最新の記事

出版TIMES

pinterestって?

コルクボードに興味のある(interestな)ものをピン(pin)でとめたりするじゃないですか、それをweb上で再現しましたよっていうものです。たぶん。web上にある画像をどんどん貼り付けていくことで、いわゆるビジョンボードができあがる。機能の一つに「試してみた」っていうのがあるので、たぶん作り手側の意図もそこにある気がします。このサービスについての基本的な話はこの記事がわかりやすいです。

たとえばこんなイメージです。西浦の「気になる本とか映画」のボード

「おっぱいの進化史」知り合いの編集さんがシェアしてて、「ウケるwww買おう」と思ったんだけど、こういうの3歩歩いたら忘れるから、ボードにpinしとくと良いですね。あと映画も「何か観たいのあったんだけどなんだっけ?」が多い。

 

本のマーケティングに利用できるかも

「出版TIMESの記事をみんなで書くときに、イメージの共有できないかなー?」とか考えながら、なんとなーくいじってたら「映画マイ・インターン」のボードに目に止まったのでチェック。

この映画はpinterestを使って作られたそうです。そこで「メイキング」と「メディア」というボードを発見したときに「あ、これって本向けなんじゃないかな?」と感じたのです。

共につくる、共有することが出版では重要

出版TIMESをはじめた理由の記事でも書いたのですが、出版には音楽のLiveのような共有体験をしづらいという弱点があります。まだ書店さんや出版社内部の人は巻き込みやすいのですが、どうやって読者の方まで巻き込んでいくかを模索してます。その答えの一つがまさに「メイキング」で、好きな映画のメイキングシーンに自分が見切れてたら僕は嬉しいだろうなと思うのです。そんな経験ないけど。

 

メイキングのボード

メイキングの様子をピンで留めて、ボードに残していきます。発売前、執筆中から読者と交流してみて、その様子を残していきます。ファン心理的に「メイキング」ってすごく嬉しいし、そこを共有できると良いなぁと思うんですね。

制作過程のオフショットを見てもらえる。デニーロおちゃめ・・・

メディアのボード

発売後の情報をまとめます。セミナーなどイベントの様子、紹介されたweb記事、instagramをpinしていきます。

 

メディアでの掲載記事やinstagramがpinされている。各pinからはリンク元へ飛べるので記事の回遊も見込めるかも。facebookはpinできないっぽいけど、インスタは対応してる(右から3、上から3つ目のpinとか)のでありがたい。

このpinterestがすごいなと思うのは、イベント参加者のブログ、書評ブロガーの書評など自分以外の人のコンテンツもpin留めできることです。つまりそのボードはある本のコンテンツ・考え方に、共感・感動した人たちを繋ぐボード「コミュニティボード」になります。個人個人のSNSでシェアされたものも集めて、一つのボードにすることでみんなで作ってる感じ出てきそうじゃないですか?一緒に作るのは本ではなく、ムーブメントだと思うのです。

メリット・デメリット

  • ◎共有機能が強い!ボードは誰でも見れる設定になっています(招待した人のみ、自分のみにも変更可)。フォロー機能あり、メールで送ることも可能。何より他人の写真等にも無差別でpinできるのがいい。
  • ◎コミュニティの雰囲気を伝えやすい! facebookグループとかだと文章だけのやり取りになりがち、写真等も流れてしまいがち。コミュニティの雰囲気を新規の方と共有するのにいいと思います
  • ×facebook非対応 HTMLじゃないとダメらしい。著者はfacebook派多いですし。instagram対応してるのでそちらで。
  • ×記事のタイトルにpinすると文字化けする 記事のタイトルでpinできると良いのですが、なぜか文字化けします。これはいずれ対応してくれるのか?今は記事内の写真をpinしていきましょう。より「わかりやすい写真」が必要になってきますね。

 

本の販促や、コミュニティの活性化に使えるかも?ということで紹介してきましたが、普通にメモ代わりとしても有用だと思います。SNSなどで「後で読もうと思った記事」や「観たいなと思った映画」は後から思い出すのにけっこう苦労するので、pinしておくと忘れません。

また家族で住みたい家のイメージ共有に使ったりもできますね。僕は引っ越しのときに妻とコルクボードでインテリアのイメージ等を貼り付けて「お家ボード」つくったりしましたけど、良いものですよ。お互いの趣味やセンスがよくわかります。

 

いろいろ試してみてはいかがでしょうか?

 

ちなみに作ってみました「本を楽しむ会」のボード

 

なんだか楽しそうでしょ?『いい会だな~』と、自画自賛しながら作ってました笑

本のマーケティングやコミュニティにpinterestが面白いかも

pinterestって? コルクボードに興味のある(interestな)ものをピン(pin)でとめたりするじゃ...

※この記事は2017年7月27日に修正されました。

出版プロデューサーの西浦です。

2010年2月にフリーランスとして独立して、約7年が経ちました。フリーランスとして独立したい、独立したてでいろいろ模索中の方向けに、自分自身の振り返りも兼ねて、僕が『1年目のときに知りたかったなぁ』と感じた、フリーランスで成功するためのコツや考え方を書いてみました。記事はコチラ

そしたらすごく反響をいただいてとても嬉しかったので、書ききれなかったことから「独立して1年以内に気を付けるべき落とし穴」について抜き出してみました。前の記事がオフェンス&順調に成長する方法なら、今回はディフェンス&生き残る方法です!

口約束は全部社交辞令と心得る

『独立するんです』ということを伝えると、「いいじゃん、一緒に何かしようよ」とか「こんど、仕事お願いしていい?」という話があったりします。皆さん悪気はないのですが基本的に社交辞令だと思っておきましょう。僕もたくさんありました、それこそ言った側は次の日には忘れてるのでしょうが、言われた側は何年も覚えてるものなんですよね。「何かしようよ」の「何か」は自分から提案しないと生まれません。相手の立場になればわかると思うのですが、「実績ゼロのフリーランスに仕事を発注するリスク」を簡単に会社が許容してくれるでしょうか?大変なんですよ、仕事通すのは、たぶん。言ってくれたのが会社の代表者とかなら可能性があるかもしれません。

変態おやじのおいしい話に近寄らない

若い女性がフリーランスとして独立すると、仕事と引き換えにそういう関係を要求されることがあります。最初から露骨に言ってくることはあんまりないそうですが、実際に被害に遭った方を何人か知っているので、おいしすぎる話は注意した方が良いかもしれません。打ち合わせ場所がホテルで、そのまま部屋に連れて行こうとしたり、もっとはっきり「この仕事を毎月いくらで発注するけど、それはそういうことも含めてだから」と言われたりとか。知らないだけで男女逆パターンもあるかもしれません。こういうことがあると変なトラウマを持つことになるので、君子危うきに近寄らずの精神で避けた方が無難です。割り切る人もいるのかもしれませんが、自己責任で。

人と会っただけで仕事した気にならない

人と会って話をしただけで『今日も働いたぜ!』と思いがちですが、それはあくまで「情報交換」であったり、ただの「顔合わせ」です。誰かの役に立ってお金をもらわないと仕事をしたとは言えません。厳密に言えば、仕事として始まっても『やっぱりあの話、ナシで』が言える段階では会議やヒアリングも「仕事の準備」であって、「仕事」ではないと思っていた方が良いです。厳しいかもしれませんが、特に余裕資金が小さい段階では、まず生活費を稼ぐ必要があるわけで、「仕事になってない!」と厳しく自己評価しましょう。ある程度余裕が出てくれば、その辺はおおらかに構えていた方がむしろ良いです。すぐお金や仕事に結びつけようとすると小さい仕事になりがちです。(実際にサービスを提供したら、請求書を発行するなりちゃんとキャッシュフローを発生させるのは必要ですよ!)

