今月のオススメ本

1年頑張って落とした体重を、正月だけで戻す、いやむしろ多めに超回復させるのが恒例の出版プロデューサー西浦です。あなたも脂肪の超回復してますか?

昨年は新年1発目の書評記事を張り切って元旦に更新、初詣と関連付けて『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』をご紹介させていただきました。

【書評】成功している人は、なぜ神社に行くのか?【神さまは「他の参拝者を味方につけた人」の味方をする】

今年は新年最初の書評に何を取り上げようかと悩んでおりましたが、元来怠惰な人間でございまして、元旦はおろか、気が付けば世の中の正月気分もすっかり抜けており、完全にタイミングを逸しました。

そこでボク自身を振り返ってみて気づいたのです。

新年の抱負の一つ「毎日、日記をつける」をさっそく元旦から書き忘れた上に、2日目だけ書いてその後、本日まで一切書いていない。そればかりか、日記帳を開きもしていないという衝撃的事実に…。

この何とも言えない嫌な気分、そう「自己嫌悪」です。

あなたはどうでしょう?年始に立てた目標・抱負、ちゃんと守れてますか?
あるいは去年の目標・抱負、守れてましたか?お正月に神社で手を合わせた時にそもそも去年の抱負覚えてましたか?

もちろん、叶えていた夢もあったでしょう。しかし達成できなかった目標、守れなかった神さまとの約束もたくさんあったのではないでしょうか?
毎朝5時半に起きる、毎日ランニングする、お酒を控える…などなど。ご自分の胸にもう一度聞いてみてください。

どうでしょう?一つでも該当したあなたは、きっと僕のようになんだかイヤ~な気分になったのではないでしょうか。しょうがない奴だな自分、と。

しかし、達成できなかった目標を悔いて、自己嫌悪する前に、これから紹介する『やらない理由』を読んでみてください。

どんな本なのか

カレー沢薫先生のエッセイ。著者は1982年生まれ、OL兼漫画家・コラムニストで『ブス図鑑』等、キレのあるエッセーが大人気。SNSでは“自虐の神”と崇められ、20本近くの連載を抱える人気作家でありながら、平日はOLとして働きつつ、一日48時間twitterに生息しているという多忙な作家さんです。

本書ではダイエットや貯金、部屋をきれいに保つ、など固く誓ったはずの目標を達成できなかったときに、それを「やりたくない理由に屈した」のではなく「やるべきでない理由があったからしなかった」と考えようと主張します。挫折したのではい、英断を下したのであると。つまりそこらのスピリチュアル本よりよっぽどメンタルヘルスに効く、心の健康書です。

必要なのは反省ではなく、自己肯定

 

反省というのは 己の非を認め 同じ過ちを繰り返さないようにどうしたらいいかを考え それを実行して初めて「反省した」と言えるのだ

つまりそこまでいかなきゃ反省じゃねぇし する意味もねぇ

じゃあやめよう その反省もどき

本書ではいきなり反省の否定からはじまり、反省ではなく自己肯定が必要だと読者に語り掛けます。それはなぜか?

たとえば固く誓ったダイエットを食べ物の誘惑に負けて挫折した場合、人は己の意思の弱さを嘆き責めるでしょう。しかし、自分を責めすぎるのはよくないのです。なぜならメンがヘラってしまう原因は「自分が許せない」という状態に陥ってしまうことだからです。自分が自分であることだけは一生逃れられません。逃れようと思ったら文字通り死ぬしかなく、これは最悪の結末です。

よって無駄な批判はやめよう。やりたくない理由に屈したのではない、やるべきでない理由があったからしなかったのだと考えればよいのです。クレバーな選択なのだと。

正しい「やるべきでない理由」

つまり本書では、世の中に蔓延する「やった方が良いこと」や「やらなければいけないこと」に対し正しい「やるべきでない理由」を解説していくものです。

例えばダイエットなら、まず自分に「食うこと以外の楽しみがあるのか」を考えてみます。もちろん「無」です。すると、それを我慢してダイエットに成功したとしても、それは「痩せて良いスタイルを手に入れた」のではなく「生きる屍になった」だけに過ぎず、ダイエットをしなくて本当に良かった、クール&クレバーだとスムーズに理解できます。

というような感じで、各項目について予想を超える「やらない理由」をカレー沢先生が提示してくれるので爆笑しながら読んでいただくのが良いと思います。

最後にいくつか本書の見出し(やりたいことと、やりたくない理由)をご紹介します。これにどんな「やるべきでない理由」があるかはぜひ本書を買って燃やしてまた買ってください。

  • 仕事ができると褒められるのはいいが、仕事が増えるのは嫌
  • 好かれるのはいいが、振り向かせる努力をするのは嫌
  • 寂しがり屋だが、人付き合いは嫌
  • ピンチは乗り越えたいが、頑張るのは嫌
  • SNSに「いいね」してほしいが、「いいね」するのは嫌
  • 話は聞いてもらいたいが、あれこれ言われるのは嫌
  • 一人の時間も欲しいが、ずっと一人は嫌
  • 相手の本心は知りたいが、嫌いと言われるのは嫌

どうですか?ムカムカしてきたでしょう?ご紹介したのはほんの一部ですが、こんなことを飲んでる相手に言われたら「歯ぁ食いしばれぇええ!!」と叫んでしまいそうです。

こっちのメンタルを守るためにも、やるべきでない理由をしっかり学んで「良かったな!」って言えるようになりたいですね。

 

ちなみに僕が日記をつけられないのは「めんどくさい」「そんなの書いてる暇あったら寝たい」というやりたくない理由に屈したのではなく、「過去を振り返らず、前を向いて生きるため」だと気づきました。

 

【書評】新年に立てた抱負を『やらない理由』

1年頑張って落とした体重を、正月だけで戻す、いやむしろ多めに超回復させるのが恒例の出版プロデューサー西浦です。...

2016年の12月13日にはじめて開催したイベント「人生を豊かにする本5冊」から1年が経ち、ニシュランガイドも第5回を迎えました。

出版プロデューサー西浦がおすすめする 「人生を豊かにする本」=ニシウラの本ガイド⇒『ニシュランガイド』ということで、

完全にダジャレ某・レストランガイド本のタイトルを敬意をもってオマージュさせて頂き、3ヶ月に1度のペースで開催しております。

読書会の中でもプレゼンテーション系のイベントとして、グラフィックレコードを取り入れたり、毎回工夫を加えながらやってきましたが、今回は初のゲストスタイルでの開催となりました!(実はニシウラ以外の人による本ガイドをずっとやりたかった)

今回のテーマは「2017年のおすすめ本ベスト3!」(2016年12月1日~2017年11月30日刊の本が対象)ということで、そこにゲストのオススメ本紹介も加えてご紹介しました!

というわけで、ランキングのご紹介です!

