプロに聞く!「出版右肩上がりの会」の以前の記事はこちら
成功する著者2パターンと、失敗する著者の16条件【編集者、書店員のホンネ】

仕掛け販売

通常の展開よりもかなり力を入れて、店頭で積んで読者へPRする施策。大型の広告やプロモーションと連動させることが多い。

「売れなかったときのガッカリ感も大きい」というリスクがある。

書店では、どんな本かという「本そのものの情報」より販促情報が重要視される傾向がある。

  • 何に取り上げられるか?(メディア露出)
  • 広告の予定は?
  • 非Amazonキャンペーンでのリアルな予約数の上がり方

など。
文芸の場合はプルーフ(試し刷)を作って、書店員に渡し、内容をPRすることが多いが(そして文芸そればっかりじゃん!という批判の声もあるが)、一般書・実用書ではあまり見ない。それは上記のように、より販促情報を重視する傾向ゆえか。

また、Amazonでのリアルな予約数が影響するのは、Amazonキャンペーンと違って、ネットの記事など露出効果によるものだと予測できるから。これらはリアル書店にも波及することが多い。

 

テスト販売(先行販売)

正式な発売前にテスト的に一部の書店さんで展開してもらい、売れ行きをチェックする手法。だいたい発売の1週間前に実施されることが多い。

これにはいったいどんな効果があるのか?

  • 成功事例)
    「●代でやっておきたいこと」系の本で、テスト販売の実績が悪すぎてカバーを変えた(すっごいシンプルにした)ら、数十万部のヒットになったことがある。

つまりカバーを変えられるくらい時間に余裕のある「先行」販売の場合有効である(この事例では1か月前)

逆に

  • 失敗事例)

先行販売の動きが悪くて営業のテンションが下がる

という「数店舗だけのテスト結果で期待値を下げてしまう」リスクもあり、仕掛け販売と同じく諸刃の刃と言える。

 

また、通常よく行われる「主力店で1週間の先行販売」は

  • 先行販売であることを店頭でPRして読者の目を引いたり
  • 搬入時(正式な発売時)に追加注文をしておいたり(売り損じ減・拡販効果)
  • 「発売前増刷」を検討したり

ということが可能で、1週間前ではカバーは変えられないまでも、やはり販売面で有効な施策であると言える。

 

つまりはテスト販売(先行販売)は実施後に「そこから発売までに何をするか」次第の施策ともいえる。なんとなくでやっても、二の手を繰り出さねば意味がないのだろう。

著者のSNSでPR

取材の様子など、発売前から書籍の情報を発信して、ファンの期待感を高めておくこと。発売直後の初速に好影響をあり。ブログやSNSなど、著者のオウンドメディアPV数やファンのコア度に依存する。

 

また、著名な担当著者同士を紹介して、互いのSNSでシェアしてもらうというやり方もある。
(急に「あれ?なんでこの人たち急に仲良く・・・?」と思ってたら1か月後に本出たり。その担当編集者が同じだったりする)

編集者やプロデューサーの関係構築力によるが、何より本人たち次第なので注意(合わない人は合わない)。

読者や関係者を巻き込む

ある意味、最も古典的で最も有効な方法。読者や書店員さんなど、実売に特に大きい影響を与える人に対し「特別な思い入れ」を持ってもらうためのいろいろ。

  • カバーどっちがいいですか?のように製作にも携わってもらうことで巻き込んだり
  • オンラインサロンで本を売るための方法について意見集めたり(バクマン的な)
  • ユーザーに本に掲載する「コンテンツ」を募集したり(実際に1800件集まったケースも)
  • 極端な例として書店の社長にタイトルを決めてもらったこともある※

※「売り方に関する本」で、「タイトルを書店さんが決める」ことが本の特性上おかしくない場合のケースです。著者も納得のうえ。

「東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~」も取次の若手や書店員さんを巻き込んで販促していったと聞きました。キングコングの西野さんもこのやり方だと思います。

献本

見本や完成直後の本を献本し、メディアでの紹介を狙う。

  • 封筒ではなく、透明なビニールの封筒で中身を見せる(開封率アップ)
  • 直接渡しに行く(文芸は有効)

文芸では、書評担当者へ直接渡しに行くのは効果的だとされる。ただ実用系の本だと、ものすごく薄い反応のことが多いようです。

 

地方色の強いプロモーション

地方色の強い本は、地方紙(地元新聞)広告の反応が良い。広告に「地元本屋さんのコメントを載せる」と非常に有効だとの声。

地元本屋さんのランキングを載せることまではよくあるが、コメントまで載せるのは珍しい。地元読者へのPRももちろん、地元本屋さんでの展開も強化してもらいやすい。

また、東京でのイベントでも、ちゃんと地元新聞に連絡しておくと取材に来てくれたりすることもある(東京支部があるので)。なので東京でも何ができるか考えるのはアリかもしれない。

 