法律と会計のプロは必ず捕まえておく

資金に余裕がない段階ではなかなか難しいですが、なるべく早い段階で法律と会計のプロと関係性をつくりましょう。このときは値段の安さではなく、考え方が近い人を選ぶのが吉です。儲けるのがいちばん!という人と、社会貢献こそ生きる意味!みたいな人だと価値観が合わなそうじゃないですか。会社やビジネスについての考え方が根本的に違っていると一緒にやっていくのはつらいです。僕はどちらも専門家に助けていただいていますが、どちらのプロと話していても「僕のしたいことは何か」が大切で、それに合う会計制度や契約書を作成してくださいます。やりたいことをするには〇〇が足りないのでは?というようなアドバイスもいただけたりしますよ、『今はそれでいいけど数年後にはこうした方が良い』というような。これは専門分野からのアドバイスでもあるのですが、もう一つ彼ら士業は多くの経営者の顧問になっているので「リアルな事例」をたくさん持っているんです。もちろん守秘義務があるから実名は出ませんが、必要な部分を抜き出して教えてくれるので良いアドバイザーになってくれます。

人を「役立つかどうか」で判断しない

「自分はそんなことするわけない」と思うでしょう、うん僕もそう思います。でも「貧すれば鈍する」と言うように、お金が無いと本当に考え方もさもしくなったりします。5,000円払って、その会に参加して、いくら回収できるのか?のように考えてしまうのです。嫌ですね~、でも本当に恥ずかしいのですが、僕も1回だけ、本当に厳しい時期にその理由で飲み会断ったことがあります。

「カネにならない話は興味ない、ギブアンドテイクできない関係はいらない」というような考えを「プロ意識」のように思っている人もいます。でも周りからは「余裕のないやつ」と映ることもあるし、「儲かってないんだろうなぁ」「仕事できないんだろうなぁ」と思われてることも多いです。互いに気を付けましょう。

趣味の会をやめない

フリーランスになったときは「経営者として!フリーランサーとして!」と気合いが入って、同じ経営者やフリーの方、仕事関係者とばかり集まりがちです。でもそういうときこそ「趣味の会」を続けるか、はじめるかして、とにかく「利害関係のない友人」を増やしてください。そういう場で出会った人たちはビジネス上の志向や立場ではなく、趣味の世界での志向や立場で出会えますから非常に貴重なのです。実はその道の第一人者という方が、趣味の会の仲間でいろいろ教えてあげてたりとか。そういった場で出会って、関係を築いてから一緒に何か始めると、交流会などで名刺交換した人たちより面白い仕事になったりします。少なくとも「いつもの仕事」とは少し異質なものになるので、何か得るものがあります。フリーランスはオンとオフを切り替えるタイミングがないので、そういう場を意識して持つだけで大きなリフレッシュになりますよ。

振り込まれるまでその売上はカウントしない

資金繰りなどを考えて、売上の予想を立てるとき「見込み」の売上をカウントします。けど、その際「振り込まれるまで、そのお金はどうなるかわからない」という心の準備をしておきましょう。こちらの予想が甘いだけの時もあれば、やむを得ない事情、理不尽な理由などあらゆる原因で売上は入金されなかったりします(涙)。しかもそういう場合、何かめんどうなトラブルと一緒にやってきますから大変です。無いお金はカウントしない。これはけっこう重要な考え方です。

貯金は100万切ったら精神的にくる

現金は多いほど良いです、間違いない。独立当初は、退職金が振り込まれて一時的にお金が増えます。そこから徐々に減っていくのですが、しばらくは「人生最高貯金額」状態だったりするので意外と余裕なんです。そこから少しずつ減っていき、個人差はありますが100万円を切るとかなり「やばい!」となります。精神的に影響が出て、そのまま体も何かの影響を受けたりします。人によりますが僕は舌の裏側に血のかたまりができました(涙)それが腫れて、前歯にあたって痛いんです。たまに割れて中から・・・(自主規制)。そうならないように資金管理はしっかりしましょう。

ちなみにある程度資金に余裕が出たら、自分の性格に合わせて複数の口座に分けるか、一つの口座に集めるか選びましょう。どういうことかというと、通帳の金額で精神的にも肉体的にも影響を受けるので、逆にそれを利用してモチベーションを上げたり、心を落ち着かせたりもできるんです。通帳を複数に分け各口座の残額をパッと見、少なくして危機感を持つか、逆に一つの口座にある程度の額を溜めて精神安定剤とするかはあなたの好みにお任せします。「小さい額がたくさんあると使っちゃう、大きな額だと使うのもったいなくて節約できる」人もいますし「小さい額だと焦って、頑張れる。大きな額があると油断しちゃう」派の僕もいます。まさに個人の好みで分けてください。

最初の資金のうち、何パーセントを投資に使い回収できるか

独立直後の軍資金、何に使いますか?300万円あるとして、毎月20万円を生活費に使って15か月をフリーランスのリミットとしますか?そういう思考の人は多いですが、これは100万円切るまでにキャッシュフローが黒にならなかったら、おそらく復活できません。僕のおすすめは、資金の潤沢な初期に何パーセントかを投資に回すことです。投資と言っても株とかでなくて、勉強でもいいし、何かの団体に参加しても良いです。とにかく「かけたお金を、後から回収してプラスにできる」と思えるものに投資するんです。これは自己資金が底を突きかけてからでは、精神的に踏み出せません。初期のころに手を打っておかないと、後からはやりづらいです。僕は経営塾に参加して、通年で100万円くらい使いました。自己資金の30%だったのでかなり勇気がいりましたが、その分「ここで何か掴まないと後がない」と本気で取り組めました。おかげで経営者としての師匠と呼べる方に出合え、投資金額も1年も経たずに回収できました。僕の器では100万円でしたが、金額の大小よりも「これで、事業を大きくする!」という見込みをつけることが大切なのだと思います。

というわけで、フリーランスとして僕らと一緒に、出版プロデューサーをはじめてみませんか?

出版プロデューサーとは?

入門・弟子入りについて

 

本の出版をお考えの方へ

 

フリーランスで独立して1年以内にはまりがちな落とし穴

※この記事は2017年7月27日に修正されました。 出版プロデューサーの西浦です。 2010年2月にフリーラン...

仕事抜きでこの本だけは読んで欲しい【人生を豊かにする本5冊】イベント参加者募集中!

夢の兆し

出版プロデューサーの西浦です。帰省の新幹線で何を読もうかと考えて選んだのが本書「アルケミスト—夢を旅した少年」です。やはり新年1冊目にふさわしい、夢のある本を読みたいなと思っていたのと、文庫で軽いというのが決め手です(笑)これほど有名な本にもかかわらず、実は今まで読んだことがなかったのです。そもそもアルケミストという言葉に親しみがなく、「鋼の錬金術師 」を読むまで錬金術師について興味もありませんでした。結果的には『子供の頃か、さもなくば今読んでよかった!変に世の中ナナメに見てた頃に読まなくてよかったー!』と思いました。当時の僕だったら『はいはい、都合の良いファンタジーで、現実には役に立たんなぁ』と思っていたことでしょう(笑)本は「読むべき時にその人のもとへやってくる」もので、このタイミングで読もうと思ったのも「兆し」なのかもしれません。

どんな本なのか

1988年に出版された、ブラジルの人気作家「パウロ・コエーリョ」の夢をテーマにした物語。全世界で1000万部以上売れている大ベストセラーで、日本語版は94年に出版されました。羊飼いの少年が、夢に見た「宝物」を求めてエジプトのピラミッドを目指す物語で、ジプシーの老婆、王様、そして錬金術師との出会いを通じて多くを学んでいくストーリー。少年は夢を信じて宝物を探すために、自分の持っていた羊をすべて手放しお金に換えてエジプトへと旅立ちます。そしてエジプトへ到着したばかりのその日に、すべてを盗まれてしまいました・・・。

自分の夢、やるべきことが見つからない人に

以前、友人と飲んでいて「自分のやるべきことが分からない。何か良い本はないか?」と聞かれて、はてさてどんな本を進めるべきか少し悩みました。独立してどうこうという話ではなかったので、起業したくなる本やノウハウ本を進めてもしょうがなかったのです。その時は「さあ、才能(じぶん)に目覚めようストレングスファインダーが面白いよとお勧めしたのですが「脳にインパクト与えるには十分だけど、もう1冊、心にインパクトを与える本も欲しい」と考えていて、今思えばこの本が良かったと思います。夢の「兆し」をみつけるのにこの物語がとても刺さります。

この本の主人公、羊飼いの少年は「同じ夢を二度見た」ので、夢見のできるジプシーに占ってもらいます。そしてピラミッドで宝物を見つけてお金持ちになるだろう、と言われてエジプトに行くよう示されます。ただそういう夢を二回見ただけでですよ!『ピラミッドで宝物見つける夢見てん~、2回も!』と言われたら『へー、おんなじ夢二回も見るって、珍しいこともあるもんやね』と返してさっさと話を終わらせてしまいそうなものです。でもこの夢が「前兆」で、それをしっかりキャッチしていくことが大事なのです。

本当にやりたいことは宇宙の魂から生まれる

「夢で見た宝物」には冷たいリアクションをしてしまいそうですが、ここで言う宝物とは「人が本気でやりたいと思うこと」です。旅行をしたいでも、あの娘と結婚したいでもいいのですが、そういった「何かを本当にやりたいと思う時」は、その望みは宇宙の魂から生まれたもので、何かを強く望めば、宇宙全体が協力して、それを実現するために助けてくれるといいます。