3位『いつか別れる。でもそれは今日ではない』F著 KADOKAWA (2017/4/21)刊

著者のFさん初の書籍。

たまたま次の予定までの待ち合わせで本屋さんにいた時にタイトルに惹かれて手にとりました。

タイトルのネガティブな感じと、でも希望を感じさせる響きがうまいなぁと思って、最初の「憧れと好きの違いについて」を読んだのですが、冒頭のこの言葉にいきなり心つかまれました。

小学生の時、「先生のおすすめの本ってありますか」と彼女に訊ねると「あなたが私の好きな本を読んで、私の好きな言葉を覚えて、私が好きそうなことを話しても、あなたのことは好きなままだけど、大好きにはならないと思う」と、先生は笑った。

「だから、あなたは私の知らない本を読んでね」と。

こういうスタンスがとにかく好みです(笑)

ニシュランガイドの第1回で『ぼくは勉強ができない』を紹介したのですが、あの本に出合った高校生時代を思い出しました。

ずいぶん昔に別れた10代の自分と、久しぶりに再会したようなイメージです。

こういう厳しさのある愛情とか、孤独感のある美しさに惹かれるんですよね・・・

 

もう一つお気に入りのパート「色気と教養」からも、心つかまれた言葉をご紹介します。

その人が放つ色気の量と、その人が積み重ねた教養の量は、ぴたりと比例するのではないか

(本当に頭が良いと思う人は、)ただ、いつもの場所を一緒に散歩しているだけで、街が見違えて見えてくるような人だ。

そしてそれは、その人の教養のおかげだ。世界解釈のおかげだ。つまりその人が放つ、色気のおかげである。

「男の色気ってなんだ?」という話を飲みながらたまにするのですが、男同士だとさっぱりわからないし、女性に聞いてもだいたい「それはあんたのフェチでしょうよ!」って回答が返ってくるばかりで、今までは答えに至らなかったのです。

ようやく色気の答えに出合えた!

将来、娘に「何のために勉強しなきゃいけないの?」と聞かれたら「色気のある大人になるためだよ」と答えよう。

なんとも色気のある答えじゃないですか?

 

 

2位『夫のちんぽが入らない』こだま著 扶桑社 (2017/1/18)刊

こちらも著者のこだまさん初の著書。買ったのは3月ごろだったと思うのですが、すでにかなり話題になっていたことと、やはりタイトルのインパクトに惹かれて購入しました。

正直「チェックしておかないとなー」くらいの感覚で反射的に買っていたので、内容などは調べてもいませんでした。タイトルから勝手に軽い本だと思ってたので、お風呂の中で何回かに分けて読もうと思っていたのですが、2章から急に話の展開が変わり、ページを繰る手が止まらない。

「これはちゃんと読まなきゃ」と、あえて途中で止めて、翌日イッキ読みしました。

ご興味のある方はこれ以降の書評は読まずに、できれば僕と同じように「軽い」気持ちで読んで欲しいです。2章からの衝撃にもっていかれます。

僕もネタバレはしたくないので、ここではこれ以上書きませんが、最後に本の内容以外に「いいなぁ」と思ったエピソードをご紹介します。

本書のタイトルについてですが、「ちんぽ」と入ってる本はやはり手に取りにくい。書店さんとしても置きにくいと思います。しかし本書は「普通」という尺度に苦しんだ著者が発信する「普通じゃなくてもいいんじゃないか」というメッセージです。そんな「普通じゃなくてもいいんじゃない?」と世の中に問う本が「普通」の同調圧力に負けるのはおかしいと、タイトルについて編集者が社内の関係者たちとめちゃくちゃ戦ったのだそうです。

「このタイトルがいいんです。最高のちんぽにしましょう」と編集者に言われたとき、著者も「何があってもこの人に付いて行こうと決めた。」と書いてらっしゃいます。

著者と編集者の在り方はたくさんあるのですが、僕はこれが理想形の一つだと思っています。

特別枠『ブスの本懐』カレー沢 薫著 太田出版 (2016/11/17)刊

ここで一つ、特別枠の本をご紹介します。特別枠にした理由は2つです。まず1つ目は発売日が今回のニシュランガイドの設定と微妙にずれているから。

今回のランキングは2016年の12月~2017年11月刊の本で選んだのですが、本書は2016年11月刊で1ヶ月早かったんですね。この第二弾の『ブスのたしなみ』という本もあるのですが、こちらは2017年12月と1ヶ月遅いので、絶妙のズレ加減なのです。

そして2つ目の理由が重要なのですが、

この本、めちゃくちゃ面白いものの、読み終わった後に何にも残らないのです(笑)

著者自身も「奇遇だな、私も何を書いたか覚えていない」らしい。何と美しいおっしゃりようなのか。

 

・・・いちおう内容について触れると、本書のテーマはもちろんタイトルの通り「ブス」です。

「ブスに厳しいブス」であるカレー沢薫先生が、ブスについてあらゆる視点から鋭いコラムを書き続けていくという本。

「ブス」という兵器のごときデスワードを避けるのではなく、あえて必要以上に使って、最終的にブスがなんなのかさえわからなくしてしまおう、というのが狙いであり、結果的に「ブスとは何か」という答えが出ることはなく、さらに見失うという斬新なスタイル。読者も「ブス」とは何なのか?かえって分からなくなるでしょう。書いた本人がそうなったのだから間違いない、と(笑)

この本を紹介したときの(特に女性の)反応は様々で、爆笑する人もいれば、能面のような顔になる方もおり、かなり読者を選ぶ本だと思います。

悪口を言ってる「ブスヘイト本」、いやむしろ私のことを言われてる「私ヘイト本」と感じる人もいたりとか、かなり頻繁に登場する「元ネタが分かれば爆笑」という要素なども「解説されてもよくわからん」と感じる人がいて、反応が分かれる原因かもしれせん。個人的にはオタク過ぎないちょうど良い按配のパロディだと思うのですが。

ボク自身は副鼻腔炎の頭痛がひどくて何もする気になれない中、爆笑しながら読めたというすごいパワーを有する本であり、カレー沢先生の表現力に才能と憧れすら抱くので、文章を書く人にはぜひ一度読んでいただきたい本です。

本音を言うとこういう本をプロデュースして、ヒットさせてみたい。

「代表作は主にブスです」とかマジメな顔で言いたい、憧れます。

ブスの本懐の「それ以外で頼む」は個人的に今年一番笑った言葉なのだが

 

1位『君たちはどう生きるか 』吉野源三郎 著 マガジンハウス; 新装版 (2017/8/24)刊

今年の1位は文句なしに『君たちはどう生きるか』だと思いました。本書は新装版で、原本は1937年に刊行という戦前の本です。(80年前!)

池上彰さんが子供の頃に読んだということでも話題になった本ですね。漫画版と同時発売です。

本書は主人公であるコペル君(14歳)の学校での生活と、おじさんがコペル君のために書いてくれたノートでのやり取りという、ある種の対話形式で成り立っています。

「本当の思想とはなにか?」

「立派な人とはどういうものか?」

バカにされたクラスメイトを守るためにいじめっ子とケンカし、しかも先生に言い訳をしなかった「がっちん」や、いじめられた本人でありながら、いじめた相手をかばう「浦川君」の優しさと出会い、そして英雄的人物として「ナポレオン」の紹介から「立派な人になるための条件」についてコペル君に考えさせるよう物語は進みます。

これだけの「立派な人」の伏線を張っておいて、物語は佳境を迎えます。

主人公である「コペル君」は「立派な人」の条件を破るような、裏切り行為を友人たちに対して行ってしまうのです。

自分の行為を後悔し、ふさぎ込むコペル君に対し、おじさんはなんとアドバイスをしたか?

コペル君と呼ばずに「潤一君!」と本名で呼びかけ「そんな考え方をするのは、間違ってるぜ」とはっきり宣告したのはなぜなのか?

