人は伝え方より、接し方。本は書き方より、向き合い方を大事にしたい。2/2

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前回の記事では「結局のところ、やり方だけ変えてもダメなんじゃないか」と書きました。

例えば人間関係の本って「伝え方」を書くけど「接し方」の部分が変わってないとただのテクニック論に終始して、哲学のないハリボテになってしまいます。

人間関係なら「接し方」の部分、つまり哲学こそ、具体的に書くべきじゃないでしょうか?

「やり方」を変える以上に「自分のキャリアや健康をデザインするように、人間関係も自分で能動的に作っていく」という哲学が大事なのだと思います。

だから「仕事時間や睡眠時間を確保するように、人間関係の時間もちゃんと人生に確保する」という具体化された哲学まで書く(実践できるレベルで書く)べきなのです。

あなたは「相手と構築したい関係にふさわしいだけの時間」を意識して確保できていますか?

 

ベストチームの条件

相性や環境の問題はあるにせよ、人間関係が「相手にかけた時間」で構築されるなら、望む関係にふさわしい時間をかけないといけませんね。

しかし個人的に「えこひいきは大嫌い」というタイプなので、特に仕事でしかもチームとなると、みんな公平に接したいんです。仲良くなりたい誰か一人に時間を割くのは「他の人を軽んじている」ように感じて嫌なんです。

そうなると答えは一つで「全員えこひいきするしかない」わけです。もちろんこれは言葉として矛盾してくるので、実際には「ちゃんと時間をかけれる人と規模でチームの線を引く」ということです。

全員に「月に〇時間、この人のために使う」って思える、相手と人数が自分のチームのベストメンバーなのではないでしょうか。

 

また、当たり前の話ですが「仕事の人間関係のために使う時間」は家族や友人に使う時間と同じものです。

「1日24時間×死ぬまで」という制限のある資源を仕事の仲間に使うのですから、家族や友人への使い方も同じように見直さないといけません。

家族を大事にするという「思い」だけじゃなくて、「時間」をちゃんとかけようと思うのです。

ちなみに僕の場合ですが、週に3日は家で夕飯を食べることにしています。週に4日以上は飲み会も打ち合わせも入れません。1週間で夕飯を食べる相手は家族3日仕事3日友人1日くらいでしょうか。実際は週によって仕事と友人で埋まる時もありますけどね。

そんなことかよ!っと思われるかもしれませんが、一生にご飯を食べる回数も決まっています。人によるけど(笑)

「そんなこと」の積み重ねこそ重要なのです。

「自分の時間を使う=相手の時間をもらう」という哲学

話を戻します。

仕事における人間関係をよくするために「1on1ミーティング」というやり方だけを取り入れるのでなく

相手に自分の時間を使う=相手の時間をもらう」という人間関係の哲学まで考えれば、

それだけの価値がある「接し方」とは何か?それをどう行動に移せばいいか?までわかってきます。

 

その上で「仕事は仕事、そこまで深い関係は求めない」という接し方の相手には、スタンスが違うのだから違う「やり方」を選べばいいと思うんです。

そこの「接し方」のスタンスがズレてたら、優れた「やり方」をしても効果はありません。

 

この「やり方より接し方」は人間関係だけでなく、本でも同じ事が言えます。

本は「書き方より、向き合い方」なのです。

本でもどう書けばいいか?という「書き方」を気にする人がたくさんいます。

もちろんわかりやすい文章の書き方や、面白く最後まで読み切れるような書き方、工夫などありますから、読み手のことを考えて文章を書くのは大切なことです。

 

書き方を意識した上で、書き方よりも大事なのは、向き合い方なのではないでしょうか。

本との向きあい方であり、読者との向き合い方、自分との向き合い方です。

自分はどういう生き方をしてきたのか、していくのか

読者をどこに連れて行ってあげたいと思っているのか?

そういった著者としての「哲学」が練られていないと、書き方だけ勉強しても読みごたえが無い本になってしまいます。

ブランディングのため、集客のために本を書くのを僕がずっと否定し続ける理由です。そういう方にはどうも哲学を感じません。「うまくやろう」としているだけのような気がします。読者が見えていないんですね。

哲学が「やり方」と矛盾する時

最後に一つ思うのは、例えば「1on1ミーティング」をやってる時に深い人間関係を築くわけではないということです。

この「やり方」では家族の悩みとかよりプライベートな情報を共有できたら、成果があったとみなすのですが、実際にはミーティング中ではなく、仕事と仕事の移動時間とか、全然関係ないときに、さらっと本音や個人的な話が聞けるものです。

この「やり方」では「話してもいい空気」「お互いの接し方」を一緒に作っていくだけで、実際に互いの内側の話をしたり聞いたりするのは何でもないときだったりするのではないでしょうか。人間ってそういうもんですよね?

 

そして驚いたことに、自分も知らず知らずのうちに、相手にプライベートなことを話せるようになっています。

これは「1on1ミーティング」のやり方における「原則として上司(側)は自分の話をしない」という部分と矛盾します。

しかしこの段階まで来てようやく、「やり方」を超えてその哲学をものにした。成果を達成したと言えるのではないでしょうか。

「やり方」や「定石」はそれから離れられるほどに使いこなすことで「哲学」に至るのだと思います。

 

あなたの哲学がやり方と矛盾した時、そのやり方を超えたのだと言えるでしょう。

 

増刷率90% 平均部数48,000部の出版プロデューサー。

奈良県出身 同志社大学卒業後、学習研究社(現・学研ホールディングス)入社。書店促進部を経て、一般書販売課へ配属。2つの編集部を担当し、年間最大400冊のマーケティングを担当。膨大な点数を扱いつつ、新人著者の売り伸ばしや仕掛け販売に注力。上原愛加のプリンセスレッスン(シリーズ100万部突破)などの売り伸ばしに成功する。その後、出版プロデューサーとして2010年に独立。

『血流がすべて解決する』(22万部)『奇跡の営業』(6.3万部)など主にデビュー作をプロデュースし、ベストセラーへと導く。

業界では数少ない、出版社マーケティング部出身の出版プロデューサー。

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Written by

西浦 孝次

増刷率90%。平均部数44,000部。 「血流がすべて解決する」(18万部)「奇跡の営業」(6.3万部)などデビュー作をベストセラーにプロデュースするのが得意。 おそらく業界で唯一、出版社マーケティング部出身の出版プロデューサー。好きな食べ物は炒飯。