少々スピリチュアル濃度が濃いですが、スピかどうかに限らず、本当に大きい望みというのは個人レベルの欲望を超えているとも感じます。本でいうと「売りたい!」「有名になりたい!」レベルでは大ベストセラーにはなかなか至りませんが、10万部以上売れる本にはある種の根源的な願いが込められていて、それは個人を超えてもう少し大きいものから産まれたような気もします。あくまでその人がそれを書きたいと思ったことも、そう思うように何か大きなものが仕向けていったのかもしれません。

「都合よく解釈すればいい」という話でもない

若い頃は夢を持つことも、人生に起こってほしいすべてに憧れることも恐れません。しかし時がたつうちに、不思議な力が、自分の運命を実現することは不可能だと、思いこませ始めます。その力は否定的なもののように見えるが、実際は運命をどのように実現すべきか示してくれて、魂と意思を準備させてくれるものです。この不思議な力とは何なのか?文中では明確にされていませんが、経験や知識、あるいは周りの人間のことだと思います。ただ、それらが否定的に見えて魂と意思の準備をさせてくれるというのが深いです。

作中で羊飼いの少年は、エジプトのピラミッドを目指すために自分の羊を手放し、旅の資金に替えます。しかし旅立った初日に、まだ砂漠を越えるどころか出発の準備もしていないのに、そのお金をすべて盗まれてしまいます。そこで『僕は他の人と同じなんだ。本当に起こっていることではなく、自分が見たいように世の中を見ていたのだ。』と気付きます。これは都合よく読むタイプの人は無かったことにするかもしれないシーンですが、この作中でけっこう何度も主人公は失敗したり、危ない目にもあいます。ラストで暴漢にボッコボコにされてるし(涙)都合の良い面だけを見て、宇宙がすべて助けてくれる、兆しだと言って喜んでいてはいけないということだと思います。現実をシビアに見る必要もあるし、悪い兆しに気づく必要もあります。それこそ兆しとして知識や人の口からうまくいかない情報をくれたりしているのだと思います。

そして運命を実現しようと努力していて、もう少しですべてをあきらめようとしているとき、必ずいろんな形で現れるらしいのです。一つの解決法とか、良い考え、危機一髪という時にものごとを起こりやすくしてあげたり、助言者として夢占いのジプシーやどこかの王様が現れたり。そういう形で良い兆しが現れます。

作中でも、主人公はどろぼうにあったことでクリスタル商人に出合っています。もっと言うと「クリスタル商人に出合うために、どろぼうにあっている」のです。

夢を追う、兆しをよむ

他にも作中で印象的だった言葉を紹介します。

  • いつも『はい』と『いいえ』で答えられる質問をするようにしなさい。しかし、できれば自分で決めるように努力しなさい。(中略)はっきりした質問をしなければならない。そのためには自分が何を欲していることを知らねばならない
  • 幸福の秘密とは、世界のすべてのすばらしさを味わい、しかもスプーンの油のことを忘れないことだよ(スプーンの油を落とさないように、家じゅうの素晴らしい絵画や庭を見ておいでと賢者に言われたあとのセリフ)
  • 誰もが理解する一つの言葉がある(中略)それは熱中するということばであり、愛と目的をもってものごとを達成するということばであり、信じていることや、望んでいることを追求するということばでもあった。
  • 人生に起こるすべてが前兆なんだよ
  • 直感とは、魂が急に宇宙の生命の流れに侵入すること
  • 勇気こそ大いなることばを理解するために最も重要な資質なのだ
  • もしおまえが自分の心をよく知っていれば、心はおまえに反逆することはできない。

【書評】アルケミスト—夢を旅した少年【夢を見つける方法、叶える方法】

★仕事抜きでこの本だけは読んで欲しい【人生を豊かにする本5冊】イベント参加者募集中! 夢の兆し 出版プロデュー...

今年の目標「出版」が叶う人

出版プロデューサーの西浦です。今年の目標に関する投稿をSNSでよく見る時期ですね。目標100個などたくさん書きだした中の一つという方も、「ずっと夢だった」方もいらっしゃると思いますが、「本の出版」を目標に挙げた方は多いのではないでしょうか。目標を叶えてちゃんと出版できる方と、来年以降も「今年の目標」に「出版」と書き続ける人との違いはどこにあるのでしょうか?僕の予想では「具体的なアクションプラン」の有無じゃないかなーと思います。本ってどうやって書けばいいのかわからないもので、「本を書きたい」という方にお会いしても、ほとんど何の準備もされてないことが多いんです。なので、出版を叶えるために、こんなことをしてはいかが?という具体的なステップをご紹介します。ただしこれは「初めて本を出す人」で「小説・絵本・コミック以外」の方が対象です。

本屋に行く

自分の書きたい本のイメージを固めるために、まずは本屋さんに言って「どこに置かれるか?」を考えてみましょう。もちろん「新刊・話題書」や「ランキング」に置かれるのがベストですが、ここで考えるべきは「本籍」と呼ばれる棚です。「生き方に関する本」だとしても、自己啓発、スピリチュアル、ビジネススキルそれぞれ棚の特徴が違います。女性向けが多いなーとか、やたらキーワードに「神さま」入ってるなとか、その棚に行けば本や読者の雰囲気がよくわかります。自分の書きたいもので、かつ読者の求めるものになるようしっかり市場調査をしましょう。

企画書をつくる

本を出版するには編集者に企画書を見てもらい、企画会議で通してもらう必要があります。まずは企画書を作りましょう。いろんな作り方がありますが、A4の紙にワードで必要な要素を書けばOKです。必要な要素というのは出版社ごと、編集部ごとで変わるのですが「タイトル」「著者プロフィール」「企画コンセプト」「構成案」などを考えて書きましょう。

プロフィールをつくる

上の「企画書をつくる」でも書きましたが、「著者プロフィール」が必要になるので作りましょう。SNSのプロフィール欄も出版用のプロフィールに変更してください、たまたま飲み会などで会った編集者やプロデューサーにも簡単に検索で見つけてもらえるからです。

プロフィールは「経歴」の羅列ではダメです、どこに所属していたとかじゃ不十分。このプロフィールはあなたと他者と違いを見極めるためのものです。どれだけ稀有な存在なのか、いかにすごい実績を上げたか、などを書き自分のすごさを伝えましょう。本来、プロフィールは企画ごとに書くべき内容を変えるべきです。とはいえ初めてですし、まずは一つ書いてみて、企画に合わせて修正していきましょう。

原稿を書き始める

プロフィール、企画書が出来たら次は原稿を書き始めましょう。途中まででも書いた原稿があれば、読んでもらって面白いかどうか、オリジナリティはあるかなど、より高精度に判断してもらえます。音楽ならみんな自分のデモテープ作って聴いてもらいますよね。そういうイメージです。

ブログを始める

ブログやメルマガなど、自分のメディアを開設しましょう。原稿をそこで公開しても別に大丈夫です。盗作される恐れはありますが、他の人が書いても変わらないような内容なら、どっちにせよ発売後にパクられます。日々、ブログを書くことで「文章力」「見出しの立て方」のレベルがあがり、自分の執筆ペースもつかめるようになります。ペースがわかると、いざ本を書くときに編集者との〆切を破ることもない(とも言い切れませんが、可能性はずいぶん下がります)。何より、自分のブログ・メルマガで集客力・販売力を積み上げていくことで、初速(発売直後、一週間の売上)や毎年の最低売上数をキープできるようになります。これが出版社的にはすごくありがたいので、制作面でも販売面でもブログを書き続けることは非常に役立ちます

類書を読む

意外と盲点なのが「類書の研究」です。類書を読んで研究することで「すでに他の本で書かれてるベタなこと」が何かわかり、自分の企画から他の本とかぶってる部分を削ることができます。どこかで読んだことに対して、読者が「面白い」と思うことはありません。10年くらい経ってればそのジャンルの読者が入れ替わっているかもしれませんが、10年以上棚に残ってる本もあるので「今、書店にある本」はやはり要チェックです。

それに、類書の研究をすることで、ある程度出版社のあたりが付くようにもなるので勉強になります。

出版記念講演会に参加する

企画書、原稿、類書チェック、ブログでの情報発信ときたら、いよいよ出版関係者との縁を作りに行きましょう。オススメの方法は「出版記念講演会」です。この出版記念講演会には、編集者かプロデューサーが同席している可能性が高いからです。特にその本が発売された、最初の講演会に出席していることが多いです。類書研究を行っていれば、書店でチェックしていない本=新刊ということがわかるようになっています。類書研究には新刊と既刊を見極められるようにする意味もあったんですね。そして読んだ新刊の中から「こういう本を書きたい!」と思えるものを見つけて、その本の出版記念講演会に行きましょう。編集者かプロデューサーとの縁を作れるかもしれません。

そもそも1年より1年半くらいのスパンで考えた方が良いです

ここまで書いておいて元も子もないのですが、目標を立てて1年での出版はあまりお勧めしません(笑)。1年での出版も不可能ではないですが、企画の作成から1年と考えると、急ぎすぎな印象があります。このペースだと、設計段階でも、実際の本の作成段階でも、あまり時間が取れず、後でこうすればよかったという後悔が残ります。僕の経験上は1年半くらいがいちばんいいですね。販促面での準備もしっかりできますし。2年越しくらいの目標とされるのが吉かと思います。

 

今年の目標に「本の出版」と書いた人がとりあえず取り組んだ方が良いこと

今年の目標「出版」が叶う人 出版プロデューサーの西浦です。今年の目標に関する投稿をSNSでよく見る時期ですね。...