それはぜひ本書を読んでいただくとして、このシーンの後に登場するおじさんのノートから一部抜粋します。

王位を奪われた国王以外に、誰が、国王でないことを不幸に感じることがあろう。

これは人間の「後悔」こそが「偉大さ」の証だということなのです。自分の過ちを後悔するというのは、本来であれば自分は正しい道を選ぶ能力や、良心を持っていたはずなのに、そうできなかった。だから後悔するのだと。この精神を表しているのが「王位を奪われた国王以外に~」の一文です。

自分の過ちを認めることが一番つらい。しかし過ちをつらく感じるということの中にこそ、人間の立派さがあると言います。

本書では言葉の一つ一つに、強い力が宿っていると感じます。

はっきりと「そんな考え方は、間違っているぜ」と言い切れるのもそうです。今の時代の空気を考えると言いきらないように表現することが多いように思います。あ、僕のこれ(表現することが多いように思いますの部分)もそうだ。

強く言い切るのは、自分の中に明確で自信のある正義や価値観がなければできないことでしょう。見方を変えれば、自分の価値観の押し付けだからです。それでも、圧倒的に正しく力強く響くのは、やはりそこに真理があるからです。

それともう一つ、この本が戦前に書かれているということも大きいと思います。

戦前の人々は戦争や病など、今以上に「死」が近い環境にありました。そのせいか、戦前に書かれた本で今でも読み継がれている本は、くどくど婉曲な表現をしない、不要な忖度のない、清々しい覚悟の込められた言葉が多いと感じます。

ですので西浦としては意識して戦前の本を読むようにしています。自分の言葉の覚悟や重みを考えたいと最近思うので。

 

ちなみに本書の漫画版と小説版は微妙にラストが違います。僕としては小説版の方が好みでした。両方読んで、ぜひ見比べてみてください!

ゲストおすすめ『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』西野 亮廣著 幻冬舎 (2017/10/4)刊

最後にゲストである弁護士の倉重公太郎さんがおすすめしてくれた『革命のファンファーレ』です。

倉重さんは、半年6千円ほどの会員にもなっているそうで、西野さんがどういった人か?本書のどういった部分が面白いかをご紹介いただきました。

僕もこの本は読んだのですが、二人とも面白いと感じたところが全然違って楽しかったです。

左が倉重さん

僕は主に「セカンドクリエイター」の考え方や、コミュニティビジネスの本として非常に勉強になるなぁと思いながら読んだのですが、ゲストの倉重さんは本書の一部を紹介しながらご自身が世の中をどう捉えているか話されていました。最後が西野さんじゃなくて、なぜか「リトル本田」の話で〆たのにビックリしましたけども(笑)

この「ゲストに本のプレゼンをしてもらう」スタイルも非常に面白いので、今後も続けたいと思います。

最後に懇親会の様子を

ニシュランガイドは懇親会参加率がすごく高いのが嬉しい!
来年もよろしくお願いします。

帰省のお供に!「普通とは何か?」を考える2017年おすすめ本ベスト3+α【ニシュランvol.5レポート】

2016年の12月13日にはじめて開催したイベント「人生を豊かにする本5冊」から1年が経ち、ニシュランガイドも...

文章執筆に大切なことは何でしょうか。
私の場合は、とにかく「書き始めて、書き続け、書き終わる」ということだと考えています。
まずは頭の中から外に出す、という作業に全力を注ぎ、書き終えてから推敲を繰り返します。
しかし残念なことに、これだけでは文章は上達しないと常々感じています。
考えていることを確実に伝えるためには技術や知識が必要で、常に勉強し続けなければなりません。
そんな「文章執筆」に役立つマニュアルがあるのなら、ぜひ手に入れたいものです。

そこで今回は、文章執筆の助けになりそうな、野口悠紀雄氏による『「超」文章法 伝えたいことをどう書くか』を紹介します。
文章の構成や、推敲などについて参考になる内容が掲載されている書籍です。

どんな本なのか

本書は、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授である、野口悠紀雄氏によるものです。
野口氏は1940年生まれ、東京大学工学部卒業。
文章を書く機会が山のようにある著者は、ためになり、面白くてわかりやすい文章を書く努力を続けているとのこと。
この書籍は、そんな著者が努力の過程で学んできたことがまとめられています。
対象としている「文章」とは、小説などの文芸作品ではなく、論文や解説文、批評など「論述文」と呼ばれる文章です。
しかし文章作成の基本について記載されていることから、すべてのかたにとって有益な内容です。

メッセージの重要性

第1章では、読者に伝えたいメッセージを明確化することの重要性について記されています。
このメッセージについて、以下に重要な部分を引用します。

ある命題を「メッセージ」と言えるかどうかは、どのように判断できるか?
第一の条件は、「ひとことで言えること」だ。
この規定は、単なる外形基準であり、内容とは関係がないと思われるかもしれない。
しかし、私の経験から言うと、これこそが最も重要な条件である。

(12ページ 第1章 メッセージこそ重要だ より引用)

さらにメッセージが見つかれば、どうしても伝えたい衝動に駆られるはずだとも述べています。
確かに、伝えたいことが明確ではない文章は、読んでいても内容が曖昧なものが少なくありません。
論述文を書く際は、まず、このメッセージを探してみると良さそうです。

文章に化粧をする

さらに本書では、推敲について非常に細かい説明があり、章の終わりに分かりやすくまとめられているため引用します。

第6章のまとめ
1 形式面のチェック
(1)タイトルは、内容を適切に表すものにする。
(2)章・節・パラグラフの区切りを適切にし、小見出しを内容を表すものにする。
(3)誤字脱字を根絶する。とくに、名前の誤字に注意。
(4)読点を適切に打つ。
(5)漢字・ひらがな・カタカナの比率を適正化する。
(6)表記と用語を統一する。
2 表現のチェック
(1)削れるだけ削る。
(2)類似表現を避ける。
(3)語尾の単調化を避ける。語尾で逃げない。
(4)曖昧接続の「が」の多用を避ける。
(5)使い古された表現、陳腐な表現、不快感を伴う表現、品位を下げる表現などを避ける。
(225ページ 第6章 化粧する(2)-100回でも推敲する より引用)

文章を書いたあと、実際に上記の項目についてチェックしてみると、修正すべき部分が明確になることでしょう。
推敲に関する項目は決して少なくはありませんが、読みやすく正しい文章を書くためには、いずれも重要なことばかりです。
「文章を書くのが苦手」
「文章が読みづらいと言われる」
というかたには、特に読点や語尾に関する項目を読むことをおすすめします。
なぜなら、読みづらい文章は、大抵の場合、読点の位置が不適切だったり、語尾が単調だったりするからです。

文章執筆のマニュアル

さらに、文章を執筆する際には、推敲に限らず、さまざまな部分について注意が必要であることは言うまでもありません。

  • メッセージ
  • 構成
  • 説得力
  • 推敲

いずれの項目も、文章執筆においては重要となります。
本書では、そういった項目それぞれの注意点について、いずれも丁寧に説明されています。
章の「まとめ」は、第6章以外にもそれぞれ用意されています。
時間がないときには、各章ごとに設けられた「まとめ」を読み返すだけでも有益となるに違いありません。

本書は小説などの引用が多いこともあって、文章を書き慣れている人以外にも分かりやすく、楽しく読める内容です。
ビジネス文書や論文だけでなく、自分史やエッセイなどを書きたいと考えている人にもおすすめできる本です。

終わりに

文章は、漠然と書き続けているだけでは、なかなか上達が難しいものです。
しかしチェックするべき項目が明確になっていれば、
「どこを直すべきか」
「どこを削るべきか」
も明確になり、ぐっと書きやすくなるに違いありません。
推敲や構成についても、手順に沿って書くことが出来れば、かなり楽に感じるはずです。

文章執筆のマニュアルを探しているならば、ぜひ一度、本書に目を通してみてはいかがでしょうか。
(文:朔)

【書評】「超」文章法 伝えたいことをどう書くか【文章執筆の極意とは】

文章執筆に大切なことは何でしょうか。 私の場合は、とにかく「書き始めて、書き続け、書き終わる」ということだと考...