なお、地方色というのは、例えばUSJの本が関西で売れる?といった単純な結びつきだけでなく、

  • お金の本は関西で売れやすい(関西の番組では政治の話でも、議員の年収のように、お金に結び付けた方が視聴率が良かったりする)
  • 「心を上手に透視する方法」のような本も関西から売れ始めた(そういうけっこう腹黒いテーマも好きな気がする。知らんけど)

といった県民性や、その地域に「仕掛け販売の得意な本屋さんがあるかどうか」といった、いろんな要素が絡んでくる。

 

また地方色だけでなく「ニッチなニーズ」のある本も、地方色の強い本と同じように、ターゲットが「自分事にしやすい本」である。

同じ理由で事前プロモーションは効果的。

 

放送作家さんに手伝ってもらう

リリース作成時に、放送作家さんにアイデアを出してもらうという手法。

某アイドルの写真集発売のリリースについて、放送作家さんに考えてもらったところ、切り口として(昔「スイカップ」という言葉が流行ったことを前提に)「メロンヒップ」というキャッチでPR。すると予想以上の反響で、メディアに取り上げてもらえた。という事例がある。

なお、メロンヒップはその後、勉強会の場でも一時騒然となり、各自がいじりた倒していたことから、強いワードなんだなと実感しました。

 

試し読み、サキ読み

Amazonなどでも行っている、内容の一部を購入前に読者に見せる方法。サンマークさんのように自社で取り組んでいる出版社も。

後者の場合、販促効果以上に、「先に感想を集められる」というメリットが大きい。発売直後から「読者の声」を販促物、広告のコピーとして使用可能になる。

 

リリース配信は3か月前に

出版では通常、早くて1か月前くらいにプレスリリースを配信する。しかしCDやDVDは本に比べ、プレスリリースのタイミングが早いようで、タイトルや曲目など徐々に情報解禁していく。
ある本でレコード会社と一緒に企画を進めた時、本も3か月前にリリースを打つことになった。

 

(3か月前だと)本ができる前に取材が始まっていくので、タイトルやカバーもその時点で決める必要があった。

結果的には発売前にいくつかのメディアで掲載が決まったので効果があったのかもしれない。

 

別の事例では、「礼儀作法」の企画について、正月に合わせて夏からパブリシティを仕込んでいったケースもある。

構成⇒タイトル⇒書影と徐々に情報を流して、年末には某局の番組で取り上げが決まった。

反応が良ければ相手(メディア)の興味を促進するためにもドンドン情報を流せるよう、出版も「3か月前リリース配信」を念頭に動いた方が良いかもしれない。

 

3つの注意点

プロモーションと配本がズレると逆効果

プロモーションをどれだけ行っても、店頭に在庫がなくては全く意味がない。部門間の連携の問題か、会社の体制や仕組みによるものか、などケースによると思うが互いに販売機会は無駄にしたくないもの。

店によっては2ヶ月後に売れることもある

事前プロモーションについてアイデアや事例を紹介してきたが、その結果検証は発売直後に、初速の実績をベースに判断されることが多い。

しかし店によっては発売直後ではなく2か月後3か月後に売れることもある。そういった視点は忘れずにいたい。

売れないものの広告を打っても売れない

殊更に言うことでもないが、やはりそういうものかと。「売れない」理由が中身なのか、著者なのか、帯周りか、展開なのかにもよるので、そこは考えて対策をしたい。(中身と著者だったら発売後には対策できないけれど)

 

出版事前プロモーション9選と3つの注意点【編集者、書店員に聞いてみた!】

事前にしっかり雨の準備をした日に限って、ギリギリ晴れがちな出版プロデューサーの西浦です。長靴はいて、折り畳みじ...

出版TIMESの西浦です。

出版TIMES 2017年4月の人気記事ベスト5をご紹介します。ほぼ2~3日に1回くらいのペースで更新している本サイトですが、『毎回、全部読むのはしんどいぜ!』という方に、人気記事だけでも読んでいただけると嬉しいです。

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  3. 【出版プロデューサーが教える】商業出版・企業出版・自費出版の違いとは 
  4. 【書評】「スタンフォード式 最高の睡眠」で 黄金の90分を手に入れよう
  5. 【本を書く前にチェックしたい!】増刷率90%の出版プロデューサーが教える「売れる本のチェックポイント11」NO.1~2【保存版】

1位に「成功する著者、失敗する著者」の記事がランクイン!圧倒的でした。たくさんシェアもしていただき、大変光栄です。あらためて感謝申し上げます。こういう「出版業界の人のホンネ」を伝えていくスタイルで今後もいきたいと思います。にしてもたくさん「こういう著者はナイよね」という意見が上がったのですが、最後には『でも売れたら・・・しゃあない(笑)』となったのは笑い話というか、怖い話というか。

2位はまたも検索流入数の多い「神社」本の話。勝手にご縁を感じ、著者である龍先生のセミナーに参加させていただきました!そこで参加者が「神社にまつわるエピソード」を話す機会があったのですが、そこでうちの社名にある「かぎろい」の由来に神社が関係しているという話をしたところ「神社では、そういった使命をもらうことがあるんですよ」とおっしゃられて「なるほど!」と感じ入りました。また、そのうち出版TIMESでも書かせて頂けたらなと思います。

3位にはよく聞かれる「出版社から電話かかってきたんだけど、これってどういう意味?」についての答えを書いた記事がことのほか反響があって驚きました。思ってた以上に商業出版、企業出版、自費出版の違いについてみんな気になっていたんですね。

4位には仲良くしてもらってるサンマーク出版の編集梅ちゃんの担当本書評。けっこうタイトル検索でクリックされているようで、拡販のお役に立てていれば良いなと思います。ご恵贈ありがとうございました!