皆様、はじめまして!

駆け出したばかりの出版プロデューサー、白木加奈子と申します。

今日は、少し自己紹介と、出版プロデューサーを目指したきっかけを
お話ししたいと思います。

 

自己紹介


白木加奈子

日本生まれ、ロサンゼルス育ち、特技は英語、趣味はフラメンコのグローバル女子。
大学卒業後は、IT会社で外資系企業向けのヘルプデスクやインストラクター、
IT運用改善を約10年務める。けっこう受け身な仕事だったので、
起業したいと思いMBA取得を目指して勉強スタート。

しかし、MBAを取得しても自分が何で起業したいのか?何の目的で起業するのか?
を明確にしていないと意味がないと感じ、小さくてもいいから個人で仕事をしてみようと
思い2015年に会社を辞め、独立。

フリーランスとして、カウンセラーや英語講師、エステティシャン、司会業、
企業マーケティング、広報、営業などを幅広く経験。
その結果、人の可能性を引き出す仕事がしたいと強く思うようになる。

2016年、知人の紹介で出版プロデューサーの西浦氏と出逢い、
出版プロデューサーとしてのキャリアをスタート。慣れない出版業界の
ことを勉強しつつ日々成長中。


 

ここまで書いてみましたが、
めちゃくちゃ好奇心旺盛で知識欲の塊のような人間なんです。
あれも知りたい!これもやってみたい!
10年間同じ仕事を真面目にしてきて、ドバドバっーーーーっとダムが
決壊したかのように、様々な業界や仕事にチャレンジしてきました。

 

独立して気づいたことは、やってみたらなんでもできる!
自分にむいていないな~なんて思ったことも、やり方を知らなかっただけ!
真剣に向き合うチャンスがなかっただけ!と感じました。

 

そして出会ってしまった、出版プロデューサーの仕事。

 

これは私にとって、恐らく最大のチャレンジであり、
不安もまだまだいっぱいのお仕事です。

 

出版プロデューサーを目指そうと思ったきっかけは….

私のやりたい「人の可能性を引き出す」仕事だと感じたからです。

 

出版プロデューサーは
「人の可能性を引き出す」仕事なのか?


私は、カウンセリングをしている時に、クライアントは自信がないことが
多く、自分の本当の魅力や良さに気づいていないことが多かったです。

 

話しを聞き、その人が本当にやりたいことや思いを聴いているうちに、
相手の思考が整理されたり、考え方が変わって良い方向に事が進んだ
という経験がたくさんあります。

その時に、人は自分ひとりでは、自分の可能性に
気づきにくい傾向にあるのだと感じました。

カウンセリングはもちろん、相手の可能性を引き出すことができる
とても素晴らしい、やりがいのある仕事なのですが、
1対1でしか対応することができません。

 

出版プロデューサーの仕事に魅力を感じたのは、
この仕事なら「もっと多くの人の可能性を引き出せる!」と感じたからです。

それは、著者と読者の両方を意味しています。

 

まず、著者は人の役に立つであろう情報をたくさん持っていて、
それをどうにか多くの人に伝えたいと思っていると思います。

 

でも、どうやったらそれができるのか?がわからない。

 

そんな時に、出版プロデューサーとして
どうしたらその情報が多くの人の目に留まるのか?
どうしたらその情報が多くの人に楽しんで読んでもらえるのか?
を一緒に作り出していくことができます。

まさに、著者の可能性を存分に引き出すのが仕事です。

 

また、その先にいる読者はどうでしょうか?

 

1冊の本で人生が変わった!
この本のおかげで体調がよくなった!
考え方が変わって、心が軽くなった!

 

こんな経験が皆さんにもあるかと思います。
何万人もの人が手にとり、人それぞれ感じ方は違えど何かその人の
可能性を引き出すきっかけになるかもしれない!

著者、読者両方の可能性を引き出せる仕事ってとても魅力的だなと思います。

 

まだまだ、未熟者ですが
自分の初心を忘れず、素敵な本を世の中にたくさん送り出せるように頑張りますので、
今後ともよろしくお願いします。

自己紹介と出版プロデューサーを目指したきっかけ【白木加奈子】

皆様、はじめまして! 駆け出したばかりの出版プロデューサー、白木加奈子と申します。 今日は、少し自己紹介と、出...

新年明けましておめでとうございます!出版プロデューサーの西浦です。

正月といえば初詣という方が多いですよね、僕も地元・奈良の春日大社と大神神社へお参りする予定です。春日大社は西浦家の氏神様(の大元)ですし、大神神社は弊社の社名「かぎろい」の由来になった神社でして。というのも独立の報告にお参りしたときに境内で社内報(?)「かぎろい」を頂いて、意味も所縁もある名前だと思って、屋号に頂戴した大変所縁のある神社なんです。せっかく参拝するなら神社やお参りについて知っておきたいですよね。というわけで、今日は僕も大変お世話になっておりますサンマーク出版さんの「成功している人は、なぜ神社に行くのか?」をご紹介します。(別にステマとかではなく)

神様に伝わりやすいお祈りの方法なども書いてあるので、要チェックですよ!

どんな本なのか

科学者で霊能者でもある八木龍平さんが「神社は人々の祈りの集合体」「歴史上の人物は神様を味方につけていたので成功したんだよ」というような成功とスピリチュアルの関係について書いた本です。

神さまに伝わる祈り方

神社の参拝方法については世間でも広く知られていて「二礼二拍手一礼」とか「お願いじゃなくて、報告と感謝をする」、「住所と氏名を伝える」などご存知の方も多いと思います。本書では心の中が頼み事や悩みなど雑念でいっぱいだと、神様が入り込む「スキマ」ができないので「無心に近づくほど、神さまが入ってくる」としています。ちなみに祈りは「意(い)宣(の)り」らしく、報告じゃなくて願い事でもイイっぽいです。要点は

  1. 住所・氏名を伝える(個人の特定と、名乗りは神さまへの礼儀)
  2. お参りできたことへの感謝を伝え、願いごとを一言お伝えする(ひとつだけ!)
  3. 祝詞(神道の祈りの言葉)を唱える

です。この祝詞は「はらいたまえ きよめたまえ かむながら まもりたまえ さきわえたまえ」という言葉で、意味は「罪・けがれをとりのぞいてください。神さま、どうぞお守りお導きください」です。お賽銭箱の横や後ろによく書いてあるそうですので、こんど探してみようと思います。これは基本構造で順番は前後しても良く、また祝詞は短く「はらいたまえ きよめたまえ」だけでも良いそうなので、混んでたら調整しましょう!