読書をするとき、私が最も気にするのは『時間』です。
何故なら、どんな本であっても最初に読むときは中断せずに読みきりたいからです。
もし、1冊にかかる時間を短縮することが出来れば、今よりも時間を効率よく使えることでしょう。
今回は、そんな読書に関する書籍、【1冊20分、読まずに「わかる!」すごい読書術】を紹介します。
読書にかかる時間の短縮だけでなく、効率よく内容を記憶し、活用する秘訣を知ることが出来る本となっています。

どんな本なのか

本書は、レゾナンスリーディング開発者である、渡邊康弘氏によるものです。
渡邊康弘氏は、現在は、企業のコンサルティングや、地域活性に関わる取り組みを行っています。
元々は読書嫌いだったという著者は、現在、年間500冊以上のビジネス洋書を読破しているとのこと。
本書で紹介されているレゾナンスリーディングでは、特に変わった訓練をする必要がありません。
簡単な手順で実践出来るレゾナンスリーディングについて、分かりやすく説明されています。
そのため、効率よく読書をしたいと考えている人に役立つ本となっています。

レゾナンスリーディングとは

「レゾナンス」とは、「共鳴」「共振」を意味する言葉です。
本書には、この「レゾナンスリーディング」について、以下のような説明があります。

—–
レゾナンスリーディングは、(次のページにあるような)マップを描きながら、本とレゾナンス(共鳴)し、著者との対話をしながら、短時間で自分の欲しい情報を得られる読書方法です。
しかも、どんなジャンルの本でもOKです。ビジネス書、小説、専門書、海外の書物、電子書籍、レポート。文書であれば、何にでも活用することができます。
(36ページ 1章 なぜ、最初から最後まで読まなくても「わかる!」のか? より引用)
—–

レゾナンスリーディングをするためには、レゾナンスマップを作成します。(95ページ図参照)

※特別に著者と出版社から許可を得て、スキャン画像を使用させていただいております。

最初に準備として、レゾナンスマップに、

  • 目的
  • ページ数
  • 著者の名前、似顔絵
  • 著者が自分にメッセージを送るとしたら、どんな内容
  • 著者が本を書いた理由

を記入します。

そのあとに行う手順を、以下に抜粋します。

  1. 本をぱらぱらめくり、情報を脳にダウンロードする
  2. 本のエネルギーを感じ取り、3分割したマップに曲線を描く
  3. 曲線の気になる箇所に↑を6~8箇所つける
  4. ↑をつけた場所のページ数を予測して記入する
  5. ↑をつけた場所の優先順位を記入する
  6. 優先順位順に、見開きでページを眺める
  7. 読まずに眺めたページから、目に飛び込んできた言葉を3~4語抜き出してマップにメモする
  8. マップを眺めて、気付いたり、気になったりした部分を見つける
  9. 気になった部分を読む
  10. 本から得たアイデアを使用して実際にしてみたい行動を書きだす
  11. 行動計画にタイトルをつける

全ての記載が終われば、レゾナンスマップの完成です。(108ページ図参照)

※特別に著者と出版社から許可を得て、スキャン画像を使用させていただいております。

紙1枚を使用するだけで、読書にかかる時間を20分に短縮することが出来るのが、レゾナンスリーディングの大きな魅力です。

アウトプットして記憶に残す

さらに本書では、読書した内容を記憶に残すために、効果的な方法が記載されています。
それが『アウトプット』です。
アウトプットは、以下のようにして行います。

  1. 余裕や、抜けの間隔を持つ
    「覚えなくてはならない」「忘れたくない」というようなプレッシャーやストレスがあると、心の余裕がなくなります。
    それによって、逆に学習能力が低下するおそれがあるため、本書ではアウトプットの際の力の抜き具合が重要だとしています。
  2. 少しでもアウトプットをする
    具体的なアウトプットについては、レゾナンスリーディングを受講した方が実践している方法を、本書から引用します。

—–

・誰かに本の内容を話してみる
・写メで表紙とマップを撮って、SNSで一言コメントする
・本に挟まっていた愛読者ハガキに感想をかいて送る
・ブログで簡単に紹介する
・描いたレゾナンスマップをただ見返してみる
・気になった部分を書き写してみる
・本に書いてあったことをさっそく実践してみる
・パラパラしていつもより早く寝る

(130ページ 3章 どこでもサクッと読めて、内容も忘れないから読書習慣が身につく より引用)

—–

また、内容を印象に残すためには、アウトプットに他者からのフィードバックがあるものが効果的だとしています。
確かに、自分が発信した内容に誰かが反応してくれた場合、記憶に残りやすいものです。
読んだ本の内容を忘れたくない場合、確かに、アウトプットは有効な方法の1つであると言えそうです。

成功前夜の人がするワーク

そして5章では、「読書で成果を出す人、読んだだけで終わる人」として、読書から成果を上げる方法が記されています。
その中でも最も興味深いのが「成功前夜の人が必ずするワーク」です。
これは、現在の年齢に「3」や「10」を足した未来を妄想して書きだす、というものです。
誰と一緒にいて、どこで、いつ、何を、なぜ、どのようにしているか、を明確に書き出します。
自分が将来どうなりたいかをはっきりさせることにより、何をすべきかを計画し、実行するわけです。
漠然と未来を考えるよりも、実に現実的なワークとなっています。

終わりに

本書の冒頭には、レゾナンスリーディングを実践している人々の声が掲載されています。
その中でも印象的な感想が「著者と対等に、本に引きずり込まれずに読書が出来るようになった」という内容です。
著者の意見に流されずに本を読んだ上で内容を記憶に残して活用することが出来れば、本を読むのがさらに楽しくなりそうです。
多くの人に活用されているレゾナンスリーディング、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

(文:朔)
1冊20分、読まずに「わかる! 」すごい読書術

【書評】1冊20分、読まずに「わかる!」すごい読書術【読書で成果を出す、レゾナンスリーディング】

読書をするとき、私が最も気にするのは『時間』です。 何故なら、どんな本であっても最初に読むときは中断せずに読み...