5位は売れる本のチェックポイントに関する記事ですね。企画の合否を自分がどこで判断しているのか?言語化しようと思って書きました。これは早く続きを書かないと・・・

成功する著者2パターンと、失敗する著者の16条件【編集者、書店員のホンネ】

著者としての成功とは何か?「成功する著者と失敗する著者の違い」はどこか?について、業界の勉強会「出版右肩上がりの会」のメンバーにも協力してもらい、集合知としてまとめた記事。

  • 著者として成功したい
  • 著者にはどんな成功パターンがあるのか知りたい
  • 本を書く時に、著者として注意しなくてはならないことを知りたい

といった方のお役立てる内容です。かなり編集者や書店員の本音炸裂記事なので、反響もすごかったです笑。「後半グチじゃない?www」のようなコメントも見かけましたが否定しません・笑。あくまでもホンネですからご容赦を!

内容紹介

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成功している人は、なぜ神社に行くのか?【神さまは「他の参拝者を味方につけた人」の味方をする】

「成功 神社」とか「成功者 神社」で検索すると相変わらずベスト10以内に表示される、本サイトのバランスブレイカー記事。この記事に勝てる記事を何本書けるかが勝負みたいになってますね(泣)

ベスト5紹介のところで書きましたが、著者である龍先生のセミナーに参加させていたきました。うちの社名にある「かぎろい」という言葉との出合いについて話すと「神社では、そういった使命をもらうことがあるんですよ」と言っていただけて、僕が参った神社と、プロデュースした本との縁の話もしていただき、嬉しかったことを覚えています。

やっぱり重要な本だから、その書評もいまだに人気があるのでしょうか。

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【出版プロデューサーが教える】商業出版・企業出版・自費出版の違いとは

『あなたの知識経験を本という形で世の中に発信しませんか?』
という連絡をもらって、よくよく話を聞いてみると自費出版のお誘いだったとか、企業出版だったなんてことはよくあります。自費出版、企業出版って何なのでしょう?本を出版するのに形式の違いがあるのはなぜでしょうか?

わかりやすく整理できれば、勘違いして後で後悔する人が減らせるかもなと思って書きました。

出版社が、読者に購入してもらうことを目的に、本を出版することを自費出版との対比で商業出版と呼びますが、出版社内部の人はそれをふつうに「出版」と呼んでいます。

内容紹介

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【書評】「スタンフォード式 最高の睡眠」で 黄金の90分を手に入れよう

サンマーク出版さんのおもしろ〇ンタイ編集者梅ちゃん担当の「世界一の睡眠の権威が書いた、睡眠本」に関する書評です。google検索での平均掲載順位が「スタンフォード式 最高の睡眠 書評」で1.4位、タイトル「スタンフォード式 最高の睡眠」で18位と健闘しています。

「世界最高の睡眠研究機関」と呼ばれるスタンフォード大学睡眠研究所。
本書は、そのスタンフォード大学睡眠研究所でトップを務めている睡眠研究の世界的権威、西野清治氏による、「最高の睡眠」についての本です。
日常生活でも実践・活用できそうな、「究極の疲労回復や、最強の覚醒を目指す超一流の眠り方」について書かれています。
昼間眠い、早起きするのがつらいという人には特におすすめしたい本となっています。
好きなだけ寝ていた学生時代との違いに悩む新社会人にも、きっと良い参考となるに違いありません。
それだけでなく、スポーツや仕事などで、マネジメントに携わる人にも適していると思われます。

内容紹介

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【本を書く前にチェックしたい!】増刷率90%の出版プロデューサーが教える「売れる本のチェックポイント11」NO.1~2【保存版】

いったい売れた本とそうでない本は何が違うか?その違いに関して企画、販売の両面から11のチェックポイントを洗い出した記事。

そのチェックポイントが↓です。

【本を書く前にチェックしたい!売れる本のチェックポイント11】

  1. 広いニーズに深く刺さっている
  2. タイトルだけで十分インパクトがある
  3. 人に薦めやすい見た目、中身になっている
  4. 読むだけで読者の何かを変えられる
  5. プロと初心者、都会と地方、両方で売れるテーマ内容である
  6. 女性が買ってくれる
  7. 著者が実績と強いブランド力を有している
  8. 効果的なマーケティング戦略・戦術を実施できる
  9. 書店・取次・出版社が売る気になってくれている
  10. マスコミ等の露出がある
  11. 著者自身が売ることにコミットしている

内容紹介

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