神さまは人間の創造物として実在している

神さまはいるのかいないのか?いるような気もするし、かといって断言するほど根拠はない・・・というのが多い反応ではないでしょうか?本書では神様は「祈りの集合体」「集合意識」で「人間の創造物として、存在している」と言います。あなたがある神さまに祈れば、その祈りがその神さまの一部として神さまを創造するという考え方です。日本の神さまはそういった人々の2000年分の祈りで作られてきた存在です。なんだか壮大でロマンがあっていいですよね。人間が「名前をつけて」「祈れば」神さまとよばれるスピリット(意思と目的を持った意識)が生まれます。だからこそ徳川家康は「東照大権現」という「徳川家のための祈りを集合する存在」として死後、徳川の氏神になりました。人もモノもなんでも、祈る人がいれば神さまになれます。

なぜ成功者は神社を大切にするのか

神さまを味方にしたいなら、他の参拝者たちを味方につけましょう。今はもちろん過去の故人の祈りも含めて、すべて神さまの一部となっているからです。大きく成功したいなら、多くの人のサポートが必要です。信長は武田が信奉していた諏訪大社(戦いの神)を焼き討ちしました。その直後光秀の恨みを買う行いをして、本能寺の変へと続きます。逆に秀吉と家康は信長が焼いた神社を再建して天下人になっているようです。神社は祈りの集合体です、歴史ある大きな神社には膨大な祈りが積み重なっています。祈りもあれば、欲望やうらみつらみのような「魔」もそこにあり、内に封じている場所でもあります。諏訪大社を焼いていなければ、信長、光秀に魔が入ることも、京都の日吉大社(比叡山延暦寺の守護神)を焼いていなければ京都で討たれることもなかったかもしれません。国を治めるような人は、神さまや故人など目に見えない世界まで治める必要があるようです。

成功したい人におすすめの神社

本書に紹介されている「天下人」が参拝してきた神社(抜粋)

  • 春日大社—藤原氏
  • 熊野三山—白河上皇
  • 厳島神社—平清盛
  • 江島神社—北条時政
  • 日吉大社—豊臣秀吉
  • 諏訪大社—徳川家康、武田信玄
  • 伊勢神宮—佐藤栄作

他にもおすすめの神社は載っているのですが、ぜひご自分でご確認ください。


神さまが「祈りの集合体」だったり、参拝するときは神さまが入ってくる「スキマ」をつくるというような、はじめて聞く話があっておすすめの本です。おすすめ神社も挙げましたが、上記以外にも最初に書いた奈良の「大神神社」の話などたくさん書かれています。とはいえ、どこそこの神社に行けというより、たくさんの神社を回ってネットワークを繋いであげることが神さまにとってもあなたにとっても良いことだそうですし、やはり土地の神さまである鎮守にお参りすることもお勧めされているので、ご参拝すること自体が大切なのだと思います。

というわけでさっそく神社へご挨拶に行きましょう。
皆さま、今年もよろしくお願いします!

 

 

本の出版をお考えの方へ

【書評】成功している人は、なぜ神社に行くのか?【神さまは「他の参拝者を味方につけた人」の味方をする】

新年明けましておめでとうございます!出版プロデューサーの西浦です。 正月といえば初詣という方が多いですよね、僕...

(本記事は2017年7月27日に修正されました)

出版プロデューサーの西浦です。

2010年2月にフリーランスとして独立して、約7年が経ちました。貯金が100万円を切って、舌の裏に血のかたまりができたりした時期もあったけど(完全に精神的にキてた・笑)おかげさまで、今では結婚して家族を食わしていけるくらいの収入を得られるようになりました。これは多くの方に助けていただいたり、運の要素も当然あるのですが、実体験から「そういうことか!」と学んできたことがあります。

独立当初って「今やってることは未来につながるのか?他に優先順位の高いものがあるんじゃないか?」と迷ったり、怖くなってしまう瞬間がありますよね。僕もそうでした。

そういう迷いは仕事の精度を著しく落とすし、恐れは精神を不安定にさせて視野が狭くなります。僕みたいに舌の裏に血のかたまりできるような体験を他の人にして欲しくないので、良かったら参考にしてやってください。マジで痛かったです、舌が。手術跡もまだあるしこういう暗黒期は早く抜け出さないと、フリーランスとしてやっていけなくなってしまうから本当に切実に。

7年間やって分かったことのうち「1年目のときに知りたかったなぁ』と感じた、フリーランスで成功するためのコツや考え方を書いてみました。わりとガチでビジネスモデルに関してもりもりと。値付けや商品ラインナップの考え方とかも、フリーと企業ではやるべきこと違うと思うので。。。「早期にビジネスを安定させる」という視点でまとめてあります。

この記事は

  • フリーランスとして独立したい方
  • 独立したてでいろいろ模索中の方
  • フリーランスでやってるが正直、下請けで全然自由がない・・・という方

のお役に立つ内容となっています。

ちなみにこの記事は「オフェンス&順調に成長する方法」ですが、「ディフェンス&生き残る方法」についてまとめた記事はコチラです!

仕事はもらわない

これがいきなり陥りがちな罠なので、はまらないように注意しましょう。独立直後にご祝儀的にお仕事を頂ける場合は非常にありがたく、実績作りにもなるので引き受けてOKです。実績作りという意味ではなんなら無料で受けてもいいのです。

問題はそれ以後で、継続的・長期的な仕事を安価で請け負ってしまうことです。こうなるとスケジュール的にその会社の仕事しかできなくなったり、安定収入のあることが油断につながり、自分のビジネスを構築できなくなります。

そして一番痛いのは「価格決定権が自分にないと下請けになってしまう」ことです。フリーランスでは、自分の単価を自分で決められるかどうかが生命線となります。キュレーションサイトが炎上していましたが、そのライターさんたちは1記事500~1,500円程度で仕事を発注されてました。これではフリーランスとして自由な時間と場所で成果をあげるというよりは、下請けなんですよね。立場が弱いから自分の時間や力を買い叩かれている。自分のビジネスを構築するまでのしのぎとか、そういう理由があるとき以外は仕事をもらってはいけません。仕事は価格も含めてこちらから提案しましょう。

ブランディングの前に商品・サービスを用意する

さて独立!となってとりあえずはじめがちなのがブランディング目的のSNSです。具体的にはブログやfacebookでしょうか。高校3年生の夏休みになって予備校の夏期講習に参加したものの何から手を付けていいかわからず、とりあえず「ターゲット」開いて英単語勉強するような・・・笑。フリーランスも受験も同じで、やるべきことよりやりやすいことから手を付けがちなんですね。

まずはあなたの商品やサービスをつくり、それを売ればいくら入るというキャッシュポイントを作りましょう。自分がどれだけブランド化されても売るものがなければお金にならないし、提供する価値がないのに有名になっても本当の意味でブランドとは呼べません。

メリットの違う複数の商品ラインを持つ

商品・サービスを開発するときは一つだけでなくて、複数のラインを持つと早期にビジネスが安定します。「仕事はもらわない」のところで書いたように低価格の商品だけではジリ貧です。

フリーランスは必ず「高価格帯」のサービスを開発しましょう。他に継続型、権利型というようにメリットの違う商品を持つとどんな状況にも対応できる強いフリーランスになれます。

  • 「高価格帯」は利益率・費用対効果が高く利益頭としてあなたに時間的余裕をもたらします。
  • 「継続型」はたとえ安価でも毎月、毎年かたい売上をもたらします。予想できる売上というのは本当に精神的な安定をもたらし、その価値は特にフリーランスに対して大きいです。積み上げていくイメージが湧きますしね。
  • 「権利型」はしくみの構築を必要としますし、基本は微々たる額のものですがひょっとしたら個人ではとうてい届かないような額の売上が手に入ることも。こういう商品は夢がありますよね。

一つの商品、一つの取引先に頼っているとそれがダメになったときにあなたもダメになります。高価格帯が売れなくなっても継続型が最低ラインとして壁になるし、権利型が一発逆転をもたらすかもしれません。強いフリーランスになるために複数タイプの商品ラインを持ちましょう。

精度の低い安価なサービスをラインナップさせない

フリーランスは「どんなサービスにも100%全力を注ぐ」以外の選択肢はありえないのです。半額だから半分のエネルギーでやれるかというと現実には難しい。なにより50%のデキのものが「実力」と判断されてクチコミされることが怖いです。つねに100%のモノのみを、自分の商品・サービスとしてラインナップさせましょう。

ただし「明確な違い」によって安価なサービスを提供するのは大丈夫です。

  • 税理士さんのように毎月打ち合わせするか、期末に決算するだけかのような「頻度の違い」
  • コンサル業のように、直接1対1のコンサルか、複数対面か、オンラインのみかというような「距離の違い」

などですね。もちろん安価で中身の詰まったサービスであればお客様が喜んでくれるのは言うまでもありません。

実績・数値を積み重ね、常に見せる

クライアントも人の子ですから「人としての好意」「一緒にいて楽しいか」といった感情面でサービスや商品を選ぶ場面はあります。

ですが、数値や実績といった価値を論理的に説明しないと「プロとしての信頼感」「周りを説得する材料」が伝わりません。

紹介も感情が動いたときに生まれますが、そのときに伝わるのは言語化されていることだけです。

あなたの実績や数値を積み重ねていき、webや名刺などで常にクライアントが確認できるようにしてあげましょう。

サービスは明確な計算式で価格を決定する

いろんなビジネスで「値付けが一番難しい」と言われています。競合や代替商品とのバランス、ビジネスモデルにブランド価値・・・確かに難しいです。特にフリーランスの多くは自分が商品だったりするので、厳密な意味での原価を算出できません。