インターネットの普及による情報の氾濫。
その中でも、ときどき、私たちは目の覚めるような「斬新なアイデア」に出会うことがあります。
そのような素晴らしいアイデアは一体どのようにして生み出されているのでしょうか。

今回紹介する「アイデアのヒント」は、そんな「斬新なアイデア」の生みだし方を手ほどきしてくれる本です。
日常的にアイデアを出す必要のある人が、どのようにして新しいアイデアを生み出しているかを知ることが出来ます。

どんな本なのか

本書は、アメリカの大手広告代理店で数多くメジャー企業の広告を担当した、ジャック・フォスター氏によるものです。
スズキ、マツダ、ユニバーサルスタジオなどの広告を生み出した著者によって、分かりやすく「アイデアのヒント」がまとめられています。
本書に挙げられているアイデアのひらめき方は、広告に携わる人以外にも、有益なものとなっています。
特に「アイデアを出すのが苦手」という人におすすめしたい本です。

アイデアとは何か

仕事でも日常生活でも、私たちは時々「アイデアを出さなければならない」という状況に陥ります。
この「アイデア」とは、そもそもどのようなものなのでしょうか。
その問いの答えとして著者が気に入っているとする説明が、
「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」
というものです。
これは名著「アイデアの作り方」の著者ジェームス・ウェブ・ヤングによるもので、2つの理由から、著者はこの説明を気に入っているとしています。

まずは1つめの理由です。

わたしがこの説明を特に気に入っているのには、二つの理由がある。
第一に、ここにはアイデアを得る方法が明示されている。
アイデアを手に入れるのは、新しい料理のレシピを作るようなものだと教えてくれているのだ。
すでに知っている材料を、これまでとは違った方法で組み合わせるだけ。
アイデアを得るというのは、こんなに単純なことなのだ。
(27ページ 第1章 アイデアって何だろう より引用)

そしてさらに、2つめの理由を次のように述べています。

わたしがヤングの説明を気に入っている第二の理由は、アイデアを得るためのカギだとわたし自身が確信していること、つまり「材料を組み合わせる」という点をずばり突いているからだ。実のところ、わたしがこれまでに読んだアイデアについての本はすべて、組み合わせる、関係づける、並べる、統合する、結合する、といったことに触れていた。
(28ページ 第1章 アイデアって何だろう より引用)

ヤングと著者の説明によると、アイデアを生むために大切なのは、組み合わせの問題と言えそうです。
「アイデアとはゼロから作りだすものではない」と考えるだけで少し気が楽になるのは、きっと私だけではないでしょう。

既存の要素を集める方法

そして著者は、アイデアを出すため必要な「既存の要素」の集め方として、次の2つを挙げています。

  1. 型にはまった生活から抜け出そう
  2. 「見る」ことを学ぼう

新しい情報を得るためには、決まりきった行動から自力で抜け出し、意識して様々なものに目を向けなければならないと本書では述べられています。
そのためには、まず、これまでにしたことがないこと、嫌いなこと、苦手なことをすることで、膠着状態から抜け出せるのだとしています。
さらに既存の要素を集めるためには、漠然と「見る」のではなく、意識して「見る」ことが重要なようです。
そのために、毎日「何か」を見て、ノートなどに記録しておくことを著者は勧めています。

確かに、普段と違う行動を取ると、見慣れたものに対しても思わぬ発見をすることがあります。
それを記録することが、既存の要素を集めることにつながり、アイデアを生むヒントにつなげることが出来るようです。

アイデアが浮かんだあとは

せっかく生み出したのなら、やはりそのアイデアは何かに活かしたいものです。
第14章では、

  • いま始めよう
  • 本気になろう
  • 締め切りを作ろう
  • やるべきことをリストアップしよう
  • アイデアを買ってくれる人がいないなら自分で売り出そう

など、アイデアが浮かんだあとの行動についてのアドバイスが多数掲載されています。

「何もしないのはアイデアがないのと同じ」だと著者は述べています。
確かに、誰にも伝えず、何も変えないのであれば、アイデアを生み出す必要があるとは言えないでしょう。
そして思いついたアイデアを活かすことは、また次のアイデアを生む活力となってくれるかもしれません。

終わりに

アイデアのヒントを手に入れるためには、決まり切った生活から抜け出し、注意深く周囲を見て、それらを根気よく組み合わせていく必要がありそうです。
行動自体の難易度は高くないようですが、日々それを継続していくということは少し難しいようにも感じます。
しかし本書の内容どおり、小さな積み重ねを続けることによって斬新なアイデアを手に入れることが出来るなら、ぜひ試してみたいものです。

(文:朔)

【書評】アイデアのヒント【斬新なアイデアの生みだし方】

インターネットの普及による情報の氾濫。 その中でも、ときどき、私たちは目の覚めるような「斬新なアイデア」に出会...

日常生活において、誰かに何かを依頼することは少なくありません。
しかし、依頼を受けてもらえるかどうかは相手次第で、内容や、相手の機嫌、状況などによって返事は変わります。
そんな相手への「お願い」の成功率が上がる「伝え方」があるなら、知りたいとは思いませんか。
今回は、そんな「伝え方の技術」が詰め込まれた、【伝え方が9割】を紹介します。
読んで納得の情報が満載の良書となっています。

どんな本なのか

本書は、コピーライターとして国内外で51のアワードを獲得し、作詞家としても活躍する佐々木圭一氏によるものです。
もともと「伝えること」が得意ではなかった著者は、コピーライターとして苦戦しつつも「伝え方」の技術を発見。
本書には、その過程や、発見した技術が、ありのままに綴られています。
紹介されている「伝え方の技術」は、決して複雑なものではないことから、訓練次第で誰でも身につけることが出来るでしょう。
「人の感情を動かすエネルギーのある強いコトバ」を使いこなすために、とても役立つ本となっています。

ノーをイエスに変える技術とは

第二章で、著者は「コトバには困難を逆転させるチカラ」があるとしています。
それは伝え方次第で、相手の気持ちを「ノー」から「イエス」に変えることが出来るためです。
そのために、著者は第2章で、3つのステップと、7つの切り口を紹介しています。

まず3つのステップとは、

  • 頭の中を、そのままコトバにしない
  • 相手の頭の中を想像する
  • 自分のお願いと相手の願望とを一致させる

というものです。

さらに切り口は、

  1. 「相手の好きなこと」相手の好きなことでコトバを作る
  2. 「嫌いなこと回避」相手の嫌いなことを回避するコトバを作る
  3. 「選択の自由」相手の好きなことを並べて選択できるようにする
  4. 「認められたい欲」相手の「認められたい欲」を満たす
  5. 「あなた限定」相手限定であることを伝える
  6. 「チームワーク化」相手と一緒に動く
  7. 「感謝」相手への感謝を伝える

の7つです。

いったん依頼から気持ちを離し、相手の頭の中を想像した上で、適切な切り口を使うのです。
それにより、ノーがイエスに変わる可能性が高くなる、としています。

コトバエネルギーの生みだし方

相手の気持ちを動かすエネルギーのある強いコトバ、その生みだし方の分かりやすい例が、第3章に掲載されています。

強いコトバをつくるのに必要な、「コトバエネルギー」をどう生み出すか?
その方法は、ジェットコースターの原理と同じです。
コトバに高低差をつけてあげれば、エネルギーは生まれるのです。
例えば、
「あなたが好き」
より
「嫌いになりたいのに、あなたが好き」
のほうが高低差があります。
高低差とは、そのコトバを見る人、聞く人にとって心を動かすエネルギーです。
ジェットコースターと同じで、高低差があればあるほど、人はぐっとくるのです。
(122ページ 第3章「強いコトバ」を作る技術 より引用)

