編集者に企画を提案するとき、メールに書いていること。

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企画を提案するとき、編集者に何を話していますか?

同じ企画でも、伝え方や内容、順番で相手の反応は変わってきますよね。

多くの著者が「言いたがる」ことと「編集者に伝えた方が良いこと」のギャップがけっこうあるので、今回は「僕が企画をメールで提案するとき、相手に伝えること」から、企画の重要なポイントを浮き彫りにしたいと思います。

相手の立場によって伝えるべき内容や順序が変わる

それこそ出版社にいた時、どんどん興味の湧く話し方をされる編集さんもいれば「この企画のポイント、自分で分かってないんじゃないの?」っていう編集さんもいて、当然前者の企画の方が通りやすく、また売れることも多かったです。

例えばいきなり企画について説明するんじゃなくて「ジャンル」だけまず伝えて、相手の頭のチャンネルを合わせてくれる人がいます。「このジャンルの本ってAのパターンが多いのですが、こういう不満があるので、それを改善するのが今回の企画です」というような流れで説明してくれるので分かりやすいのです。

当時、マーケティング部にいた僕は2時間で20本近くの企画についてコメントするので「何の企画か」をまず知りたかったんですよ。

そのうえで「類書に対してどういう差別化を考えてるか」という部分の話をしてくれるのですごく理解しやすい。

あとは編集者の言った「Aパターンが多い」という分析に同感か異論があるか、改善案に賛同するか反対するかが論点なので明確です。

そしたら「もっとこうしよう」「そっちじゃなくて、ちょっと読者かえる方がいいかも」という感じで「その企画は基本的にOKで、そのうえでどう売り伸ばすか」の話ができます。

 

これはマーケティング部だった西浦がすぐ知りたかったことです。

では編集者には何を伝えるべきなのでしょうか

 

何よりもまずは「企画の一番強い部分を一言で表す」

編集者に企画を提案するときは、プレゼン大会に招待させていただくこともあれば、メールで企画書を添付することも、電話で「実はこんな企画が」と相手をつかまえて話すこともあります(事情があって、すぐ企画を通したいとき)。

でもどのパターンでも基本的に「最初に一番の売りを伝える」ことにしています。

企画のタイトルが秀逸なら「●●」というタイトルの企画です。とだけ最初に伝えますし、

コンセプトが一番魅力的なら『○○すれば◇◇になる』という本です。という感じですね。

そして企画以上に著者本人のプロフィール力がある場合は「△△な著者の企画です」と伝えてます。

 

これはもちろんメールでも同じです。

やはり一番の売りを最初に伝えて「ほう、このメール最後までしっかり読んだ方が良さそうだ」と思ってもらいたいですからね。

後で電話でフォローするのがセオリーでしょうが、相手が忙しいとかえって迷惑ですし、基本的にはこの1行目で「他に企画を持っていかれる前に、返事はしといた方が良さそう」と思ってもらえるように1番強い部分を伝えるのだとお考え下さい。

 

逆に言うと「つまりこの企画で一番強いのはここ!」っていうのが文章化できていないうちは準備不足と言えます。

 

企画よりも著者情報を先に伝える理由

売りを伝えた後は、企画についてではなく、著者情報を先に伝えます。

彼らにとっては「今受け取った企画が面白いかどうか」も重要ですが、もっと大事なのはプロフィールなのです。これは編集者が企画のプロだからです。ぶっちゃけた話、できる編集者なら企画が全然ダメでもプロフィールがズバ抜けて良ければ、いくらでも良い企画にしてくれます。

 

プロフィールでは「何に関して日本一なのか」を伝えます。お客さんがン万人とか、日本で唯一『〇〇した医者』とか、100年歴史が続いているとか、逆に日本で一番早くこのノウハウを取り入れた人で、まだ国内では10人もいないとか。

とにかく何の専門家か、どういったすごさがあるかを伝えます。

個人的には西浦はこの「著者のすごさを余すことなく伝える」のを最も得意としています。著者と言う人を実績やコンテンツに分解して、言語化するというのが得意だからです。

 

逆に企画だけ良くても、プロフィールが弱いと「その人が書く理由」として弱いということになるし、書いてもたぶん中身が面白くなりません。

 

だったら企画書なんてなくて、プロフィールだけでいいんじゃない?という意見もあるでしょうがそれもまた足りないのです。

かつてプロデュースした著者でも企画書を書いたことがない人が2名いました。つまりプロフィールが強いから出版社から企画の提案を貰えるわけです。

で、売れたいたのかと言うと一人は1冊も増刷がかかっていない。もう一人は本にならないという状況でした。(僕がプロデュースするまでは)

どちらも「自身のコンテンツの整理・情報のブラッシュアップ」が足りておらず、企画として面白くなかったり、ライターさんに取材してもらっても、うまく本にできなかったりしていたのです。

編集者が作った企画の方が出来が良いのは当たり前ですが、こちらが70点の企画を出せばできる編集者は100点に仕上げてくれるし、こちらが90点のものを用意できれば120点にしてくれるものです。企画を全く整理していない=0点の企画から始めると、やはり到達点も低くなります。

 

そういう意味で、こちらで最高の企画書を作る必要があります。

 

企画書を添付してても、別途伝えるべき企画のポイント

企画書を添付しているのに、企画について何を書けばよいのでしょうか?

「詳しくは添付ファイルにあるから見てね」って話なのですが、それだと見てもらうまでに至らない場合もあります。

ここでも大切なのが企画のコンセプトです。

出版企画書のコンセプトは36文字で作る

「この企画をひとことで言うと何だっけ?」がコンセプトでしたね。

このコンセプトをバシッと伝えて、どんな企画か伝えましょう。

その後少し、コンセプトについての解説をします。背景情報や、いかに新しいかなど企画そのものの魅力を伝えます。

 

ここまで読んでもらえてたら、なんらかのリアクションはありますよ。

ちなみに「ここはこういう方向性に変えた方が良い」と言われることもあると思いますが、それがどうしてもイヤだ、違うと思ったら例え自分に興味を持ってくれていても断りましょう。

逆に「この編集さんが言うんだからそうに違いない」って思えるくらい、信頼できる方に企画は預けたいものです。

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Written by

西浦 孝次

増刷率90%。平均部数44,000部。 「血流がすべて解決する」(18万部)「奇跡の営業」(6.3万部)などデビュー作をベストセラーにプロデュースするのが得意。 おそらく業界で唯一、出版社マーケティング部出身の出版プロデューサー。好きな食べ物は炒飯。