だからこそ「明確な計算式」をつくって価格を決定し、自分で自分を守りましょう。「明確な計算式」がないと、競合が増えて値崩れした時に価格を維持する理由を打ち出せず、ビジネスそのものが成り立たなくなるからです。

「明確な計算式」ですが、僕の場合は自分のプロデュース料について「著者に支払われる印税」をベースに計算しています。webライターであれば「記事のpv数」などでその価値を測れます。価格を左右するポイント(=KPIとなる)とクライアントが重視するポイントがズレないように注意しましょう。上記の例では印税額やPVがKPIになるわけですね。

フリーランスの初期は「何を優先すべきか」迷いがちですが、計算式をつくることでKPIが設定でき、KPIを上げる方向へ意識と時間を投入できるようになります。結果的に早期にサービスの質を高めることになり、クライアントも喜んでくれ、あなたのビジネスがより強化される、効果的な経営手法です。

また高価格帯への進出もやりやすくなります。高額サービスの販売は精神的なハードルが高いのですが、計算式という理由があると越えやすいのです。クライアントは高いか安いかではなく、値付けに納得していないとこちらに不信感を抱きます。計算式があれば透明性を確保でき、買うかどうかはさておき、納得はしてもらえます。要は「なんで高いの?なんで安いの?」に対する回答を用意しましょうということですね。

ビジネスモデル以前にクライアントモデルを探す

ここまでビジネス構築に関することを書いてきましたが一番大事なのは「クライアントモデル」を探すことです。誰がいくら払うのかわからないビジネスはダメ。独立前後のフリーランスが考えているビジネスプランって「実際にお金を払っている人」の話を聞いていないことがすごく多いです。

重要なのは「お金を払っている人」の話を聞くことで「そういうのがあれば絶対買うよ~」という人ではありません。いざ商品を目の前にすると買わない人が多いからです、本当に欲しい人は代わりの商品をすでに買っています。

「買うよ」「欲しい」と言う人と

「買ってる」「持ってる」人の差はめちゃくちゃ大きいです

その意味でフリーランスになる前に携わったことのある業界は非常にやりやすいですね。すでに購入しているクライアントのモデルを何名も知っているからです。複数のクライアントをクラスター分けして、「モデル」となる方を早い段階で見つけましょう。

BtoCにしろBtoBにしろ「どういった動機で」「どんな結果を求めて」「いくら出すのか」を徹底的に調査して自分のビジネスモデルと合致する人をみつけましょう。その人が最初のお客様です。その方にはお試し価格や、なんなら無料でもいいので、サービスを提供して実績をつくりましょう。ユーザーの声や、次の見込み客の紹介をお願いするのを忘れずに。

なお、クライアントモデルはあなたの「フリーランスとしてのレベル」があがれば、変化することもあります。


フリーランスになったものの「これじゃ、フリー(自由)じゃなくて、下請けじゃないか!」と感じる人は多いです。フリーになった以上は何か「思い」や、「大事にしたいこと」があったはずです。それがいつの間にか生活のために、「思い」も「大事にしたいこと」も忘れて仕事だけをするようになっていきます。だってお金がないと、やりたいことをやる余裕もありませんからね。

だからお金のために「思い」「価値観」を犠牲にすることなく、フリーランスとして生きていくための戦略・考え方を書きました。このやり方にとらわれて「思い」の部分を忘れては本末転倒なので、そこは気を付けてください。「思い」だけでも、「お金」だけでもフリーランスとしては生きていけません。

なるべく早くビジネスの基盤を安定させて、フリーランス暗黒期を乗り越えましょう。フリーランスは楽しいですよ。

本記事の続編↓

フリーランスで独立して1年以内にはまりがちな落とし穴

 

フリーランスとして僕らと一緒に、出版プロデューサーをはじめてみませんか?

出版プロデューサーとは?

入門・弟子入りについて

本の出版をお考えの方へ

7年やってわかった、食えるフリーランスになる方法

(本記事は2017年7月27日に修正されました) 出版プロデューサーの西浦です。 2010年2月にフリーランス...

 「出版業界生き残り会議」の後編

  • 出版社の書籍編集者3名(中堅2、若手1)
  • 取次営業1名
  • 書店員1名
  • 新興出版社経営1名(センジュ出版の吉満さん)

西浦の7名で、出版業界生き残り会議という名の飲み会開催中。餃子うまいす。

前編はこちら
出版プロデューサーなんて商売をしているとよく「本ってほとんど同じこと書いてない?」とか「みんな同じで面白い本がない」とディスられたりします。そういうときはだいたいカチンときてるので「そうですか?影響力の武器とかピケティとか面白くなかったですか?」と聞くと今のところ100%の割合で読んでないです。つまりは「自分に合う本を見つける能力がない」のだと思います。と思っていたら最近では、ハードな「ストロングスタイル」の売れ行きが好調なようです。

ストロングスタイルが売れてきてる

  • ここ数年ビジネスは翻訳ものが元気良い
    • 読者のレベルが上がってきて、本格派、「ちゃんとしたものを読みたい」印象がある=ストロングスタイルの本
  • 半面、読み切れない。文書量減らしたりする工夫が必要になるし、実際にはストロングスタイル1冊より、薄い本を数冊買っていくお客さんの方が多い。
  • 広く浅く VS 狭く深く か?
    • 狭くし過ぎると本として成立しないのは変わらず。
    • 単価上げて、生き残る「深い」が有効になりつつある?
    • 例)営業系の本で1,800円初刷7,500部がもう3刷だったり、おしゃれおばあちゃんスタイルブックが2,400円で、5万部だったり。(あえて書名ぼかしてます)
    • 薄利多売から脱却して、一冊入魂スタイルへ?
  • 本屋も同じく薄利多売から高単価へ。版画扱かったり。トートバックも案外売れてたりする。
  • 本を売りたいけど、500坪以上の大型店は「売れない本を置いてる」ようなものなので、本以外の商品を置くしかない。
    • ロングテールモデルなんてとっくに崩壊している。
  • 書店からのリニューアル相談で「本の売り場を増やしたい」なんて話は聞いたこともない。

ここ数年、初心者向けではない「ストロングスタイル」の本が売れてきていて、「自分に合う本を見つける」読者が増えてきたのではないでしょうか。かつてビジネス書を読んでいた層の中からさらに本格派へと移ってきている印象です。ただ母数としてはまだまだ多くはなく、書店の現場では薄い本をたくさん買っていく読者が多いようです。本のジャンルによってテーマが深くなっているジャンルとそうでないジャンルがあり、ビジネス等は深化が進んでいます。数十万部が出るテーマ、「女性向け生き方」とか「健康書」では依然として読みやすさ、手に取りやすさが重要です。「高単価×本格派」スタイルが増えてくると、関係者的には利益も出やすくありがたいですね。書店でのスぺースは同じだし、広告費も変わらないけど1冊あたりの売上、利益が大きいからです。本屋の現場でもとっくに高単価化の動きは生まれていて、トートバックなど雑貨を扱うところはとても増えていますよね。とくに印象的だったのは大型店は「売れない本を置いているようなもの」という言葉です。たしかに売れ行きの良い本は限られているので、大型店になればなるほど回転率の悪い本を置いておかねばならない状況です。当然、大型店の方が家賃は高く、人件費も高く、ビジネスとしては厳しい。かといって販売力の弱い小規模の書店では売れ筋がそもそも入荷しないという背景もあり、どーすりゃいいの?状態です。だから大型店として販売力(集客力)は維持しつつ、本以外の高単価商品を扱っていくという流れなのでしょう。リニューアルで「本の売り場を増やしたい」という話がまったくないというのも、納得です。

若者はむしろ本を読んでるぞ!