この「嫌いになりたいのに、あなたが好き」という文章に使用されているのは、意識して正反対の言葉を使用する「ギャップ法」という技術です。
著者は、強いギャップを持つ言葉を使うことにより、「好き」という言葉に強いエネルギーが生まれるのだとしています。
確かに、
「嫌いになりたいのに、あなたが好き」
と言われたら、強く心に残るに違いありません。

同じ意味の文章であっても、伝え方ひとつで、これだけ印象が変わるのだから不思議です。
相手への告白に限らず、効果的な伝え方として覚えておきたい技術です。

デジタル文字の冷たさを解消する

そして本書で最も日常的に使えそうなのが、メールに関する技術です。
顔の見えないやりとりであるメールは、選ぶ文章によっては、相手に冷たい印象を与えがちなものです。
しかし本書にある以下の技術を使えば、相手に与える印象は違ってきそうです。

あなたのメールは、あなたが思っている以上に、相手に冷たく伝わっていることを知りましょう。
では、具体的にどうすればいいかです。
感情がそぎ落とされるぶん、コトバで感情を30%増しにするのです。
これで、手書きと同じレベルになります。具体的には、語尾です。語尾に感情を加えるのです。
(197ページ 第3章「強いコトバ」を作る技術 より引用)

喜びや感動を、少しオーバーなほどに強く表わすことで、文章から冷たさを消すことが出来る、と著者は述べています。
これもまた、日常に取り入れやすい「伝え方の技術」であると言えるでしょう。

終わりに

「相手の心を動かす強いエネルギーを持った言葉」を作りだすことが出来れば、毎日は格段に楽しくなることでしょう。
この「伝え方の技術」は、仕事だけでなく、プライベートでも大きく役立ちそうです。
もちろん訓練なしで、いきなり上手な伝え方が出来るようになるものではないでしょう。
まずは毎日の生活に、本書の「伝え方の技術」を取り入れて、大事な時にうまく使えるよう訓練したいものです。

(文:朔)

【書評】伝え方が9割【人生を変える、強いコトバをつくる技術とは】

日常生活において、誰かに何かを依頼することは少なくありません。 しかし、依頼を受けてもらえるかどうかは相手次第...

「自分の書いた文章で、他人を思い通りに動かす

もしもそんなことが出来たなら、きっと人生が大きく変わるに違いありません。

  • ブログで商品説明をして商品を買ってもらい、アフィリエイト収入を得る
  • 文章を読んだ人からの信頼を得る
  • 気になる異性の気持ちを掴む

ちょっと考えただけでも、様々な可能性が思い浮かびます。

今回は、そんな「文章術」を題材とした、「人を操る禁断の文章術」を紹介します。
大きな話題となった「メンタリズム」を取り入れた文章の魅力、味わってみてはいかがでしょうか。

どんな本なのか

本書の著者は、科学とロジックで超常現象を再現するという「メンタリズム」で話題となった、メンタリストのDaiGo氏です。

幼少期に8年間にわたるいじめを受けていた著者は、たったひとつの行動で周囲を一変させ、それがきっかけで、「自分の行動一つで世界は簡単に変えられる」と考えるようになった、としています。

そんな著者が「文章で人を操る」方法を書いたのが、この「人を操る禁断の文章術(メンタリズム)です。

相手に読まれる文章や、相手の心を動かす言葉選びなどが丁寧に説明されているのが特徴で、ビジネスにもプライベートにも応用のきく、すべての人におすすめの本となっています。

人を操る文章の3つの原則

まずは本書に登場する、最も簡単ですぐに実践できそうな「人を操る文章の3つの原則」を紹介します。
それは、

  • 原則1 あれこれ書かない
  • 原則2 きれいに書かない
  • 原則3 自分で書かない

というもの。

なぜ「書かない」ことで人を操ることができるのかを、著者は次のように説明しています。

 

人は、受け取った情報が足りないときは想像や予測で判断する習性があります。
では、この想像や予測が、何に基づいているのかというと、その人の知識と体験、つまり記憶です。
記憶に残りやすいものは、強い感情を伴う記憶、例えば自分にとって好ましいことや望んでいること。
つまり、文章を書くときに、あえて情報量を少なくすることで、読み手の想像力を利用することができるのです。
これがメンタリズム文章術の一番の特徴です。
(56ページ「第2章「書かない」3原則で人を操る」より引用)

 

文章を書くときは、誰でも、どうしても正しい情報をたくさん詰め込みたくなるものです。

しかし、本書によると、それが必ずしも良い方向に作用するとは限らないようです。
「文章を書いても、相手を思うように動かせない」そんなふうに感じるときは、ぜひ実践してみたい文章術です。

もしかしたら、相手の想像力を利用して、思うように行動させることができるかもしれません。

デメリットを利用して、信頼を勝ち取る

大抵の物事には、メリットとデメリットがあり、何かをアピールする場合、一般的にはメリットだけを並べたくなるものです。

しかし本書では効果的な手法として、「メリットとデメリットを両方とも伝える」両面提示というものが紹介されています。

両面提示を行う上で重要なのは、ネガティブな情報を先に提示したあとで、ポジティブな情報を伝えるという順序です。
最後にネガティブな話を持ってくると、どうしても相手の心に後ろ向きな印象が強く残ってしまいます。
それではいくらメリットを盛り込んでも、心は動きません。
(134ページ「第3章「人を動かす7つの引き金で、何を書けばいいかもう迷わない」より引用)

デメリットを正直に伝えることで相手の信頼を得て、ポジティブな印象を残す。こちらも、「書かない」3原則同様、使えそうな手法です。

ピンチを、文章でチャンスに変える

さらにもうひとつ、本書には、すぐに実践できそうな文章術があります。

それは、文章にメリハリをつける「上げて、下げて、また上げる」というものです。

こちらも手順は簡単です。

  1. ポジティブに書きだす(上げる)
  2. ネガティブな情報を入れて文章を一転させ、文章に谷間を作る(下げる)
  3. ネガティブな情報をひっくり返す内容を書き、ポジティブに締めくくる(上げる)

いかがでしょうか。この文章術、難易度としては、それほど高くないものの、ネガティブな情報を相手に伝えたいときなどに効果を発揮してくれそうです。

著者は、「相手の立場に合わせてストーリーを描き、文章にメリハリをつけることで、ピンチをチャンスに変えることができる」としています。

不利な状況を変えたいとき、きっと、この文章術は使えるに違いありません。

終わりに

文章を書くとき、私たちは、様々な情報をいかに綺麗にまとめるか、に終始してしまうことがありますが、それでは読み手側の想像力をかきたてることは難しいようです。

本書に掲載された文章術を参考に、「書くべきこと」「相手の想像を利用すべきこと」についてしっかり考えれば、人を惹きつける魅力ある文章を書くことが出来そうです。

人を操り、思うままに行動させてしまうこの驚異の文章術、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

【書評】人を操る禁断の文章術【文章で、相手を思うままに動かす技術を知りたい人へ!】

「自分の書いた文章で、他人を思い通りに動かす」 もしもそんなことが出来たなら、きっと人生が大きく変わるに違いあ...

「読書が好き」と話すと、なぜか「ベストセラーは読んでいるはず」として、その話題を振られることがあります。
しかし私の場合、すべてのベストセラーを読んでいるわけではありませんし、読んだとしても記憶に残っているとは限りません。
そんなとき、はっきりと「読んでいません」と答えると、「なぜ読んでいないのか」という空気が漂うことがあります。
すべての本を読んでいる人ばかりではないはずなのですが、不思議なものです。
趣味を聞かれて「読書」と答える人ならば、もしかしたら同じような状況に陥った経験があるのではないでしょうか。

今回は、そんな状況のときの助けとなりそうな本、『読んでいない本について堂々と語る方法』を紹介します。
著名な本の内容を引用しながら進む本書、実に面白い内容となっています。

どんな本なのか

この『読んでいない本について堂々と語る方法』は、2007年にフランスで出版されベストセラーとなり、多くの新聞や雑誌で取り上げられました。
著者は、パリ第八大学教授で、精神分析家のピエール・バイヤールです。
本書には「未読の諸段階」と「状況」に応じて「読んだことのない本について語る方法」が記されています。
そして著者は「読んだことのない本について語る」ことにより「創造的読書」ができるとしています。
あまり読書をしない人にも、読書好きな人にもおすすめできる、興味深い本となっています。

読書に関する三つの規範

読んでいない本について語るのは難しく、叶うなら、なるべく避けたい状況です。
もちろんそういう経験もゼロではありませんが、できればそのことを他人に知られたくありません。
そう感じる理由として、著者は、以下のように記しています。

<読まずにコメントする>という経験について語ることは、たしかに一定の勇気を要することである。
本を読まないことを称揚するテクストがほとんど見当たらないのは理由のないことではない。
読書をめぐっては、暗然たる強制力をもつ規範がいくつもあって、それが私がここで扱おうとしている問題に正面から取り組むことをむずかしくしているのである。なかでも以下の三つの規範は決定的である
(4ページ「序」より引用)

ここで言う三つの規範とは、

  1. 読書義務(読書は神聖なものとみなされており、神聖とされる本を読んでいないことは許されない)
  2. 通読義務(本は最初から最後まで読まなくてはならない
  3. 本について語ることに関する規範(本について正確に語るためには、その本を読んでいなければならない)

というものです。
普段意識したことはありませんでしたが、確かに、これらは「暗黙の了解」として存在するように感じます。
本書は、そんな「暗黙の了解」を破ることによって生じる「やましさ」を軽減し、読んでいない本について語ることを正当化してくれます。

未読の諸段階と、その理由

本書は、以下のような構成になっています。
—–
Ⅰ未読の諸段階

  1. ぜんぜん読んだことのない本
  2. ざっと読んだ(流し読みをした)ことがある本
  3. 人から聞いたことがある本
  4. 読んだことはあるが忘れてしまった本

Ⅱどんな状況でコメントするのか

  1. 大勢の人の前で
  2. 教師の面前で
  3. 作家を前にして
  4. 愛する人の前で

Ⅲ心がまえ

  1. 気後れしない
  2. 自分の考えを押しつける
  3. 本をでっち上げる
  4. 自分自身について語る

—–
読み進めるうちに、「その本が未読である理由」にも様々なものがある、ということに気付きます。
一般的な理由として考えられるのは、

  • タイトルや内容に興味を持てない
  • 読みたいが時間がなくて後回しになっている
  • 理由のない読まず嫌い

などです。
この中でも、読まず嫌いによって未読である本については、語るのが非常に難しそうです。
しかし本書を読んでいるうちに、たとえどんな未読の本であっても語ることが可能だという気持ちになるのです。

読んでいない本について語るために必要なこと

では、実際に「読んでいない本について語る」ために必要なことを見てみましょう。
現実的に使えそうなのが、Ⅲの見出しに記載されている「心がまえ」、

  1. 気後れしない
  2. 自分の考えを押しつける
  3. 本をでっち上げる
  4. 自分自身について語る

です。
これならば、本を隅から隅まで熟読しなくても、内容については触れず、読んでいない本について語ることができそうです。

そして本書の結びでは、読んでいない本について語ることは、

  • 話している相手の反応に注意を払う
  • 作品の本質を探る

自分の話により相手の共感を得る
などの必要があることから、「まぎれもない創造の活動」であると述べています。
そう考えると、日常的に文章を書く人にとっては、読んでいない本について語ることは「作品を作る」上での良い訓練になりそうです。

終わりに

数々の裏付けをもとに、本書は、「読んでいない本について語ることは、決して悪いことではない」と私たちに教えてくれます。
本書を読むことで、きっと、読んでいない本について語る罪悪感から解放されることでしょう。
そして、創造活動の一環として、未読の本について語ってみたいという欲求に駆られるに違いありません。

(文:朔)

本の出版をお考えの方へ

【書評】読んでいない本について堂々と語る方法【未読の本について語る罪悪感からの解放】

「読書が好き」と話すと、なぜか「ベストセラーは読んでいるはず」として、その話題を振られることがあります。 しか...

「自分の書いた本がベストセラーになる」

なんとも魅惑的な響きです。
もしもベストセラーを世に送り出すことができたら、想像するだけで素晴らしいことですね。

世の中には数えきれないほどの本がありますが、その全てがベストセラーになるわけではありません。
しかし、その一方で、次から次にベストセラーを生む作家もいます。
これには何か理由があるのでしょうか。
今回は、そんな疑問を解き明かしてくれる本、

ベストセラーコード 「売れる文章」を見きわめる驚異のアルゴリズム
を紹介します。

どんな本なのか

ベストセラーコード 「売れる文章」を見きわめる驚異のアルゴリズム』は、フリージャーナリストのジョディ・アーチャーと、テキスト・マイニングの第一人者として知られるネブラスカ大学英文学準教授マシュー・ジョッカーズによる書籍です。
コンピューター・モデルに原稿を読ませヒットした作品の特徴を調べた結果を、本書により知ることができます。
調査対象は、

  • 使用する単語
  • タイトル
  • プロット

など多岐に渡り、日本語で本を書く際にも活かすことができそうな内容となっています。
「いつかベストセラーを世に送り出したい」そんな夢を持つかたに、ぜひおすすめしたい本です。

ベストセラーを書くためのヒント

第1章には、まず、本書を読む上での注意点が記されているため、以下に引用します。

本書を一度、あるいは二度読めばベストセラー小説が書けるようになる、というつもりは毛頭ない、これはハウツーの本ではないからだ。
たしかに、ベストセラー小説を書きたい人にとっては見逃せないだろうと思うヒントが本書のなかにはたくさんあるし、もし自分がその立場だったら、編集者に原稿を渡すまえにかならずコンピューターで分析するようになるだろう。しかし本書の特徴のひとつは、書くスキルは教えることはできないとする昔からの見解に新しい視点を加えたところにある。
(44ページ 第1章ベストセラーメーター ―テキスト・マイニングは出版を変えるか より引用)

残念ながら、読んだだけで簡単にベストセラー小説が書けるようになるわけではなさそうですが、読み進めていくと実際に使えそうなヒントだらけだということが良く分かります。

本書は翻訳されたものであり、調査の対象になっているのは、スティーブン・キングやダン・ブラウンなど海外の作家のみです。
そのため単語自体については日本語に活かすことはできませんが、それ以外は見逃せないヒントだらけです。

ベストセラーが持つ共通のパターン

コンピューターは80パーセント以上の確率で「その本がベストセラーになるか」を当てることができるようです。
これはつまり、ベストセラーとなる本には法則性があるということを意味していると考えられます。
そして、ベストセラー作家と呼ばれる人たちは、それぞれの著作の中で、無意識にヒットの条件を満たしているということになります。
そこで、本書で取り上げられているベストセラーの特徴から、「タイトル」について見ていきましょう。