  • 若者の読書離れについては、データ上存在しないという見方もある。ガベージニュースさんとか。
  • 中学生がメイン読者の「ケータイ小説」は今でも元気。しかも地方が強いという非常に魅力的な市場。
  • 地方は遊ぶところがせいぜいイオンぐらいという地域が多く、それを証明するかのように未来屋書店(イオン系)がいちばんケータイ小説を売ってくれる。めっちゃ売れた。
  • ケータイ小説はサーバー代がものすごく高く、本の売上でwebの赤字を補てんしていた。(何ページも読むから、1セッションに対しPVがすごい)
  • ところがスマホへの移行が進み、読者が増加。webサイトのみでも黒字に。
  • webサイトが非常に優秀なマーケティングツールとなり、客層分析、配本はもちろんPRツールとしても機能。ほぼ全点増刷というドル箱。(表1や帯で多少の差は出たものの)
  • ネットで見れるものをわざわざ買う理由
    • 保存したい。人に読んで欲しいからなど。主客層の14歳が2冊も買ってくれる感動する(こっちが)
  • ラノベが最近元気ないのは少し怖い。新潮nexもラノベではなく新潮文庫の並びで展開して売れている。

若者の読書離れが進んで・・・という話は聞くが、データ上はそうでもないのでは?という気がします。小学生は朝読もあるし、通学に電車を使う学校では電車内で騒がないように本を持たせたりもします。その流れか中学生では非常に読書率が高いようです。事実、ケータイ小説ジャンルは今でも健在で、中学生が購入し続けてくれていることがその要因です。それも心から感動して、保存用や友人に勧めるようなど2冊買いまでしてくれるそうです。小説として大人が読んで面白いかというと、きっとそうではありません。しかし若い世代には、若い世代にしか共感できないものがあり、それが深く刺さっているのです。だから編集者はどれだけ「おかしい」(移動したことが書かれていないのに学校から家へ場面が変わってるとか)ことが作中で起きても否定しない、作者(なんと中学生!)の感性を大事にしていたそうです。ちなみにプロの小説家に同サイトで連載してもらったこともあるそうですが、反応はいまいちだったとのこと・・・。ケータイ小説は自社サイトに読者の情報が蓄積されていきます。何歳の何県何市の女子がどのケータイ小説をよく読んでいるか?反応の良い単語は何か?好むデザインまでかなり深くマーケティングデータが蓄積され、PVの多いものを書籍化すれば予想通り売れるそうです。ここにひとつ未来の形があると思っていて、今までは企画段階から書店さんや取次さんを巻き込んでいく「巻き込みマーケティング」が手法としてありましたが、そこに読者も巻き込んでいくことで制作時の方針検討、初速の安定化、クチコミの拡散等の効果があるのではないでしょうか?ちょうど、無印良品さんの無印良品計画や、キンコン西野さんの「えんとつ町のプペル」もそういったスタイルですね。

本がアートになる前に、接点の編集を

  • 「ひとつ昔」になったメディアはアートになってしまう。
    • 呉服はユーザーが離れていったため「季節モノ」だったのを「一生モノ」という高単価路線にシフトした結果、業界全体がスポイルしていった。
    • 出版も高額化が進み過ぎて、アートになってしまうかもしれない。白手袋で扱うような。
  • 本との接点を編集する視点が必要になるのではないか
    • 届ける場所を編集する。場所づくりも立派な編集。〇〇出版書店とか。
    • 大学の講義で、本を作った経緯と想いまで話すとみんなびっくりするくらい買っていってくださる。学生でも1800円の本、2冊とか。

昔、立川談志師匠が「芸術なんてありがたいものになっちゃだめだ」ということをインタビューで答えてらっしゃいましたが、出版も近い将来、芸術になってしまうかもしれません。呉服業界の変遷は「怖い話」です・・・。読者の本格化に伴い「高額×ストロングスタイル」の本が好調ですし、その方向性を開拓していくのはアリだと思います。しかしそれでも初心者向け、読みやすい本も作っていかないと、業界全体がスポイルされてしまいます。ケータイ小説や無印の話で書いたように「本と読者との接点づくり」をしていく必要があります。究極的には白紙でも買うよ!というくらい思い入れや買う理由を共有することが大事です。バンドタオルはその機能やデザインで売れるわけではなくて、持って(振り回す)ことに意味があるのです。僕らは今後、webでリアルで場所づくりをしていかないといけません。みんなで力と知恵を出し合って、読者との接点を編集していきましょう。

前編はこちら

出版業界生き残り会議2/2「ストロングスタイルと接点の編集」

 「出版業界生き残り会議」の後編 出版社の書籍編集者3名(中堅2、若手1) 取次営業1名 書店員1名 新興出版...

出版プロデューサーの西浦です。

今日は12月25日、クリスマスです。あなたはどう過ごされますか?「クリスマス」と言えば日本では恋人たちが高級レストランの「クリスマスディナーコース」を楽しみ、あるいは子供たちがプレゼントをもらってはしゃぎ倒し、だいたいお父さんやお母さんがプレゼントのおもちゃを組み立てさせられるっていうのがよくある風景ですね。もちろんケンタッキーとピザでパーティっていうのも楽しく、基本的に僕は好きなシーズンです。

そういうクリスマスも、もちろんいいのですが、この時期あえてクリスマスにちなんだ本を読んでみると、クリスマスの過ごし方が少し変わるかもしれません。2時間もかからず読める短編でおすすめの「クリスマス・キャロル」をご紹介します。

仕事抜きでこの本だけは読んで欲しい【人生を豊かにする本5冊】イベント参加者募集中!

「クリスマス・キャロル」ってどんな本?

イギリスの作家「チャールズ・ディケンズ」の短編。1843年に発表され、解説によればヴィクトリア女王から市井の子供たちまでが親しんだ、国民的名作だそうです。主人公であるスクルージは、並外れた守銭奴で有名なケチで冷酷で町じゅうの嫌われ者という人物。そんな彼のもとにクリスマスの精霊が現れ、過去と現在、そして最後に自分の未来を知ることに。。。

以下ネタバレありの解説。

スクルージにはかつて共同経営者にして、唯一の友人だった、今は亡きマーリーという男がいました。その彼がクリスマスイヴの夜、亡霊としてあらわれます。マーリーの亡霊は腰に長い鎖を絡ませており、その先には金庫、鍵束、南京錠、総勘定元帳、権利書などの数珠繋ぎ・・・マーリーは「これは私が生きていた時に、自分で鍛えた鎖だよ。環を一つずつ、作っては繋いでここまで長くした。それを私は、自分の意思でこうして結わえているのだよ。この形に見覚えはないか?」と言い、スクルージの後ろにも同じものがとぐろ巻いていると宣告します。亡霊はスクルージに「人はみな隣人、同胞と進んで広く交わって、心を通わせなくてはいけない。そのためには遠路をいとわずどこへでも出かけるようでなくては駄目だ。生きている間にそれをしないと、死んでから重荷を負って歩くことになる。あちらこちらと彷徨って、悲しいかな、出る幕がないことを思い知らされる破目になるのだよ。本当なら、世の人々と手を携えて、幸せを実現できたかもしれない場面に行き逢いながら、指をくわえていなくてはならないんだ」と告げ、そして自分と同じ運命を辿らぬように忠告に来たと伝えます。

その後、過去、現在、未来のクリスマスの精霊がスクルージを訪れ、彼にいろんなクリスマスの幻影を見せます。過去では貧しく孤独だった少年時代の自分と、当時家族の温もりを求めていたことを思い出します。ちなみにこの過去編では著者のディケンズ本人の自伝的要素も含まれています。次いで現在のクリスマスでは貧しくも、温かく幸せなクリスマスを過ごす家族を見せられます。それは自分が冷たく扱っている助手の家族であったり、邪険に扱われてもクリスマスを一緒に過ごさないかと声をかけてくれる甥っ子の家族です。過去の自分を思い出し、心を取り戻したスクルージは甥の家族とのクリスマスを幻影ながら心から楽しみ、助手の家族にいる足の悪い「タイニー・ティム」が長生きできないことを知り、心からうろたえます。しかしそういったときには必ず精霊たちに、かつて自分が人々に吐いた冷たいセリフで返されるのです。「死ぬものなら、さっさと死ねばいい。余分な人口が減って、世のためというものだ」というような。

そしてすっかり心を入れ替えたスクルージのもとへ、未来のクリスマスの精霊が現れます。前進を黒衣でおおった姿は、作中では触れられないものの、まるで死神のようです。未来の精霊は言葉も発さずに、未来のある死者のもとへスクルージを連れていきます。だれもその死を悼む者はなく、それどころかその死者からかすめ取った盗品を誇り、売り買いの種にする様を見せられスクルージは嫌悪します。しかしその死者の墓碑銘は「エベニザー・スクルージ」つまり自分だったのです。未来の世界では幻影でしかないスクルージには、その碑銘を拭い去ることはできません。

「これからは年中クリスマスを祝う心を忘れない」と誓って、スクルージは現世へと帰ります。まさにクリスマス当日の朝。貧しい助手の家に匿名で大きな七面鳥を贈り、寄付を断った男を見かければこちらから寄付を申し出、道行く人たちと「メリークリスマス!」と声を掛け合い、甥の家にはじめて顔を出し、クリスマスを楽しみました。その後もスクルージは「タイニー・ティム」のために第二の父親となり、さらには周囲から慕われる、良き友、良き商売相手、良き先達となり「クリスマスの精神を本当に知る人がいるならば、それはスクルージだ」と言われるほどになりました。

以上が「クリスマス・キャロル」の要約です。

クリスマスの精神はプレゼントそのものではなく、相手への心

隣人への愛情、他者への親切といった「人と交わり心通わせる」ことがクリスマスの精神であると、本作を通してディケンズは我々に語りかけます。僕らにとってクリスマスは外食やプレゼントがどうしても前に出てきてしまいますが、クリスマスにこの本を読むことで、親切心といったクリスマスの精神を抱いて、道行く人みんなに対していつもより少し温かな心で過ごせると思います。人への貢献や奉仕の精神は、テレくささや打算が働き素直に表現するのはハードルが高かったりします。しかし自分の死に様が第三の精霊が見せたようなものだと思うと・・・少々ショック療法ですが、素直に良き隣人であれそうな気がします。年に一度クリスマスの朝に読み返すのも良いのではないでしょうか?