小説などを書く際に、タイトルは非常に重要であり、本書では「ときには1000万ドルの価値がある」としています。
そしてベストセラーのタイトルには、以下のような種類があると述べています。

  1. 場所を表すタイトル
    物語が展開する『場所』がタイトルとなっている
    例:「シャッター・アイランド」
  2. 出来事を表すタイトル
    その出来事がプロットの中心になっている
    例:「巨人たちの落日」
  3. 物を表すタイトル
    何かを特定する言葉が加わって特定の物を表す
    例:「ダ・ヴィンチ・コード」
  4. 読者に疑問を持たせるタイトル
    平易な単語を2つ並べ、疑問を持たせる
    例:「真夜中の記憶」
  5. 単語1つのタイトル
    例:「法律事務所」

効果的なタイトルを付けて、読者の想像をかきたてることは重要です。
著作のタイトルを考える際には、参考にしてみてはいかがでしょうか。

ベストセラーを解析する

もちろんタイトルだけ良くても、最後まで読んでもらえるとは限りません。
書き出し、プロット、登場人物など、物語を魅力的にするために必要な要素は多数あります。
それらの選びかたや、キャラクター設定などについても本書では言及されています。
どんな登場人物が、どういう進行で、何をすれば読者を引きつけ、リアリズムを出すことができるのか。
創作に行き詰ったら、様々な角度からベストセラーを解析した本書を繰り返し読めば、ヒントが見つかるかもしれません。

さらに、本書を楽しむことができるのは、自ら創作をする人ばかりではありません。
読書好きのかたにはおなじみの作家が多数登場するため、好んで海外の文学作品を読まれるかたにもおすすめです。

終わりに

本書によると、ウィリアム・ゴールディングによる「蠅の王」は、出版社に「21回断られた」のだそうです。
それがベストセラーとなるなんて、実に夢のある話です。

もしも温めているストーリーがあるのなら、ぜひ、この『ベストセラーコード「売れる文章」を見きわめる驚異のアルゴリズム』を参考にしてみてはいかがでしょうか。

【書評】ベストセラーコード【売れる作品を書くヒント】

「自分の書いた本がベストセラーになる」 なんとも魅惑的な響きです。 もしもベストセラーを世に送り出すことができ...

日常的に日本語を使っているにも関わらず、文章を書くのが苦手という人が多いように感じます。
子供のころから国語の授業を受けているはずなのに、いったい何故、このような現象が起こるのでしょうか。
そんな疑問も、【人の心を動かす文章術】を読めば、すっきりです。
さらに、本書では、多くの人が苦手とする「文章の書き方」について、具体例をあげながら、しっかり教えてくれます。
文章を書くのが苦手な方や、文章力を高めたい方に強くおすすめしたい本となっています。

 

どんな本なのか

「私ほど下手な文章を大量に、しかもじっくり読み、たくさん添削指導したものはいないだろう」と自負する著者は、少論文指導の第一人者、樋口裕一氏です。
樋口氏は、通信添削指導による作文・小論文塾「白藍塾」を主宰し、独自の文章指導を行っています。
幅広い対象に向けた本となっているため、文章を書くのが苦手な人だけでなく、文章力を高めたい人にも参考となる1冊です。

間違いだらけの作文教育

作文、小論文などを書く際に、「どうやって書いたら良いのか分からない」と、苦戦した経験のある人は多いことでしょう。
『第1章 文章を書くのはテクニックである』にある「間違いだらけの作文教育」という部分を読むと、その理由が良く分かります。
私たちは、国語の授業で、漢字の読み書き、音読、読解などについては、題材を変えて繰り返し繰り返し習います。
ところが本書にある通り、私たちは、文章の書き方は、ほとんど習っていないのです。

現在の学校では、ほとんど文章教育がなされていない。
学校行事が終わると、どのように書くべきかの指導もろくになされないまま、「遠足」「運動会」といった作文の課題が出される。
夏休みには本をあてがわれて、これまた、ろくに書き方を教わらないまま読書感想文の宿題が課される。
そして、ときには「交通安全週間」「環境のだいじさ」といった作文コンクールの文を書かされることになる。
こうして、数えきれないほどの文章嫌い、読書嫌いが生み出されてきた。
(28ページ「第1章 文章を書くのはテクニックである」より引用)

書き方も習っていないのに、良い作文や感想文を求められたり、優劣をつけられたりするのも妙な話です。
社会に出てからも文章を書く機会は少なくないというのに、しっかり習っていないのだから、うまく書けない人が多いのも無理はありません。
とはいえ、大人になってしまえば、『しっかり教えてくれなかったから文章が書けない』という言い訳が全く通用しないのがつらいところです。
しかし、本書を利用すれば、文章の書き方について知識を深めることが出来ます。

文章の書き方

では具体的に、本書による「文章の書き方」を見てみましょう。
それは、

  1. 面白い文章の条件を満たす
  2. 自分らしい文章を書く
  3. 文章の型を利用する

というものです。

「面白い文章の条件」と「自分らしい文章」については第二章で具体例が挙げられています。

まず面白い文章の条件とは、

  • 読み手とは異なる意見や根拠がある
  • 読み手の気づかないところに人生を読む
  • 読み手が気付いていない指摘、疑問がある

などです。
いずれも、テーマが日常的なものであっても、取り入れやすい「条件」です。
これらは、全てを満たす必要はなく、どれかがあるだけで文章はぐっと面白くなる、としています。

次に、自分らしい文章を書くコツとしては、

  • 道徳的な文章にしない
  • 一般的な考えを盲信しない
  • 全部を書かずに、一つの内容に絞って書く

などが紹介されています。
これにより、退屈で取り散らかった文章になるのを防ぎ、オリジナリティーのある文章が作れます。

これらを、第三章で紹介されている「型」を利用して組み合わせる、というのが本書による文章の書き方です。
最低限、この3つを把握しておくだけでも、文章を書くことがぐっと楽になるでしょう。
さらに第四章で説明されている様々な書き出しを組み合わせれば、興味を引く文章を作ることが可能です。

面白い文章を書くためのテクニック

文章を書くことに慣れたなら、ぜひ、第5章以降で取り上げられている「テクニック」も試してみたいところです。
本書では、

  • 表現の工夫
  • 感情移入させる方法
  • 文章のリズム
  • 盛り上げ方
  • 主題
  • 推敲

など、実践的で使えるテクニックばかりが、多数分かりやすく紹介されています。
それにより、普段目にする文章に、どのようなテクニックが使われているか気付くはずです。
これらを知ることによって、書くことだけではなく、読むことも楽しくなるでしょう。
気になる表現があったら、積極的に使用したいものです。

終わりに

さらに、各章の終わりには、添削例や、練習問題なども用意されています。
頭の中で考えているだけでは、文章の上達にはつながりにくいもの。
しかし、練習問題を実際に解くことによって、様々なテクニックを身についていくに違いありません。

読み手だけではなく、書き手も楽しくなるような文章術を、ぜひ、この「人の心を動かす文章術」から学んでみてはいかがでしょうか。

(文:朔)

【書評】人の心を動かす文章術【文章力を高めたい人は必読!】

日常的に日本語を使っているにも関わらず、文章を書くのが苦手という人が多いように感じます。 子供のころから国語の...