あなたに温かなクリスマスが訪れますように。メリー・クリスマス!

 

【書評】クリスマス・キャロル【聖夜に読めば、きっと今までで一番温かいクリスマス】

出版プロデューサーの西浦です。 今日は12月25日、クリスマスです。あなたはどう過ごされますか?「クリスマス」...

出版業界、君は生き延びることができるか!?

出版プロデューサーの西浦です。

出版不況がずいぶん長ーく叫ばれていて、個人的にはもうその感覚マヒしつつあります。けど数字で調べると売り上げは2兆円を切り、しっかり出版社・書店数は減少しています(涙)。かたや電子書籍の売り上げが2014年ごろから存在感を示しだし、紙の約1.8兆に対し、約1800億と10%の規模感に成長してきました。

僕は出版社の編集さん、営業さん、取次さん、書店さんと「出版右肩上がりの会」というのをやってまして、そこで定期的に企画の勉強会をしています。その流れで「一度、出版業界がどうやって生き残っていけばいいか、みんなの意見を聞きたいね」という声を頂いたので、「出版業界生き残り会議」というものを開催しました!

参加者

  • 出版社の書籍編集者3名(中堅2、若手1)
  • 取次営業1名
  • 書店員1名
  • 新興出版社経営1名(センジュ出版の吉満さん)

西浦の7名です。出版社営業の方が日程が合わず不参加で残念。

※「出版右肩上がりの会」が書籍の会のため、書籍のメンバーばかりになっております。

紙の本を読む理由は残っているのか

  • 可処分所得と時間を本に使う人が減っている。かく言う編集者である自分もライフハックとか読んでる時間が増えてきた。
  • 本屋でスマホを触ってる人も多い。おそらくはamazonで評判を調べている。
    • 本屋としては「撮影=NG行為」としているものの、最近は表紙くらいはいいのではと思うようになった。後で買うためかもしれないし、シェアしてくれるかもしれないから。
  • 紙の本以外の商材(情報商材とか)を扱う場合、紙の本の読者は「リストとして非常に濃い」高額商品のコンバージョン率高い。
  • 読者プレゼントに特別音源など反応良い。動画より音源の方が良かったりする。袋とじ的な、もろSEXの話とか。「過激すぎて本に載せられなかった」もの。
  • 電子書籍は紙の発売後1ヶ月で発売されるパターン多く、出版社の規模によるが売上は年間数千万になっており、ありがたい。
    • 単品ごとの売上は本当に微々たるものなので、商品点数の多い版元に有効と思われる。
  • 今の小学生くらいだと、電子と紙と両刀使い。「紙の良さ」という感覚はないのではないか?
  • だが「三代目 J Soul Brothers」のタオルは買う(笑)リアルの価値、ライブという限定性は存在する。
    • 握手会は良いと思う。しかし出版記念講演会はもうやめた方が良いのでは?集まらない。
  • 読書会をやっていて思うが、紙の方が「共有」には向いているかもしれない。中身の説明をするときに電子の人は探すのに手間どっている印象。
  • 大全系の分厚い紙の本が売れたりするのはなぜか

紙の本にかける時間や金額の総数は減っているように思われます。電車の中でスマホをいじってる人が多い、昔はけっこう本派の人もいたと思うのですが。しかも今後若い世代はそういう原風景も持っておらず、さらなる危機感を感じます。「紙がいいよね」というノスタルジックな気分は捨て去って、紙の価値と向き合わないと生き残れないのでしょう。出版業界はよく音楽業界を指標としますが、やはり「リアルの価値」「ライブの限定性」をどう出版に落とし込むかを探したい。バンドのタオルのように「持っていること」に価値のある本。きっとそれは書いてあることを知って何かを身に着けるという発想ではなく、一つの大きなものに加わる、一緒に何かを作り上げるという一体感なのではないでしょうか?「この本を持つということは、この本の考え方に賛同する仲間になる」というような。読者と一緒に何かを作っていこうという著者の気概が求められています。ノウハウの切り売りではそのうち全く見向きもされなくなる日が来ます。

 

本屋は本ではなく場所を売るべきか

  • 某書店の1階ワゴンが10万から15万に値上がりしたが、需要に変化はないらしい。
  • スペースを広告として売るべきなのではないか
    • 某代理店が書店にお金を払って、「書店の売り場を交通広告として」雑誌の展開を提案していたケースあり(クライアントの商品が広告だけでなく、でっかく掲載されている)。雑誌への広告出稿だけにとどまらず書店でのPRもセットで提案するスタイル。(西浦追記)
  • 書店としては、売れない本でワゴン展開やると、お客様の信頼を失うので避けたい
  • だが本屋の不動産価値はもっと活かせると思う。百貨店の中に入居してるテナントの中で一番多くのお客様が訪れる。シャワー効果。
  • TVも「本屋」はテーマとして数字取れると言っていた。多くの人が関心を抱いている場所。お客さんを選ばない、広いビジネスだからだと思う。
  • 広告としてはしおりブックカバー作ってもらえるとありがたい。このコストは純粋に書店持ちの経費なので、これが浮くだけでありがたいし。
    • ブックカバーはパッと見おしゃれで、小さくシリーズ名やタイトル、出版社名が入ってるイメージで。
    • カレンダーも実は評判いい。気づけばなくなってます。

本屋は全ジャンルを扱える最強の小売業・コンテンツバイヤー

  • BtoCじゃなくてプロ向けの新商品説明会などもアリかもしれない。某都内書店では3Dプリンタの展示会を行った際、プロの参加者が多く、関東で1番売れたらしい。国際展示場行くより近いというイメージ。
  • 本屋がメーカー、出版社をまとめてマーケティングすればいい。プロデューサー的に。
  • 例)パネル展→新聞社取材→yahoo!ニュース掲載→TV取材という流れもあった
    • 本が100冊以上売れたケースもあるし、何より関連グッズがあるとそれを仕入れて販売できて良い。
    • 本屋は場所として信頼性高く、著者が主催するイベントより取材してもらえやすいだろうと思える。(西浦追記)

本屋は立地商売なので、駅前や繁華街など店舗の場所が良く、「強い集客力を持つスペース」としての特性を持っています。見方を変えれば「集客」に特化したビジネスモデルですよね、単価が安いのが課題ですが、それゆえにとにかく人を集める力がある(シャワー効果など)。また、他の業態に比べ、扱うジャンルが尋常でなく広いのも特徴です。誰でも本屋で「自分が興味のある棚」を探すことができます。つまり書店は「全ジャンルのアイテムを扱える最強の小売業・コンテンツバイヤー」としての可能性を持っています。人気のドラマやニュースで頻繁に取り上げられるアイテム、タレントさんなど「流行に便乗した本」を中心に本以外の関連商品を販売することで客単価を上げる書店さんもあります。その際にメーカーも巻き込んで、商品だけでなく、限定品や展示物も借りているそうなので、そういった「プロデューサー」的な在り方は模索できるのではないでしょうか。

また、集客力の強さを活かして「スペースを売る」つまり広告を商品とする可能性があります。実際に某広告代理店がメーカーに提案したプロモーションに「雑誌掲載+都市の大型書店で展開」というものがありました。また、しおりやブックカバーも広告スペースとして販売できる余地がありますね。出版社以外の広告主が広告を出しても効果があるかも。しかし、ただの場所貸しになって「売れない」ものをたくさん展示すると、お客さんが離れていくので、あくまでも「本を中心に何かを売る」という考え方からブレないことが重要かもしれません。

 

後編はこちら

 

本の出版をお考えの方へ

出版業界生き残り会議1/2「本屋は本を売るのか、場所を売るのか?」

出版業界、君は生き延びることができるか!? 出版プロデューサーの西浦です。 出版不況がずいぶん長ーく叫ばれてい...